転生したらTSして悪魔になったので、ロールプレイします 作:メスシリンダーガキ
誤字脱字の報告も非常に助かっています。投稿する前に自分でも確認してるのになぜあんなにもあるのか不思議ですほんと。
わたしの家には、ちょっと変わったお姉さんがよく来ます。
ピンクの髪の毛で、ふわふわして、雲みたいなお姉さん。
でも頭には、おっきな角があるの。
お母さんに聞いてみたら、しょうにんさん何だって。
お話したいなって思って、一回だけお姉さんの近くに寄ってみたんだけど、お姉さんの目はあかときいろで宝石みたいだった。
その後すぐにお母さんが来て、近付いたらダメだって怒られちゃった。
何でダメなんだろう?
お姉さんが来るようになってから何年か経ちました。
お姉さんは半年に一回くらいの頻度で家に来ます。
お母さんからは相変わらず近付いてはいけないと言われ続けているので、いつもお姉さんが来る日には部屋の窓から屋敷の門を眺めています。
お姉さんは時間を厳守する人みたいで、毎回同じ時間に屋敷の門を潜って敷地の中に入ってきます。
目も良いのか、手を振ったらいつも振り返してくれます。
いつかお話できたらいいな。
最近、お父さんの様子が変です。
商人のお姉さんとも、最初は仲が良かったのに、最近ではお姉さんの悪口ばかり言うようになりました。
何があったかお母さんに聞くけど、何も教えてくれません。
ある日、お父さんが屋敷の警備の人、それから外から連れて来た強面の人たちを屋敷の門に立たせました。
商人のお姉さんはもう屋敷に入れないんだって。
何でそんなことをするんだろう?
お姉さんがいつもの時間通りに来ました。
警備の人や強面の人たちが通せんぼします。
酷いことはしないでほしい。
窓を開けて「やめて」と大きな声で言おうとしました。
けれど、気が付いたらお姉さんはいつもの様にスキップをしながら屋敷の中へと入っていきました。
屋敷の門で通せんぼしてた人たちは、その場で動かずただ立っていました。
良かった、お話で解決できたんだね。
「レイラ」
しばらくして、お兄ちゃんが部屋に来ました。
「いくぞ」
「どこに?」
「応接室、あの商人が今父さんと母さんと話をしている」
お兄ちゃんが手を引いて、一緒に廊下を歩きます。
「お母さんも?」
「あぁ、母さん泣いてた。きっとあの商人が酷い事したんだ」
お兄ちゃんはそう言うけど、わたしは違うと思いました。
お姉さんは悪い人には見えなかったもん。
「――鍵が掛かってるのか?」
応接室と呼ばれる部屋の前に来て、お兄ちゃんがドアノブをゆっくり静かに回そうとします。
けど鍵が掛けられていました。
おかしいの、この部屋の扉には鍵なんて付いてなかったのに。
「お兄ちゃん、こっち」
今度はわたしがお兄ちゃんの手を引きます。
応接室の隣には、もう一つ部屋があります。
その部屋の壁に耳を当てると、話し声がよく聞こえるの。
この前お姉さんの声が聞いてみたくて、やろうとしたらお母さんにバレて怒られちゃったけど。
お兄ちゃんとわたし、2人で壁に耳を当てます。
お兄ちゃんは真剣な表情をしてたけど、昔みたいに2人でイタズラをしてお父さんお母さんに怒られた時を思い出して、わたしはちょっと笑っちゃいました。
「――頼む、もう払えるものは……」
「えぇー、私を追い出そうとする為のお金はあるのにぃ? というかぁ、私は貸したお金の返済をお願いしに来てるだけだよぉ? 用意してないのおかしくなぁい? もうずっと滞納してるから利息がどんどん膨れていくけどいいのぉ?」
お父さんと、女の人の声――お母さんのじゃありませんでした。
じゃあこの声が、あのお姉さんのかな。
やっと声が聞けた。
「返せるアテもないのに借り続けたのはだーれだ?」
「あ、アテはあったんだ! だが金脈の枯渇、農園の不作が重なって――」
「言い訳はいいからさぁ、返すもの返せるのかって聞いてるのよ私はぁ。そもそもさぁ、とっくの昔にその問題は予見できたでしょう。それなのに没落を認められず、貴族の地位にしがみつこうとしてるのが――あぁ何でお説教してるんだ、これだとまた善人とかお人好しとか言われちゃう」
パンと乾いた音が聞こえてきた。
多分誰かが手を叩いたのかな?
「最初に貸したお金で慎ましい生活に切り替えれば良かったんじゃなーい? 少なくともそうしてれば家族全員幸せそうな感じのが少し視えたよぉ――じゃあ最初に結んだ取引の契約に基づいて、『この家で一番価値のあるもの』を代価でもらいまぁす。それでさよならバイバイだねぇ」
「ま、まて、待ってくれ……!」
「お、お願いします! どうか……」
お父さんとお母さんの悲しそうな声が響いてきて、扉が開く音が二回しました。
一回目は、お姉さんが応接室の扉を開ける音。
二回目は、わたしとお兄ちゃんがいる隣の部屋の扉を開ける音でした。
お姉さんの綺麗な赤と
「わぁ、ちょうど2人揃ってるねぇ……うーん、どちらにしようかなぁ」
お姉さんが指で交互にお兄ちゃんとわたしを指差します。
何回か指が行ったり来たりしてから、突然ピタッと指を止めました。
お姉さんの指はわたしの前で止まってました。
「――こっちの子にしよぉ、かわいいー、お人形さんみたーい。手足だけ本物のお人形さんのにして飾っちゃおうかなぁ」
お姉さんがわたしを抱き上げてくれます。
「ま、待ってください! 娘を、娘だけは……!」
「わぁ、よくありがちなセリフありがとぉ。でもぉ、もう私のだから気安く触ろうとしないでねぇ」
お兄ちゃんは驚いちゃったのか、その場で座ったままお姉さんを見上げてます。
お父さんとお母さんはお姉さんにしがみつこうとしています。
けど雲みたいに、お姉さんに触ることはわたし以外できなかったの。
お姉さんは魔法使いさんなのかな?
「じゃあみんなにバイバイしようか、ほらばいばーい」
最後にお姉さんが私の手首を掴んで、左右に振って手を振らせてくれました。
それで瞬きをしたら、びっくりしちゃった。
もう屋敷じゃないお外にいたの。
やっぱり魔法使いさんなんだ。
幼女ゲットだぜ。
マ⚪︎ラタウンにさよならバイバイ。
俺は幼女と旅に出る。
いや出ないけど。
「……あれぇ、泣かないの? えらいねぇ」
抱き上げたままの幼女――確かレイラちゃん。
レイラちゃんはまだその幼さで状況が飲み込めてないのか、泣きもせずに私の角を興味深そうに触ってる。
やだ、この子中々のテクニシャンだわ。
手つきが優しくてクセになりそう。
あと今ので卑猥な事考えたそこのお前、筋肉痛になるまで腹筋でもしてろ。
「お姉さんは、魔法使いさん?」
そしてやっと喋ってくれたと思ったらそんな事を聞かれた。
「違うよぉ、こわいこわい悪魔さんだよぉ」
「あくまさん?」
「そぉ、悪魔さん」
「あくまさんって、なぁに?」
「…………」
悪魔とは何か、果たしてこの問いに正解はあるのか?
「……悪魔さんはねぇ、とりあえずこわい存在だよぉ」
「どうして?」
「どうして……う、ん。どうして……」
「こわいことするの? なんで?」
「なんで……」
これが噂に聞く、なぜなに期というやつだろうか?
誰か助けて。
「すぅー…………お腹空いてない? 甘いもの食べに行こうか?」
「行く!」
へへ、全く肝っ玉の据わった幼女だぜ……
連れてくる方間違えたかな?
というかこの後これどうしよう。
正直私って人間の魂とか必要ないから、こういう時はいつも孤児院とか子どもを望んでる家庭に放り投げるのだが――
「……あ」
そうだ、ちょうど面倒ごとがあった。
それにこの肝の太い幼女をぶつけてみるとしよう。
「というわけでこの幼女ここで働かせるから」
いつものカウンター席に座り、隣でデザートを頬張る幼女を指差しながらデュラハンのマスターにそう宣言する。
すると忙しなく動かしていたマスターの手が止まる。
「え? いきなり言われても? うるせぇ俺がルールだ。というかオーナー権限、君に拒否権はないよぉ?」
明らかに動揺しているマスター。
しかし言った通りこの酒場のオーナーは私、マスターは従業員。
つまり彼に反対する権利はない!
そして労働者を護る権利やら何やらもここには存在していない!
つまり私が絶対だ、やったね。
「何でそんなに反対するのぉ? 頭があるこの子がいれば、注文もスムーズに通るし、教え込めば調理も買い出しもできるでしょう? ぶっちゃけ、材料の仕入れとか面倒だったから私もその方が助かるんだよねぇ」
居住できる場所は人間界に用意して、あとはこの子だけが通れる直通のゲートを開いてこの酒場に繋げれば良いだろう。
酒場の2階にある、マスターの居住区に一緒に住まわせようかとも思ったが……
仕入れ買い出し担当にするなら、人間界側にあった方が何かと都合が良いだろう。
「というわけではぁい、決定ねぇ。そこ文句言わなーい――さぁレイラちゃん、お話聞いてたかなぁ? 明日から君は馬車馬の如くここでお仕事するんだよぉ」
「……お姉さんとは会えるの?」
「え、まぁオーナーだし、お酒も飲むから結構な頻度来るけど……」
「じゃあいいよ、わたしここで働きたい」
「…………ねぇ、何でこんな懐かれてるの私ぃ? 家族と引き離されたって何度も説明してるのに泣きもしないんだけどこの子」
マスターは無い首を振った。
沢山のお気に入り、評価、感想ありがとぉ。感謝の代価を選ばせてあげるねぇ。めいくゆあちょいす
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とあるデュラハンの過去を覗く
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少女レイラの少し先の未来を覗く