片岡がディスパイダーに襲われかけた日から数日後。ドラグレッダーに警備をさせてはいたがそれでも限界があることを知った為、新しい案を考えていた真司だが。この日、E組では1つ変化が起きていた。今日から新しく教師が配属されたのだ。しかし、ただの教師では無かった
「あー。今日から来た、外国語の臨時講師を紹介する」
「イリーナ・イェラヴィッチと申します♡みなさんよろしく♡」
一目で天然物だと分かる金糸の様な金髪。メリハリのあるボディー。日本人とは明らかに違うビスクドールの様に整った顔立ち。正直、街で歩いていれば間違い無くスカウトされる様な美女が殺せんせーの腕に抱きついていた。女子の何人かはすでにイラつきを隠せない。特に茅野はイリーナに殺意に似た様な視線を向けていた。
「本格的な外国語に触れさせたいとの学校の意向だ。英語の半分は彼女の受け持ちで文句無いな」
「仕方ありませんねぇ」
烏丸の説明に対して殺せんせーは言葉を返す。渚は殺せんせーの新たな弱点を探そうと気合いが入っている。そして肝心の殺せんせーは
「にゅるふふふふ〜」
顔をピンクにしてイリーナの胸元を覗き込んでいた。どうやら人間もありな様だ
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殺せんせーの弱点⑤
おっぱい
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渚の弱点ノートに新たなページが追加された。イリーナは殺せんせーにベタベタで殺せんせーの特徴が好みだと口にしているが。明らかに嘘だと分かる。そこがツボな女性はまず居ない。
それは他のクラス全員が分かっている様でかなりの高確率で只者では無い
その後は外で暗殺サッカーを殺せんせーとやっている。サッカーをやりながら暗殺を行う。これも立派な訓練だ。だが途中でイリーナが本場のベトナムコーヒーが飲みたいからと殺せんせーにおねだり。まんまと乗せられた殺せんせーは空の彼方へ消えた。チャイムも鳴り、磯貝がイリーナに教室に戻る様に進言するが
「授業?各自適当に自習でもしてなさい」
「え!?」
「それとファーストネームで気安く呼ぶのやめてくれる?それと、あのタコの前以外では教師を演じるつもりも無いから。イェラビッチお姉さまと呼びなさい」
イリーナは豹変し。E組を明らかに見下した様な話し方に変わる
「(どうやら、この女は。そこまでの人間の様だな)」
真司はイリーナの態度に早々見切りをつけていた。今まで真司たちが見て来た殺せんせーの気迫から見て。こんな程度で本性を表す人が殺せんせーを殺せるとは真司はどうしても想像出来なかった
「で、どうすんのビッチねえさん?」
「略すな‼︎」
「あんた殺し屋なんでしょ?クラス総掛かりでも殺せないモンスター。ビッチ姉さん1人でやれんの?」
「ガキが。大人にはね、大人のやり方があるのよ。潮田渚ってあんたよね?」
イリーナは渚の元へ歩み寄り。あまりにも自然な動きで渚の唇に唇を重ねた。突然のことに呆気に取られるクラスメイト達。一部驚愕している者も居る。渚の口内でイリーナの舌がまるで別の生き物の様に駆け巡る。人生初の感覚と口の中を征服される様な快感に耐えきれずに渚は膝から崩れ落ちる。渚から殺せんせーの弱点を聞きたい様子。他にも有力な情報を持っている場合は話す様に。対価として良いことをしてあげる。女子には男も貸してやると言っていた。ここまでのことで分かる様にイリーナは性格は最悪かもしれないが殺し屋としての能力は確かな様で自分だけの武器をしっかりと持っている。だがE組のイリーナに対する評価は決まった。この人は嫌いだ
その後も授業らしい授業は全く行われることは無かった。ひとつだけ教わったことと言えば英語の時間を丸々使ってBとVの発音の違い(下唇を軽く噛む)だけであった
「…おいおいマジか、2人で倉庫にしけこんでくぜ。」
体育の時間、三村が指差した先にいたのはイリーナに連れられ倉庫へ向かういつの間にベトナムから帰っていた殺せんせーの姿があった。
「なぁ真司くん、イリーナ先生の暗殺は上手く行くと思う?」
「無理だろうな、ハニートラップを得意としてるから暗殺対象ターゲットごとに柔軟に対応を変えるって演技力は確かだろうが…多分あの人は自分の勝ちパターンに縛られて殺せんせーが怪物だってのを忘れてるタイプだな。有希子ちゃんは?」
「私も同感。1日で準備終えてる辺り殺し屋としては一流なんだろうけど…」
真司が有希子と話す中、片岡達はイリーナの態度に思うところがあり烏間先生に抗議していた。
「…すまない、プロの彼女に一任しろとの国指示でな。」
流石の烏間先生も申し訳なさそうに目線を逸らしている。
国と生徒に挟まれて大変な人だ。
と、思った瞬間
ドドドドドド!!
と倉庫から実銃と思わしき銃声が鳴り響く。
「始まった…!」
「あ〜こりゃイリーナ先生、失敗だな。」
有希子が不思議そうに真司を見る、真司は殺せんせー自らに鉛の弾丸などが効かない事を聞いていたので銃声を聞いた瞬間なんとなく察してしまった。
「殺せんせーって実銃効かないんだよ、鉛の弾とかは体内で全部溶かしちまうらしい。」
「あー…なるほど…」
有希子もなんとなく察したのか殺せんせーを心配するフェイズからイリーナを心配するフェイズに移行すると
「いやあぁぁぁぁぁぁ!!!」ヌルヌルヌル
倉庫から銃声の次はイリーナの鋭い悲鳴とヌルヌル音が響く。
「いやぁぁぁ…」ヌルヌルヌル
「いや…あ…」ヌルヌルヌル
あまりにも執拗にヌルヌルされているので流石に気になり、皆で倉庫へ向かうと中から無傷の殺せんせーが出てきた。
「殺せんせー!!おっぱいは?」
「渚…そういう事意外と平気で言うよな…」
「いやぁ…もう少し楽しみたかったのですが皆さんとの授業の方が楽しみですから。6時間目の小テストは手強いですよぉ。」
殺せんせーが白利達に向けて指を差すと同時に、倉庫からイリーナがフラリと出てきた。
健康的でレトロな服にされて
「まさか…わずか1分であんな事されるなんて…肩と腰のこりをほぐされ、オイルと小顔のリンパのマッサージされて…早着替えさせられて……その上まさか…触手でヌルヌルとあんな事を…」
地面に倒れた。
「殺せんせー何したの?」
「さぁねぇ、大人には大人の手入れがありますから。」
「「「悪い大人の顔だ!!」」」
その後の英語の授業でイリーナは授業もせず、イラつきながら次の暗殺計画を立てていたところに磯貝が声を上げる。
「先生、授業してくれないなら殺せんせーと交代してくれませんか?一応俺等今年受験なんで…」
「はん!あの凶悪生物に教わりたいの?地球の危機と受験を比べられるなんて…ガキは平和で良いわね〜それに、聞けばあんた達E組って…この学校の落ちこぼれだそうじゃない。勉強なんて今更しても意味ないでしょ。」
イリーナのその一言で教室の空気が一変した。
「あ〜あ。」
「なによ鷲見?」
「いや?これは流石にイリーナ先生が悪いなぁって。」
「は?」
ビシッ
とイリーナに向けて消しゴムがどこからか投げられた。
「…出てけよ。」
誰かが呟き、決壊した。
「出てけクソビッチ!!」「殺せんせーと代わってよ!!」
「なっ…なによあんた達その態度っ殺すわよ!?」
「上等だよ殺ってみろコラァ!!」
「そーだそーだ!!巨乳なんていらない!!」
イリーナに向けクラス全員が消しゴムやペン、ペットボトル、丸めた紙、脱巨乳のパネルを投げつける。
「なかなか面白い事になったね〜真司君。」
「学級崩壊をまさかこの目で見ることになるとはな。」
真司は巻き込まれないよう最後方のカルマの席に避難し、あまりの気迫に気押され逃げるように教室から出ていくイリーナを見送った。
別の日、ワイワイと賑わう休み時間も終わる頃カツカツとヒールの音を響かせながら教室へ入ってくるイリーナ。
皆が何をしでかすのかと緊張して見ていると、イリーナはチョークを手に取り
「you're incredible in bed!言ってリピート!!」
黒板に英文を書いたかと思えば、急に教師らしい事をし始めて困惑する。
「ホラ!!」
「「「…ユ、ユーアー、インクレディブル、イン、ベッド。」」」
「アメリカでとあるVIPを暗殺したとき、まずそいつのボディーガードに色仕掛けを仕掛けた時に言った言葉よ。」
(へぇ…)
「意味は『ベッドでの君はスゴイよ…♡』」
なんちゅう文章を読ませやがるこのビッチは。
前の渚と横の速水さんも耳まで真っ赤にしてるではないか。
「外国語を短い時間で習得するにはその国の恋人を作るのが手っ取り早いとよく言われるわ。相手の気持ちをよく知りたいから、必死で言葉を理解しようとするのよね。」
(相手の気持ち…か。)
教鞭を取るイリーナの目にはこの前までは無かったE組の生徒達を見ようとする意思が宿っている。
何か心変わりがする事があったのか、その立ち振る舞いにはプロとしての意地のような物も含まれているようだ。
「私は仕事上必要な時…その方法(ヤリかた)で新たな言語を身につけてきた。だから私の授業では…外人の口説き方を教えてあげる。」
「プロの殺し屋直伝の話術…」
「えぇ、身につければ実際に外人と会った時に必ず役立つわ。…受験に必要な勉強はあのタコに教わりなさい、私が教えられるのはあくまで実践的な会話術だけ。もし…それでもあんた達が私を先生と思えなかったらその時は諦めて出ていくわ。」
実践的な会話術、どれだけ文法を勉強しても本校舎の生徒でも手に入らない貴重なものだろう。
生きていく為の術を授業で学ぶ事ができる、それはどれほどありがたい事だろうか。
「…そ、それなら文句無いでしょ?…あと悪かったわよいろいろ」
しおらしく小声で詫びるイリーナに呆然としながらそれぞれ顔を見合わせ
「「「あはははは!!」」」
思わず吹き出してしまった。
「なんか普通に先生になっちゃったな。」
「もうビッチねえさんなんて呼べないね。」
「……!!あんた達…わかってくれたのね…!」
昨日のイリーナへの評価を撤回し。これからはしっかりと彼女の事を先生として接しようと
「イリー『じゃ、ビッチ先生で!』……」
無難にイリーナ先生と呼ぼうとしたが誰かが『ビッチ先生で!』と叫び思わず口をつぐむ。
「えっ…と、ねぇキミ達せっかくだからビッチから離れてみない?ホラ、気安くファーストネームで呼んでくれて構わないのよ?」
「でもなぁ、もうすっかりビッチで固定されちゃったし。」
「うん、イリーナ先生よりしっくりくるよ。」
「ち、ちょっと鷲見!?アンタさっきなんて呼ぼうとしたか教えてくれないかしら!?」
真司に近付き、両手で彼の両頬を押さえるイリーナ
「イリーナ先生…」
真司の言葉に涙目になり。真司の頭をたわわな胸元に押し付けるイリーナ
「ありがとう‼︎あんただけでも呼んでくれて嬉しいわ‼︎」
真司はイリーナの柔らかい胸に顔を埋めつつも顔色ひとつ変えない。そのままイリーナは真司の唇にディープキスをしようとするが真司は人差し指をイリーナの唇に置いて止める
「マウストゥマウスのキスは心に決めた人とって決めてますから。俺のファーストキスはそんな安くありませんよ。改めてよろしくお願いしますね、イリーナ先生♪」
そう言ってイリーナの頬に軽くキスをする真司。まさかの返しに少しだけ頬を赤く染めるイリーナ。そんな真司に男子は尊敬の、女子は関心の視線を向けている。有希子だけは少し嫉妬の籠った視線を向けていた。だがそのままいつもの茶化す空気に戻ってしまい
「授業始めようぜビッチ先生!」
「キーーーッ!!やっぱキライよアンタ達!!」
こうしてE組に愉快な教師殺し屋イリーナ…もといビッチ先生が加わったのだった。
放課後になりイリーナは職員室のデスクに座っていた。向かい側では烏丸がパソコンで報告書を書いている
「ねぇ烏丸。聞いても良い」
「なんだ?」
「あの鷲見真司って子。何者なの?」
「何者とは?」
「あの子だけ周りのガキ共とは明らかに違うわ。口では上手く説明出来ないんだけど。なんかすごい達観してるって言うか。年相応じゃないって言うか。話してみると年下のはずなのにすごく年上と話してる様な感じがするのよ」
「なるほどな。確かに、鷲見くんは年相応とは思えない時が俺も感じたことはある」
「やっぱりそうよね。あんな目をした子供、久しぶりに見たわ。まるで...」
「初めて人を殺した時の私を見ている様だったわ」
「...」
そのイリーナの言葉に烏丸は答えることは出来なかった
主人公の真司にヒロインつける?(恋愛的な意味の)
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つける(1人だけ)
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つける(複数人)
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つけない