暗殺教室×仮面ライダー龍騎   作:BLOODRAIN

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ようやく龍騎サイドも進めることが出来ました!


第8話 毒と蟹の時間

「お菓子から着色料を取り出す実験はコレで終了!!」

 

理科の時間、お菓子から着色料を取り出す実験をしたので持参したキャンディの残りを持って帰ろうと手を伸ばすと一瞬にして全てのキャンディ…否、全ての机の上にあるお菓子が無くなっていた。

 

「余ったお菓子は先生が回収しておきます。」

 

「給料日前だから授業でおやつを調達してやがる…」

 

「地球滅ぼす奴がなんで給料で暮らしてんのよ…」

 

大事そうにお菓子を抱える殺せんせーに苦笑いをしながら仕方がないので実験道具の片付けをする。

ピペットは洗浄液に浸し、ビーカーなどは洗って乾燥棚に置いていく。

 

「(この前にあげた1万円。もう使い切ったのか?)」

 

真司は殺せんせーにあげた1万円の行方を疑問に思っていた。そんな時、1人だけ試験管と三角フラスコを手におずおずと殺せんせーに歩み寄る少女『奥田愛美』が立ち止まったかと思うと

 

「毒です!!飲んで下さい!!」

 

と手に持った試験管達を殺せんせーに差し出した。

あまりに真正面からの宣言で奥田と殺せんせー以外の全員が気が抜けたように体勢を崩す。

 

「ストレートだな...」

 

「お、奥田…そんな真正面から…」

 

「でも前に杉野も『殺したいから来てくんない?』って殺せんせーに言ってなかった?」

 

「そうだけど毒とはまたちょっと違うだろ…だって向こうは『コレ毒だから自分で飲んで死んでくれ』って言ってるようなものだぞ?」

 

「…確かに、要は自殺しろって言ってるのか。」

 

前原、杉野、渚が静かにつっこむ

今度は殺せんせーの方を見ると流石に困惑してるのか汗を一筋垂らしている。

殺せんせーって汗腺あるんだ…

 

「……奥田さん、これはまた正直な暗殺ですねぇ。」

 

(正直な暗殺…?)

 

「あ…あのあの!わ、私皆みたいに不意打ちとかうまくできなくて…でもっ化学なら得意なので真心こめて作ったんです!!」

 

「真心?...」

 

「奥田…それで飲むバカはさすがに…」

 

「それはそれは。では、いただきます。」

 

「飲むんかい!!」

 

三村、杉野が指摘を入れる中。殺せんせーは奥田の手から試験管2本を取り、そのうち1本の栓を開け一気に飲み干す。あまりの行動に前原がツッコミを入れる

すると

 

「こ…これは…!」

 

毒が殺せんせーの体内で作用し始めたのか、身体がガクガクと震え

 

にゅ

 

とおでこの辺りにツノが2本、後頭部に青いハリネズミのようなトゲが生えた。

 

「この味は水酸化ナトリウムですね。人間が飲めば有害ですが先生には効きませんねぇ。」

 

「……そうですか。」

 

落ち込む奥田をよそに殺せんせーは続けてもう1本の試験管の栓を開け飲み干す。

 

「うっ…うぐぁっ!ぐぐぐ……」

 

うなじ辺りから2対の小さい羽が生えた。

というかなぜ顔にしか変化が現れないのだろうか。

 

(無駄に顔が豪華になってきたな…)

 

「酢酸タリウムの味ですね。では最後の1本。」

 

三角フラスコを手に取り栓を開け飲み干す。

もはやE組の誰もが殺せんせーが毒で死ぬとは思っておらず、殺せんせーの顔がどんな変化を見せるのか全員の注目が集まる

 

スンッ・_・

 

形は元に戻り、真顔になっていた。

 

「王水ですねぇ。どれも先生の表情を変える程度です。」

 

「…はい。」

 

「「「てか先生真顔薄ッ!!顔文字みてーだな!!」」」

 

「先生の事は嫌いでも暗殺の事は嫌いにならないで下さい。」

 

「「「いきなりどうした!?」」」

 

真顔になった影響か、某アイドルの卒業式みたいな言葉を放つ殺せんせー。

毒の効果が切れたのか、顔がみるみる戻っていった。

 

「それとね奥田さん。生徒1人で毒を作るのは安全管理上見過ごせませんよ。」

 

「…はい、すみませんでした………」

 

しょんぼりする奥田を見ながら杉野に耳打ちする。

 

「なぁ杉野、奥田いつの間に毒作ってたんだ?」

 

「理科室来る時は何も持ってなかったから…実験しながら作ってたのか…?」

 

「なんか…奥田を敵に回しちゃいけない気がしてきた…」

 

「何盛られるかわかったもんじゃないな…」

 

杉野が震えているのはいざ知らず、殺せんせーは時計を指差しながら

 

「放課後このあと時間あるのなら、一緒に先生を殺す毒薬を研究しましょう。」

 

「…は、はいっ!!」

 

「…鷲見、俺ツッコんだ方が良いか?」

 

「…もう…良いだろ。」

 

この1時間ですっかり疲れた2人は、ツッコむのを諦め奥田の事を心配しつつ帰路に着くのだった。

 

 

次の日

 

どうやら放課後、殺せんせーと毒薬の研究をしたようで教室で奥田がニコニコしながら液体の入った丸底フラスコを持っていた。

 

渚と茅野が奥田に話を聞いているのを盗み聞きすると、どうやら理論上1番効果があるらしい。

ふと、奥田の言葉が耳に届く。

 

「きっと私を応援してくれてるんです。国語なんかわからなくても私の長所を伸ばせばいいって。」

 

「………」

 

本当だろうか。

昨日の話を聞く限り殺せんせーはいくつかの毒を飲んだ事があるらしい。

そして殺せんせーは全教科を脳内に叩き込んでいる。

殺せんせーは恐らく自分に効く成分などはとうに把握しているだろう、ならば逆に自分に益のある成分も把握しているのではないのだろうか。

 

奥田を利用して自身に有益な薬を作らせたのではないのだろうか。

 

そんな事を考えているうちに奥田は殺せんせーに毒を手渡し、殺せんせーは中身を口に流し込んでいた。

 

「…ヌルフフフフフフ、ありがとう奥田さん。君の薬のおかげで…先生は新たなステージへ進めそうです。」

 

「えっ…?それってどういう…」

 

殺せんせーの触手には血管のようなものが浮き上がり、激しく全身の触手が暴れ回る。

『グオオオオオオオオ!!!』と雄叫びをあげたかと思えば、殺せんせーの身体から凄まじい光が放たれた。

 

「!!」

 

思わず目を腕で覆う。

光が収まり、腕を下ろすとそこには

 

「ふぅ」

 

ドロドロに溶けた銀色の殺せんせーが教卓の上に乗っていた。

 

「君に作ってもらったのはね、先生の細胞を活性化させて流動性を増す薬なのです。」

 

「…やっぱりか。」

 

「おや?鷲見くんは気づいてましたか。」

 

教卓から消えたと思えば、片岡の机の中から殺せんせーの声が聞こえる。

片岡が視線を下げると

 

「見て下さい!液状ゆえにどんな隙間も入り込む事が可能に!!」

 

片岡さんの机の中一杯に殺せんせーが入っていた。

 

「どこに入ってんのよ…」

 

「しかもスピードはそのまま‼︎さぁ、やってみなさい‼︎」

 

殺せんせーは素早く飛び出し教室中を跳ね回る。

まるで形を持たない流動生物、スライムの様だ

 

全員で狙うが、液状化し的が減った上教室の床だけじゃなく天井にまで縦横無尽に動き続けるせいで今まで以上に狙いが定まらない。

そんな中、奥田は声を上げる。

 

「だっ…だましたんですか殺せんせー!?」

 

「奥田さん、暗殺には人を騙す国語力も必要ですよ。どんな優れた毒を作れても…今回のようにバカ正直に渡したのでは暗殺対象ターゲットに利用されて終わりです。」

 

殺せんせーが壁を伝い、渚へ近づく。

 

「渚君、君が先生に毒を盛るならどうしますか?」

 

「…うーん、先生の好きな甘いジュースで毒を割って…特性手作りジュースだと言って渡す……とかかな。」

 

「そう、人を騙すには相手の気持ちを知る必要がある。言葉に工夫をする必要がある。上手な毒の盛り方、それに必要なのが国語力です。」

 

溶けた際に脱げた服のもとへ戻り、効果が切れたのか元の黄色い触手態に戻る。

 

「君の理科の才能は将来皆の役に立てます。それを多くの人にわかりやすく伝えるために…毒を渡す国語力も鍛えて下さい。」

 

「は…はい!!」

 

(毒を持った生徒すらもただの生徒…か、何者なんだろうな殺せんせー。)

 

毒と暗殺を通じて教育へ繋げていく殺せんせーの手腕に驚かされた二日間なのであった。

 

片岡メグは机の中を自分の机の中を探っていた

 

「あ、あった。ほっ、良かった壊れてなくて。殺せんせー、もし壊してたらタダじゃおかないとこだったわよ」

 

片岡の手に握られているのは木で出来た髪留め。ただその木は長い時間をかけて出来た様な深い色をしており、塗料だけでは到底出せない様な色合いだった。更にワンポイントとして小白色の宝石が付いている。シンプルながら味のある一品だ。髪留めを眺めていると倉橋陽菜乃が声をかけて来た。

 

「あれ?メグっち、その髪留めどうしたの?すっごく綺麗だね〜」

「え?あぁ、この前偶然見つけたアンティークショップに入ったんだけど。そこで見つけたんだ。まぁ、見るだけのつもりだったんだけど。どうしても欲しくなっちゃって。まあ一目惚れってやつ。で思い切って買っちゃった」

「そうなんだ〜。でも今までつけてるの見たこと無いよ?」

「あ〜。いざ使おうとすると、私には似合わないんじゃ無いかなって。思っちゃって...」

「え〜、メグっち可愛いし。絶対似合うと思うな〜。でもすごいね、これ。多分本物の木だよね、しかもこのついてるのも多分本物の琥珀だよ?」

「え?やっぱりそう思う?お店の人が1000円で良いって言ってくれたんだけど。やっぱりこれ作り物にしてはやけに本物っぽいよね?」

 

片岡は倉橋と髪留めのことで盛り上がっていた。その後、倉橋にアンティークショップの場所を聞かれた為。案内も兼ねて2人でお店まで行くことに

アンティークショップに到着するが営業時間のはずなのにお店にはCLOSEの看板が下がっていた。

 

「あれ?閉まってる。まだやってる時間だよね?」

「何かあったのかな?」

 

片岡と倉橋は店の前で立ち尽くしていた。その時

 

「すいません。少しお話しよろしいですか?」

「え?」

「な、なんですか?」

 

突然話しかけて来たのは黒いコートを来た男性だった。年は20後半と言った所だろうか

 

「あ、突然失礼しました。私、小竹署の須藤と申します」

 

須藤と名乗った男は片岡と倉橋に警察手帳を見せて来た。手帳には顔写真が入っており、名前の部分には『須藤雅史』と書かれている。載っている写真とも同一人物の様だ

 

「え?お巡りさんですか?」

「あの、もしかして。このお店で何かあったんですか?」

 

片岡はアンティークショップに視線を向けながら問いかける

 

「実は数日前からこのアンティークショップの店長が行方不明になっておりまして。事件の可能性も考慮して。聞き込みを行っているんです」

「え?行方不明⁉︎私がお店に来た時はまだ店長さんいましたよ⁉︎」

「本当ですか?その時のことを少し聞いてもよろしいでしょうか?」

「あ、はい。大丈夫ですよ?」

 

その後、片岡は以前来た時のことを順番に話していく。その間、須藤は手帳にペンを走らせ続けた。数分かけて片岡は話し終えた所で須藤も手帳を閉じる。

 

「ご協力感謝いたします。事件の可能性も十分にありますので。早めに帰った方が良いですね」

「は、はい!そうします。倉橋、行こうか」

「うん。でも事情聴取とか、ちょっとドキドキしちゃった⁉︎」

「ふふふ。面白いお友達ですね。後は我々警察に任せてください。ではお気をつけて」

 

須藤は敬礼をして片岡と倉橋の元を去って行った。片岡と倉橋の2人が店の前から居なくなった後、アンティークショップに黒コートの男が入り。ポケットから取り出した蟹の紋章のカードデッキからカードを1枚抜き。店内の大きな鏡に翳す。すると鏡の中に黄金の甲殻を持ち両手に巨大なハサミを持つ人型をした蟹のモンスター『ボルキャンサー』が姿を現す。

 

「やっぱり殺せんせーには甘い物が有効かな。今度奥田さんに協力を頼んでみるかな...」

 

真司は今日あったことを参考に殺せんせーの暗殺のアイデアを考えていた。殺せんせーは甘い物に目がない為、上手くやれば殺すことは出来なくとも動きを鈍らせることは出来るかもしれないと考えていた。しかしその時

 

キィーンキィーンキィーンキィーン

 

何処からとも無くモンスターの気配を感じ。一目散に気配のする方へ走り出す。

 

一方その頃

 

「まさか行方不明なんてね。結構感じの良い人だったから。心配だな」

「うん。でもあの刑事さん。ちょっとカッコ良くなかった?」

「え?そうかな?」

 

片岡と倉橋はアンティークショップを後にし、帰り道のトンネルを通っていた。階段を下りる所で倉橋が足を止める

 

「どうしたの?倉橋?」

「うん。何か急に生き物の気配がした様な気がして...」

「え?生き物?虫とかじゃ無いの?」

「いや、何か。感じたことが無い気配なんだけど...」

 

倉橋は急に何かの気配を感じ取っていたが姿が見えないことに周囲を見渡す。すると前方にあるカーブミラーの表面が波打つ

 

「え?何?」

「え?カーブミラーがどうしたの?」

 

片岡も倉橋に釣られてカーブミラーを見ると

 

『グェァァァァ!』

「「きゃー‼︎」」

 

突然カーブミラーにボルキャンサーの姿が映り。2人は悲鳴をあげる。そのままボルキャンサーは現実世界に現れ。片岡と倉橋を捕まえようと迫る

 

「や、やめて‼︎」

「何なのよ‼︎この生き物⁉︎鏡の中から出てきたんだけど‼︎」

 

ボルキャンサーはあっという間に2人を捕まえるとそのままカーブミラーへ飛び。ミラーワールドに戻ろうとする

 

「待て‼︎」

 

真司がダッシュで現れ。ボルキャンサーに飛びかかり、片岡と倉橋を引きずり落とした。

ボルキャンサーはそのままミラーワールドに戻って行った

 

「おい!大丈夫か⁉︎倉橋さん、片岡さん‼︎」

 

真司は2人の体を揺すり。意識の有無を確かめる

 

「ん...。あれ?さっき蟹みたいな化け物に捕まったと思ったんだけど。あれ、鷲見くん?」

「う...。一体何だったの?あれ、鷲見?何でここに居るの?」

「いや。急に悲鳴が聞こえたから走って来たんだけど。そしたら2人が居てさ。2人は一旦ここを離れて」

 

幸いにも2人の意識はしっかりしており。このまま真司は2人を逃してからボルキャンサーを追おうとしたが

 

「ま、待って。今さっき見たこと無い生き物に連れていかれそうになったの‼︎まだ近くに居るかもしれないから、鷲見くんも一緒に行こ‼︎」

「そうよ‼︎信じてもらえないかもしれないけど。確かに見たのよ‼︎単独は危ないわ‼︎」

 

どうやら2人は先に逃げてはくれない様で。すぐにボルキャンサーを追いたい真司は覚悟を決める

 

「...2人とも。これから見たことは誰にも言わないって約束してくれる?」

「え?何よ、急に?」

「良いから‼︎これだけは絶対に守ってもらわないといけないんだ‼︎でないと俺は2人をもうクラスメイトとして信用出来なくなる。お願いだ...」

 

真司があまりに真剣に頼む様に片岡と倉橋はお互いを見つめ合い、頷く

 

「分かったよ鷲見くん。何を見ても絶対に秘密にするから!」

「私も分かったわ。絶対に誰にも言わない‼︎」

「ありがとう...2人共」

 

真司は片岡と倉橋にお礼を言い。ポケットからデッキを取り出し、カーブミラーに翳す。Vバックルが腰に装着されたことに片岡と倉橋は目を見開く。2人をチラリと見た真司は右手を斜めに伸ばす

 

「変身!」

 

デッキをVバックルにセットする。カーブミラーから鏡像が現れ、真司に重なると。真司は仮面ライダー龍騎に姿を変えた

 

「「なっ‼︎」」

 

あまりの光景に言葉を失う片岡と倉橋

 

「はー、しゃあ!!」

 

龍騎は気合いを入れ。そのままカーブミラーに飛び込み、ミラーワールドに入った

 

「なっ...何、今の?」

「わ、私も混乱してる...」

 

真司の変身の瞬間を見た2人は頭の整理が追いつかなかった。訳も分からず、その場で真司を待つことにした

 




ついに仮面ライダーのことがクラスメイトにバレてしまった!

と言いつつもずっとやりたかった瞬間です。ここから徐々に暗殺教室と龍騎の物語が交わり始めます‼︎

主人公の真司にヒロインつける?(恋愛的な意味の)

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