諌山真実と彼氏の話   作:粗大53

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解釈違いだなんだ色々あると思いますがその際は回れ右でお願いします

pixivにも投稿してます


プロローグ

「彩葉〜芦花〜、私今から彼氏と帰るからまたね〜」

 

夏期講習終了後の夏の日。セミの声が鳴り響く中、彩葉と芦花に手を振る。

 

「うん、またね」

「彼氏くんによろしく〜」

 

二人に見送られながら彼氏の待つ校門前まで急ぐ。

少しすると校門の前に見覚えがある後ろ姿が見える。

 

「お待たせ〜待った〜?」

 

後ろから抱きつきながらそう聞く。

 

「ビックリした......今来たところだよ」

 

そう言って振り向いて私に微笑む。

 

「よかった〜〜、今日どこ行く?」

「この間真実が行きたいって言ってたカフェでも行く?」

「行く〜」

 

チラッと言った一言を覚えててくれる。それがとても嬉しくて顔が緩むのを実感する。

 

「なら予約してあるし行こっか」

 

そう言って向こうから手を繋いできてカフェに向かう。

いつまで経ってもこういうことを自然にしてくるのが慣れなくて顔が赤くなる。

 

「どっどっどってんしゃ〜ん、どっどっどってんしゃ〜ん」

「なんかご機嫌だね、なんかあったの?」

「えへへ〜、最近彩葉が無理だ〜!って感じだったんだけど、それが無くなってさ〜」

「よかったじゃん」

 

そう言って優しい目をして私の手よりも大きい手で頭をワシャワシャとする。

 

「ちょっと〜!せっかく芦花にセットしてもらったのに〜!」

 

そう言って髪の毛を治す。

 

「ごめんごめん」

 

笑いながらそう言う彼氏の笑顔が眩しくて付き合って結構経つのに未だにときめいてしまう。

 

「も〜......ほら早く行こ〜」

 

赤くなってるのを自覚してる顔を見せるのが恥ずかしくて彼氏の先を歩き引っ張る。

 

「そんなに急がなくてもお店は閉まらないよ」

 

彼氏の歩幅の方が大きいからすぐに追いつかれてしまい顔を覗き込まれる。

 

「真実顔真っ赤じゃん」

「う、うるさい......あと顔近い......」

「ごめんって、ほら行こ?」

 

彼氏がそう言って私の手を引き歩き始める。

 

「女誑し......」

 

ドキドキしすぎて恨み半分でそう呟く。

 

「なんか言った?」

「何も言ってない〜」

 

そう言って彼氏に引っ張られながらカフェに向かった。

 

 

________

 

「真実何頼む?」

 

そう言ってメニュー表を私が見やすいように見せてくれる。

 

「ん〜......テレビで紹介されてたケーキセットで〜......飲み物アールグレイティーかなぁ」

「ん、わかった」

 

そう言って呼び出しベルを押し彼氏が店員さんを呼ぶ。

 

「お待たせしました。ご注文でよろしかったですか?」

「はい、このケーキセットを飲み物アールグレイティーで1つと、あとこの限定パフェとコーヒー1つお願いします」

「かしこまりました。それでは少々お待ちください」

 

そう言って店員さんがキッチンに向かって行った。

 

「珍しいね、パフェ食べるの?」

「せっかく来たんだからどうせならね」

 

そう言いながらメニュー表などを片付ける。

 

「そういえば明日休みじゃん?デートどこ行きたい?」

「ん〜そうだなぁ〜......水族館とか?」

「いいじゃん、ならチケット取っとくよ」

 

そう言って彼氏がスマホを触り水族館のチケットを取り始める。

そのスマホを触る長い指に見とれているとスマホを見ていた顔が私の顔を見る。

 

「どうした?何かついてる?」

「な、なんもないよ〜?」

 

そう言って誤魔化すように水の入ったコップに口を付ける。

 

(その指で触られたいとか......言えるわけないじゃん)

 

そう思いながら水を飲み干すと店員さんが頼んだ物を持ってきた。

 

「お待たせしました。こちらケーキセットと限定パフェと、あとアールグレイティーとコーヒーになります」

「ありがとうございます」

 

机の上に並べられたケーキはテレビで紹介された時とは内容は違ってマンゴーケーキとレモンタルトの2つで季節によってケーキの種類が変わるようだった。

 

そして彼氏の限定パフェは......

 

「これでデカイなぁ......」

「デカイねぇ......」

 

高さが30cmぐらいある大きめのパフェだった。

 

「食べ切れる〜?甘いの苦手でしょ〜?」

「......多分?」

「無理そうだったら言ってね〜」

 

そう言ってそれぞれケーキとパフェに口を付ける。

 

「あ、意外と甘くないけど美味しい〜」

 

砂糖の甘さと言うよりもフルーツの甘みでさっぱりしてて味のクドさがなかった。

 

「そっちのどう?」

「......1口食べる?」

 

そう言ってスプーンにパフェを一口分掬って私の口元に近づける。

 

「食べる〜」

 

口元に差し出されたスプーンを口に咥える。

 

「これ甘いね〜。食べれそう?」

「......食べる?」

「しょうがないなぁ〜このケーキ食べる?そこまで甘くないよ?」

「一口ずつもらおうかなぁ......」

「いいよ〜、あ〜ん」

 

そう言ってフォークにケーキを乗せ彼氏の口元に近づける。

 

「どう?」

「意外と甘くないね」

「食べれそうだったら食べる?私パフェ食べるから〜」

「いや、いいよ。真実食べな?せっかくなら両方食べていいよ」

「ほんと?なら食べるけど欲しくなったら言ってね〜?」

 

そう言ってパフェとケーキを交互に食べ進めていく。

なんか視線を感じるなと思い目線を上げると彼氏が優しい目でこちらを見ていた。

 

「なに?何かついてる〜?」

「うん、ついてる」

「うそっ、どこ〜?」

 

そう言って口周りを紙ナプキンで拭く。

 

「そこじゃないよ、ここ」

 

そう言って彼氏が私の口元を拭い、指元についたクリームをそのまま舐めた。

 

「も〜紙ナプキンで拭いてよ」

「いいじゃん、勿体ないし」

 

彼氏がこう言いながらコーヒーを飲む。

 

「も〜......あ、最後の一口だ。食べる?」

「いいよ、食べな?」

「ん〜、はい」

 

どうせ最後の1口だからと彼氏の口元にケーキを載せたフォークを載せ近づける。

 

「ん......よかったの?」

 

そう言いながら彼氏が私にそう聞く。

 

「いいの〜、食べて欲しかったんだから〜」

 

そう言うと彼氏が嬉しそうに笑う。

 

「ありがと、それじゃ行く?」

「そうだね〜」

 

そう言ってレジに向かう。

 

「お会計2680円です」

「ふじゅ〜ペイでお願いします」

「かしこまりました。ありがとうございました」

「あ、後で半分送るね?」

店員さんに見送られ店外に出て彼氏にそう言う。

 

「いいよ。真実が美味しく食べてくれたからそれで充分だよ」

「そっかぁ、ならご馳走様〜」

 

そう言って私から手を繋ぎ帰路に着く。

 

「この後どうする?」

 

スマホを開き彼氏にそう聞く。時刻を確認したら16:30と表示されていた。

 

「ん〜見たいって言ってた映画やってるし行く?」

「あ〜いいけど〜そっちの家でダラダラしよ?」

「あ〜、そうする?」

「そうしよ〜。じゃぁさ〜コンビニ行ってお菓子とか飲み物買ってから帰ろ〜?」

「じゃぁ、そうしよっか」

 

そう言って2人揃って彼氏の家の近くのコンビニに足を向けた。

 

「いや〜さっきまでお店の中居たから涼しかったけど外出ると暑いね......」

「そりゃ夏だからな〜......」

「ね〜、今度さぁ、また海行かない?」

「あ〜いいね、行こうか」

「なら水着買いに行くの今度付き合って?」

「いいよ、明日水族館帰りにでも行く?」

「ん〜、それは明日考える〜」

「わかった」

 

そうこう話しているうちに彼氏の家の近くのコンビニまで辿り着いた。

 

「あ〜。涼しいね〜......」

「めっちゃ涼しい......」

「何買う?」

「とりあえずアイスは欲しいなぁ......」

「じゃぁ、コーラと、ポテチと、アイス買お〜」

「ん、いいよ」

 

そう言って彼氏がカゴに1.5ℓのコーラとポテトチップスのうすしおとコンソメ、そしてバニラアイスとスイカ〇ーをカゴに放り込んでいく。

 

「いらっしゃいませ〜、ポイントカードはお持ちですか?」

「あ、大丈夫です」

「かしこまりました。袋はどうされますか?」

「お願いします」

「かしこまりました。6点で合計1268円になります」

「あ、私出すよ?」

「いいよ、ふじゅ〜ペイでお願いします」

 

私がそう言ってスマホを取り出す前に彼氏が支払いをしてくれた。

 

「なんか私に貢ぎすぎじゃない?」

「そんなことないと思うよ。あ、ありがとうございます」

 

そう言いながら彼氏が店員さんから商品を受け取る。

 

「持つよ?」

「いいよ、重いし俺が持つよ」

 

そう言いながら空いた手で私の手を繋いでくる。

 

「重くない?」

「俺は大丈夫。ほら、早くうち行こ」

 

そう言って二人で彼氏の家に向かった。

 

 

 

__________

 

「お邪魔しま〜す」

「はい、いらっしゃい。って言っても今日家誰もいないけどね」

「あれ?そうなの?」

「うん、親二人共仕事」

 

二人でそう話しながら靴を脱ぐ。

 

「そうなんだ。何時ぐらいに帰ってくるの?」

「え?19時ぐらいだと思う」

 

そう言って彼氏の部屋に向かう。

 

「へ〜それまでは誰も居ないんだ〜......」

 

(なら今日はもしかして......)

 

付き合ってかれこれ1年近く。手を出されてもキスまでで手を出された事が一度もなく、もしかしたら今日は手を出してもらえるかもしれないと言う希望を持ってしまう。

 

「とりあえず、アイス食お」

「食べる〜」

 

そう言って彼氏が袋からアイスを取り出し、私にバニラアイスを渡し、自分はスイカ〇ーの袋を開ける。

 

「久々に食べるとスイカ〇ー美味いなぁ......」

「私にも一口ちょ〜だい?」

 

私がそう言うと彼氏が私の口元にアイスを差し出してくる。

「あ、美味しい〜。私のもあげる」

 

そう言ってスプーンにアイスを掬い彼氏の口元に近づける。

 

「ありがと」

 

彼氏がスプーンに乗ったアイスを食べて私の頭を撫でる。

 

「も〜なに?」

「可愛いなぁって」

「なに〜?急に」

 

急にそう言われて顔が赤くなるのを感じる。

 

「顔真っ赤じゃん」

「う、うるさい」

 

思わず近くに置いてあったクッションを彼氏に投げつける。

 

「危ないな」

 

彼氏は容易く、笑いながらそのクッションを受け止めて膝の上に置いてアイスを食べ進めていく。

私も顔の火照りを抑えるように冷たいアイスを食べ進めていく。

 

外で蝉がなく声が響く中アイスを食べ進めていく音が響いていく。

 

「ねぇ、大好き」

「どうした?急に」

「なんとなく言いたくなっただけ」

 

そう言いながら彼氏の膝の上に座る。

 

「なに、甘えたくなった?」

「うん......」

「可愛いなぁ」

 

そう言いながら彼氏が私の頭を撫でながら私のことを抱き寄せる。

心臓の音が大きく聞こえる。

その音が自分の心臓の音なのか、彼氏の心臓の音なのか分からないぐらい大きい。

エアコンが点いていないものあり汗が首筋を垂れるのを感じる。

 

「暑いね〜......上着だけ脱ごうかな」

 

そう言ってカーディガンを脱ぎボタンも少し外して胸元が少し見えやすいようにする。

彼氏の視線が胸元にいってるのを感じた。

 

「どうしたの〜?」

 

気づいてないフリをしてそう聞くと彼氏が露骨に目線を逸らす。

 

「なんもないよ。ちょっとコップ持ってくる」

「わかった〜」

 

そう言って彼氏が部屋を出ていく。

 

「ちぇ〜......これでもダメかぁ〜、襲ってくれてもいいのになぁ〜......」

 

私だって年頃の女の子である。好きな人に求められるのは当たり前に嬉しいからこそ求めて欲しいと思う。

 

付き合ってから1年近く。彼氏に手を出してもらう為に誘惑の方法とか色々検索したりとかもしてきた。

 

色々試してみたりした結果、手を出されることは一度もなかった。これは私に魅力がないからなのかそれとも大切にされているからなのか最近はちょっとわからなくなってきてしまっている。

 

「ホント......いつ手出してくれるんだろうなぁ〜......」

 

部屋にポツリと虚しくその言葉が響いた。

 

「なんか言った?」

 

部屋のドアが開き彼氏がコップを二つ持って入ってきた。

 

「何も言ってな〜い」

 

そう言って彼氏のベッドに寝転がる。

 

「真実パンツ見えてる」

「......ムッツリ」

 

そういう指摘はしてくる癖に手を出してこないのがちょっとムカついてそう言う。

 

「誰がムッツリだ」

 

彼氏がそういいながら頭を叩いてくる。

 

「暴力はんた〜い」

「暴力じゃないわ」

 

そう言って彼氏もベッドに座る。

 

「あのさ......一個聞いてもいい?」

「どうした?」

「......私の事好き?」

 

不安な気持ちからそう聞く。そう聞くのは初めてだった。今まではちゃんと好きでいてくれているという実感があった。でも付き合って1年近く経ってるのに1度も手を出されていないのは好かれていないからなのか分からなくなってしまった。

 

「好きだよ。当たり前じゃん。どうしたの」

「手......出してくれないから......」

 

掠れるような声でポツリと呟く。

 

「ん?なんて?」

 

案の定彼氏の耳には届いてなかったみたいだ。

 

「なんもな〜い」

「ならいいけど」

「バカ......」

 

彼氏に聞こえないぐらいの声でポツリと呟き彼氏に抱きつく。

 

彼氏はただ私の頭を撫でていた。それに安心感を覚え私は眠りについた。

 

 

__________

 

「真実、起きな?もう18時だよ」

「ぅぅん......18時......?」

 

眠くて重い瞼を擦りながら目を覚ます。

 

「そろそろ帰らないと親御さん心配するだろうし帰ろ?途中まで送ってくから」

「うん......」

 

布団に寝っ転がりながらそう言う。ただ眠くて起き上がれないでいると彼氏が私の事を抱き上げて起こす。

 

「ほら、自分で立てる?」

「無理〜......」

 

そう言って彼氏にしがみつく。

 

「明日デート行くんでしょ?なら今日は一旦帰ろ?」

「わかった......」

 

渋々自分の足で立ちカバンを持ち部屋を出ようとすると彼氏が私の手を引く。

 

「何〜......?」

「ボタン外れてる。その状態で外歩いたら危ないよ」

 

そう言って彼氏が服のボタンを留めてくれる。

 

「......ムッツリ」

「なんでそうなるんだよ」

 

そう言って笑いながら私のカーディガンを羽織らせてくれる。

 

「ほら、帰るよ?」

「うん、わかったぁ......」

 

そう言って玄関に向かい靴を履く。

 

「真実」

「ん〜?なに?」

 

呼ばれて振り向くと彼氏がキスをしてきた。

 

いつも突然してくるタイプの人ではあるが寝起きというのと突然と言うのもあって顔がいつもより赤くなってしまうのを感じる。

 

「き、急だね」

「したくなったからしたんだけど嫌だった?」

「嫌じゃないけど......」

 

俯きながらそう答えると頭を撫でてくる。

 

「ならよかった」

「か、帰る......」

「送ってくって」

「うん......」

 

そう言って靴を履き2人で玄関を出る

 

「明日何時ぐらいに集合にする?」

 

しばらく無言で手を繋ぎながら私の家への帰り道を歩いていると彼氏がそう聞いてくる。

 

「ん〜......10時ぐらいに駅集合かなぁ」

「わかった、もしちょっと遅れたりとかしそうだったら連絡して」

「うん。ここまでで大丈夫ありがとね」

「わかった。ちゃんと家着いたら連絡してね」

「じゃぁまた明日〜」

「うん、また明日」

 

そう言って手を離し自宅に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




まぁ、こんな感じの作品です。現状pixivには短編含めて9万文字ちょいなのでこまめにこっちにも投稿していきますね
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