宇宙は空にある。   作:線の糸

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追憶のアポロ11号

まあだいたいわかった、つまりは上手く魔法式を組んで体にぶち込めばどうにかなる。しかしこの結論に至るまで3年ぐらいかかってしまった。次は熱を防ぐ魔法を創るか。ここをこうして───

 

ダメみたいですね...。そもそも魔法式のつくり方がよーわからん、もっかい本見るかぁ...。─────

 

よーし今度こそ俺はやるぞ、この公式はあそこに入れて────

 

ダメみたいですね(デジャヴ)何がいけなかったのか。まさか魔法式ミスってたら発動する時爆発するとは思わなかったぞ。苦節50年、必死こいて開発したのに...

 

ええい次だ次。一度の失敗で諦めてなるものかぁ!...この式ミスっとるやんけ!修正じゃあ────

 

出来たぁ!発動!...よし爆発しないな。後は効果がちゃんと現れてるか確かめるだけだ。よーし今日こそ成層圏突破するぞ────

 

うぉぉぉぉなんか周りめっちゃオレンジだけどいけてるなコレ!熱くないぜ!ここまで500年ぐらいかな?めっちゃ疲れたぞ。

 

さーてこのまま行けるとこまで行く、あれれーなんか体超重いぞ?うわめっちゃ減速した、何だ。...濃っ、空気濃いって!なんかめっちゃ濃いんだけど、呼吸出来ないレベルで濃い。コレ今までの速度だとこの層突破出来ないんやけど。マジ?もっと出力上げないとダメなのか。一回戻ろ。

 

ええどうすんのコレ、何やあの層は。...まあ異世界だから何があってもおかしくは無いんだけどさ。確か成層圏の次は中間層...流星が起きるところか。...もしやエーラ流星ってこの濃すぎる空気に阻まれてたんかな。なるほどだからあんな大量に...

 

これは一回自分の飛行スタイルを考える必要があるな。今まではアンパンマンの飛行態勢だったがもうちょい工夫して空気抵抗を減らすか。

理想はロケットの先端だが生身であの尖りを出すのは無理。...待てよ、円錐状の先端が尖った被り物でもつければいいんじゃないか。

仮に作るとして材質はどうする。

 

この世界オリハルコンとかあったっけ?..わからん。うーむ近くに手頃な物は...石はダメだ、重すぎる。

鉄も同様にダメだ。木は論外だ。熱で燃える。...そもそも被り物をする場合被り物にも飛行魔法かけないと普通に落ちるしな...。やっぱ別の案にするか...。

 

待てよ。そういえばギリ残ってる前世の記憶の中に纏っているオーラを固める技術があった気がする。何の漫画だったかな。まあいい、このオーラを魔力に置き換えて考えてみると...なんか行ける気がしてきた。

 

──纏うのは出来たがこっからどう硬くしようか。ちょっと圧縮してみる...んー硬くなってんのかなコレ。どれ、えいっ!

地面がちょっと、割れた、か?ヒビは入ったか。

 

...物質化は出来てるな。あれ成功じゃねコレ。...成功だコレ!よっしゃあ!よーし後は整形して三角錐にして頭に乗せるだけやね。

 

出来た!早速飛んでみるか。...この三角錐ビヨンビヨン動きよる、ダメじゃねぇか!何、どういうこと?物質化、硬化は出来てるのに?何故?

 

待てよ、集中して形を意識するとちゃんと固まるな。...めんどくせ、コレを維持しつつも飛行魔法と熱遮断魔法使わないといけないの?

...出来らぁっ!ここまで来たら意地じゃ───────────

 

 

 

あれから何年経ったかわからんが魔力操作・制限は完全なる物になったぞ...弊害として普段から魔力が三角錐の形になって頭に集うようになったが、魔力探知しなけりゃ見えないから問題はなし。実質魔力制限にもなってるから尚よし。

 

三角錐の角度と形はこの前俺の家に突撃してきたシュティレを参考にした。彼は俺の晩飯となった。ただ隕鉄鳥から得た知識は多い。感謝だ。それはそれとして小屋が半壊したので許さん。

 

 

...小屋も壊れたし、この場所から飛ぶのも飽きてきたから、場所変えるか。南の方いったら人類に会うかもだし、北行こう。

 

─────ここオレオールじゃね?めっちゃ魂ふよふよしてんじゃん。えっじゃあもう最北端?1分もかからなかったぞ?...俺も速くなったな。...小屋でも立てるか。

 

さて...飛ぶか。──────中間圏突破したかな?...何だか息苦しく、コレ熱圏の上層まで行ってんな、やばい息が降りろ降りろ降りろ───

 

 

あっぶねぇ死ぬかと思った。さてと...次は酸素だな...まあ正直これが一番対処がわからん。まーた魔法作らないけんのか?...女神様の魔法で無補給無酸素状態でも生存できる魔法みたいなんなかったけ。

...............................................................................モッカイニンゲンカイ?ヴァルヌンクネキ尋ねるか、あ....待てよ?ここってオレオールだよな?魂あるよな?...後女神様っぽい魔力感じるし...。ちょっと外道に堕ちればいけそうじゃね?.........................................................................................................

......................................................................................................................................................................................................さすがにダメか。いやでもなぁ、うー.......................................................いいや、魔族が引くレベルの事はしない程度に研究しよ。───────────────────────

────

 

 

 

 

 

まずい...作っちゃいけないもん作ったかもしれん。節子コレ女神様の魔法じゃなくて呪術や。いやまあ材料は行き場を失った魂だし多少の厄ネタは覚悟してたんだが...いや明らかやばい雰囲気だよコレ。適当に作った魔導書とんでもない暗黒オーラ垂れ流してるもん。周りの魂もドン引きしてるし...どないしよ。

 

そこら辺に捨てるか?ん、どうされた魂の方?あ、エーヴィヒって言うんですか。もらう?...これを?非常に興味深いって、ええ...。いやまあいいンスけど...礼はする?...じゃあ無補給無酸素状態でも生存できる魔法って教えられますか?知り合いにそういうの得意な奴が居る?マジで?お願いします連れてきてください。

 

 

 

あの後エーヴィヒ様が連れて来た僧侶らしき人に色々と教えられたけど女神様をめっちゃ推してきて怖かったな。あと酒飲んでたし。

 

まあ無補給無酸素状態でも生存できる魔法は教えてもらったからいいけど。これ聖典に載ってたのか。聖典の内容魔族に教えちゃっていいのかな...。酒飲んで幸せそうだったしいっか。

 

さてとうとう宇宙に...なんか強い魔族いるな?誰ぇ?何か探してるな、魔力解放して驚かしたろ、えいっ。

アホほどビビってて草ァ!やっぱ魔族って魔力至上主義なんだな...。

 

さすがに可哀想なので魔力解放しながら話を聞きに行った。どうやら自分の城を建てるとこを探してたらしい。じゃあここ譲ってあげよう。

めっちゃ驚くやん。いいよ別に。へー人類との共存目指してんだ。

 

どっかで聞いた事あんな...。魔王だったかな。今のうちに媚び売っとくか?ま、まあ困った時は呼んでねとでも言っとくか。

────────────────────────────────

勇者ヒンメル死から120年前

エンデ

魔王城

 

 

 

 

 

 

 

「やあやあ、シュラハト君あの日ぶりだね。」

「...久しぶりに来たな。」

 

魔王城で二人の魔族が落ち合っていた。

 

「いや何、暇なもんで。」

「月に行くと言っていた気がするが。」

 

肌の色が紫の魔族は苦笑した。

 

「月の周りに謎魔力障壁があってね...突破出来ないんだよ。何回か体当たりで削ってるけどね。...魔王くんの調子はどう?」

「魔王様は...いつも通りだな..。」

「そう...やっぱり魔王軍負け確でやけになってるの?」

 

しばらく沈黙が流れる。

 

「..やってみなければわからん。」

「いっつも言ってるよね。...あああと今日何かやることある?」

 

再び沈黙が流れる。

 

「特にない。」

「そう。じゃあまた来るわ。」

 

「待て。一つ聞きたい事がある」

「?どしたの。」

 

「ヒルン、お前の未来が見えなくなっている。...何があった。」

静寂。

「...マジ?...いつから?」

「あの日、お前が三回目に空の上に行った時から見えていない。」

 

紫の魔族は少し考え込んだ。

 

「心あたりはないねぇ。...いや月か?いずれせよ...うーん。」

「まあ、そっちで何があったのかは分からん。ただ気をつけた方がいい。」

「...心に留めとくよ。世間話だけのつもりだったんだけどなぁ」

紫の魔族に特別な用事は無く、この突然の訪問は要はただの暇潰しである。

 

「...聞こえているぞ。こちらも忙しいのだから...。」

「敗戦処理に?」

「やってみなければ分からんといっているだろう...!」

 

紫はケラケラ笑った。もう一人はちょっとキレてた。

 

「じゃあ帰りますよ、邪魔みたいなんでね。」

「さっさと帰れ。」

 

いつの間にか姿は消えていた。

 

「...あれでも魔王軍最高戦力で、無下にも出来ないのが困る。」

 

もう一人の魔族は誰にも届かない愚痴を吐き、持ち場に戻った。




魔族の魂ってあるのかな?
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