盾の勇者と天の聖杯   作:三途豆

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神鳥の聖人の臨時収入と魔法習得

行商を始めて、2週間ほど経過すると、俺たちの評判はかなり良くなっていた。

なんでも、変な鳥が引く何でも屋と近隣の村や町で言われる様になった。

 

それと、ラフタリアが魔法を使うことができるようになったのだ。

使える魔法はまだ2つだけらしい。

1つがハイドミラージュ。効果は自分を透明にする魔法だ。

もう1つがライト。効果は小さな光の玉をつくりだし周りを明るくする魔法だ。洞窟とかの暗い場所で使いそうだ。

 

あと、フィーロも魔法を使えるそうだ。

名前はトルネード。効果は竜巻を発生させて攻撃するそうだ。

 

俺と尚文はフィーロとラフタリアに魔法の発動方法を聞いた。

ラフタリアからは、魔力を同調すればできると言われた。

魔力と同調って何?

フィーロからは、もう感覚的でよくわからなかった。

なんでも、体の中のやつをバーって出すのだそうだ。

うん、わからん。

 

そして、2週間もあればレベルも上がる。

人間形態はレベル23(資質向上24レベル)

ホムラ形態はレベル21(資質向上19レベル)

ヒカリ形態はレベル22(資質向上24レベル)

となっている。

それと、尚文とラフタリアとフィーロのレベルは、

尚文はレベル20(資質向上19レベル)

ラフタリアはレベル29(資質向上25レベル)

フィーロはレベル18(資質向上17レベル)

となっている。

 

それと、フィーロは魔物だからか、ステータスが高い。

俺たちの中では1番レベルが低いのに、ラフタリアの1.2倍ぐらいステータス数値がある。

 

ホムラ形態のレベルが20になったことで新しいスキルも獲得できた。

スキルは、ブレイズエンドだ。

効果は、ターゲットを決めると、剣に炎が宿り自動で敵を攻撃するといったスキルだ。ターゲットは1人だけであり、複数の敵をターゲットにすることはできない。

また、剣が敵を攻撃している時は、剣を使用することができないというデメリットがある。

なので、剣が攻撃している時にできることは、移動、防御、魔法の準備、あとは威力が低下してしまう殴る蹴る、などの攻撃や接近して敵の動きを妨害するぐらいだ。

また、このスキルの射程は10メートルであり、自分とターゲットが10メートル以内ならこのスキルで攻撃できる。

クールタイムは10秒程度だ。

SPの消費量はプロミネンスリボルトよりも高い。

 

それと、変身可能時間の上限も増加した。変身可能時間は45分。ストックは30分に上限を上げた。

 

行商中のとある日、俺たちは次の村に行く時に商人が乗せてほしいと言ってきたので、料金を伝えてから馬車に乗せた。

馬車に乗り、村を出ると商人が話しかけてきた。

「いやはや、神鳥の聖人が引く馬車に乗れるとはついています」

「神鳥?」

ラフタリアがなんのことかわからないので商人に聞く。

「おや?ご存知ありませんか?この辺りで有名になっていますよ。神の鳥が引く馬車が奇跡を振りまくと」

いつの間にか俺たちの評判はかなり良くなっているようだ。

「フィーロって神様ー?」

「フィーロしゃべったらダメだろ」

「ごめんなさい」

俺が注意するとフィーロは謝った。

商人はフィーロが喋ったことに驚いている。

 

そんな感じで街道を進んでいるとフィーロが突然止まった。

「ごしゅじんさま。だれかいるよー」

フィーロは警戒している声で俺たちに話しかけてきた。

俺たちが周囲を警戒すると、ほぼ同時に10人ほどのガラの悪そうな男たちが前に現れて道を塞いでいた。

服装や装備はバラバラだ。

「盗賊だ!」

商人が叫んだ。

すると、1人の男が俺たちに話かけてきた。

「へっへっへっ、ご明察通り俺たちは盗賊さ。その馬車にアクセサリー、いや宝石商が乗っているのは知ってるんだぜ」

あいつら、自分たちが盗賊だと言いやがった。

目の前の男たちが、盗賊だということが判明し、ビビって宝石商を差し出す可能性があるから自分達の正体を明かしたんだろう。

他の盗賊が、馬車の中から盗賊たちの様子を見ているラフタリアを発見して、「亜人だかなかなか美人じゃねぇか。今夜は楽しめそうだな」とゲスな笑いを上げた。

俺たちが宝石商を渡したらラフタリアも捕まえるか差し出させて、R18なことをするんだろうな。

その笑いを聞いてラフタリアは尚文に「あいつを斬っていいですか」と聞いている。尚文は「少し待て」と言ってラフタリアを止めた。

尚文は宝石商に、「後で迷惑料を請求するからな」と言っている。

「ラフタリア、ホムラ、フィーロ!やれ!」

尚文が俺たちに指示を出すと俺たちは盗賊と戦闘を始めた。

俺は盗賊の1人と戦闘を始めた。

盗賊の1人と戦うとかなり戦え、数撃で盗賊を倒した。

俺が1人を倒すと、ラフタリアは既に2人、フィーロは既に3人もの盗賊を倒している。

「負けてならないな」

俺はそう呟いてヒカリに変身した。

「へ、変身した!?」

偶然にも俺に近づいていた盗賊が驚きの声を出した。

「はあ!」

俺は近づいていた盗賊を一撃で倒した。

盗賊は既に10人中7人が倒されたのに全く逃げない。

そんなことを考えていると、盗賊が大声で叫んだ。

「おまえらやっちまえ!」

その瞬間、馬車の周りから15人近くの盗賊が現れた。

さっきのやつらよりも装備がいいから強そうだな。

それに、2人ほど目立つやつがいる。

1人はゴツい体格で装備品も、盗賊の親玉って感じだ。

もう1人は、体格は割と筋肉質だが、装備も顔や雰囲気も盗賊の親玉って感じではない。

装備品も上級冒険者といったところだ。

「お前ら諦めな!このお二人はこの盗賊団のボスとクラスアップをした冒険者様だ!お前らじゃあ絶対に勝てない存在だ!ギャハハハハ!」

援軍が現れて、盗賊の1人が調子にのり、目立つ2人の紹介をした。

「クラスアップ?」

尚文は聞いたことのない単語が出てきて戸惑っている。

尚文がクラスアップという単語について考えていると、盗賊が動き出した。

俺は、尚文と商人を守るために尚文の元に近づく。

すると、馬車の前から2人、後ろから3人の盗賊が乗り込んできた。

俺は後ろの3人を一撃で馬車の外まで吹っ飛ばした。

俺は後ろの尚文の方を見た。

尚文は、盗賊の1人をシールドプリズンで閉じ込め、もう1人の攻撃をキメラヴァイパーシールドで受け止めていた。キメラヴァイパーシールドの専用効果のフックが発動して、盗賊の1人は縛られた。

「ホムラ」

「了解!」

俺は縛られている盗賊を攻撃して馬車の外までぶっ飛ばした。

俺がシールドプリズンに向けて構えると、尚文はシールドプリズンを解除した。

俺はシールドプリズンが解除された瞬間。俺はさっきの盗賊を同じようにぶっ飛ばした。

「こ、こいつ盾の勇者だ!」

俺と尚文の戦闘を見ていた盗賊が叫んだ。

盗賊全員が盾の勇者一行を襲っていることに気づいて怖気づき始めた。

その間にもラフタリアとフィーロが暴れまくって盗賊はあと3人、クラスアップした冒険者と盗賊団のボスを含めて、合計5人まで盗賊の数が減った。

盗賊たちは一箇所に集まって、防御の陣形を取り始めた。

「ボ、ボス撤退しやすか?」

盗賊の1人がビビりながらボスに指示を仰いだ。

「そうだ」

「いや、大丈夫だ!お前たちにはクラスアップをしたこの私がいる!」

ボスが撤退しようとした瞬間。冒険者が自信満々に宣言した。

「そ、そうだ」

「俺たちにはクラスアップした冒険者様がいるんだ!」

盗賊たちは己を鼓舞して、戦意を高める。

俺たちは盗賊の戦意が高まるのを感じて、馬車に集まった。

「いくぞ!突撃ー!」

冒険者が突撃を指示して、盗賊全員が襲いかかってきた。

しかし、

「ファスト・トルネイド!」

「「「ぎゃあああああああああ」」」

フィーロが魔法を唱えて盗賊共は吹き飛ばされ、戦闘不能になった。

残ったのは盗賊団のボスと冒険者だけだ。

「ラフタリア、フィーロ、ホムラ畳みかけろ!」

尚文の号令で俺たちは盗賊団のボスと冒険者に突っ込んだ。

冒険者はラフタリアとフィーロが。ボスは俺が担当する。

尚文はアクセサリー商を守るためにアクセサリー商の元にいる。

 

「うう…」

「(気絶中)」

俺とラフタリアとフィーロはボスと冒険者を倒した。

冒険者はラフタリアの攻撃を防いでいる間に、フィーロに攻撃されてノックダウン。

盗賊団のボスは俺がヒカリの機動力で翻弄している間に冒険者を倒したラフタリアとフィーロの攻撃を受けて倒れた。

 

盗賊を全滅させると、俺たちは盗賊たちを縄で縛り上げた。

「さて、こいつらをどうするか」

「普通に考えれば自警団に引き渡すのですが…」

尚文とアクセサリー商が盗賊たちをどうするか話し合っているが、盗賊たちはヘラヘラしている。

まあ、こいつらの考えることは予想できる。

「マスター。こいつらは自警団に盾の勇者に襲われた哀れな冒険者です。とでも言う気なんだと思うよ」

俺が尚文に言うと盗賊の1人が話しかけてきた。

「そうだぜ盾の勇者の仲間をしているお前。お前の言う通りさ、自警団の連中も盾の勇者よりも俺たちのことを信じるさ」

盗賊の1人がそういと、他の盗賊たちも笑い始めた。

こいつら、自分たちの安全が確定していると思っているのか完全に俺たちを舐めている。

尚文は少し考えてから盗賊たちに顔を向けた。

「仕方ない。じゃあ死んでもらうか」

尚文が当然のように言うと、盗賊たちは顔を青くし始めた。

「フィーロ。腹は空いてるか?」

「すいてるー。こばんー」

フィーロは涎を垂らしながら盗賊たちを見る。

盗賊たちはさらに顔を青くして縄を解こうとするが、縄を解こうとするとフィーロに蹴られた。

「し、神鳥の聖人が人殺しなんかしていいかよ!」

「聖人なんて名乗ったら覚えなんてない。それに今まで散々奪ってきたんだろ。今度は自分が奪われる番だと思うことだな」

「ヒィ!た、頼む。命だけは助けてくれ!」

「いいぞ命だけは助けてやる」

尚文が盗賊たちにそう言うと盗賊たちはホッとしたように息を吐いた。

「ただし、命以外は全て取るがな!」

 

その後、俺たちは盗賊たちのアジトを聞き出した。嘘をついたらフィーロが四肢を引き裂くというと盗賊たちは嘘偽りなくアジトの場所を答えた。

アジトにも仲間の盗賊がいたが、かなり弱くラフタリアとフィーロだけで数分で制圧できた。

制圧が完了したら、馬車を持ってきて盗賊たちの持っている物資を馬車に乗せた。

物資には色々なものがあった。

武器や防具に始まり、保存食、魔物の肉、骨、皮。それに、金品や酒や薬類などがあった。俺と尚文は物資を馬車に運び、ラフタリアとフィーロとアクセサリー商は盗賊の監視をしている。

俺と尚文が物資を馬車に積んでいる間にアクセサリー商はなんで自分が馬車に乗っていることを盗賊たちが知っているのかを盗賊たちに聞いていた。

アクセサリー商曰く、仲間に売られたそうだ。

尚文は、復讐するなら協力するぞ、とアクセサリー商に言ったが、アクセサリー商は助けてくれた恩人に汚いことはさせられませんと言って断った。

それに、アクセサリー商は商人ギルドでもかなり大きな権力を持っているようで、大丈夫だと尚文に言っていた。

それと、アクセサリー商は尚文のことをめちゃくちゃ気に入ったそうだ。

なんでも、命までも商売の種にするその手腕に加えて、ただでは転ばないその精神性が気に入ったとのことだ。

 

そうして、盗賊から物資を奪った俺たちは、縄で縛った盗賊共を放置して次の町に向かった。一応、盗賊の1人の縄を緩めにしておいたからしばらくしたら縄を解くことはできるだろう。

 

次の町に着いた俺たちは宿屋で部屋を取って、アクセサリー商に迷惑料を請求した。

アクセサリー商は自身の持つ宝石細工の技術と人脈を提供するそうだ。

商人と人脈があれば、より詳細な情報を入手することができるようだ。

例えば勇者の噂とかだ。

尚文とアクセサリー商は人脈を紹介するために部屋を出て行った。

しばらくすると、尚文は帰ってきた。どうやら商人とのコネ作りができたそうだ。

それと、勇者の噂も入手したそうだ。

まず、槍の勇者は、南西方面で飢饉に困っている村を伝説の植物で救ったそうだ。尚文は、ゲーム知識かクソビッチの入れ知恵だろうと言ってた。

次に、剣の勇者は、南東方面を旅しているそうだ。最近は、山に住む凶悪なドラゴンを討伐したらしい。

最後に、弓の勇者の情報だけは何故か情報が曖昧だそうだ。山に篭って修行中だの、財宝を探すためにダンジョンに潜っただの、どこかの国のレジスタンスに参加した、などの噂があり、どれも確たるものはなかったそうだ。

アクセサリー商は商人の紹介と自身の技術を全て教えるまで俺たちの行商についてくるそうだ。

 

俺たちは次の町へ行き、行商を始めた。

俺とラフタリアが模擬戦や筋トレをしている間、尚文はアクセサリー商に宝石細工のことを教わっていた。

 

俺はラフタリアとのトレーニングを終えて、尚文とアクセサリー商に飲み物を運んでいた。

部屋の前について、ノックをする。

「マスター。飲み物を持ってきたよ」

「わかった。入ってくれ」

入る許可が出たので俺は部屋に入る。

「進捗はどうですか?」

俺が2人に聞くと尚文が答えてくれた。

「ああ、今は魔力付与について学んでいるところだ。ただ、ラフタリアのいう魔力の同調というのがよくわらなくてな」

「そういえば、言ってたね。どういうことなんだろ?」

俺と尚文は考え始める。

するとアクセサリー商が話しかけてきた。

「お二人は文字は読めるのですよね?」

「簡単なものなら」

「同じく」

その答えを聞いたアクセサリー商はカバンからなにかのカケラを取り出した。

「これは?」

尚文がアクセサリー商に聞く。

「とある鉱石のカケラです。高いので壊さないでくださいね」

そう言いながらアクセサリー商は鉱石のカケラを尚文に渡す。

「へぇー」

そう言いながら尚文は鉱石カケラを手のひらで転がす。

「文字が読めるのならあとは魔力を感じとるだけですよ」

アクセサリー商がそう言っていると、尚文が持っているカケラが輝いた。

「なんか、変な感じだ」

「本来はそれは必要ないのですが、あなたは魔力を感じだことがなさそうなので試してみたのです。どうやら成功したようですね」

「…そうなのか」

尚文はそう言ってから魔法書を取り出した。

そして、詠唱を始める。

「力の根源たる盾の勇者が命ずる。理を今一度読み解き、彼の者を守れ!」

「ファスト・ガード!」

尚文はそういうと尚文の体が一瞬光った。

俺は尚文のステータスを確認してみると、防御力が上がっている。

「なぁ、マスター今のって!」

「ああ、できた!」

「ついに魔法が使えたな!」

「ああ!」

尚文が使えたなら。

「アクセサリー商。俺もこのカケラを持ってみていいか?」

「ええ、構いませんよ」

「ホムラ。持ってみろ」

尚文は俺に水晶のカケラを渡してくる。

俺はカケラを手に取った。

少しすると、カケラが輝いた。

なんだろう。なんだか、これまで持っていた器官の動かし方がわかってきたというか。新しい見えない腕を操れるような気がする。

俺は魔法書の初級魔法の中にある適性の水の魔法を詠唱する。

「力の根源たる我が命ずる。理を今一度読み解き、彼の者を水の力で守りたまえ」

詠唱すると、ターゲットマークが視界に浮かんだので、自分を選んでみた。

「ファスト・アクアシールド!」

魔法名を言ったら、俺の体が一瞬光った。

ステータスを確認すると、俺の防御力と火耐性が上昇している。

「できた!俺にも魔法ができた!」

「やったなホムラ!」

「うん!」

「よかったですね。では魔力付与について教えますね」

そう言ってアクセサリー商は俺たちの初めて魔法が使えた感動を流して、魔力付与について尚文に教えた。

俺も魔力付与がどういうものか知りたいので、同席してもいいのかと2人に聞いたら居てもいいようなので話を聞いた。

魔力付与は、加工した宝石に魔力を与え、宝石に備わっている力の方向性を制御するという物だそうだ。

例えば炎の力を高める宝石に魔力を込めて炎の力をさらに高めると言った感じのようだ。

尚文は、最初は手間取っていたが、盾からの補正なのか数回でできるようになった。

「基本はこんなところでしょう。あとは自力で覚えて商売の役に立ててください」

そう言ってアクセサリー商は俺たちの元を去った。

 

その後、俺はホムラに変身して、魔法を使えないか実験した。

結果は成功。

ホムラ形態でも魔法が使えるようになった。

ヒカリも同様だ。

ホムラ形態で習得した魔法は、炎を飛ばす、ファスト・ファイアと回復魔法のヒールの2つ。

ヒカリ形態で習得した魔法は、ラフタリアも使っていたライトと尚文が習得した防御力上昇のガードの2つ。

人間形態で習得した魔法は、防御力と火耐性を上昇させるアクアシールドと水を飛ばすウォーターショットと小さい岩を飛ばすロックブラストの3つだ。




Q.なんで人間形態で盗賊をワンパンできないの?
A.ステータスが低い+レベルボーナスのほぼすべてを変身可能時間の強化に使ってる+対人戦が不慣れだから。
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