英雄の誕生まで駆け抜けて   作:アベンチュリン

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二十六話 分断

 日が輝く。

 東の空より現れる陽光が市壁を越え、オラリオの街並みを照らし出す。一日の始まりに市民達は既に活気付いており、多くのヒューマンと亜人(デミ・ヒューマン)が街路を行き交い、徐々に賑わいを膨らませていた。

 

「こんな朝早くからすまんなぁ、ファイたん。押しかけるような真似してしまって」

「ま、構わないわよ。いつもは一人だし、たまにはこうして誰かと朝食っていうのもいいわ」

 

 人々の喧騒がさざ波の音のように届くところ、北西と西のメインストリートの間の区画に建つ館では、二柱の神が歓談がてら朝の食事を取っていた。

 

「あらためて、うちのとこの『遠征』のために鍛冶師(スミス)を貸してくれて、ありがとなー。助かったわ」

「気にしないで頂戴(ちょうだい)深層域(えんせいさき)武器素材(ドロップアイテム)を優先的に流してもらえるなら、こちらとしても願ったりだし。そちらとしてはどうなの? 今回の『遠征』で何か進展はありそう?」

 

 ロキの感謝の言葉を受け止めつつ、ヘファイストスは質問を投げかける。

 

「前回は色々トラブルあったみたいやけど、今回は到達階層を更新してくるんやないかなー。うちの子らは『絶対踏破する!』って息巻いとったし、アイズもLv.6になったしなぁ。見込みはアリや。……ところでファイたん。ドチビのとこの子らの情報、何か聞いとるか?」

「ん? ふふっ、なに、ヘスティアのことが気になってるの? 恋文(ラブレター)を貰うくらいだし、私よりあなたの方が知ってるんじゃないかしら?」

「ブフッ、ラ、恋文(ラブレター)ちゃうわ! ……もうからかわんでや、ファイたん」

 

 先日の神会(デナトゥス)で、ロキがヘスティアの眷属に『手紙』を貰ったことは神々の記憶に新しい。もちろんその後、ロキが手のひらをひっくり返したことも。

 

「ごめんなさい。でも、そうね。私の子が一人、ヘスティアの子達とパーティを組んでいるわ。今日、中層に向かうみたいよ」

「えっ、うちのとこだけやなくて、ドチビのとこにも鍛冶師(スミス)貸しとったん?」

「直接契約を結んだのよ、【リトル・ルーキー】と。うちの子は存外に気に入っているらしいわ、ヘスティアの子達のこと」

 

 どこか微笑(ほほえ)ましそうな声色を(にじ)ませながら、ヘファイストスはゆっくりと料理を口に運んだ。

 

 

 中層、最初の死線(ファーストライン)とも呼ばれるこの空間を肌で感じるのはこれで2度目になる。1度目はおよそ1ヶ月前、24階層へ向かうベートに無理やり引きずられた時になる。

 

「ここが中層か……」

「話には聞いていましたが、今までの階層より光源が(とぼ)しいですね」

 

 既に大刀を装備しているヴェルフと、早速地形へ目を走らせるリリがそれぞれ口にした。

 

「13階層はルームとルームを繋ぐ通路が長いのが特徴です。安全に戦闘を行うためにも、まずリリ達は迅速に最初のルームへ到達しなければなりません」

 

 そう説明するリリを挟んで、俺はベルとヴェルフにアイコンタクトを送り頷き合った。

 13階層の通路は上層よりも幅が広いものの、基本的に、こういった通り道に陣取るのは下策だ。ベルやベートのようにリーチが短い武器を使うならともかく、俺やヴェルフは刀と大刀、動きは制限されるし、今日まで上層で調整してきたパーティの連携も機能しにくい。群がってくるモンスターに包囲されてしまうことなんてざらにある。

 場所にゆとりのある広間(ルーム)を使い、パーティ全体でモンスターを各個撃破していくのがパーティの基本だ。

 

「モンスターと出くわさない内に少しでも前進しましょう。ヴェルフ様、この通路は一本道なので、道なりにがんがん進んじゃってください」

「わかった」

 

 適度な間隔を有しながら、四人一列になって中層の奥へと進んでいく。

『サラマンダー・ウール』の派手さだとか、『ヘルハウンド』の危険性について軽口を交わしながら一本道を歩き続けて数分。

 

「……!」

 

 それまで動いていた俺達の口と足が、ほぼ同時に止まる。

【ステイタス】によって強化された聴覚が、べたらっべたらっ、という何かが駆けてくる足音を拾う。前方の薄闇から聞こえてくるその音に、俺達は静かに臨戦態勢を作った。

 

「……いきなりか」

 

 ヴェルフの呟きが湿った通路内に響く。

 薄い燐光に照らされる影は二つ。通路の奥から完全に現れ、モンスターの姿があらわになる。

 犬、というには少々体がたくまし過ぎるきらいがある四足獣、ヘルハウンドだ。

 

「なぁ、この距離はどうなんだ? 詰めた方がいいのか?」

「ヘルハウンドの射程距離は甘く見ない方がいい、って担当官(アドバイザー)の人には言われたけど……」

「なら──叩くぞッ!」

 

 自ら戦闘開始の合図を上げ、ヴェルフは大刀を(かつ)ぎ駆け出し、ベルがその右後方に付く。

 強烈な遠吠えを一つ放ち、ヘルハウンド達もまた、凄まじい勢いで突っ込んできた。

 五〇M(メドル)ほどあった間合いが、互いの肉薄によって一瞬で消失する。

 

『オオオオオオオオオンッ!』

「ぐ、っっ!」

 

 ヴェルフに飛びかかる一体目のヘルハウンドをベルが間に滑り込んで、盾をかかげて受け止める。その瞬間、勢いを失って宙を泳いでしまったヘルハウンドは、ヴェルフの容赦ない一撃で体を()(ぷた)つに断ち切られた。

 

『ゥゥゥゥゥツ!』

 

 二体目のヘルハウンドは、爆発寸前とまでに炎を溜めている。

 

「【福音(ゴスペル)】──【サタナス・ヴェーリオン】」

 

 されどそこは俺の射程圏内、無色の砲撃がヘルハウンドを圧殺し、溜められていた炎が誘爆する。っと、魔石は無事かな?

 

「よし……幸先は良さそうだな?」

「にわか仕込みの連携も、そろそろ形になってもらわないと困りますからね。これくらいは当然です」

「でも、いい感じだったよ」

「ああ、中層初日の初戦にしては上出来なはずだ」

 

 一度戦闘が終わったことで、パーティの空気が弛緩する。

 13階層攻略の障害となるモンスターにも、きちんと対処できていたし、いざとなれば俺の魔法がある。これなら、何とかなるだろう。……13階層だけなら。

 

「っと。また来たぞ」

「「!」」

 

 ヴェルフの声に俺とベルはすぐに反応した。

 道の奥から次にやってきたのは……そう、ベルだ。

 

「あれは……ベル様⁉」

「違うよっ⁉」

「ベルが相手か……冗談きついぜ」

「いや完璧に冗談だから」

「くそっ、どうして俺達が戦わないといけないんだ。ベル!!」

「コウスケさんまで⁉」

 

 やっぱ揶揄うのたのしー。

 冗談はここまで、ベル……じゃなかった。『アルミラージ』を倒さなければ。

 

()()()だな」

「言っておきますが、あくまで四対一を四つ繰り返すんですよ? 各自で相手取るなんて愚の骨頂です。リリはもとより、ヴェルフ様も一つ間違えれば足をすくわれます」

 

 アルミラージは中層のモンスターの中でも戦闘能力は低い種族だが、集団戦ではめっぽう強い。

 どこかの【ファミリア】よりも連携が……なんでもないですアレンさん!!!

 くっ、どうして俺がこんな恐怖を感じなきゃならないんだ。おのれアルミラージ!

 

「【福音(ゴスペル)】──【サタナス・ヴェーリオン】……っあ」

 

 ……ごめん。つい、やっちゃった。

 

 

「それで、アスフィ、彼等の近況は?」

「ギルドの公式情報では既に11階層を踏破済み。この十日間で、到達階層を12階層まで増やしています」

 

 人込みで賑わう西のメインストリートで雑踏に紛れながら話を交わすのは、細身の男神ヘルメスだ。

 

「また、これは摩天楼施設(バベル)の者の証言ですが……今日、パーティ分と(おぼ)しき『サラマンダー・ウール』を購入していったそうです」

「あれ、もしかして、中層入っちゃったのか?」

「恐らくは」

 

 その返事にヘルメスは一笑する。

 

「【ランクアップ】してからたった十日でか。流石(さすが)世界最速兎とその影(レコードホルダー)、早い早い」

「他にも、【リトル・ルーキー】は強力な『魔法』を所持していることが判明しています。11階層内で長文詠唱型と思われる高出力の攻撃魔法を放ち、小竜(インファント・ドラゴン)を一撃で撃退したそうです。目撃者も多数」

 

 アスフィは報告を続ける。

 

「……だから、ではないのですが」

「ん?」

「『ミノタウロス』を撃破したという話も、その例の魔法を運良く命中させただけだと、他の冒険者たちからは認識されているようです。【ロキ・ファミリア】のうち漏らしをかすめ取っていった、軟弱者だと。『インチキ・ルーキー』などと誹謗(ひぼう)されてもいます」

「ははははっ、『インチキ・ルーキー』!上手いこと言うじゃないか!」

 

 口を開け笑い出すヘルメス。

 声に驚いて集まる衆目も気にせず、愉快そうに肩を揺り動かす。

 

「でも、魔法を単に当てた()()、瀕死のモンスターに(とど)めを刺した()()……そんな安い経験値(ひょうか)昇華(しょうか)させてあげるほど、神々(おれたち)の『恩恵』は甘くないんだけどなぁ……まぁ、言いたいことは分かるんだけどね。……ところでアスフィ、【アナザー】の方は何か情報は?」

「ありません」

「え?」

「無い。と言いました。【アナザー】自身が手の内をほとんど見せていないというのもありますが、どうやら【ロキ・ファミリア】に連行された場面や【フレイヤ・ファミリア】の本拠(ホーム)に入っていく姿が目撃されたことで、その、避けられているようです」

「あー、なるほど。情報が集まらないわけだ」

 

 

 アルミラージの鳴き声と鐘の音がベルの耳に響く。

 モンスターの群れが次々と襲ってくるものの、コウスケの存在がパーティに余裕を与えていた。

 

「息つく暇もない、ってな!」

「無駄口叩く暇もないです!」

「【炸響(ルギオ)】」

 

 汗を滴らすヴェルフが太刀を振り回し、コウスケは並行詠唱を続けながら刀を閃かせる。

 ヴェルフやベルの活躍も無視できないが、やはり目立つのはコウスケだった。

 複数のアルミラージが纏めて灰へと還る威力の魔法がたった一言(ワンワード)で行使されるうえに、術者本人も対複数戦ができる戦士である。モンスター側からすれば理不尽だと思えてしまうほど、通常のLv.2とは少々、いや大分勝手が異なっていた。

 

 疲労が蓄積し、パーティの誰もが休憩(レスト)の必要性を感じた頃、ベルの瞳はある光景を捉えた。

 五人、いや六人組で編成されたパーティ。他【ファミリア】の冒険者達が見る見る内に近付いてくる。

 困惑に近い感情がベルの眉に表れる。通常ダンジョンにおいて各パーティは面倒ごとを避けるため必要以上の接近はしない。後方に控えるルームの通路口を目指しているというのなら話は別だが、どうも()()()()()()()()()()()()

 まるで、ベル達のもとを目標にしているような。

 

『──』

 

 負傷した者もいるその冒険者の一行は、わざわざ戦線付近を掠めていった。

 彼等がすぐ横を通り抜けていく瞬間、ベルは髪を結わえた黒髪の少女と目が合う。

 今にも涙をこぼしそうな青紫の瞳が、深紅(ルべライト)の瞳と(から)み合った。

 

「──⁉ いけません、押し付けられました」

「【福音(ゴスペル)】 右手の通路までの退路を空けた!退却するぞ!」

 

 他方。

 見ず知らずのパーティのその行為に、反応できたのはリリとコウスケだった。

 盗賊時代、意趣返しのために冒険者をことごとく出し抜いてきたリリには、その動きに痛いほど身に覚えがあったし、コウスケはこうなることを原作から知っていたからだ。

 

「え……?」

「リリ達は囮にされました! すぐにモンスターがやってきます! コウスケ様が確保した退路へ、早くッ!!」

 

 虚を突かれたような顔をするベルに、リリは悲鳴にも似た声を連ねる。

 そしてその言葉違わず、次の瞬間、モンスターの群れがどっとルームに姿を現した。

 今交戦している三倍ほどの数のアルミラージに、ヘルハウンド。不意打ちまがいの光景にベルとヴェルフの顔色が激変する。

 

「おいおいおいっ、冗談だろ⁉」

 

 混乱と焦燥をそのままにコウスケ達のパーティは人一人が通れる通路に体をねじ込んだ。

 

(追いつかれる……!)

 

 進むにつれ幅狭な通路が徐々に開けていく中、リリは(おび)えを顔に()り付け、ベルの方は先で迎えるだろう結末を悟る。

 追いかけてくるモンスターの方が速い。ベルやコウスケはともかく、【ステイタス】の低いサポーターが一本道において中層のモンスター達から逃げ切れないのは道理だった。

 食らい付いてくるモンスターの行列。足場を覆い隠すほどの怪物の大群は視界一杯を占領し、許されるならこの場で卒倒してしまいたくなるほどだ。

 リリと並走し、顔を引きつらせるベルにコウスケは少し後ろから声を上げた。

 

「ベル、挟み撃ちされるのが一番不味(まず)い! こいつらは俺が魔法でなんとかするから先行しろ!」

「っ、はい!」

 

 ベルは一瞬で加速する。尊敬する少年がなんとかすると言ったのだ。ならば自分も任された役目をこなそう。

 

「【ルミノス・ウィンド】」

 

 チラリとベルが後方を見れば、コウスケが放った無数の光球が、追いかけてくるモンスターを一掃し、殺到していたモンスター達の断末魔を連続させていた。

 

(やっぱりコウスケさんはすごい!)

 

 ヴェルフに追いついたベルはできる限り速度を維持しながら、通路の奥からこちらへ向かってくるモンスター達を撃退した。

 一息つく暇こそできたものの、さらに奥から向かってくるモンスターの影に二人は目の色を変えた。

 

「クソッ、まだ来やがるか。中層ってのは何でこう、モンスターが寄ってくるのが早いんだ。休む暇がないぞ」

「中層だから、でしょう」

「歓迎されてるな、俺達」

「は、ははっ……」

「こんな歓迎はいらねぇ」

 

 モンスターを一掃したコウスケも合流し、軽口を叩き合いながら、リリがバックパックから取り出した回復薬(ポーション)を三人に回す。

 体力の回復を認めながらも、精神的な消耗、集中力の低下だけはどうにもしがたかった。

 

「ベル様、コウスケ様、ヴェルフ様、リリは逃げるを上策とします。一度息をついて、態勢を立て直さなければ。このまま、まともに戦っていてはきりがありません」

「反対はしないけどな、この状況はどうする」

「片方を強引に……突破?」

「ええ、それが最良かと」

 

 ベルの意見にリリが頷いた。やがてモンスター達は前後から近付いてくる。

 コウスケはホルスターから取り出した精神回復薬(マジックポーション)精神力(マインド)を回復させ、強行突破の準備を完了させる。

 声を潜め相談していた四人は時間切れと見て、今一度全身へ力をこめた。

 

「それでは……」

「おう」

「……」

「……行こう!」

 

 ダンジョンは狡猾だった。

 舌舐めずりをしながらもそのような雰囲気はおくびにも出さず、寡黙に、迂遠に、ただ獲物の体力を掠め取ることに努める。

 時には遠方からモンスターに咆哮を上げさせ。

 時には地震と錯覚させるように足場を揺らし。

 時にはより凶悪な我が子を産み、進路を遮らせる。

 

「【福音(ゴスペル)】 【炸響(ルギオ)】」

「【ファイアボルト】」

 

 が、ダンジョンはコウスケのことを見誤っていた。24階層では全身を串刺しにされ、【フレイヤ・ファミリア】の『洗礼』にも参加してきたコウスケにとって、【福音(ワンワード)】で片付くモンスターしか出てこないこの状況は脅威にならなかった。

 

 唯一懸念すべきは、精神力(マインド)の消耗による精神疲労(マインドダウン)だったが、コウスケは「12階層に撤退するまでなら、【スペルズ・マギナ(召喚魔法)】を維持し続けても確実に()つ」と判断していた。

 

 しかし、ダンジョンはダンジョンだ。今の階層でコウスケを殺すことはできないと悟ったその意志は、()()()()()()()()()()()()

 

 

「【ルミノス・ウィンド】」

 

 挟み撃ちに遭ったコウスケ達は、前方から迫るモンスターをベル・リリ・ヴェルフが、後方から追ってくるモンスターをコウスケが対処していた。

異界摂理(アカシック・イデア)】を使い、無詠唱でリューの魔法を行使。コウスケ達を追いかけまわしていたモンスター達は断末魔をあげ、灰へと還った。

 

「はぁあああ!」

 

 コウスケがベル達の方を見れば、そちらも問題なくモンスターへの対処は済んだようだった。

 

(何も問題はない。そのはずなのにどうしてか『嫌な予感』が(ぬぐ)えない)

 

 一連の危機を乗り越え安堵する一方で、コウスケは背筋に悪寒を感じていた。

 何か『違和感』がある。

 そしてそれはかつてコウスケが原作に存在しない、白いワイヴァーンと遭遇した時と同じものだった。

 

(周囲に異変はない……新しくモンスターがやってくる気配もない……)

 

 コウスケがそこまで思考したところで、ビキリ、と不穏な音が鳴った。

 咄嗟に視線を周囲に巡らせる。ベル達も周囲に視線を巡らせていることから、その音は広い範囲で鳴っているであろうことは明確だった。

 

「【追い風よ(テンペスト)】」

 

 いち早く気付いたコウスケが天井を一瞥し、三人のもとへ駆けだした時には、既に手遅れだった。

 盛大な破砕音をまき散らし、何十匹ものモンスター──おびただしい数の『バッドバット』が天井から、()()()()()()()()産まれ落ちた。

 

『キィァァァァァァァァァァ──────!』

 

 甲高い産声をあげながら辺りに散っていく、いや()()()()()バッドバット。

 間をおかず、バッドバットが生まれた天井が、崩落した。

 

「「「────ッッ⁉」」」

 

 ベル、リリ、ヴェルフ、三人が三人とも眼球が飛び出さんばかりに目を見開き、なりふり構わず地を蹴った。

 

 岩雨が降りそそぎ、コウスケとベル達は分断される。

 怪物進呈(パスパレード)とそれに次ぐ異常事態(イレギュラー)、ダンジョンはこの瞬間を待っていた。

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