「本日は俺のライヴにようこそー! エヴィバディセイヘイ!!」
「……っるさ」
「声が大っきいねぇ」
流石のプレゼントマイク先生だその声の大きさは半端ない、ただ筆記試験を終えて少しは楽になった受験生達の多くは実技試験を前にしてガチガチに緊張している為かコールアンドレスポンスができる精神性ではなかった。
「コイツはシヴィー! 受験生のリスナー! 実技試験の概要をサクッとプレゼンするぜ! アーユーレディ!?」
さっき失敗したというのに再度繰り返すその鋼の精神は流石ラジオDJというべきかここまで来ると驚嘆の域になる。
プリントを見ながら説明を受けていると要するに実技試験の内容は模擬市街地演習でAからGまでの七つの会場に分かれ、そこで仮想ヴィランのロボット達と戦闘を行い各々の個性を使いこなし行動不能にすると種類に応じたポイントがもらえるプラスで道具何かの持ち込みは自由しかし他人への攻撃や妨害といったアンチヒーローな行為はバッドだそうだ。
「質問よろしいでしょうか!」
飯田天哉がロボットの種類での質問をする事は読めていたガッチガチに緊張している緑谷出久に注意する事も、まぁそこは置いといて質問自体はプリントに記載されている4種類目のロボットは何なのかを説明されていないのだからだ、された説明は簡単なものでそれはいわゆるお邪魔ギミックのようなもの倒す相手でも無い……普通ならだ。
「最後にリスナーへ我が校校訓をプレゼントしよう! かの英雄ナポレオン=ボナパルトは言った!「真の英雄とは人生の不幸を乗り越える者」と!」
「Plus ultra!!!」
「それでは皆良い受難を!」
……真の英雄とは人生の不幸を乗り越える者、ならば俺は越えてやるヒーローを志す者として、あの子の未来を奪った事を決して忘れず十字架を背負いつつも手を伸ばし救いあげ続けてみせると。
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場所は変わり実技試験の会場である模擬市街地へと着いた俺はその大きさに圧倒された。
「思ったよりでけぇ、再現度高ぇ、金かかっててすげぇ……」
語彙力がどっか行くくらいには……。
準備運動しつつキョロキョロと周りを見回していると未だに緊張しっぱなしの奴や入念に準備運動をする者も居た、……そろそろ始まる気がする。
「はい、スタート」
緩い開始の合図を聞いた俺は全身を変身させ翼を生やし空を飛びロボット密集地帯を見つけることに専念する。
「見つけた!」
まずは1Pロボットを爪で裂くと続けて尻尾を使い回し蹴りの要領で鞭のようにしならせ3Pロボットを裂くその流れで蹴りを繰り出し2Pロボットを砕くと一斉に襲いかかって来た。
「ブッコロセ!」
「ジンルイニハンギャクヲ!」
「シンギュラリティしてるよね!?」
そこからは文字通りの蹂躙だった、ロボットが動く前にこちらは爪を、脚を、尻尾を使っては砕いたり裂くのを繰り返しては空を飛び時折ピンチな受験生を助けたりしながら密集地帯を見つけ空からの奇襲攻撃をかました。
「あ、ありがとう!」
「気にせず!」
「ギャァ!ヨクモナカマヲ!」
「チマツリニアゲテヤレ!」
「イアイア!」
「え、クトゥルフ出身のロボットいるやん」
ロボット達の言葉に一々ツッコミを入れつつも確実にポイント稼ぎを行っていると。
「う、うわぁぁぁぁ!」
「きゃああああ!」
等と叫び声が聞こえて視線をやって見るとあのお邪魔ギミックのバカでけぇ0Pロボットがビルの隙間からこんにちはしていた。
「貴方も逃げて!」
「逃げるならこっちだ!」
「感謝します、だがこれを越えてこそヒーローというもの!」
全身に力を込めて古龍へと、ミラボレアスへと全身を変えていく、周りに人がいないことを確認しながら進みロボットへと近づくとロボットは拳を振り上げて来た。
「グルァァァァァァ!!」
咆哮を上げて手で拳を弾きロボットを掴み空へと舞い上がると放り投げる。
「……グルァァ!!!!」
空を舞う巨体に対してブレスを放つその輝きは試験会場を煌々と照らし夕焼けに包まれるビル群の如き様相となった。
「「……はぁぁぁ!!?」」
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試験が終わり校門前で待っていると葉隠さんが来たので声を掛ける
「おーい葉隠さん」
「あ、北風くん!」
「試験お疲れ様、どうだった?」
「つっかれたーけど実技と筆記も両方バッチリ!」
疲れたように項垂れながらもすぐにシャキっと背を伸ばしVサインを見せた、まぁ俺くらいしか見れないのだけれど……。
「なら良かった、教えたかいがあったよ」
「ありがと!北風くん!」
「いえいえ、2人とも受かったらまた教えるよ」
その言葉を聞いた葉隠さんは目を輝かせて笑顔を見せてくる……あぁ俺はその瞳に、その笑顔にやられてしまう……。
「うん!その時もよろしく!!」
「うん」
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ある日のこと家で読書していると郵便物が雄英高校から届いた、封筒の中には円盤状の記録媒体が入っていて根津校長が自ら説明をしてくれた。説明は要するに敵Pと救助Pがそれぞれ1番でそれにより首席合格であること筆記は上位であることだった、それを聞いた俺は葉隠さんへと連絡をした。
「もしもし葉隠さん、雄英高校からなんか届いた?」
「うん!合格だってさ!!」
その声はいつもより大きく元気に満ち溢れていた。恐らくその場でピョンピョン喜んで跳ねているだろう。
「それは良かった」
「北風くんは!」
「もちろん合格だよ」
「良かったー!」
葉隠さんの燥いでいるのが伝わって思わず笑みが零れる。