連邦生徒会幹部、転生者の俺でいいんですか? 作:2.5次元の住人
なんか連邦生徒会長が失踪したってよ
「連邦生徒会長の失踪?」
それは、書類仕事をしていた俺に唐突にぶち込まれた重大な事件だった。
「それは本当か」
「はい。いつもならもう来ているはずなのに来ていないし、どこにも見当たらないんです」
「家も探したのか」
「はい。今朝私が行ってきましたが、誰もいませんでした」
「それに昨日はあの人、仕事片付けてから帰るって言っていましたから」
連邦生徒会長の失踪。この学園都市、『キヴォトス』を収めている連邦生徒会長の失踪は、爆破テロや国家転覆よりも重大な事件だった。
・・・流石に国家転覆は言いすぎたか?
だが、国家転覆とそう変わらない。なぜなら、連邦生徒会長は国を治める大統領と何ら変わりない立場なのだから。
「そっか。ちなみにキヴォトス全域を探したか?」
「いえ。流石に無理ですよ」
連邦生徒会長がいないキヴォトスは制御が効かない機関車と一緒だ。どこでも不良が銃を持って暴れ、暴動を起こす。
「じゃあちょっくら散歩に行ってくるよ」
「今からですか⁉︎」
「逆だ。今だからこそだ」
「ああ。見回りですね」
「そう、ついでに連邦生徒会長がいそうなところ見てくる」
このキヴォトスは銃社会。そこらの民間人は持っていない人もいるが、そんな人はごく少数。全ての学園では銃の所持が義務付けられ、日々持ち歩いている。そんな恐ろしい社会はおかしいと思う人もいるだろう。しかしそれが日常になったのには原因があるとおれは考えている。それは『ヘイロー』だ。
ヘイローとは人の頭に浮かんでいる輪っかのことで、最先端の技術者たちを集めて調査しても、収穫はほとんどなし。ただ一つ、唯一としてわかったことは、超人的な力を引き出せるようにすること。超人的な力と言っても足が速くなるとかでも、力が強くなるとかでもない。ただ防御力が高くなるだけ。それだけかと思うかも知れないがこれが原因の一つで銃社会になったのは間違いないだろう。そんなヘイローだが
「死なないでくださいよ」
「わかってる。それに俺が死なないのはリンが一番知っているだろう」
「それでも怪我をしてくるのは心配なのです」
「真面目ちゃんだな。別に俺が怪我しても何ら支障はないだろ」
「私が心配するのです。そもそもなぜあなたはヘイローがないのにそんなに戦闘狂なのですか」
「これが俺だからだ」
「理解できません」
俺にはヘイローがない。もちろんこれには理由がある。おそらくそれは俺が『外の人間であり、転生者』であるからだろう。