実技試験不平等過ぎん?? 作:ドアドアドア
「どうする?ブラド先生に存在しない記憶が脳内に溢れ出すことに賭けて突撃する?もしかしたらお兄ちゃんになるかもしれないし」
「お前は何を言ってるんだ?」
間もなく試験が始まろうとしている中、扉間と心操は未だに作戦を決められずにいた。
「まぁ、俺の個性で不意打ちするのはあたりまえ体操として。その不意打ちをどうすれば決めれるかだな」
「いっそ俺がブラド先生を足止めるから逃げるか?」
「ハハッ!冗談もよしこちゃんだぜ」
あの人、絶対にゴール付近で待ち構えるしと繋げて
「だから逃げるにしても拘束するにしても不意打ちで時間を稼がなきゃならん」
「少人数ってのが苦しいな」
心操はそう言いながら自身の口につけられたペルソナコードに触れる。他に仲間、または敵が居れば不意打ちの可能性も上がるはずだが試験には三人しかいない。
「どう先生の意表をつくかだが...」
「...なぁ、これとかどうよ?」
扉間が心操に作戦と言うにはお粗末な内容を話す。その内容に心操が顔顰める。
「................あんまり褒められた作戦じゃないが、真面目なブラド先生に効きそうだからやるか。本当はやりたく無いけど!!」
「がんばえ〜俺もがんばりゅから〜」
確実性が無い作戦が決まったところでアナウンスが鳴る。扉間は体の緊張をほぐすように体を動かし、心操はこれからする行為に覚悟を決めていた。どうかブラド先生に嫌われませんようにと。
(始まったか...)
ブラドは扉間の予想通りゴール付近で佇んでいた。扉間の別空間からの逃走が禁止されているなら自身の個性で捕縛すれば終わる。そう考えた。
(...来たか、扉間がいるのは予想外だったが捕縛させて貰おう)
『おい、ブラド。お前熱血すぎなんだよ。暑苦しい』
(!?)
まさかの開口一番、まさかの罵倒。それも相澤の声に変えられた罵倒。口調も無駄に似せてきている。その上、扉間の笑うのを我慢した顔が腹立つ。
「開け...じゃあ、作戦通りに」
『...』
(...なぜ今頃入る?折角の初撃をあの...罵倒に費やしたのだ?)
空間に扉を開きそこに入っていく心操と扉間。なぜ最初の初撃を罵倒に費やしたか、それが分からないブラド。相手の行動を考察していると今度は自身の左側が開く。
『ねぇ、ブラド。貴方、少しうz...暑苦しいわ。少し離れてくれる?』
「...w...ww...」
(...)
今度は香山先生の声による罵倒。若干言い淀んでいるところが香山らしくブラドは少し傷ついた。しかし、実際に行っているのは心操だと思い直し2人を見据える。あと扉間が腹立つ。
また扉が閉まり2人が見えなくなったブラドは次は誰が来るんだと身構えている。その思考が良くなかった。
(...次は右か、どうやって捕縛すれば)
『...』
(...次は誰の声で喋る?)
「“リボルビングドア”!余所見はダメですよ!」
(ぬうぅっ!?)
突如として世界が高速で回り始める。体育祭で見せたアレをされたと判断したブラドは目の回転を止めるため片手で顔に触れる。しかし、その隙はデカかった。
(ぬおっ!?)
「心操!捕縛布!」
『ああ!』
扉間に関節技を決められた後、心操が巻いている捕縛布により扉間ごとぐるぐる巻きにされてしまった。こうなっては自身の個性を発動しても何も出来ない。
「じゃあ、ハンドカフスもつけられないし助け呼んできて〜」
「絶対に逃すなよ?」
(...普通科の2人がここまで)
内心ホロリとしていたブラド。走り去る心操を見ながら自身の負けを認めていた。
『扉間&心操ペア条件達成!!』
それはそれとしてあの罵倒に対しては怒る。