ダイヤのA~気迫のFull Swing~   作:フリュード

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初めまして、フリュードです

既存の小説を作らないといけないのに、新しいもの構想ばかりが浮かんでしまう
完結まで行かないとだめなのに・・・

今回は自分が大好きだった選手の分身みたいな選手を青道に入れたらどうなるのか・・・
そんなお話になっております

主人公TUEEEになるかもですが、最後まで見ていただけると幸いです


本編
プロローグ


カキィーーーン!!!

 

ワァアアアアアアアアア!!!!

 

 

 

 

 

20XX年 夏   愛知県内某球場にて

 

チーム名
大空 
明王 

7回表 ツーアウト ランナー1塁

 

 

「よっしゃあああ!!!ナイスバッティング!!!!」

 

「繋げよ一将!!!!」

 

全国中学校軟式野球大会 愛知県予選の決勝戦

 

これまで県内最多の25回の出場を果たしている黒を基調とした伝統のユニフォームと帽子が特徴の「明王中学校」

 

攻守ともにレベルの高い野球をしており、それが県内最多の全国出場を果たしている要因ともいえるだろう

 

この試合も明王中の3点リードで最終回の7回に入ったのだが、ツーアウトから3番バッターがヒットを打ち、青色を基調としたユニフォームと帽子がトレードマークの「大空中学校」のスタンドとベンチが湧き上がる

 

大空中もここ数年のデータでみると10回以上決勝に来ているのだが、ことごとく明王に阻まれており、県内№2という立ち位置に甘んじている学校である

 

こちらは伝統の明王とは違い、強烈な「打」そして強烈な「個性」のチームだ

 

『くぅ~甘く入ったスライダーを打たれてしまった・・・』

 

『大丈夫、何てたって次のバッターは・・・』

 

大空中のスタンドが湧き上がる中、明王中のバッテリーはマウンドでそう囁き、右打席の横で素振りを行っているバッターを見ながらほくそ笑む

 

「打つ・・・打つ・・・」

 

『・・・大丈夫だ。この試合2三振に抑えている。慌てずに自分の投球をしていこう』

 

この試合2打席2三振と当たっていない4番、「白銀(しろがね) 一将(かずまさ)」が何かをつぶやきながら素振りをしている姿を見て得体のしれない”何か”を感じた明王中の捕手だったが、投手を不安にさせないように励ましてキャッチャーズボックスに戻る

 

『プレイ!!!』

 

白銀が右打席に入ったのを確認し、球審がプレイ再開のコールをする

 

(・・・前の2打席と雰囲気が違いすぎる・・・不気味だ)

 

前の2打席、白銀は『よっしゃあ、来い!』と一つ大きな声を出して喜々とした表情で打席に立っていたが、この打席は声も発さずかなり集中している状態だった

 

1回、2回・・・ゆっくりとバットを回した後にバットを立てて深呼吸をしつつ一点集中をした後に構えに入った

 

(コイツ・・・全然違うじゃねぇか・・・とりあえず様子見で一個外そう)

 

今までの攻めではだめだ・・・そう判断した捕手、「藤倉(ふじくら) 優弥(ゆうや)」は一つ外すことを要求した

 

投手は頷き、投球モーションに入ってから一球目を投げた

 

ボールは藤倉の要求通りベースからボール一個分外れる

 

『ボール!!!』

 

乾いたミットの音を鳴らしながら捕ったボールに白銀はそれを振らなかった

 

(やっぱり違う・・・前の打席は際どい球はファールにしてくれていたんだけどなぁ・・・白銀ってこんな奴だっか???)

 

今までと違い迷いなく見逃した白銀に藤倉は今まで対戦した記憶を呼び起こしながら思考を張り巡らす・・・

 

白銀とは中1の秋から公式戦で何度も対戦しているが、いつもの白銀は明るく溌溂としており、練習試合でもどの球でもフルスイングする事を貫いている男である・・・だが今の白銀からは程遠すぎるのである

 

(こんなに変わる事ってあるか・・・参ったな・・・こんな状態の白銀は見たことが無いからデータが無い・・・・・)

 

2年から強豪校の正捕手を務めており、U-15日本代表の候補にも名が挙がっている藤倉だが不慮の事態に軽くパニックになってしまっていた・・・

 

 

 

 

 

『タイム!!!』

 

 

 

 

 

藤倉が2球目に投げる球を迷いかなりの間が流れた為、明王中の投手が間を嫌いタイムをかけた

 

(・・・藤倉が迷っているのは珍しいな・・・まぁ明らかに白銀君の様子がおかしいのはあるけども・・・)

 

タイムをかけた投手もまた白銀の様子が違うことに気づくが、平静を装いロジンバッグに手をかけて滑り止めを施す

 

(・・・あいつが冷静でいてくれている。ならここは・・・)

 

そんな投手の姿を見た藤倉は次に投げる球を決めたのであった・・・

 

『プレイ!』

 

投手がマウンドに入ったのを確認した審判がプレイ再開のコールをする

 

打席上でルーティンを行う白銀を見ながら藤倉は・・・インコースのストレートを要求した

 

(強気の投球が持ち味・・・なら攻めていかないといけないだろ!!!)

 

未知の打者にも臆さず攻める・・・強気のリードで藤倉は正捕手になり上がったのだ

 

インコースに構えた藤倉を見て投手は頷き、一度制止した後に投球動作に入り渾身の一球をインコースに投げた

 

(よし来た!!これでっ・・・・!?!?!?!)

 

最高の一球がインコースに来たので喜ぶ藤倉・・・だが目の前を鋭い速さで動く物体が見えた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・白銀のバットだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カァアアアン!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奇麗な金属音を鳴らしながら打球はレフト方向へと伸びていった・・・・・打球を見た白銀は確信したかのように豪快なバットフリップを行う

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

白銀が打った球は場外へと消えていった・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奇麗な回転で回ったバットが地面に落ちた瞬間と同時に大空中のスタンドとベンチの歓声が球場に響いたのであった・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・」

 

試合後、球場外で白銀は一人タオルを頭にかぶりながら体育座りで座っていた

 

白銀のみならず、他の選手も同じような態勢を取っており、涙を流す選手もいた・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チーム名
大空
明王×

 

・・・白銀のツーランホームランで1点差に迫った大空中だったが、反撃が遅かった

 

ツーランホームラン打たれた後も引きずることの無かった藤倉の巧みなリードと相手投手の制球力に最後のワンアウトも難なく取られ、大空中は惜しくも敗れてしまったのだった・・・

 

「・・・・何のための4番だよ俺は・・・くそっ・・・・」

 

最終回、土壇場で豪快な場外ホームランを放った白銀だったが、前の2打席は捕手の巧みなリードで2三振・・・チームの打線の足を引っ張ってしまっていた状態であったことに白銀は悔やんでいた・・・

 

「・・・もっとただバットを闇雲に振り回すんじゃなくて早い段階から配球読みしてりゃ今日みたいな2三振なんざなかったんだ・・・遅すぎたんだな・・・」

 

「その通りだな・・・白銀」

 

「あっ・・・蒔田監督」

 

白銀のもとに大空中の監督である蒔田(まきた) 久信(ひさのぶ)監督が歩み寄ってきた

 

「確かに進化を求めるのが遅かったのかもしれない・・・それに気づけただけでもこの中学3年間は無駄じゃなかったと思うぞ」

 

「か、監督・・・」

 

「それにな・・・最後の打席、これまでやってきた事が実を結んだ打席になっていたと思うぞ」

 

「っ・・・う、うぅ・・」

 

蒔田の熱い言葉に白銀は目からこぼれる涙を止まらずに聞いていた

 

「それにお前らの野球人生はまだこれからも続くんだ・・・この経験は絶対に次に生かせ!」

 

「・・・はい!」

 

 

 

だが、返事をしたときには涙は引っ込んでいた

そう、泣いている暇はない・・・次のステージが待っているのである

 

これは・・・フルスイングに命を懸けた男の物語である




明王中、自分のシリーズでは沢山出ている学校ですが、今回は他作の主人公を出そうか迷っています

どうしましょうね・・・視聴者からしたら「はよ他の作品完結させろアホ」ではあるんですけどね・・・
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