Fate/Apocrypha 転輪し始める我が運命   作:朱さん

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原作における微笑みマッスル回デス
アンデルセンとは違う意味で使いにくいサーヴァントですよね、シェイクスピアって(愉快犯的な感じで)

因みにアポクリファで好きなサーヴァントはルーラーとアストルフォにアタランテ、モードレッド、カルナです


1月30日微修正


第3話 進撃のバーサーカー

森を突き進む二騎のサーヴァント、片や黒く重厚な鎧に身を包んだ青白い肌が特徴的な美しい女騎士、片や全身を漆黒の鎧と黒霧を纏った魔獣の如き眼光を伴った黒騎士。両者共にサーヴァントの気配と濃密な殺気を暴力的な魔力と共に放ちながら森を突き進む

 

「止まれ!!止まらぬかバーサーカー!!!」

 

そんな一種の災害の如き猛威を撒き散らす彼等に制止の声を掛けるのは赤のアーチャー、翠緑の衣装を身に纏った彼女の眼差しは獣の如き無機質さと鋭さがあり、その髪は無造作に伸ばされ、貴人の如き滑らかさなど欠片も無いが、その野性味溢れる顔立ちに相応しい、美しいヒトガタの獣であった。

 

「断る何故、私が貴様の言う事を聞かねば成らんのだ?私は私がやりたい様にするだけだ、これ以上邪魔をするなら貴様が相手をするか?」

 

「、、、、」

 

「く、汝らは愚か者だ!!機が熟すまで待つ事も出来ぬか!!」

 

都合4度目の説得と制止の声にまったく聞く耳を持たない赤のバーサーカーの殺気を含んだ返事と黒霧を纏わすサーヴァントの無言の闘気にアーチャーは説得を諦め、苛立つ様に叫んだ後、後ろに下がり、それを見たバーサーカー達は再び歩みを進める。

 

厳密には諦めるのでは無く、アサシンの鳩からの指示通り

説得に応じない場合は、彼等を黒の陣営への当て馬として彼等の援護に専念する方に専念するのだった。

 

「はぁ、所詮は凶戦士、意思の疎通は能わずか」

 

溜息と共に出た独り言に応える声がした。

 

「まぁ、そうだろうねぇ。どちらかは知らんが伊達にバーサーカーをやっている訳じゃねぇな、ありゃ」

 

上から降り注いだ声に顔を上げた先には

屈託の無い笑みを浮かべた青年が居た。

 

赤のライダー、あの胡散臭いシロウ神父をして赤のランサー不死身の大英雄カルナに匹敵すると言わしめる英傑だ

 

 

「ライダー、奴等を見捨てるしかないと、汝は申すか?」

 

ライダーはその問いに肩を竦め答える

 

「まぁ、仕方ねぇだろう。女の方は受け答えをしてくれるが。あの2人、最初っから俺達の事を味方として見ちゃいねぇよ。むしろ説得をしようとしたアンタの方が、よっぽどの変わり者ですよ?」

 

「暴れる獣の御し方は心得ているつもりなのだがな、やはり膝を射抜くべきかと思うたのだったか」

 

もっとも、そんな事をすればバーサーカー達は問答無用でアーチャーに襲い掛かるであろうが

 

「自制してくれて助かったよ、姐さん」

 

「ところで汝。どうして後を追って来たのだ?」

 

ライダーはよくぞ聞いてくれたと言わんばかりに、貞淑な人妻でも頬を染めてしまう会心の笑みを浮かべて言った。

 

「そりゃ、アンタが心配だったからですよ。決まってンだろ」

 

「ふむ、然様か」

 

が、アーチャーは頬を染めるでもなく、驚くでもなく、怒るでもなく、完全な無反応であった。

野性と共に生きていた彼女にとって常人相手に使う口説き文句など何の意味も無い。

会心の殺し文句をあっさりと躱されたライダーは決まり悪そうに頭を掻いた。それから、咳払いし本来の任務に戻る。

 

「でだ、俺達に与えられた任務は後方支援、無理をせずにバーサーカー達を援護しながら情報を収集って訳だが」

 

「接敵は間も無く、このまま順当にいけば今日の深夜にでも城壁に達する。もっとも、それまでに迎撃があるだろうが」

 

「ふむ、とりあえず黒の連中は一度拝んでおきたいねぇ」

 

アーチャーとライダーは共に一流の狩人にして戦士である。7騎のサーヴァントが万全の態勢で構える拠点に、半数の4騎で踏み込んで勝てるとは思ってはい無い。

ましてや、その4騎の内、1騎は存在しない筈の16騎目のサーヴァント。15騎目のサーヴァントであるルーラーはともかく、あの狂えるサーヴァントのどちらかが存在しない筈のサーヴァントであるのは確かだった。

 

バーサーカーを追う前にシロウ神父から伝えられた時は信じられない事だったが、実際に目にした以上、信じるしか無かった

 

「しかし、どちらにしても我々が知っているバーサーカーとは桁外れに違うておるな、」

 

「確かにねぇ。会話が出来るのもそうだが、あの2人の目は理性を待った奴のソレだ。その癖、両者共に一流と来たものだ」

 

「ブリテンの騎士王、聖剣の中の聖剣エクスカリバーの担い手、アーサー・ペンドラゴン。よもや女だったとわな」

 

赤のバーサーカー?アーサー・ペンドラゴン

その伝説については、語ることも無いだろう

誰もが知っている聖剣エクスカリバーを使う少年王

湖の騎士ランスロットとギネヴィアとの不義から始まり

息子のモードレッドの叛逆で終わるその時までブリテンを守り戦い抜いた伝説の王

イギリスで最も有名な英雄譚(サーガ)の主人公である

 

「ところでライダー、汝の馬はどうした?」

 

「情報収集の為の戦いにコッチの情報をやる事も無いだろうさ」

 

「まぁ、汝なら差し当たりなき事か。武器は剣か、それとも槍か?」

 

「無論、槍だ」

 

「ところで姐さん、一つ聞きてぇ事があるんだけどさ」

 

「何ぞや」

 

「自分のマスターの顔を見た事あるか?」

 

「、、、いや、無い。私が会ったのは仲介人を名乗る胡散臭い神父だけだ」

 

「俺もだ。いやぁ、魔術師なんてそんなモンって言われたたらそんなモンなのかね?」

 

「どう考えても異常であろうて。だが最終的に我々に待ち受けているモノを考えれば、詮無き事かもしれぬが」

 

そう、この聖杯大戦において陣営と言うのは一時的なモノで片側を滅ぼした後は通常の聖杯戦争と同じバトルロイヤルになるしか無いのである

 

その上、聖杯戦争史上初の10騎以上の戦いであるからルーラーが出て来るの仕方がないとしても

もう1騎のサーヴァントが出て来るのは幾ら何でも可笑しい、この暴走する2騎のサーヴァントのどれかは知らないがどちらにしろ、こちらの制御下に無いサーヴァントが敵に回るまでの間に情報を集める必要があるのであった

 

 

そして三時間後、2騎の凶戦士はその武威を魅せる

 

 

バーサーカー達と黒の尖兵、ホムンクルスとゴーレムの混成軍との戦いは一方的であった

 

ホムンクルスのハルバートが振るわれ用とした瞬間、

漆黒のバーサーカーが振るった木の枝にハルバートごと両断され、ゴーレムの拳が女騎士に繰り出されるも、当たる寸前に展開された魔力の渦に拳どころか上半身丸ごと吹き飛ばされた。

そもそもの話、たかだか並みのサーヴァント相手ですら足止めにもならないのに、この2人を相手に戦いを挑む事自体が逆に非常識なのである。

そして、漆黒のバーサーカーの手にいつの間にかホムンクルスのハルバートが握られていた途端に状況は加速する

 

ハルバートが手を中心に赤黒く染まり神秘を放ち始めた途端、正面にいた十数体のゴーレムとホムンクルスが粉砕される。女騎士の剣が振るわれると魔力の斬撃が飛び出し、後続の群れを纏めて斬り飛ばす。

ホムンクルス達の動きが一瞬止まるが、次の瞬間には引っこ抜いたであろう赤黒く染まった大木に殴り飛ばされたゴーレム達が降り注ぎ、彼等を押し潰す。

 

女騎士が近寄れば吹き飛ばされ、その黒き剣を振るえば斬り飛ばさるかと思えば黒騎士によって、ゴーレムの腕、ハルバート、木の枝、大木、絶命したホムンクルスの死骸などのあらゆる物で突き払い斬り叩く、まるでコレが己が獲物であるかの様に

 

この圧倒的で異様な2人に感情が希薄である筈のホムンクルスは逃亡し、命じられた事しか出来ないゴーレムは全て破壊された。

 

獲物が無くなった2人は自らが作り上げた惨状を見る事もなく、歩みを進める

 

 

「、、、宝具だったな」

 

「あぁ、宝具だな」

 

一部始終を見ていたアーチャーとライダーは自分達が見ていた物を疑った

 

圧倒的だったのは良い、英霊相手にたかだかホムンクルスやゴーレムの軍勢で如何にか成る物でも無いから

女騎士、アーサー王がキズ一つ無いのも良い

その代名詞であるエクスカリバーを使うまでは、本物かどうかはまだ分からないが一流の英霊であるのは確かだ

 

問題なのは正体が分からない黒騎士の方だ

 

「あの黒い方の持った物を己が獲物、宝具に変える力が有るようだな」

 

「信じられねぇ事だが手放した途端に宝具じゃ無くなったからな、どんな物でも武器にして戦ったって感じの逸話って所だろうな」

 

「ともあれ、これで彼奴らの実力は明瞭になった。余程の事でも無い限り、彼奴らの進撃を止める事は出来まい」

 

「ふぅん。んでアーチャー、アンタから見てアイツの真名に心当たりはあるか?」

 

「いや無い、あらゆる武器を使いこなす所か、そこらへんに有る木の枝を武器にして戦う英霊なぞ聞いたことが無いな、、、む」

 

会話の途中でアーチャーが顔を不快そうに鼻をひくつかせた。

 

「どうした?」

 

「気ずかれた、接近してくるぞ」

 

彼女の知覚能力はライダーのそれを大きく上回ってる

なれば、すぐにでも接敵するであろう

 

「やるぞ」

 

「応よ」

 

2人は己が武装を出す

 

ライダーが出したのは白兵戦に向いたシンプルかつ堅実な作りでできた槍だった。

その長さと片手で扱う様な持ち方から見て、投擲にも用いる槍の様だった。

一方のアーチャーは言わずと知れた弓を出す。彼女の背丈を上回る黒塗りの西洋弓は、かの狩猟の女神アルテミスから授かったとされる天穹の弓タウロポロス、雄牛殺しの異名を持つアルテミスの別名である。まさに弓兵にふさわしい見事な逸品である。

 

「ではライダー、私は後ろに下がり汝の援護をしよう」

 

「バーサーカーは?」

 

「必要か?」

 

「ねぇな」

 

互いの確認が終わった途端にアーチャーは後退し夜の森に溶け込む。見ていた筈のライダーですら気配しか感じさせないソレは超一流の狩人に相応しいのであった。

 

「さてと、軽く揉んでやりますか」

 

やがてライダーの目に森からゆっくりと来る二つの影が映りこむ。

 

「馬鹿め、このオレを相手にたかだか2騎で相手をする積もりか」

 

ライダーの顔には絶大な自信に溢れている。

本来の武器を使って無いにも関わらず、それでも尚満ち溢れる陽気で莫大な闘志。

 

「、、、ア、ァァ、、」

 

「、、、、」

 

現れた2騎のサーヴァント、メイスを持ち唸り声を上げる少女はバーサーカーであろう、そして胸元と背中が大きく開いた鎧を身に着けてるのはセイバーであろう。

 

「よう、お二人さん。セイバーとバーサーカーで合っているな?」

 

ライダーの問いにセイバーは無言で頷き、バーサーカーは唸り声で応える

 

「オレは赤のライダー。あぁ、心配するな。騎乗してないのは開始早々に馬をヤられた訳じゃない。たったの2騎相手に本気でやるのは勿体無いからな、どうせなら7騎全騎揃ってからの方が面白いからな」

 

茶目っ気たっぷりの声で傲慢極まりない事を言うライダーにバーサーカーは唸り声を荒々しいモノへ変わり、セイバーもまた、その眦を不愉快そうに上げる。

されど彼等から放たれる殺意にライダーは涼しい顔で受け、挑発的な笑みを浮かべ続ける。

 

「来いよ。真の英雄、真の戦士と言うモノを教えてやるよ」

 

槍を構えた瞬間、溢れ出る闘気。それをセイバーは勇者であるが故に乗り越え、バーサーカーは人造の存在であるが故の希薄さで受け流す。

カウントが始まる

 

三、、周辺から辛うじて残っていた生き物が消える

 

二、、空気が凍り付き始める

 

一、、爆破寸前の時間が止まった様な感覚

 

零、、あらゆるモノが弾け飛び、誰かが踏み込み、誰かが己が武器を振り上げ、誰かが飛び、そして全ての視界に黒い極光が刻み込まれた。

 

 




今まで書いたもので1番の量だけど、個人的に物足りないモノが有りますね。
と言う事で次回はダブルバーサーカーで大暴れです。
そして、もう一騎のバーサーカーについては語るまでも無いですねぇ

そして、次の更新が未定なのでオマケを一つ

もしもサーヴァントが青セイバーだった場合のステータスと他のマスターとの対比(コピペ多数)
青セイバー
各マスター
士郎 筋力B耐久C敏捷C魔力B幸運B宝具C
士郎が未熟であるため全てに制限がかかっている模様。
凛 筋力A耐久B敏捷B魔力A幸運A+宝具A++
本来のスペックに限りなく近づいているとの事。耐久や敏捷は凛に引きずられて切嗣より低い。
切嗣 筋力B耐久A敏捷A魔力A幸運D宝具A++
凛と同じにはならない様子。
しかも、幸運は桜より低くなってしまっている。
尚、切嗣自身のマスター適性はノーマルとの事。
リンセ 筋力A耐久B敏捷A魔力EX幸運D宝具A++
チート魔力と聖剣と鞘と言う共通点と相性でブーストされているが、通常時のセイバーでは性格の不一致などで幸運のみダウン&切嗣程では無いが不仲になる。
もしもクーフーリンのゲイボルグを受ければ幸運値の不足で心臓をヤられる
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