ダイヤのA~気迫のFull Swing~   作:フリュード

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青道高校に練習見学を終えた後、無事青道高校の推薦試験も合格

きたる青道高校の入寮日まで時間があるため、白銀は必死にバットを振っていた

《追伸》
誤字報告、ありがとうございました!!!
単位間違いでとんでもない重さになっていました・・・


第4話

12月 ソヨダ自動車 練習場

 

 

 

 

「ふっ!ふっ!ふっ!」

 

カァン!カァン!カァン!

木製バット特有の乾いた木の音が辺りに響く

 

愛知県のみならず全国でも有数の社会人の名門である「ソヨダ自動車」

 

青道高校以上の練習環境を備えている社会人の名門のグラウンドの一角で白銀は父の聖将とともにトスバッティングを行っていた

 

中学生という事もあり普段なら社会人の施設で練習することはあり得ないのだが、父がソヨダで長年正捕手を務めたレジェンド

今年37歳で惜しまれつつ引退を表明し来季からコーチに転身することが決まっている

 

その父が球団に許可を取っている為、こうしてグラウンドの使用が認められているのだ

 

「う~し10球10セット終わり!ボール片してからいったん休憩しようか」

 

「はぁ・・・はぁ・・・うん」

 

トスバッティングが終わり、休憩のため辺りに転がっているボールを二人で拾い始める

 

「どうだ?木製には慣れたか?」

 

「うん、だいぶ操作できるようになったかな・・・でもいざ高校に入ってから金属で打つと感覚が・・・」

 

「あん?オメーいつ誰が高校で金属で打てって言った?」

 

「・・・はぁ?おいおい、まさか・・・」

 

白銀から金属という言葉が出た瞬間表情を変える聖将に白銀は汗とは違う何かが背中を伝った

 

「プロへ行くんだろ?ならば高校3年間・・・俺が使っていたバットでテッペン取ってこいや!!!」

 

「ま、マジで!?!?初耳なんですけど!!」

 

「大丈夫だ、使用していたのは85.7㎝の920g、高校野球の規定には入っているから大丈夫だ!」

 

「いやいやいや・・・マジかよ・・・」

 

突然の聖将の金属禁止指令にさすがの白銀もたじろぐ

 

現在、高校野球の規定では

・最低長さは「106.7㎝以下」

・最低重量は「900g以上」と表記されている

 

これはあまりにも軽い軽量バットでは打球スピードが桁違いに速いため、2001年ごろから重量の制定がされたものである

 

 

「おう~最近使いこなせるようになってきているからなぁ~」

「あ、まだまだ現役時代のストックが残っているから全部持って行っていいぞ~」

 

「お、親父・・・マジで言ってる!?」

 

驚く白銀をよそに聖将は少し切ない笑顔を作る

 

「あぁ・・・俺はもう引退するからな・・・これからはノックバットがメインになるから普通のバットはお役御免になるんだ・・・それに」

 

聖将は球を拾うのをやめて白銀の前に立つと白銀の胸に軽くこぶしを当てる

 

「俺の夢でもあった『プロ野球選手』の夢を・・・カズに託す」

 

「・・・ふふ、今ここでそんなセリフ言わないでよ」

 

めったに聞けない父の本音に白銀も胸がいっぱいになる

 

「はっはっは~!あ、木製バットな・・・20本くれぇあるからまた今度青道高校の寮に送っておくからな」

 

「嬉しいけどさ、どうやって保管すりゃいいねん・・・」

 

「そのケースも渡すからそのケースに乾燥剤突っ込んで保管しとけ・・・」

 

 

 

 

親子が楽しく会話をしつつもボール拾いを再開する

 

もうすぐ春・・・高校生活の始動もあと少しである・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

名古屋駅

 

「うい、それじゃ行ってくるべ」

 

新幹線のホーム、乗車予定の東京行きの新幹線がもうすぐ入線するという事で乗り込む準備をする白銀に見送りに来ていた大空中のチームメイトがそれぞれ見送りの言葉を述べていた・・・が、少し様子がおかしい

 

「しかし、親のこともあるけど・・・白銀はすげぇよな」

「あん?いやいや自分から決めたことだからな」

 

「まてまて、あの合宿をまた3年間する可能性が高いんだぜ・・・」

 

そう言うチームメイト達の表情は少し青い・・・思い出しているのかもしれない

 

「お、俺だって嫌だよ・・・でも、青道流の合宿を経験しているからこそ自信がつけたし・・・」

「今以上にレベルアップできるかもしれない・・・それに大空中の野球が間違っていないことを証明したい」

 

そう言う白銀の表情は決意に満ちていた

 

「・・・うん、それこそシロちゃんだからね」

「あぁ!大空魂を見せてやれよ!!!」

「頼むぞキャプテン!」

 

「・・・ああ!」

 

仲間からのエールを受け、白銀はこぶしを突き出すポーズを見せた

 

「カズ、やることはやったんだからな・・・愛知から応援しているぜ」

「一将、体調とケガには気を付けてね・・・ファイト!」

「お~うカズ、ホームランかっ飛ばして来いよ~」

 

「・・・うん!ホームラン、かっ飛ばしてきます」

 

上から蒔田監督・母・父の青道卒業生からの激励を受け白銀は涙をこらえながら新幹線に乗車した

 

そして仲間や恩師、両親に見送られながら白銀は東京へと向かったのであった・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

青道高校 青心寮

 

「おぉ・・・ここが青心寮か・・・」

 

「えぇ・・・これからここで3年間過ごしてもらう事になるわ」

 

無事に東京に着いた白銀は高島と合流し、無事青道高校に到着した

 

「暮らすところは札がかけられているから確認してもらえると助かるわ・・・」

 

「ういっす~了解しやした!」

 

「ふふ・・・それじゃこれからよろしくね」

 

そう言い、高島は学校の中へと入っていった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

青心寮

 

「さてさて・・・俺が入る部屋はどこかね・・・お、あったあった」

 

パンツがかかっていたりと男らしさが詰まった寮の通路を歩いていた白銀は自分が入る予定の部屋を見つける

 

17号室

『楠木 文哉』

『白州 健二郎』

『白銀 一将』

 

「うん・・・緊張するね・・・さて、入りますか」

 

 

 

コンコン

 

 

ガチャ

 

 

 

「おぉ~来た来た、初めまして~白銀君で合っているかな?」

 

白銀がノックをすると、扉を開けて出迎えてくれたのは少し茶色がかったショートヘアーの顔が整った青年だ

 

「うす!白銀一将です!今日からよろしくお願いします!」 

 

「よろしくね!俺は楠木(くすのき) 文哉(ふみや)!そしてこっちが・・・」

 

白銀と楠木が互いに自己紹介を行うと、楠木の後ろにいたブロンドの短髪の青年が立っていた

 

白州(しらす) 健二郎(けんじろう)だ・・・よろしくな」

 

「うす!楠木さん・白州さん、今日からよろしくオナシャス!」

 

白銀と白州もお互いに自己紹介が終わったところで部屋の中に入る3人である

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

青心寮 17号室 室内

 

「いやぁ~すみません・・・荷物を最小限に抑えていたのですが・・・」

 

「いやいや、新入生あるあるだからね・・・しかしこの段ボールだけは重かったけど、何が入っているの?」

 

部屋の中に入った白銀

寮の室内は新入生が入ってくるからかは分からないが、清掃が行き届いており清潔な状態であった

 

白銀が使う予定のベットの上に実家から送られてきた荷物(主に衣類と野球道具)が置いてあった

その中にひときわ細長いダンボ―ルが置いてあった

 

これが重かったというのもあり、気になった楠木は白銀に尋ねた

 

「あぁ~これは木製バットですね・・・親父が現役時代に使用していた中で未使用のバットが沢山あったから送っておくからなって言われていまして・・・」

 

「・・・という事はこれからは木製で打つって事か?」

 

「そうですね~一応打てるようにこのオフは振り込んできたので、扱えるようにはしてあります!」

 

「(ゴツゴツした手・・・相当振り込んできたな・・・)」

 

木製で打つと聞き白州が興味が沸いたのか白銀に尋ねると、白銀は両手にできたマメを見せて笑顔で答える

 

「はえ~・・・という事は昨年の場外伝説はもう生まれないのか・・・」

 

「ぶっ!な、なぜそれを!?」

 

すると白銀にとっては黒歴史にしていた昨年の青道での場外本塁打事件を楠木が持ち出したため、思わず噴き出した

 

「いや・・・楠木さんも俺もあの場にいたからな」

「あれは凄かったな・・・金属バットであそこまで飛ばす打者なんていなかったからね・・・」

 

「は、はは・・・目立ちたくなかったんですがね・・・」

 

先輩の二人は懐かしむように話し合っていたが、当の本人である白銀は口角を引くつかせていた

 

「でも・・・この高校に入ったからには先輩も後輩も関係ない」

 

「えぇ・・・実力のあるものがレギュラーをつかむんだ・・・」

 

 

負けないからな

 

 

そう言った白州の顔は宣戦布告ともいうべきか不敵な笑みを浮かべていた

 

楠木も同様に笑みは崩していないが同じ思いなのだろう

 

(・・・凄く物静かな印象があったけど・・・こんな表情も出来るんだな白州さん)

 

その表情を見て白銀は内心関心をしていたが、すぐに同じく笑みを浮かべる

 

「えぇ・・・そう簡単に奪えるとは思っていません」

「だからこそ・・・レギュラーを掴めるように努力します」

 

 

よろしくお願いします

 

 

そう言った白銀の表情は白州と同様に自信に満ち溢れた笑みを浮かべていたのであった・・・




さてさて、ストック(5/21現在)が無くなりました(笑)
また休みに入ったときに小説を書きだめて投稿しようと思います

ではでは・・・
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