東堂との戦いを振り返らせて機能として反映させた訳だが、困った事に彼ね引き出しが多過ぎるのよ。
戦闘を経て得たデータの数々、特に超感覚を理由にした行動に式神の累々が学習を拒んでしまった。
その改善に手間取っていたら半年経っていた、それを模倣しようとしていたからと説明して方向性を矯正して決着かな。
...例えば私が何もない場所で転ぶのは目に見えない結界の境目を踏み抜くから、そして空の面を認識できるから何もない場所に頭をぶつける。
実態はそういった認識能力の差であって、相手がそれを用いた際に如何に自分達が悪影響を受けないかを考える様にさせた。
結局醜悪性が無いだけで式神という名の人工呪霊だし、本質はまあ宜しくない存在だ。
ただモデルが人間なだけ一癖も二癖もある、そして思考速度の差も普通の人間とは比べられないから未来の人工知能と何ら変わらない。
まあ呪霊と決定的に違う点があるとすれば、愛敬があって趣味趣向も容認できるタチで意外と負けず嫌いでもありながら温厚な性格でもある。
創造性には乏しいけれど実行能力は随一で、無尽蔵と言っていい指揮能力がある。
なお統制能力に関しては未知の状況に置かれるとグダる、そして私が意図していない
ちょっと怖かったし一瞬自分の創造物との殺し合いを覚悟したが、まあ土下座してまで謝罪されて何とも言えない気分になった。
慕われている事に気付いて心がポワポワした不思議な気分になったねぇ...
だが教育対象の拡大と称して西宮ちゃんと話していた、可愛がられてるけれど...何と言うか自分が思ってたのと違くて萎える。
秘匿してるつもりだったが、生命ある人工的に生み出した呪霊とか言う厄ネタだからな。
やっぱ可愛い子への評価は高いな、自己肯定感の高さも彼女好みなんだろうね。
「何で私にこの子を紹介してくれなかったの?東堂なんかより私の方が役に立てるわ!」
彼女が扱う付喪神の類との波長も合っている気がする、私の『藍』は物事に感応して成長するのだが彼女の付喪は丁度いい学習対象だったのかもしれない。
「紫様は話し掛け方が分からなかったのですよ、毎日可愛いと言っていました。」
「おい?」
「ああ紫様って小泉ちゃんね?でもそんな名前だっけ?」
「ルートアカウントみたいな式神を使役する為の名称だよ、あえて本名とは別にしてる。」
「ふーん変わった事してるのね?」
「紫様の小泉羽恩という本名も好きです、私の名付けの由来は虹だそうですよ。」
こやつは裏切者である、おのれ許せデスベンツ。
「いいわね可愛いのは好きだから仲良くしましょう羽恩ちゃん、いつでも気軽に話し掛けて欲しいわ。」
「はい、よろしくお願いします。」
いい匂いがする、この可愛さがいつでも手に届くなら何も文句はない。
向こう側から話し掛けてくれると思ってなかった、私は個人主義に拘りがないから了承一択である。
入学から約半年、ようやく友人ができた。
...東堂はどうなんだって?
あれはほら、一方的に友人認定されてるだけだから違うのよ。