ダイヤのA~気迫のFull Swing~   作:フリュード

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白銀が用意した「ウエイトベスト」によってランニングの練習効率が飛躍的にアップした

この負荷に徹底的に慣れるため、2人はひたすら走り続ける・・・
そんな光景を見ていた一部の部員は次第に惹かれ始める


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第9話 塾開講

入学式から1週間が経った

 

相変わらずランニングのみのメニューで、まだまだ入部が認めていない見習い部員(2人のことを同級生で同じクラスの金丸がそう言っていたと沢村がブチギレながら白銀に報告していた)の状態であるが、ウエイトベストの負荷にも慣れたのか「ウエイトベスト+タイヤ引き」の他にも坂道ダッシュやペース走、インターバル走など色んなメニューを作り始めた

 

「さて、今日はいつものメニューに加えてポール間ダッシュもしようか・・・ポール間抜けたらジョグで・・・ってどうした沢村?」

 

何時ものように白銀がメニューを発表していたのだが、沢村が少し考えた表情になっていたので聞いてみた

 

「いや、俺はこのメニュー楽しくなってきたから良いけどさ・・・メニュー組み始めたら監督(グラサン)になんか言われない?」

 

「な~んだ、そんなことか・・・あの人に何も言われていないから良いんだよ」

「それに『走ってろ』って言われただけで、メニューの指定まではしていないからな・・・だったら勝手に作っちまったもん勝ちよ

 

白銀が黒い笑顔を浮かべながらそんなことを言う

とんちみたいになっているが、問題無い・・・そう、問題ない

 

「そ、そうだよな!なら良いんだよな・・・それに俺らの真似してかウエイトベスト導入していたし・・・」

 

「あれは驚いた、いつ買ったんだろうな・・・」

 

2人の会話はウエイトベストの導入したときの話になった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『今日から青道高校でウエイトベストを導入することにした。使い方は・・・』

 

今日の練習前、片岡監督が何時も白銀たちが着けているようなウエイトベストを見せながら説明を行っていた

 

東条や春市、それに他の先輩方がしきりに白銀・沢村の方を見ていたのは言うまでもない

 

白銀たちもまったく知らされていない状態だったので、頭の上で「???」が出ている状態であった

 

それにどうやらこのウエイトベストの影響は関係にも及ぼしているそうで・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昨夜の青心寮食堂

 

『ヒャハ!白銀先生~塾生の沢村は元気にしているか~?』

 

『倉持さん!?塾ってどういうことですか?』

 

食事が終わり、自由時間が生まれる時間帯

白銀は倉持から「先生」と呼ばれて驚いていた

 

それにどうやら巷で白銀と沢村の関係を「白銀塾の講師」と「塾生」という関係になっているそうだ

 

『そのままの意味だよ、監督の「走っとけ」を逆手にとって色々メニューを組み始めているの知っているからな~』

『それに最近沢村が「明日はどんなメニューがあるかな~?」ってワクワクしてるんだよな・・・うるせぇからシバいてるけど』

 

『それは・・・申し訳ございません』

 

『いやいや良いのよ、むしろあの遠投騒動から2日くらいは泣きまくってたからな・・・あれくらいの沢村の方が良いってもんよ・・・ホントありがとな』

 

『倉持さん・・・』

 

白銀の謝罪に倉持はケラケラ笑った後に感謝の気持ちを述べた

同じ部屋の後輩、倉持なりに沢村を気遣っているんだろう

 

『ま、練習中アホなことしていないか、監視の方よろしくな~』

 

『うす!任せてくださいな~~~』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「でも練習を見ていても初日だからか普及率が低いからな・・・このベストは筋トレで使うのも効果があるからもっと自分たちが使ってアピールしていかないといけないな」

 

「(「ふきゅうりつ」ってなんだろ・・・)」

 

白銀は何やら難しい言葉(沢村談)を使っていたので、沢村は必死にその言葉の意味を探っていると・・・

 

「あっ、ブンちゃん~今から練習行う感じ?」

 

「俺達も入れてほしいな~なんて・・・」

 

「良いかな白銀君?」

 

春市・金田・東条が白銀たちと同様にウエイトベストを取り付けた状態で白銀たちの元へとやってきた

 

「おぉ!3人とも装備着けて・・・」

 

「なな!?お前ら監督からの差し金か!?」

 

「バカ言うなよ沢村・・・ってか1年のメニューは大丈夫なの?」

 

沢村は正式な部員が入ってきたため警戒するが、白銀は1年のメニューはどうしたのか聞くと「いや~それが今日の朝ウエイトベストが届いたって聞いてから3人で話し合ったんだ」と金田が答えた

 

「俺達、監督に『自分たちも白銀たちと同じ練習をしても良いですか?』って言いに行ったんだ」

 

「『どうせランメニューがメインだから好きにしろ』って許可を頂けたから自分たちもこっちに来たってわけ」

 

「なるほどな・・・良かったな沢村、人数が増えたから楽しく練習できるな・・・って沢村?」

 

白銀が3人の話を聞いて嬉しくなり、沢村に問いかけると当の沢村は半泣きになっていた

 

「皆・・・俺たちの為に・・・」

 

「いやいや!?全然違うからね!?」

 

「沢村君・・・それだと白銀君と沢村君は友達がいない人みたいに聞こえるから誤解されるよ・・・」

 

半泣きの沢村に春市と東条がそれぞれ苦笑しながらもツッコミを入れるのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんか白銀塾の門下生が増えているな・・・」

 

打撃練習を終えケージから出てきた倉持がウエイトベストを着けてランニングを行っている白銀たちを見て人数が増えていることに気付く

 

「賢明な判断だな・・・他の1年みたいにやらされているだけの練習をするよりも白銀たちのようにランニングという限られた練習の中で効率良く考えて練習した方がレベルアップするからな」

 

同じく打撃練習を終えケージから出てきた御幸はそう言う

 

 

 

「言われてるからやらされているだけ」なのと「自分で効率を考えて意欲的に取り組む」のとでは自分への経験値は格段に違う

普段から身体のどこの部位に意識して日々の練習を行う事でいつもの練習効率が飛躍的に上がる

 

 

 

「後は他の1年がどこまで白銀塾に入塾するか・・・ヒャハ、ウエイトベストも数に限りがあるからな~どうなる事やら」

 

「あぁそうだな・・・しかし俺たちが1年の時はあんな感じで効率を考えて練習出来たかね・・・」

 

「末恐ろしい・・・アイツ(白銀)の本職は捕手って言ってたからなぁ~お前大変だなぁ~」

 

「ははは・・・俺だって今の立場(レギュラー)が安息だとは思っていない・・・かかって来いって思っているよ」

 

倉持はニヤニヤしながら御幸に言うと当の御幸はあくまで笑みは崩していないが、自信満々な顔をのぞかせていた

 

 

 

(捕手をやりたいって思った一番のきっかけは小学校の時、全日本社会人選手権を観戦したときに見た聖将さんだからな・・・)

(そんな偉大な父親のもとで育ったんだ・・・親父の打撃やリードを学んでいるんだろ?)

(早く上がってこい・・・その技術、吸収してやるからよ・・・)

 

御幸はそんな野望を抱きながら白銀を見つめていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~翌日~~ 青道高校Aグラウンド

 

1軍本隊は春の都大会準々決勝に臨む前の最後のミーティングを行っていた

 

「相手は秋の大会で敗れた市大三だ・・・受けた屈辱は10倍にして返すぞ・・・」

 

『はい!』

 

―――よし、いつもの奴行け!

 

監督がそう言うと1軍の選手が円陣を組む

 

主将の結城がサムズアップポーズの親指部分を胸に当てる

 

「俺たちは誰だ・・・」

 

『王者 青道!』

 

「誰よりも汗を流したのは―――」

 

『王者 青道!』

 

「誰よりも涙を流したのは―――」

 

『王者 青道!』

 

「誰よりも野球を愛しているのは―――」

 

『王者 青道!』

 

「戦う準備は出来ているか!?」

 

『おおおおおおおお!!!!!』

 

「我が校の誇りを胸に狙うはただ一つ―――全国制覇のみ!!」

 

そう言うと結城は一差し指を上に掲げる

 

「いくぞぉ!」

 

『おおおおおおお!!!!!』

 

最後に他の選手が結城と同様に人差し指を上に掲げた

 

―――これが青道高校の伝統の掛け声である

 

 

 

 

「おぉ・・・親父たちもあの掛け声をしていたのかね・・・」

 

白銀もあの掛け声にはときめくものがあった

 

・・・早く一軍に行きてぇ

 

そんな思いを封じ込めるようにユニフォームの胸部を握りしめる

 

 

「それじゃブンちゃん、行ってくるね~」

 

「お~う、行ってらっしゃい!」

 

そう言うと春市たちは他の部員とともにバスに乗り込んでいった

 

試合を観戦しても良いとの事だったので白銀は沢村に聞くと「俺は行かない」との事だったので、「見習いの沢村が行かないなら俺も行かない」という事で残ることにした

 

 

「うん?白銀も行かないのか?」

 

野球用具一式を持った白州が白銀に問いかけた

 

「いや~沢村が観戦に行かないって言いましたからね・・・見習いの自分も残ります」

 

「そうか・・・なら後は頼むぞ」

 

「ういっす!白州さんも初スタメン頑張ってください!」

 

「あぁ、頑張るよ」

 

互いにグータッチを行い、白州はバスの方へと向かっていった

この春の大会初スタメン、ここまで守備固めや代打で結果を残してきた白州にとってまたとないチャンス

 

このチャンスをものにするため・・・白州は球場へと向かっていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ~あ、行っちまったな・・・って沢村どうしたそのタイヤ?」

 

バスを球場内から見送ると白銀は沢村のもとへと向かうと、なぜかタイヤ二個を付けた状態であった

 

「いや、同クラスのマネさんに頂いちゃってね・・・それに頑張ってってエールをいただいたんだ!」

 

「なぁに~!?うらやまけしからん!!!」

 

「いでででで!!!頭ゴリゴリはやめて!!!」

 

白銀も一人の男、女の子と話したと聞き沢村に飛び掛かりじゃれ合うのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、タイヤを引きに『ちょい待ち沢村』・・・え?どうしたの???」

 

何時ものようにウエイトベストを取り付けタイヤ引きに出かけようとした沢村を白銀は止めた

 

「今、野球部員がいない状態なんだぜ・・・となると()()が使えるじゃねぇか」

 

白銀が指を差した方には野球道具が入った倉庫

 

「あっ!そうじゃないかっ!!!!」

 

そう言うと二人は倉庫の方へと向かい扉を開ける

 

そこにはボールやバットといった沢山の野球用品が整理されていた

 

「ひゃっほーーーーーい!!!!宝石箱や!!!」

 

「何を言うとんねん・・・ささ、グラブを持ってきて、最初に軽くランニングしてからキャッチボールしようか『了解!!!』ってはっや・・・」

 

白銀の話を最後まで聞く前に沢村は寮までダッシュしていったので白銀もやれやれといった感じで沢村の後を追うように寮へと向かった




白州さん初スタメンの描写は3巻にて片岡監督が「ライトとレフトに固定メンバーはいませんが」というセリフをもとにしてみました

今思えば青道イチのオールラウンダーが固定されていないのはどないやっちゅうねん・・・って話ですよね
沢村や降谷、御幸といった派手なキャラに隠れていますが、好きなキャラの一人です
あの寡黙な職人気質のキャラ、良いっすよね~

気付いたら総合評価に色が付きました

ひとえに皆様のおかげです・・・今回のことを励みに執筆に精進してまいります

お気に入り件数「555」
しおり数「555」
総合評価「555」

フリーメイソンもびっくりのトリプル5を目指していきます!

あらすじの方にも載せておりますが、ChatGPTさんに白銀のキャラデザを作っていただきました

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