SCP Foundation×クロスオーバー   作:jnpi

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マリオブラザーズとドクターマリオ


インシデント:世界一有名な配管工

アイテム番号: SCP-███

 

オブジェクトクラス: Euclid

 

特別収容プロトコル:

SCP-███に通じる全てのアクセス経路(マンホール、地下排水設備、旧地下鉄廃線区画)は財団によって物理的に封鎖・隔離され、周辺地域にはカバーストーリー「有毒な地下ガスの継続的漏洩」が流布されています。

SCP-███の内部区画には自動索敵・迎撃システムが構築されていますが、恒常的な破壊と再構築を適時行います。

内部空間の異常なパイプラインから無尽蔵に出現する敵対的異常実体(SCP-███-A〜C)を封じ込めるため、常時3小隊以上の武装機動部隊がローテーションで配備されます。

 

説明: SCP-███は、アメリカ合衆国████州の地下に存在する、特異な物理法則と空間の捻じれが適用された閉鎖的な下水道区画です。

内部空間は幅約20メートル、高さ約15メートルの平面的な多層足場構造となっており、最大の特徴として、空間の左右端が位相幾何学的に接続されている、という異常性を有しています。即ち、左端から空間の境界線を越えた物体は、即座に同じ速度と運動量を保ったまま右端から出現します。逆もまた然りです。

 

空間の四隅付近には、緑色に塗装された直径約2メートルの巨大な排水管が複数存在しており、これらは未知の空間、あるいは別次元と接続されていると推測されています。

一定時間ごとに、これらのパイプラインから以下の敵対的異常実体群が出現し、空間内を徘徊します。

排水管の穴の封鎖は成功していません。

 

SCP-███-A:

異常発達した爬虫類です。極めて強靭かつ滑らかなドーム状の甲羅を持ち、標準的な小火器による銃撃の運動エネルギーを完全に逸らし、無効化します。

SCP-███-B:

異常発達した甲殻類で十脚目に酷似しています。極めて硬質な外殻を持ち、一度の物理的衝撃では沈黙せず、逆に激怒状態となって移動速度と攻撃性を著しく上昇させます。

SCP-███-C:

巨大な双翅目です。不規則な跳躍を伴う滞空移動を行い、弾道予測と迎撃を極めて困難にします。

 

更に、空間内には不規則にバウンドしながら浮遊する高熱のプラズマ球や、天井から突如発生し、落下して床面を急速凍結させる異常気象現象も確認されています。

空間のほぼ中央には「POW」と刻印された正方形の物体が空中に固定されており、下部から強力な物理的衝撃を加えることで、空間全体の足場に局地的な重力震と衝撃波を発生させる性質を持ちます。未知の空間振動デバイスと推測されています。

 


 

補遺1:

 

SCP-███は、市当局のインフラ監視網から「下水道内で異常な震動と鈍い打撃音が絶え間なく響いている」という報告を財団のエージェントが傍受したことで発見されました。

 

財団の先遣隊が突入した際、空間内部では2名の民間人男性が、既に数十体に及ぶ異常実体群と交戦中でした。

両名は赤いシャツと緑のシャツにそれぞれ青色のオーバーオールを着用し、特徴的な口髭を蓄えたイタリア系の風貌をしていました(以降、両名をPoI-01、PoI-02と指定する)。

 

監視カメラによる映像記録によれば、PoI両名は銃火器等の一切の武装を持たず、驚くべきことに自らの身体能力のみで未知の生物群を次々と駆除していました。

彼らは自らの身長の数倍に達する異常な跳躍を行い、実体が歩行している足場の「真下」から、拳による強烈な打撃を加えていました。

この下からの衝撃を受けた実体は、仰向けにひっくり返り一時的な麻痺状態に陥り、両名はその隙を突いて実体を蹴り飛ばし、下層の水路へと叩き落とすという、特異な戦法を確立していました。

また、両名は中央の空間振動デバイスの特性を完全に理解しているかのように立ち回り、危機に陥った際には的確なタイミングでデバイスを下から殴打し、空間内の全実体を一斉に無力化する連携を見せました。

 

機動部隊による空間の強制的な制圧後、PoI両名は拘束され、サイト-██の尋問室へ連行されました。

 

抜粋されたインタビュー記録 ███-1

インタビュアー: エージェント・██

対象: PoI-02(緑の衣服の男)

 

エージェント・██: 単刀直入に聞く。君たちがあの異常な空間で何をしていたのか教えてほしい。あの巨大な生物群は何だ? 君たちはどの組織に属している?

 

PoI-02:

組織?何を言ってるんだい?。僕たちはただの配管工だよ。市の依頼で、古いパイプの詰まりを直しに行ったら、あんなデカい亀やらカニやらがうじゃうじゃ湧いて出たってわけさ。

 

エージェント・██: 嘘をつくな。ただの配管工が重力に逆らうようなジャンプ力を見せ、銃も効かない未知の化け物を素手で駆除できるはずがない。

 

PoI-02:

(あきれたように肩をすくめる)地下の配管網じゃ、たまにはああいうおかしな連中も出るもんだよ。下から床を叩いてひっくり返す、それから蹴り飛ばす。これが昔からの下水道掃除の基本ってもんだね。

 

エージェント・██: ……君たちの背後にある要注意団体の名前を言え。

 

PoI-02:

だから、僕は兄さんと一緒にやってるしがない自営業だって言ってるだろ。名前も看板に出してる通りさ。仕事の邪魔をしないでくれよ、まだパイプの清掃が終わってないんだ。

 

 

尋問の結果、各種ポリグラフ検査や走査においても、彼らから特定の要注意団体との繋がりや、財団に対する敵意、あるいは異常性は一切見受けられませんでした。

彼らの驚異的な身体能力については、「SCP-███内の特異な物理法則の乱れが、生体に一時的な強化を与えていた」という仮説が立てられました。

最終的に、対象は単なる一般の労働者であると判断され、両名にはクラスA記憶処理が施された後、市街地にて解放されました。

 

補遺2:

 

PoI両名の解放後、財団はSCP-███の本格的な封じ込めと管理を引き継ぎました。しかし、財団の装備と戦術をもってしても、この空間の完全な封じ込めは困難である事が判明しました。

 

SCP-███-Aの持つ甲殻はあらゆる口径の弾薬を跳ね返し、逆に空間のループ性質がもらす跳弾によって、機動部隊員に甚大なフレンドリーファイアの被害をもたらしました。火炎放射器や爆発物の使用は、予期せぬ方向からの熱線の逆流を招くため使用が禁止されました。

更に恐ろしいことに、これら異常実体に僅かにでも接触すると、機動部隊員がは強烈な未知のショック症状を引き起こし、重装甲の上からであっても致命傷に至ることが判明したのです。

 

PoI両名が行っていた、下から足場を叩き上げて敵をひっくり返すという局地的な物理戦術が、実体を無力化する唯一の有効な手段であると証明されました。

しかし、標準的な財団職員の身体能力や装備の重量では、彼らのような跳躍と正確な打撃タイミングを再現することは困難です。

結果として、財団は大量の弾薬、ドローンなどを消耗し続け、コストは無視できない水準にまで膨れ上がっています。

 


 

補遺3:

 

継続的な損害に頭を抱えていたSCP-███の主任研究員・██博士は、初期発見時の監視カメラ映像を幾度となく見直した後、以下のような提案書を提出しました。

 

提案書 ███-アルファ

差出人: ██博士

宛先: サイト管理官

 

SCP-███の封じ込めにおいて、多大な消費活動をしています。我々の重火器を用いた戦術は、この特異空間において有効ではありません。

 

映像記録に残る彼らの手際の良さをご覧ください。敵の移動速度と出現パターンを完全に把握したかのような流れるような立ち回り。

一切の無駄がない滞空制御。そして危機的状況における空間振動デバイスの使用タイミングは、まさに芸術的であり、この空間の法則を支配する神業と言わざるを得ません。

 

我々は、記憶処理を施して解放したPoI-01およびPoI-02を直ちに探し出し、彼らを臨時職員または異常実体駆除の特別顧問として雇用することを強く提案します。彼らに十分な報酬を支給し、適切な労災保険を提示すれば、彼らは喜んで下水道の清掃業務を請け負うはずです。これにより、莫大な防衛コストを劇的に削減することが可能です。

 

この提案に対し、上層部からは数週間の議論が交わされましたが、最終的に対象両名がGPS追跡等で財団の監視下に置かれる事彼ら自身が新たな異常性のトリガーとならない事を条件として、賛成の判断が下されました。

 


 

補遺4:

 

承認が下りたその日の内に、財団のフィールド・エージェントがPoI-01およびPoI-02を雇用・確保するための大々的な捜索を開始しました。

しかし、事態は財団にとって不可解な結末を迎えました。

 

彼らが経営していたとされる「███・ブラザーズ配管工業」の店舗は、記録されていたブルックリンの住所から忽然と消失し、ただの空き地となっていました。

公的機関の戸籍記録、納税証明、運転免許証のデータベースから彼らの名前は物理的・電子的に完全に消去されています。

近隣住民に尋ねても「あんな目立つ口髭の配管工兄弟など、一度も見たことがない」という証言しか得られませんでした。

 

現在、財団の厳重な管理下にあるSCP-███のパイプからは、相変わらず果てのない不気味な爬虫類と甲殻類の群れが這い出し続けています。財団は多大なコストを払いながら防衛戦を続けていますが、担当職員たちの間では、絶えず困惑と疑問が渦巻いています。

 

現在もPoI両名の捜索は継続されていますが、彼らの行方を示す有力な手がかりは見つかっていません。

 




 

アイテム番号: SCP-████

 

オブジェクトクラス: Euclid

 

特別収容プロトコル:

SCP-████-1(以下「収容ビン」)は、サイト-██の地下最下層に構築された、レベル4バイオハザード指定・気密隔離室の中央に安置されます。

室内は常に高解像度カメラと各種センサーで監視され、内部に封入された特異病原体実体のSCP-████-A群の増殖率がリアルタイムで計測されます。

 

SCP-████-2は収容ビンの直上部に固定され、生成される化合物の投下軌道を制御するための多関節マニピュレータと高精度AI演算システムが接続されています。

しかし、現在もAI制御によるカプセル操作の成功率は芳しくないため、空間認識能力と動体視力に優れた専属のオペレーターが常時待機し、手動での軌道修正および回転操作を行える体制を維持してください。

 

過去のインシデントにおいて多大な貢献を果たした身元不明の人物(後述の「███研究員」)の捜索は現在も最優先事項として継続中です。

 

説明: SCP-████は、未知の異常なウイルス群と、それを駆逐するための特異なメカニズムの総称です。

 

SCP-████-1は、高さ約5メートル、直径約2.5メートルの巨大な透明なフラスコ状のガラス容器です。材質は一般的なホウケイ酸ガラスに酷似していますが、いかなる物理的・化学的干渉を受けても破損しません。

この容器の内部には、3種類の異常な病原体が封入されています。これらは顕微鏡下でのみ視認可能な一般的なウイルスとは異なり、直径約30センチメートルの肉眼で視認可能な実体として存在しています。

 

SCP-████-A1: 表面に棘状の突起を持つ青色の実体。

SCP-████-A2: 表面が脈動している赤色の実体。

SCP-████-A3: 不規則に震動を繰り返す黄色の実体。

 

これらA群は、ビンの内部で一定の周期で自己複製と異常増殖を繰り返します。

仮に増殖が進み、実体群がビンの開口部から外部へ溢れ出した場合、致死率100%の未知のパンデミックが引き起こされると推測されています。

 

この増殖を抑え込む唯一の手段が、SCP-████-2から生成されるカプセルです。

SCP-████-2は、ビン上空の空間に固定された不可視の生成ポータルであり、赤、青、黄の3色からランダムに2色、あるいは同色の、左右に結合した、全長約50センチのカプセル状の化合物を無尽蔵に生成します。

 

このカプセルをビンの開口部から投下し、内部のA群実体、あるいは他のカプセルと縦または横の直線上に同色が4つ以上連続して並ぶように接触させると、特殊な同位体波長同期による局所的対消滅が発生し、並んだ対象物は一切の痕跡を残さず光と共に消滅します。

しかし、ビンの内部空間には特異な重力場と空間の歪みが存在しており、投下されたカプセルは奇妙にゆっくりと一定の速度で落下します。

その落下中に外部から何らかの手段でカプセルの左右位置の回転および落下地点の横スライドを行わなければ、正しい色合わせを行うことはできません。

 


 

補遺1:

 

発見当初、財団はカプセルの色合わせによる対消滅メカニズムを速やかに解明し、最新鋭のAIとロボットアームを用いた自動処理システムを構築しました。

しかし、ビン内部の空間法則は外部からの電磁的・物理的干渉に対して不可解な遅延を発生させる性質があり、AIの演算による軌道修正や回転操作が悉く間に合わず、誤操作が頻発しました。

 

結果として、色が揃わずに対消滅に失敗したカプセルがビン内部で無秩序に山積みとなっていきました。積み上がったカプセルは下部にいるA群病原体実体を隠蔽する形となり、新たなカプセルの投下による消滅を物理的に阻害し始めました。

20██年██月██日、カプセルの山によって押し上げられたウイルス実体群がビンの開口部ギリギリにまで到達し、ついにサイト全体に収容違反警報が鳴り響きました。防護服を着用した機動部隊が隔離室を包囲するも、有効な対抗手段がなく、サイト管理官は自爆シークエンスの起動を準備しました。

 

補遺2:

 

自爆シークエンス起動の3分前、隔離室のエアロックが開き、一人の白衣を着た男性職員(当時の記録では「███研究員」と呼称)が静かにコンソールルームに現れました。彼は額に丸い反射鏡を装着し、手には聴診器を持っていました。

 

監視カメラの映像記録によると、███研究員はパニックに陥る他の職員たちを制止すると、手動操作コンソールを無造作に掴みました。

彼は投下されるカプセルの配色を把握し、ビン内部に積み上がった複雑な障害物の地形を完璧に計算に入れた上で、絶妙なタイミングでカプセルを回転・横移動させました。

時にはカプセルの半分だけを消滅させ、残った半分を重力に従って下の隙間へ自由落下させるという、高度な物理演算を直感的に行い、次々と消滅させました。

 

ビンの中で次々と光の連鎖が弾け、山積みになっていたカプセルと、溢れ出しかけていた病原体エンティティは、わずか数分の間に完全に一掃されました。

ビン内部の清浄化を確認すると、███研究員は満足げに頷き、白衣のポケットに手を入れたまま、再びエアロックを抜けて姿を消しました。

サイトの自爆シークエンスは間一髪で解除されました。

 

補遺3:

 

インシデント終息後、財団の保安部門は事態を収拾した「███研究員」の身元調査を行いました。

監視カメラの高解像度映像を顔認証システムにかけた結果、驚くべき事実が判明しました。白衣を着たその男性の顔立ち、特徴的な口髭、そして恰幅の良い体型は、以前SCP-███(異常な下水道空間)の事案で遭遇し、記憶処理の後に謎の失踪を遂げた「PoI-01」と98.8%の確率で一致したのです。

 

さらに財団のデータベースを精査した結果、異常な事実が浮上しました。

財団の厳重なクローズド・ネットワーク内において、彼は「██・マリオ」という名の医学博士、およびサイト-██のウイルス学主任研究員として、数十年前から正規に登録されていたのです。

彼の人事ファイル、過去の論文記録、給与の支払い履歴、そしてサイトへの出入りを可能にしたレベル4セキュリティ・クリアランスのIDカードに至るまで、全てが「本物」としてシステム上に存在していました。

 

彼が、いかにして財団の主任研究員に扮していたのか。

財団のデータベース全体を書き換えるほどの高度な情報改変能力を有しているのか、そもそも、なぜ彼はSCP-████の収容室に適切なタイミングで現れることができたのか。これらの疑問は解消されていません。

 


 

「単なる配管の修理から、ウイルス撲滅の最前線まで、彼は一体いくつの『職業』と『特異なスキル』を持っているというのか。次に我々が彼を目撃する時、彼は一体何者になっているのか」

サイト-██ 管理官のメモ

 


 




マンマミーア
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