絆という言葉が相応しいのかな?
「ねえねえ、ナギ君」
最近、やっちゃんが学校でも積極的に話かけてくる。それ自体は悪い気もしないし俺自身嬉しいのだが、如何せん相手は学年どころか学校のマドンナと言っても過言ではない存在なわけで………
「ねえ!ナギ君!!聞いてる!?」
「周りの視線が痛い……」
最早、動物園のパンダだ…某ハーレムロボアニメの唐変木もこんな気持ちだったのだろうか
「月見さん、どうしたの?」
「…なんでいつも通り呼んでくれないの?」
止めてね!!いつも教室で話しかけられたらそうしてたじゃん!『やっちゃん』呼びしてるのは二人っきりの時だけじゃん!!
「なう、教室………おk?」
「ノンノンかな」
「オーマイガーですよ」
「何でいつも通り、ヤチヨ呼びしてくれないの?」
「そう呼んだことねえよ!!」
「あるもん!!お家に遊びに来た時に言ってくれたもん!!」
こいつ!!的確に俺を墓場まで叩きこもうとしやがる!!あ~~~周囲からの好奇の目線と男子どもの嫉妬の炎が気持ちいいな~~(現実逃避)
「それで?ヤチヨさんは俺に何用で?」
「さん付け禁止」
「………それで?ヤチヨは俺に何用で?」
「一緒に帰ろ?」
そのためだけに教室で話しかけたのか貴様!!
「………あいあいキャプテン」
周囲のプレッシャーに負けた結果、了承する以外の道はなかった
『神薙く~~んどういう事かな?』
やっちゃんが自分の席に戻ったのを確認した後にクラスの全員が俺に突っかかってきた。
「ご質問は一個につき8000万でお願いします。」
とりあえず、ぼったくりしておこう。これで質問は来ないだろう
『ふざけんな!!』
ほらな、法外どころか払わせる気ゼロの値段設定だから質問じゃなくて
「お客様、おひねりありがとうございます」
『お前にあげたわけじゃねえよ!!』
なんと!!違ったのか!!これは一本取られたな。
「それより諸君、時間は大丈夫なのかね?」
『お前ほんと覚えてろよ』
さて、逃げるか………後一コマだけだしさぼっても罰は当たらんだろ。ごめんな、やっちゃん………俺、自分の命が大事なんだ
そう思っていると、やっちゃんから連絡が来た
『八千代:逃げたら全員にあることないこと吹き込む。』
クソがよ………とりあえず、逃走経路だけでも確認しておくか。ここ、二階だし最悪飛び下りるか………そうすれば正門から帰れるし。
「ナ~~ギ君、帰ろ」
授業が終わったやっちゃんが一緒に帰ろうと話かけてきたが周りの殺意がひしひしと刺さってくるので計画していたことを実行するためにやっちゃんを抱えるために一言謝った。
「やっちゃん、ちょっと失礼するね」
「え!?//ちょっと//こんな人前で//」
何を動揺しているのか分からないが、もじもじされると抱えづらいので大人しくしていてほしい
「それでは諸君、アデュー」
そう言って、やっちゃんをお姫様抱っこして教室の窓から飛び降りた
『逃がすか!!』
「いやっほ~~~~~~!!」
何も言わずに飛び下りたが当の本人は結構楽しんでるようだ
「ふう、とりあえず撒いたかな?」
「もう一回!!もう一回!!」
「アトラクションじゃないからね?」
「え~~もう一回飛ぼうよ」
誰のせいでこんな事しなきゃいけなくなったと思てんねん
「にしても、何で急に一緒に帰ろうなんて言ってきたの?」
いつもはお昼休みに会ったり、放課後に連絡したりするくらいしかしてこなかったのに
「………なんとなく」
何となくって………
「………嫌だった?」
「嫌じゃないよ?」
だからそんな捨てられた子犬みたいな顔しなくてもいいからね?
「何故かいつもの呼び方を捏造されたのはびっくりしたけど」
「ヤチヨって呼んでもいいよ?」
「やっちゃんとどっちがいい?」
確か、やっちゃん呼びをお願いしてきたのはやっちゃん自身だったはず
「じゃあ、ヤチヨで!!」
そこ即答するんだ………
「よろしくな、ヤチヨ」
「うん、よろしくね京くん」
あんたも呼び方変えるんかい!!
「絶対に教室でその呼び方しないでね?」
「何で?」
「なんか、付き合ってるみたいじゃん」
どう考えても、男女の仲でしか呼ばないような呼びかたをしていると色んな人が勘違いしてヤチヨ自身が困るのではないだろうか?
「私は嫌じゃないよ。またね」
もう、後は告白させるだけなんじゃね?こいつら