「ひさしぶりに来たな・・・しかしいつみても人の多さにはびっくりするわ・・・」
面談から少し経った週末、白銀の姿は東京駅にいた
練習見学の日取りも決まり、当日は白銀ともう一人長野から来る少年とともに東京駅の一角で待ち合わせをすることになったのだが・・・
「おおおお!ここが東京かあああ!!!めっちゃ人が多い!!!」
・・・明らかに長野から出てきましたよという雰囲気を出している少年が一人東京駅の雰囲気や人の多さにこれを出して驚いていた
「あの子だな多分・・・まぁ、東京駅って最初見た時って圧倒されるから分かるんだよなぁ・・・」
とは言うけど、いい加減に止めないといけないね・・・
白銀はその少年の元へと向かったのであった
【青道高校へ向かうタクシーの中】
「おおお!お前も青道高校の見学者か!俺は長野県の赤城中出身の沢村栄純!よろしくな!」
「沢村ね・・・俺は白銀一将。愛知の大空中出身だ・・・よろしくね」
「ふふ、さっそく仲良くなっているわね・・・」
助手席に高島さんを乗せた3人は青道高校へ向かっており、その道中二人はお互いに自己紹介を済ませていた
「俺はピッチャーしているんだ!白銀ってどこ守っているんだ?」
「俺?俺は・・・キャッチャーを守っているよ~」
「おぉ!バッテリーだ!バッテリーになれるじゃないか!!!!」
「おいおい~まだそうとは決まったわけじゃ無いだろ~?」
とは言いつつも、白銀の頬は嬉しくて緩んでいた
裏表が無さそう(良い意味で)で、こういう人物を白銀が好きなのもあるかもしれない
「フフッ・・・二人とも青道高校に入学してくれればそれが実現するかもしれないわね・・・?」
「っ!べ、別にまだ青道に入学するなんて一言も言ってないからな!!!」
「え?俺は青道に入る予定だけど・・・入らないの?」
「え!?白銀は入るの!?!?んんんん・・・ま、まだ練習を見学してから・・・」
「ぷぷ・・・ご、強情やね・・・」
表情が百面相のごとく変わる沢村の顔を白銀は笑いをこらえるのに必死だったのである
東京都国分寺市
【青道高校専用 第一・第二グラウンド】
「お、おお・・・なんだこの施設、見たことねぇマシンばっかりだ・・・」
「おぉ~久しぶりに見に来たけど・・・相変わらず規模が桁違いだよなぁ・・・」
かなりの数のバッティングマシン、3人が一斉に投げる事が出来るブルペン、そして2面ある青道高校のグラウンド
決して中学校では体感できない規模に沢村は心をときめかせていた
白銀は懐かしむように青道高校の練習風景やグラウンドを見る
「確か小学生以来って言ってたわよね?」
「そうですね、小学校時代に見に来て以来ですね・・・相変わらず迫力に圧倒されますよ」
「ふ、ふん!こんな金をかけなくても野球なんてやれるんだ・・・エリート集団には死んでも負けたくねぇ!!!」
懐かしむ白銀とは対照的に一瞬心をときめかせた沢村が我に返り、背中に炎が見えるくらいに燃えていた
「ふふ・・・そうね、確かにうちの部員の大多数が県外出身者・・・いわゆる野球留学で来ているわ」
「やっぱり寄せ集めの集団じゃねぇか・・・」
高島の青道高校の部員の話を聞き、さらに機嫌が悪くなる沢村
「でもさぁ沢村・・・試合に勝ちたいって思わない?」
「そ、そりゃ勝ちたいよ・・・」
すると白銀がおもむろに語り掛ける。その表情は穏やかだ
「そうだよね~誰だって持っている感情だよね・・・でもさ、試合に勝つにはどうしたら良い?」
「そ、それは・・・練習するしかないだろ?」
「そう、練習するしかない・・・」
「でもさ、その練習が出来るだけの人数、ちゃんとした指導者やトレーニング器具がここまで揃っている学校って俺は数少ないと思うんだよね・・・」
「っ!」
白銀の諭すような持論に沢村は言葉を失う・・・認めたくはないが、沢村もそれは感じていた事でもあったのかもしれない
「チームの強さは日々の練習内容やそれに対する姿勢に現れる・・・練習は嘘をつかない」
「でもその練習の質が試合の結果に反映されることだってある」
「その練習の質を高めて、試合に勝てる様にするにはどうしたら良いのか・・・」
「・・・これくらいの練習環境で行えば、勝てるようになるって言いたいのか・・・?」
沢村は白銀に問いかけると白銀は笑顔で「うん、少なくとも自分はそう思うかな~?」と返した
「地元の親友たちと楽しく野球がして勝ちたいっていう気持ちも分かるけどね・・・自分も出来ることならそうしたいなと思うときはある」
「お!そこは一緒だ!!!ははは!嬉しい「でも・・・「楽しく勝つ」ってすごく大変なことなんだぜ・・・?」・・・え?」
白銀と意見が合い嬉しくなった沢村だが、笑顔だった白銀の顔が真剣な表情になる
「『勝負事で楽しむには「強さ」がいる』・・・かつて宮城のとある高校をバレーの全国大会に連れて行った名将が言っていた言葉だそうね・・・」
「お、高島さんは知っていたんですね~つまり、そういう事・・・」
「勝負事で楽しむには・・・強さがいる・・・」
沢村が再度その言葉を呟く、その時だった
「コラァ!なんじゃその球は!!!ふざけとるんか!!!」
「・・・ん?」
怒鳴り声がした方を見ると、おなかに贅肉を蓄えたガタイの良いバッターがシートで投げていた投手に怒鳴りちらしていた
「やる気がねーなら田舎に帰れドアホ!!!テメーくらいの投手ならうちにはごろごろいんだからよ!」
ヘバッていて声が出せない投手を追い詰めるように打者は罵倒を続ける
「うわぁ・・・あの人って確か・・・」
「えぇ・・・高校通算42本塁打を誇る怪物「東 清国」・・・今年のドラフト候補よ」
「え・・・?」
沢村は高島の説明を聞き驚くような表情を見せる
「ん~・・・とは言え、あんまり聞いていて良い気持ちにはなりませんね・・・」
白銀は東の横柄な態度に苦虫を噛み潰したような顔をする
投手とのコミュニケーションを大事にしている捕手としては不快になるくらいの出来事だった・・・その時
「なんだよあのおっさん~あれで高校生かよ!」
「40代の間違いだろ~!!!」
「ちょ!?沢村君!?」
突然大きい声で東の短所ともいうべき箇所を言い始めたため、東がブチ切れて沢村の方に詰め寄ろうとしていた
「おいおい、沢村・・・さすがにまずいって」
「フン・・・何が野球留学だ・・・試合に勝つ為にこういう環境で練習すべきなのは分かる・・・」
・・・でも力のあるやつは何言っても良いのかよ
「沢村・・・」
「練習に付き合ってくれた仲間を罵倒した挙句帰れだぁ・・・?」
「野球はたった一人じゃ出来ねぇ・・・名門っていうのはそんな大切なことまで忘れているのかよ!!!!」
頭に青筋を立ててブチギレながら、そう叫び東と対峙する沢村
「おぉ・・・仲間のことを思って怒ったのか・・・沢村ってすげぇ熱い奴なんだな」
白銀は一瞬の出来事に感心していると、高島が東に耳打ちをした
どうやら東と沢村で一打席勝負をすることになった
「お、沢村・・・まぁ頑張れよ」
「し、白銀!?まさか我関せず!?」
「いやいやそういうわけじゃないけど・・・」
突然の出来事に頭の処理が追い付いていない沢村に白銀は無慈悲に肩をたたく
沢村は若干半泣きで白銀を見つめ返した
「はっはっは・・・礼ちゃんそいつの球、俺が受けていい?」
すると、どこからから声がしたので、白銀たちは声のした方を向くと帽子を横にずらした被り方をしながらサングラスをかけた少年が自ら捕手を買って出たのであった
「あ・・・あの人は・・・」
白銀はその少年を見て一目でだれか分かった・・・雑誌で見ており、存在を知っていたからだ
『俺?俺は・・・キャッチャーを守っているよ~』
沢村からの守備位置の問いかけに白銀が一瞬間を置いて守備位置を話したあの一幕
そう、青道には白銀たちの一学年上に天才捕手がいるのだ・・・だから高校ではポジションを・・・
これが白銀 一将と天才「
「勝負所で楽しむには強さがいる」
ハイキュー!!から名言を頂きました
でも極論・・・言い換えれば「舐めプ」しているのと一緒になりえるんじゃないかとも思ってしまう自分でもありますね
1年夏、白銀はどこに守ってほしいですか?
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捕手
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一塁手
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三塁手
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外野手
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作者に任せる