転生したらTSして悪魔になったので、ロールプレイします   作:メスシリンダーガキ

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ちょっと残酷な描写がいつもより強めです。苦手な方はご注意を(今更
だいぶマイルドな表現にはしたつもりなので、大丈夫かとは思いますが


二十二話

 

 

 

 

 殴る、蹴る、ぶん投げる。

 大体これだけで勝負は決まる。

 

「やめっ——」

 

 その情けない声を出す口ごと、拳を叩き込む。

 

「この……ハーフの半端者がっ……!」

 

 その生意気なツラごと、蹴りを喰らわす。

 

「お前はここで死ぬんだよ、オーガもどきのメスが」

 

 その傲慢な態度をとる性根ごと、投げ飛ばして何度も壁に叩きつける。

 

 この闘技場で、アタシはもう何年も繰り返してきた工程。

 殺しもアリな非合法で、血生臭いこの掃き溜めのような場所で、グラディエーター(奴隷の闘士)として見せ物にされる日々。

 そんな日々に満足もしてなければ、不満もなかった。

 オーガと人間のハーフとして産まれたアタシには、元より居場所もやる事もない。

 完全なオーガにもなれず、人間にもなれない半端者として生きる他ない。

 だから日々を流されるように過ごす。

 ここにぶち込まれた原因も、傭兵として過ごしていたある日、雇い主と揉めてつい手が出てしまったから。

 捕まるときに暴れなかったのは、次の仕事も特になかったから。

 ここに連れて来られたときも特に抵抗しなかったのは、まぁ良いかと思ったから。

 ——あぁ、半端者だよアタシは。

 生きる目標も無ければ、死ぬのも面倒。

 何者にもなれない。何の目的もない。ただ流されるだけの半端者だ。

 

 

 

「珍しいお前の()()()だ。仲良くしろよ」

 

 ある日、自分の部屋(独房)に新しい入居者(新人)が来た。

 それ自体はよくあることだ。

 そして突然いなくなるのも。

 今回の新人はどれくらいの間ここにいることになるか。

 腕立て伏せを中断して、看守が連れてきた人影が入ってくるのを待った——

 

 

 

「こんにちは初めまして。僕ドラ——何か怒られそうだな。気を取り直して……新人のかわいい奴隷ちゃんだよ! よろしくね——でっかぁ」

 

 そいつは、控えめに言っても空気の読めない能天気なやつだった。

 

「——お前、何者だ?」

 

 扉が閉められ、アタシと新人だけの空間になる。

 新人の倍以上ある自身の身長、当然立ち上がったら見降す形になる。

 そいつはピンク髪で、アタシのとは形も色も違うが、同じような角が生えていた。

 アタシのようにオーガの血は入ってないだろう。

 背も体格も小さ過ぎるし、見てくれはかなり人間寄りだ。

 亜人種の血が混じってはいるのか……?

 しかしどうにも納得できない。

 だから、単刀直入に何者かと問うた。

 

「はい! 新人の奴隷ちゃんです!」

 

「ちげぇよ! ……その、名前とかだよ名前!」

 

「名前? 名乗るような名前はもうないし、今奴隷だからなぁ——ときにお姉さんは?」

 

「おね……」

 

 質問に質問で返すなと思ったが、今まで呼ばれたことのないその単語に少し戸惑ってしまった。

 

「……アタシにも名前なんかねえよ。適当に呼べ」

 

「じゃあ姉御で!」

 

「は? 何でだよ!?」

 

「何となく? そんなわけで私のことは子分とでもお呼びくだせぇ。へっへっへ……」

 

 そう言って、手を擦り合わせながらわざとらしい態度をとる。

 ……まぁ、見るからに弱そうだ。

 アタシが軽く握っただけで骨を何本も折れそうなくらい。

 弱い奴が生き残るために、強い奴に媚びへつらうのは自然の摂理だ。

 

「チッ……じゃあ子分」

 

「へい!」

 

「アタシの機嫌だけは損ねるなよ。じゃなきゃここからも、この世からもいなくなることになるからな」

 

「へい! 頑張って機嫌取りします! ……あ、やば。そういえば連絡してなかった——ちょいと失礼しやす」

 

 ……何か全然ビビってないな。

 能天気があそこまで行くともはや無敵になるのか。

 今も壁際に移動したかと思えば、ぶつぶつと独り言を言い始めている。

 

「——いやだからね。しばらく酒場にもいけなさそうだから、レイラちゃん(幼女)のお世話よろしくね? いきなりそんなこと言われても? うるせぇお前がしばらくママになるんだよ」

 

 ——しかしまぁ、ここは非合法な闘技場。

 偶にパフォーマンスの一環で、特に戦闘力もない上玉の男女が放り込まれることもある。

 血に飢えた観客はその綺麗な顔が、醜く腫れ上がるのを。

 対戦相手は、試合中にその細い手脚を折ってから犯すことを。

 ここはそういう場所だ。

 こいつもその一環で連れて来られたのだろう。

 多少の同情はあった。

 

「お前、何でここに連れて来られた?」

 

 だから少しその理由が気になった。

 連れて来られるといっても、表向きには理由が必要だ。

 だから大抵は死刑が決まった犯罪者や、表社会にいられなくなった溢れ者が連れて来られるのだが——

 

「え、いやそれは……ちょっと酒の勢いでというかぁ——」

 

「何だよ、ハッキリ言えや」

 

「——————です」

 

「あぁ?」

 

 声が小さい。

 少し近寄って頭を下げて耳を近づけた。

 

「だから……酔った勢いで——その、酒場で服を脱いだというか……公然わいせつ罪で捕まって、気が付いたらここに連れて来られました、まる」

 

 首ごと捻って目線を外そうとする子分。

 

「…………しょうもねぇな、お前」

 

「いや、流石に自分でも今回のはどうかと思いますはい……読者さん達にすら呆れられそう」

 

 どうしようもないほど自業自得なやつだ。

 ——数日もすればこいつも闘技場に見せ物として出される。

 命があれば御の字というが、こいつの場合見てくれが良いだけに時間いっぱいまで弄ばれるだろう。

 可哀想とも思うが、他人は他人。

 せめて、残りの数日は話し相手くらいにはなってやろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 昔から人を、特に女をいたぶるのが好きだった。

 だから奴隷でもないのに、挑戦者としてこの非合法の闘技場に参加する。

 対戦相手が女だった場合、非合法で合法的に女をいたぶれるから。

 そうでないにしろ、一般的に禁止されてる攻撃魔法を人に向けて使えるから。

 これ以上の快感、快楽はない。

 

 ——そして今日は幸運だった。

 対戦前に相手の牢屋(部屋)にそのツラを拝みに行ったら、亜人種のハーフらしき女が2匹。

 デカいのと小さいのがいた。

 そして今回はこの小さい方が相手。

 しかも今回が初の見せ物(対戦)らしい。

 控えめに言ってもエロくて唆る顔と体つき。

 興奮するなって方が無理だ。

 だから、鉄格子越しに挨拶をした。

 この後どうやっていたぶって、どう犯すのかを。

 そいつはそれを聞いてもヘラヘラとしていた。

 痩せ我慢か、頭が足りてないか。

 まぁどっちでも良いさ。

 結果は変わらないのだから。

 

 

 

「——————は?」

 

 そして開幕、氷のつぶてを飛ばす魔法を使った。

 そして、小さな短剣で防がれた。

 そんなバカな、魔法だぞ。

 そんな奴隷用の貸し出しの鈍の短剣で防げるわけがない。

 

「もう終わりぃ? お兄さん魔力スカスカなのぉ? それとも早漏ぉ?」

 

 何かの間違い、もしくはインチキか?

 いや、それなら手加減なんて不要だ。

 今度は何十もの氷のつぶてを放った。

 

「——何なんだぁ今のは?」

 

 ぜんぶ、ふせがれた。

 意味がわからない。

 

「まぁわかるよぉ。氷とか炎とか魔法の代名詞だもんね! でも相手を恐怖におとして、ビビらせて屈服させるなら、もうちょっと一工夫しないとだよぉ——恐怖は未知でなきなゃ」

 

 そいつが手枷の付いた右手を上げた。

 そして、人差し指をこちらに向けて——

 

「みぎて」

 

 そう言った。

 ——右手で持っていた杖が地面に落ちた。

 

「——あれ、あれ……俺の、右手——」

 

 いたい、いたいいたいいたい。

 右手、みぎてが、雑巾みたいに、ねじれて——

 

「あ、がぁぁぁぁ!? いたいいたいいたいっ!!」

 

 味わったことのないその痛みに、その場で転げ回る。

 少しでもその痛みを紛らわせたくて、苦し紛れに。

 

「ひだりあし」

 

 そいつの声がした。

 べきべきとぶちぶちと音を立てて、いたくて、苦しかった。

 

「——ねぇ、手と脚を折ってからどうするんだっけぇ?」

 

 気が付けば、そいつがすぐ近くにいてそう言ってきた。

 

「指も折るんだっけぇ? 歯もぜーんぶ折ってからその口に石を詰める?」

 

 それは、鉄格子越しに、自分が放ったことばだった。

 

「うーん、あまり楽しそうじゃないなぁ。でもお兄さんが望むならいいよぉ。お兄さんはそれで楽しいんだもんね? もう何人もの女の子たちに同じ事してきたんもんね! じゃあ偶にはSとM逆にしてみようよぉ——ひだりて」

 

 やめて。

 

「みぎあし」

 

 やめてください、ゆるしてください。

 

「大丈夫! ちゃんと終わったら元に戻してあげるよぉ(^∇^)」

 

 ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい——

 

 

 

 

 

 

 

 

「……お前、無事なのか?」

 

「ひどーい、姉御。子分の勝利を信じてなかったのぉ? ちゃんと魔法をローリングで避けて、背後に回り込んで綺麗なバックスタブを決め込んだよぉ。(改編)やっぱり純魔には致命攻撃だね!」

 

 

 

 




続きます
大丈夫、今回は次で終わるから!
信じて!(BT)
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