『TOGⅡで戦車道を……?』   作:きのこ大三元

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WOT同様に、試作戦車など登場させていく回を投稿しました。
今後とも定期的に投稿していきたいです!


第33話「レンタル戦車、始めました」

サンダース戦の勝利から、少し時間が経った。

 

 大洗女子学園の掲示板には、まだ学園新聞の号外が貼られている。廊下や食堂で戦車道チームの話をする生徒も増え、強豪校を破ったという実感は、戦車道チームの外へ少しずつ広がっていた。

 

 だが、全国大会は始まったばかり。

 

 勝利の余韻だけに浸っている時間は長くなかった。

 

「次の相手は、アンツィオ高校です」

 

 練習場の端で、みほが資料を広げる。

 

 周囲には、あんこう、カメ、アヒル、カバ、ウサギ、いぬの各チームが集まっていた。

 

「アンツィオ高校は、サンダースさんとはかなり違う相手です。車両は小型で軽く、動きも速いと思います」

「CV33快速戦車を中心とした、軽快な機動戦が予想されるであります!」

 

 優花里がさっそく目を輝かせる。

 

「小さくて速いって、TOGⅡとは真逆だね」

 

 沙織が呟くと、灯里は迷わず頷いた。

 

「はい。相性は悪いです」

「即答ですね」

 

 まどかが淡々と返す。

 

「TOGⅡで追跡することはできません」

「そこも即答なんだ」

「追えないものは追えません」

 

 すずも操縦手として同意する。

 

「曲がっている間に、相手が別の道へ行きます」

「現実は、時々TOGⅡに厳しいですね」

「TOGⅡが道路に厳しい時もあります」

 

 かなえがメモを取りながら付け足した。

 

 みほは少し困ったように笑い、資料へ視線を戻す。

 

「全部の車両を追いかけるのではなく、相手がどこを通るかを考える必要があります」

「追えないなら、進路を読む」

 

 麻子が眠そうにまとめた。

 

「うん。そのために、今日は普段とは少し違う訓練をします」

 

 みほの言葉に、全員が顔を上げた。

 

* * *

 

「はいはい、今日は面白いお知らせがありまーす」

 

 練習場へ現れた杏は、いつも通り軽い調子だった。

 

 隣では桃が資料を抱え、柚子が書類の内容を確認している。

 

「会長、面白いで済ませる内容ではありません!」

「でも、面白いでしょ?」

「それは否定しませんが!」

 

 桃が言い返しきれない横で、柚子が資料を開いた。

 

「戦車道連盟から、加盟校向けの訓練支援制度について案内が届いています」

「訓練支援制度でありますか?」

 

 優花里が即座に反応する。

 

「簡単に言うと、レンタル戦車だね」

 

 杏の説明に、全員が一瞬黙った。

 

「レンタル戦車!?」

「そ、そんな夢のような制度が!」

 

 沙織と優花里の声が重なる。

 

 灯里も静かに目を見開いていた。

 

「普段乗れない戦車へ、合法的に試乗できる制度……」

「灯里ちゃん、言い方が少し危ないよ」

「戦車を知るには、実際に触れることが一番です」

 

 灯里は真面目だった。

 

「TOGⅡも、外から見るだけでは分かりません」

「乗っても、よく分からない部分がありますけど」

 

 すずがすぐに補足する。

 

 柚子は苦笑しながら説明を続けた。

 

「連盟が保管している戦車道仕様車両を、加盟校の講習や試乗、訓練へ短期間貸し出す制度です。公式戦には使用できません」

「つまり、借りた戦車で大会へ出ることはできん!」

 

 桃が胸を張る。

 

「練習と教育支援専用です」

 

 柚子が短くまとめた。

 

「それでも素晴らしい制度であります!」

 

 優花里はすでに感動している。

 

 その時、練習場の入口から明るい声が響いた。

 

「みんな、こんにちはー!」

 

 蝶野亜美教官だった。

 

 連盟のスタッフとともに、車両輸送用のトレーラーが練習場へ入ってくる。その荷台には、カバーを掛けられた一両の戦車が載っていた。

 

「今日は、連盟から借りた車両で、普段とは違う戦車の動きを体験してもらいます!」

「蝶野教官、説明が早いです!」

 

 桃が叫ぶ。

 

「戦車は動かして覚えるものよ! でも、安全確認と説明はちゃんと聞くこと!」

「体験重視ですが、手順は守る講習ですね」

 

 かなえが冷静にまとめた。

 

「その通り! グッジョブ!」

 

 蝶野が親指を立てる。

 

「蝶野教官の説明を、一度で整理したであります……」

 

 優花里が感心していた。

 

 トレーラーが停止し、連盟スタッフが周囲の安全を確認する。

 

 カバーの下から現れたのは、丸みを帯びた、どこか愛嬌のある戦車だった。

 

「……丸い」

 

 沙織が率直に言う。

 

「可愛らしい形ですね」

「眠そうな顔だ」

 

 華が微笑み、麻子がぼそりと続けた。

 

 優花里はすでに前のめりになっている。

 

「AMX40であります! フランスで計画された試作戦車で、この独特の丸みを帯びた外観が――」

「なんか、アヒルっぽくない?」

 

 典子の一言で、説明が止まった。

 

 アヒルさんチームの四人が、揃ってAMX40を見る。

 

「確かに、丸いです」

「前が、くちばしっぽく見えるかも」

「アヒルさんチーム向き?」

 

 あけび、忍、妙子が順番に感想を口にする。

 

 灯里は真剣に頷いた。

 

「元祖アヒル、来航です」

「元祖なの!?」

 

 典子が叫ぶ。

 

「戸郷殿、AMX40は元祖というより、外観から愛称的に――」

「秋山さん、説明が長くなりそうです」

「はっ、申し訳ありません!」

 

 まどかに止められ、優花里は姿勢を正した。

 

 杏はAMX40とアヒルさんチームを見比べる。

 

「じゃあ、最初の試乗はアヒルさんチームでいこうか」

「会長、外見だけで決めていませんか?」

「それもあるけど、八九式との違いが分かりやすそうだからね」

 

 桃は反論しようとして、AMX40を見る。

 

 丸く、重そうで、八九式とはまったく違う。

 

「……比較訓練としては、悪くないかもしれん」

 

 珍しく納得した。

 

 典子は拳を握る。

 

「よーし! アヒルさんチーム、アヒルっぽい戦車でいくぞ!」

「おー!」

 

 四人の声が揃った。

 

* * *

 

 試乗は、蝶野教官と連盟スタッフによる安全説明から始まった。

 

「普段の戦車とは、操作感も視界も違います。無理に速度を出さない。違和感があればすぐ止まる。変な姿勢で停止させない。オーケー?」

「はい!」

 

 典子が元気よく返事をする。

 

「良い返事! でも、返事の勢いで突っ込まない!」

「はい!」

「そこも良い返事!」

 

 蝶野は笑った。

 

 アヒルさんチームが車内へ乗り込む。

 

 座席の位置、視界、車体の重さ、エンジン音。どれも八九式とは違っていた。

 

『こちらアヒルさんチーム、乗車完了!』

 

「では、ゆっくり前進してください」

 

 みほの指示で、AMX40が動き出す。

 

 最初の一歩から、八九式とは違った。

 

『……あれ?』

 

 無線越しに、典子の声が少し揺れる。

 

『思ったより重い!』

『八九式みたいに動きません!』

『丸いのに軽くないです!』

『でも、守られてる感じはあります!』

 

 車内から次々と感想が届いた。

 

「いいわね! 戦車は、外から見ただけでは分からないのよ!」

 

 蝶野が満足そうに頷く。

 

「丸いことと、軽いことは同じではありません」

「灯里ちゃん、すごく真面目に言うね」

「重要です」

 

 AMX40は練習場をゆっくりと進む。

 

 八九式よりも重く、視界も小回りの感覚も違う。いつもの勢いで前へ出ようとしても、車体が思った通りについてこない。

 

『右へ曲がります!』

 

 AMX40がゆっくり向きを変える。

 

『あっ、遅い!』

『思ったより曲がりません!』

『でも、車体は安定しています!』

 

 その動きを見ていたみほは、地図へ目を落とした。

 

「八九式のように動き続けるより、場所を選んで待つ方が使いやすそうです」

「待つ方?」

 

 沙織が首を傾げる。

 

「重くて動きの鈍い車両は、相手を追いかけるより、相手が通る場所を先に押さえる方が良いと思います」

 

 灯里が深く頷いた。

 

「間に合わないなら、最初からそこにいる」

「TOGⅡ理論だ」

「今回は、かなり正しいです」

 

 まどかが認めると、灯里が少しだけ誇らしそうな顔になる。

 

「TOGⅡ理論は、実戦的です」

「常に実戦的とは限りません」

 

 かなえがメモを取りながら訂正した。

 

 みほは練習場の簡易コースを指す。

 

「まずは、相手の進路を追わずに守る訓練をしてみましょう」

 

* * *

 

 簡易模擬訓練では、AMX40が曲がり角を守る役になった。

 

 あんこうチームとウサギさんチームが周囲を動き、アヒルさんチームは指定された位置から、通過しようとする車両へ砲塔を向ける。

 

 八九式なら、勢いよく前へ出て追いかけていただろう。

 

 だが、AMX40では同じように動けない。

 

『追いたくなる!』

 

 典子の声が響く。

 

「追うな」

 

 麻子が即答した。

 

「冷泉さん、眠そうなのに的確です」

「追うと疲れる」

「理由は冷泉さんらしいですね」

 

 みほは地図とM3リーの位置を見比べる。

 

「アヒルさんチーム、今は動かず待ってください。ウサギさんチームが右から抜けます」

『了解! 根性で待ちます!』

 

 AMX40が停止する。

 

 動いている時には鈍く見えた丸い車体も、曲がり角に置かれると予想以上の存在感があった。

 

「梓さん、右側へ」

『はい!』

 

 M3リーが進路を変え、曲がり角へ入ろうとする。

 

 その瞬間、AMX40の砲塔が右へ向いた。

 

『見えた! 撃つ……ではなく、照準だけ!』

「はい。照準確認です」

 

 M3リーが停止し、連盟スタッフが判定旗を振る。

 

「ナイス! 追わずに待ったから、砲を向けられたわね!」

 

 蝶野の声に、アヒルさんチームが沸く。

 

『待つ根性、成功!』

『AMX40、意外と守れます!』

『でも、動かすのは難しいです!』

 

「いつものアヒルさんチームとは、かなり違う動きですね」

 

 華が静かに微笑む。

 

「違う戦車へ乗ると、普段自然にやっていたことが見えてくると思います」

 

 みほも頷いた。

 

 次は、あんこうチームのⅣ号が相手となる。

 

「右へ行くと見せて、左へ」

「了解」

 

 麻子が進路を変える。

 

 AMX40の砲塔が右へ向きかけたところで、Ⅳ号は左へ切り返した。

 

『あっ、追いつかない! 車体も動かします!』

 

 焦ったアヒルさんチームがAMX40を発進させる。

 

 だが、動き出しが重い。

 

 車体と砲塔を動かしている間に、Ⅳ号は別の角度へ抜けた。

 

「はい、そこまで!」

 

 蝶野が手を上げる。

 

『今のは、追いかけたら駄目でした!』

 

 典子が悔しそうに言った。

 

「うん。最初の位置を、もう少し左へ寄せていたら止めやすかったと思います」

 

 みほはAMX40の位置と進路を指で示す。

 

「速く動けない車両は、動き始める前の位置が大事です」

『最初の位置……』

「敵がどこへ行くのかを見てから追うのではなく、行きそうな場所を予測して待つんです」

 

 アヒルさんチームは、無線の向こうで少し黙った。

 

 灯里も静かに頷く。

 

「アンツィオ戦では、大切になると思います」

 

 今回はTOGⅡの話から入らず、地図へ視線を向けている。

 

「速い車両を追っても追いつけません。なら、相手が通りたい場所を先に押さえる。TOGⅡなら、長さで進路を狭めることもできます」

「TOGⅡの場合は、本当に塞げますからね」

 

 まどかが言う。

 

「はい。長いことは、進路制限に向いています」

「今日は、かなりまともなTOGⅡ語りです」

「いつもまともです」

 

 灯里は即答した。

 

 すずとかなえが、同時に首を横へ振った。

 

* * *

 

 訓練が終わる頃には、アヒルさんチームの四人はすっかり汗をかいていた。

 

 AMX40から降りた典子は、試乗前より少し落ち着いた顔で車体を振り返る。

 

「AMX40も悪くないけど……」

「やっぱり、八九式の方が動かしやすいですね」

 

 妙子が頷く。

 

「装甲は頼りないけど、軽いからすぐ動けます」

「曲がる時も、八九式の方が素直です」

 

 忍とあけびも、自分たちの戦車との違いを口にした。

 

 典子は少し考え、両手を握る。

 

「八九式の軽さって、私たちの武器だったんだな」

 

 三人が典子を見る。

 

「もちろん装甲も火力も足りない。でも、すぐ動ける。曲がれる。小さい場所へ入れる」

 

 それは、AMX40へ乗ったからこそ見えた八九式の長所だった。

 

「よし! アヒルさんチームは、八九式で根性だ!」

「おー!」

 

 いつもの声が戻る。

 

「他の戦車を知ることで、自分たちの戦車も分かるんだと思います」

 

 みほは、四人の様子を見て微笑んだ。

 

「AMX40にはAMX40の良さがあります。八九式には八九式の良さがあります」

 

 灯里も二両を見比べる。

 

「TOGⅡには?」

 

 沙織が尋ねた。

 

 灯里は少し考え、真顔で答える。

 

「長さがあります」

「最後だけ長さなんだ」

「長さは、個性の中心です」

 

 沙織が笑った。

 

 蝶野がアヒルさんチームの前へ歩いてくる。

 

「良い体験になった?」

「はい! AMX40へ乗って、八九式のありがたみが分かりました!」

「グッジョブ! それが大事なのよ」

 

 蝶野は親指を立てる。

 

「別の戦車を動かすと、自分の戦車の癖も見えてくる。普段何に助けられているのか、何を無理にやっていたのか。それを次の試合へ活かしなさい」

「はい!」

 

 典子たちの返事が揃った。

 

「相手は速いんでしょう? 全部追いかけようとしないこと」

 

 蝶野の言葉に、みほの表情が引き締まる。

 

「はい」

 

 灯里は、AMX40の前へ立っていた。

 

「遅くて、丸くて、愛嬌があります」

「そして、扱いづらいです」

 

 近づいてきたまどかが補足する。

 

「戸郷さん、褒めていますか?」

「もちろんです。TOGⅡにも通じるものを感じます」

「また魂の話になりました」

 

 すずが言う。

 

「試作車両には、独特のロマンがあるであります!」

 

 優花里も加わった。

 

「優花里も乗った」

 

 沙織が笑う。

 

 遠くから見ていた杏は、のんびりと呟く。

 

「大洗、変わった戦車に好かれてるねー」

「変わった戦車ではありません」

 

 灯里がすぐに訂正する。

 

「個性が長い戦車と、個性が丸い戦車です」

「それ、ほとんど同じ意味じゃない?」

「違います」

 

 灯里は真剣だった。

 

* * *

 

 訓練後、生徒会は連盟から届いた資料を改めて確認していた。

 

「レンタル料は安くありませんが、教育支援枠なら、今後も何度か利用できそうです」

 

 柚子が費用欄を指す。

 

「大洗は車両数が少ないし、使えるものは使いたいよね」

 

 杏は気軽に言う。

 

「壊した場合は修理費が発生する! 貴様ら、丁寧に扱え!」

 

 桃が声を張った。

 

「広報が撃つより安全だ」

「冷泉!」

「事実だ」

「事実でも、言っていいことと悪いことがある!」

 

 杏が楽しそうに笑い、柚子は困った顔で桃をなだめる。

 

 みほは資料に目を通した。

 

「必要に応じて、また利用させてもらいましょう。戦車を知ることは、相手の戦い方を考えることにも繋がると思います」

「今日のアヒルさんチームも、良い経験になったようですね」

 

 華が頷く。

 

「別の車両へ乗ることで、八九式の特徴を再確認できたであります!」

 

 優花里も嬉しそうだった。

 

 灯里は少し考える。

 

「次は、長い車両を借りたいですね」

「TOGⅡより長いの、ある?」

 

 杏が尋ねた。

 

「探します」

「探さないでください」

 

 まどかが即座に止める。

 

「練習場へ入らなくなる可能性があります」

 

 かなえも現実的だった。

 

「TOGⅡだけでも、曲がる場所を選びます」

 

 すずが続ける。

 

「長さは計画的に扱うべきですね」

 

 灯里は残念そうに頷いた。

 

「では、今回は保留にします」

「今回は?」

 

 沙織が聞き返したが、灯里は聞こえないふりをした。

 

* * *

 

 夕方の練習場には、少し涼しい風が吹いていた。

 

 AMX40は連盟スタッフの点検を受け、アヒルさんチームは自分たちの八九式を囲んでいる。

 

「八九式、やっぱりいいな!」

「軽いって大事ですね」

「すぐ動けるのは、私たちの強みです」

「待つ戦いも、勉強になりました」

 

 典子が八九式の車体を軽く叩く。

 

「次も頼むぞ、八九式!」

 

 その声に、みほは少し嬉しそうに笑った。

 

 灯里はTOGⅡの横へ戻っていた。

 

 長い車体。遅い足。重い旋回。

 

 扱いやすい戦車ではない。

 

 けれど、どの戦車にも得意なことと苦手なことがある。重要なのは、それを理解し、癖ごと戦い方へ変えることだった。

 

 みほは資料を閉じる。

 

「次戦、アンツィオ高校」

「小型で軽快な車両を、多数運用する学校であります」

 

 優花里が続けた。

 

 みほは練習場に並ぶ戦車を見渡す。

 

「今日の訓練を活かしましょう。追えない相手には、追わない戦い方を考えます」

 

 灯里も頷いた。

 

「TOGⅡは追いません」

 

 沙織が続きを待つ。

 

「待ちます。塞ぎます。そこにいます」

「それ、ほとんど止まってるよね?」

「止まることも、戦車道です」

 

 灯里は真顔だった。

 

「眠ることも戦車道ならいいのに」

「それは少し違うと思います」

 

 麻子へ、華がやんわりと返す。

 

 皆の笑い声が、夕方の練習場へ広がった。

 

 次の相手は、速く、小さく、賑やかなアンツィオ高校。

 

 TOGⅡでは追えない。八九式も、正面からの撃ち合いには向いていない。

 

 だからこそ、考える。

 

 追うのではなく、進路を読む。

 

 追いつくのではなく、相手が通る場所を押さえる。

 

 大洗女子学園の二回戦へ向けた準備は、もう始まっていた。

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