諌山真実と彼氏の話   作:粗大53

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水族館デート編です


水族館デート編

「これでいいかな......」

 

久々のちゃんとしたデートというのもあり、玄関先に置いてある鏡で服装や髪型のチェックを入念にする。

 

今日の服装はグレーのオーバーサイズのスウェットに白のチュールスカート。そして白のトートバックで髪は編み込みハーフアップといつもと少し変えてみる。芦花にメイクも教えて貰ってるからメイクをしていくかも少し悩んだが水族館と言うのと、夏でメイクが落ちやすいということも考え、最低限下地、ファンデ、パウダーと言う形にする。

 

「お姉ちゃんもう九時だけどまだ出なくていいの?」

 

妹が玄関に顔を出してそう言い、慌ててスマホを開き時計を確認する。

 

「え"、嘘!そろそろ出ないと......!ねぇお姉ちゃん可愛い?」

 

「はいはい、かわいいかわいい。彼氏さんならどんなお姉ちゃんでも可愛いって言ってくれるから早く行ってきな」

 

「行ってきま〜す! 」

 

そう言って白のスニーカーを履き遅刻しないように急いで駅に向かった。

 

 

 

____________

 

 

 

 

 

「お待たせ〜待った?」

 

「大丈夫、待ってないよ」

 

待ち合わせの駅前で見つけた彼氏に駆け寄る。デニムのカーゴパンツに白のTシャツ、黒の透かし編みニットシャツと言うシンプル目なコーデだ。

 

「ならよかった〜、行こ?」

 

「うん、今日も可愛いね」

 

「ありがと」

 

しれっと欲しかった言葉が言われて顔が少し火照る。

 

「とりあえずご飯どうする?適当にこっちで食べてく?それとも向こうで食べる?」

 

「ん〜、せっかくだから向こうで食べよ?」

 

「オッケ〜、なら電車乗って行こっか」

 

そう言いながら彼氏が私の手を繋ぐ。骨張った大きな手を何故かいつも以上に意識してしまう。

 

そうして二人で電車に乗り水族館へ向かった。

 

 

 

 

 

______________

 

「人多いね〜」

 

「まぁ、今夏休みだし日曜日だからそりゃ人多いよ」

 

「だね〜」

 

水族館に到着し彼氏に手を引かれながら入口に向かう。

 

「ここってあれだよね〜昔のアニメでチンアナゴが出てたところだよね〜」

 

「あ〜、そういえばそうだね」

 

そう話しながら水族館に入り階段を上がると目の前に水草満たされた水槽がありその中に小魚などが泳いでいた。

 

「お〜、小さな魚沢山いる〜」

 

そう言って水槽の前に立ってじーっと見ているとシャッター音が聞こえた。

 

「も〜、なに?」

 

振り返ると彼氏がスマホで私の写真を撮っていた。

 

「え?なんとなく?」

 

「いいけどさ〜」

 

そう言いながらルートを進んでいると次はクラゲのゾーンだった。

 

「綺麗〜」

 

「そうだねぇ」

 

「なんかさ、ちょっとツクヨミっぽくない?」

 

水槽のクラゲの写真を撮ろうとスマホを取りだしながらそう言う。

 

「そう?」

 

「そうだよ〜ライトでクラゲが色んな色に光ってさ、なんかツクヨミみたいに神秘的じゃない?」

 

「まぁ、確かにそうだねぇ」

 

そう言いながら彼氏がまた私の写真を撮った。

 

「そんなに私の写真撮って楽しい?」

 

「真実が可愛いから撮ってるだけだよ?」

 

「も〜」

 

そう言いながらここのゾーンが暗くてよかったと思った。明るかったらこの赤い顔をきっと見られていただろうから。

 

そうしてしばらくクラゲのゾーンを見た後に次のに進んでいくと次は小さい水槽からでかい水槽のエリアだった。小笠原諸島の生物がここにいるようだった。

 

「お〜、ねぇ見て見て!ウミガメの赤ちゃんがいる〜!」

 

「お〜ホントだ。小っちゃいね」

 

彼氏が顔を私の顔に近づける。思ってたよりも顔を近付けてきてドキドキしてしまう。

それがバレないようにスマホを取りだし写真を撮る。

 

それからもそこのエリアにある水槽を見進めていき私が写真を撮ると何故か彼氏が私の写真を撮り続けていた。

 

「そんなに私の写真撮って何に使うの〜?」

 

そう言うと何故か彼氏が咳き込む。

 

「どうしたの〜」

 

「別になんも無いよ、ただ俺が見るだけ」

 

「ふ〜ん?」

 

まぁ、ナニに使われてるんだろうなとか思いつつその場は流す。ただナニに使うなら私の事襲ってくれてもいいのにという不満は抱いてしまう。

 

そんなことを考えながら水族館の中を歩き続けていく。

 

次のエリアはサンゴ礁のエリアでそのうちの一つの水槽に彼氏の手を引っ張り駆け寄る。

 

「あ!これがあれでしょ?昔のアニメで出てたチンアナゴ〜のやつ」

 

「そうだね、なんか思った以上にいっぱい居るね」

 

「だね〜、かわいい〜」

 

そう言いながら写真を撮っていく。

 

「凄い撮るじゃん」

 

彼氏が笑いながらそう言ってくる。

 

「だってかわいいから仕方ないじゃん」

 

「はいはい、そうだね」

 

「なんか適当じゃな〜い?」

 

「そんなことないよ」

 

そう言って優しい目をして私の頭を撫でる。

 

「も〜......ほら、次行こ〜?」

 

恥ずかしくて顔を逸らし手を引いて次のエリアに向かっていく。

 

「うわぁ......綺麗......」

 

「これ凄いなぁ......」

 

そう言って2人して6階から5階に繋がる通路をおりていると万華鏡みたいにキラキラしたトンネルに見とれる。

 

小さい頃にキラキラの玩具の宝石を宝箱に詰め込んでいたかのような、そんな感覚を覚えているとまた彼氏が写真を撮るシャッター音が聞こえた。

 

「なんで撮るの〜!」

 

「ん〜?真実が綺麗だったから?」

 

「なんかさ〜発言が女誑しじゃない?」

 

「どこが?」

 

「なんか発言全てが?ほかの女の子にそういうことしてないよね〜?」

 

思わず不安になりそう聞く。

 

「する訳ないじゃん。好きなのは真実だけなんだから」

 

「ならいいけどさ〜」

 

そう言いながら彼氏の手を引っ張って進んでいくとデカイ水槽があった。

 

「でっかくない......?」

 

「でかいね〜」

 

そう言って水槽を見上げる。中にはサメやエイなどが泳ぐデカイ水槽にまるで海の中に潜ったような感覚を覚える。

 

「小笠原かぁ、行ってみたいなぁ〜」

 

「高校卒業したら行く?」

 

「行く〜」

 

そう言いながら彼氏の手を引き次の通路を進んでいく。

 

「ペンギンいる〜」

 

「ホントじゃん、ペンギンって真実っぽくない?」

 

「どこが〜? 」

 

「なんかイメージ小さいところとか歩き方とか」

 

「......なんか子供っぽいとか言ってる?」

 

「言ってないが?」

 

彼氏が私の言葉を遮るように即答する。

 

「だってそんな感じに聞こえたんだけど〜」

 

「真実が子供っぽいとか言ったら俺ロリコンとか言われそうじゃん」

 

「......ロリコンなの〜?」

 

「違うが?誰がロリコンだって?」

 

彼氏が即否定する。いや、まぁ私も彼氏がロリコンだったら襲われない理由もちょっと納得したかもしれないけれど。

 

「冗談冗談〜ほら〜ペンギン見ようよ〜」

 

そう言いながらカメラを構えてペンギンの写真を撮る。

そして彼氏はそんな私を撮ると言う傍から見たらちょっと奇妙な光景が出来上がっていた。

 

「そういえば、あっちの方に金魚もいるらしいよ」

 

「金魚?水族館に金魚って珍しいね〜」

 

「まぁ、珍しいけどなんか夏っぽくていいんじゃない?」

 

「だねぇ〜、とりあえず見に行こ〜」

 

そう言って彼氏の手を引っ張ると嬉しそうな顔をする。

 

「どうしたの?」

 

「いや?かわいいなって思っただけだよ?」

 

「......人が多いところでは言わなくていい」

 

ちょっとした恥ずかしさを感じて顔を逸らしてそう言う。

 

「ごめんって、怒らないでよ」

 

「怒ってないよ〜」

 

「ならいいんだけどさ」

 

そう話しながら歩いているとすぐに金魚のいるエリアに着いた。

 

「これ凄いね〜」

 

「なんか和風な感じだね」

 

「なんか江戸をテーマにしてるらしいよ〜?」

 

「そういうこと?あ、この金魚デカっ」

 

彼氏が子供みたいにまじまじと金魚を見つめる。

 

「ホントだ〜、リュウキンって言うんだって〜」

 

そう言いながら子供っぽい顔が可愛くて写真を撮る。

 

「へぇ〜家にも欲しいなぁ」

 

「お世話できるの〜?」

 

「真実のお世話で満足してるから飼わないけどね〜」

 

「私お世話されてたの?」

 

「割と?」

 

「私の方がお世話してると思うんだけど〜?」

 

「いつも朝起こしてもらい大変お世話になっております」

 

ふざけた感じで彼氏がそう言う。

 

「それじゃぁ、どこ連れてってもらおうかな〜」

 

「......祭りでも行く?」

 

「お祭りか〜、ありだねぇ」

 

「金魚掬いやりたくなった」

 

「あ〜わかる〜」

 

「妹ちゃんと弟くんも連れてく?」

 

「いや〜あの二人は多分友達と行くだろうし......それに二人で一緒に行きたい、なぁなんて思ったり思わなかったり......」

 

そう言うと彼氏が笑う。

 

「なんで笑うの〜!」

 

「ごめんごめん、可愛くてつい」

 

「可愛いって言い過ぎ〜」

 

「はいはい、全部回りきったしそろそろご飯食べに行く?」

 

「行く〜」

 

スマホの時計を確認すると午後二時と表示されていた。お昼ご飯と言うにはちょっと遅い時間なのもありお腹は大変ペコペコである。

 

「何食べたい?」

 

「ん〜お寿司食べたい」

 

「回転寿司?」

 

「回らないお寿司にする?」

 

「......回転寿司の方がいっぱい食べれるしそっちにしよっか」

 

私が沢山食べると分かっているからだろう。ちょっとの間があった後にそう返してきた。

 

「なら〜......トリ〇ンか、〇ら寿司?」

 

スマホを取りだし近場の回転寿司を出す。

 

「かなぁ、まぁとりあえず行こっか」

 

そう言って彼氏がスマホで店の場所を調べながら私の手を引いて歩き出した。

 

________

 

「いやぁ......よくよく考えたらそうだよねぇ」

 

そう言いながら店の入口から店内を覗き込む。水族館が混んでた時点で分かってもおかしくなかったが家族連れやカップルで店内が凄い混んでいた。

 

「どうする〜?別のところにする?」

 

「ん〜、いいよ。腹が寿司の気分になったから真実が待てるなら待と」

 

「待てるよ〜」

 

「なら番号札取りに行ってくるね、真実座って待ってて?」

 

そう言って彼氏が番号札を取りに向かい、私は空いている予約待ちの椅子に座って戻ってくるのを待つ。

 

「五組待ちだって」

 

そう言いながら彼氏が私の前に立つ。横を見ると両方とも椅子は埋まってしまっていた。

 

「待つね〜。まぁすぐ順番来ると思うけど、座らなくて大丈夫?私立っとくけど......」

 

「いいよ、座ってな?水族館で歩き回ったし疲れてるでしょ」

 

「歩いてるのはそっちも一緒じゃん」

 

「俺は部活とかで運動してるから慣れてるし大丈夫だから座ってな?」

 

「わかった」

 

有無を言わせない圧を感じたのでありがたく座らせてもらう。

 

彼氏がスマホを弄り始めたので私もちょっと触るか〜と思っていると彼氏のスマホの背面におかしなものが見える。

 

「......ちょっっっと1個聞きたいんだけどさ?」

 

「なに?」

 

「スマホの裏のやつ......なに?」

 

「あ〜、これ?なんかスマホから写真を転送してカバーに映し出せるやつ買ったから真実の写真にしてるだけだけど?」

 

しれっとそう言い放たれる。

 

「ちょっと恥ずかしいからそれは流石にやめて?」

 

「え〜、女避けにもなるから結構ありだと思ったんだけどなぁ」

 

「なに、そんなに言い寄られるの〜?」

 

ちょっと嫉妬心が湧くがデート中だしと思ってバレないように明るくそう聞く。

 

「別に言い寄られるってほどでは無いけど彼女居るを信じない人とかは結構いるかなぁ、その度に真実の写真見せてるけど」

 

その一言で咳き込んでしまう。

 

「ちょっとそれは流石にやめて欲しいかな〜なんて......」

 

「嫌だった?」

 

「嫌......ではないんだけど〜ちょっと流石に恥ずかしいのもあるし揶揄われたりするからちょっとやめて欲しいかなぁ」

 

「まぁ、さすがにそこまで言うなら変えるかぁ......」

 

そう言いながら彼氏がスマホを弄ると裏面の画像が彼氏が好きなバンドのロゴに変わった。ちょうどその時呼出音がなり待合所のモニターに番号が表示される。

 

「あ、呼ばれた。行こっか」

 

そう言って彼氏が膝に置いてあった私のカバンをスっと持ち案内された席に向かった。

 

「さて、何食べる?」

 

そう言って席に着いて彼氏が注文用のタブレットを触りながらそう聞く。

 

「とりあえず、マグロ、サーモン、いくらと、エビ、あとサーモンアボカドチーズかなぁ」

 

彼氏がそれを打ち込んでいく。

 

「それで?そっちは何食べるの?」

 

「〆鯖、赤貝、ホタテかなぁ、あとラーメンかなぁ」

 

「そっか〜」

 

「ビッ〇らポンやる?」

 

「やる〜」

 

そう言いながら注文をする。

 

「そういえばさ〜今帝様とスカイツリーがコラボしてるんだって〜」

 

「へぇ、そうなんだ、行く?」

 

「行く〜」

 

「ならチケット取るかぁ」

 

「やった〜なら私取るよ〜」

 

そう言って二人分のチケットをネット購入すると頼んだ寿司が流れてきた。

 

「やっぱりこういう所のは早いよねぇ」

 

「まぁ、席回転させてなんぼの商売だしねぇ」

 

「だね〜とりあえず食べてよ?いただきます」

 

「いただきまーす」

 

「あ、これ美味しい」

 

1口目にサーモンアボカドチーズを食べると以外と美味しくて箸でもち彼氏の口元に近づける。

 

「食べる?」

 

私がそういうと彼氏は何も言わずにそれを食べた。

 

「あ、ホントだ。意外と美味しい。もう一皿頼む?」

 

「ううん、いいよ〜他に色んなの食べよ〜」

 

そう言って私と彼の分追加で21皿注文した。

 

 

 

__________

 

 

「いや〜、食べたねぇ」

 

「もう腹パン......」

 

そう言って彼氏がお腹を擦りながら店を出る。

 

「ビッ〇らポン6回も回せちゃったねぇ」

 

「だねぇ、とりあえずスカイツリー行くかぁ」

 

「やった〜!帝様のパネルと写真撮るんだ〜!」

 

「はいはい、ほら、行くよ」

 

彼氏がそう言って私の手を取りスカイツリーに向かった。

 

 

________

 

そんなこんなでスカイツリーに登場した。

 

「帝様のパネルと写真撮るんだ〜.」

 

「こんな走るとコケるよ?」

 

彼氏が手を引っ張り私の事を子供扱いするかのように窘める。

 

「も〜、子供扱いしないでよ」

 

「してないよ、ハグれたら見失っちゃうから」

 

「誰の身長がちっちゃいって〜?」

 

「誰も言ってないが?」

 

「ならいいけどさ〜、ほら早く行こ!」

 

そう言って彼氏の手を引き帝様のパネルの元に駆け寄る。

 

「あ〜!帝様尊い〜!本当に推せる!」

 

「......」

 

ちょっとムッとしたような顔で私の顔を見る。

 

「ねぇねぇ、写真撮って〜!」

 

そんなこと気にせずにそう言って彼氏にスマホを渡し帝様のパネル横に立つ。

 

「わかったよ、ほら撮るよ〜」

 

そう言って彼氏が写真を撮ってくれる。

 

「これでいい?」

 

「いいよ〜ありがと〜。あとショップも見たいんだよねぇ......」

 

「いいけど、なんかあるの?」

 

「なんか帝様が使ってるゲーミング箸があるらしいから買いたいんだよねぇ」

 

「......ゲーミング箸?」

 

「ゲーミング箸」

 

彼氏がキョトンとした顔で聞いてくるのを当たり前のように返す。

 

「ま、まぁいいけど」

 

「やった〜!じゃぁ早く行こ〜」

 

 

________

 

そうしてなんとか目的の買い物も終わらせることができスカイツリーの外に出る。

 

「いや〜もう暗くなっちゃったね〜」

 

そう言いながら時間を確認すると午後七時と表示されていた。

 

「そろそろ帰らないと怒られない?」

 

「う〜ん。でも今日デートだった分かってると思うしまだいいかなぁ?」

 

「でも帰るの遅くなりすぎると心配かけちゃうと思うから今日はそろそろ帰ろ?家まで送ってくからさ」

 

「......うん」

 

もう少しだけ一緒に居たいと言うわがままを思ってしまう。

 

「ねぇ......」

 

「ん?どうした?」

 

「もうちょっとだけ......ううん、なんもない」

 

ワガママが口から出そうになって飲み込む。

 

「そっか。......今日ちょっと遠回りして帰ろっか」

 

「いいの......?」

 

「いいよ、俺がもうちょっと一緒にいたいからさ」

 

そう言って彼氏が私の手を引き駅に向かった。

 

________

 

「今日ありがとうね〜、楽しかった」

 

2時間近くかけて家の前の前まで到着して彼氏にそう伝える。

 

「俺も楽しかった。また来週どっかデート行こ」

 

「だね〜。どこ行くか考えとく〜」

 

「うん、じゃぁまた明日学校でね」

 

「うん、またね、気をつけて帰ってね〜」

 

そう言って家の中に入ろうとすると彼氏が私の服の裾を掴んで引き寄せてきた。

 

「ど、どうした......の?」

 

ビックリしてそう聞こうとしたら彼氏がキスをしてきた。

口を離した彼は顔を真っ赤にしていた。

 

「ごめん、したくなっただけだから、帰るね」

 

そう言って彼氏が走って家に帰っていくのを見送った。

 

「それはさぁ〜ズルじゃん......?」

 

そう言って私は火照った顔を隠すように地面にしゃがみ込んだ。

 

「明日芦花にも話聞いて貰お......」

 

そう呟いて玄関を開けると弟がちょうど玄関の前にいた。

 

「おかえりー......あれ、姉ちゃん顔真っ赤じゃん。どうしたの?」

 

「うるさい」

 

私は誤魔化すようにカバンを弟に何故自分の部屋に駆け込んでベッドに倒れ込んだ。

 

眠りに落ちるまで最後にしたキスの感覚が残り続けていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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