ベアトリーチェとの戦いが終わった広間には、アリウス生たちの歓声が響き渡っていた。
「やったぞぉぉぉバーベキューだ!!!」
「肉!! 海鮮!! かき氷!! コーラ!!」
誰もが武器を掲げ、これから待っている食事へ思いを馳せている。
ベアトリーチェを倒したことより、バーベキューを開催できることへの喜びの方が大きいように見えた。
「みんな、喜ぶのは負傷した子の治療が終わってからね!」
先生の呼びかけを聞き、アリウス生たちは慌てて倒れている仲間たちのもとへ駆け寄った。
「こっちに怪我人がいる!」
「ヒヨリ、そこ退いて!!」
「私も怪我人ですよ!!」
「かすり傷だから後々!!」
チナツを中心に、負傷者の治療が始まる。
現地アツコも周囲へ指示を出し、動けるアリウス生たちが仲間を安全な場所へ運んでいた。
ハルカは頭の治療を受けながらも、広間の中央を睨み続けている。
そこには、完全に意識を失ったベアトリーチェが倒れていた。
「……止めさしますか?」
「いや、このままでいいよ」
「今なら確実に処理できますけど……」
「処理しなくていいからね!?」
先生が強く念を押す。
ハルカは不満そうだったが、アツコの回復ドローンに頭を押さえられ、大人しく座り直した。
その近くでは、ヒヨリもベアトリーチェを警戒していた。
「突然起き上がって、また襲ってきたりしませんよね?」
「しばらくは目を覚まさないと思うから大丈夫だよ」
ミサキがベアトリーチェの状態を確認する。
「でも、このままここに置いておくわけにもいかないね」
「マダムに従い続ける者は、もうほとんど残っていないが、ここで目を覚ませばまた何をするか分からない」
「では、私たちが矯正局へ連れていきます」
ケイが一歩前へ出た。
その隣には、臨戦ホシノ、シロコテラー、臨戦トキが並んでいる。
「おじさんたちなら、途中で起きても何とかできるからねぇ」
臨戦ホシノは、普段と変わらない緩い笑みを浮かべている。
シロコテラーはベアトリーチェを見下ろした。
「途中で暴れたら、もう一度倒せばいいだけ」
「むしろ起きてほしいくらいです…。いろいろ聞きたい事もありますし」
臨戦トキも淡々と続ける。
「聞きたい事?」
「いえ、何でもありません」
四人はベアトリーチェを厳重に拘束し、近くにあったロープでグルグル巻きにする。
「それでは、行ってきます」
「わかった、気をつけてね!」
四人がベアトリーチェを運び、広間から出ようとする。
その背中を見て、先生は何かを思い出したように声を上げた。
「あっ、ちょっと待って!」
「そういえば、私がネットに拡散しちゃったお願いはどうする?」
「何かしてほしいことがあるなら、聞くよ?」
臨戦ホシノたちは互いの顔を見た。
それぞれ、先生へ頼みたいことはあった。
だが、最初に口を開いたのは臨戦ホシノだった。
「今回は遠慮しとくよ」
「え?」
「おじさん、結局みんなの足引っ張っちゃっただけだしね~」
「私も先生の専属護衛として、報酬を要求できる働きではありませんでした」
「ん。私も今回は辞退する」
「今回は先生へ余計な心配と混乱を増やしてしまいましたから、私も辞退します」
「そんな気にしなくていいのに……」
先生は少し残念そうだったが、四人の考えを受け入れた。
「それじゃあ、本当に気を付けてね。あと、助けに来てくれてありがとう」
「………気にしなくていいよぉ~」
臨戦ホシノが片手を上げる。
四人は今度こそ広間を後にした。
◆
矯正局へ向かうため、四人はアリウス自治区の薄暗い通路を歩いていた。
意識を失ったままのベアトリーチェを引き摺りながら。
先頭を歩いていた臨戦ホシノが、ふと口を開く。
「そういえばさ、私たちが来るまで先生はシッテムの箱を持ってなかったみたいだね」
三人の足が僅かに止まる。
「旧校舎へ残されていたようですね」
ケイが答えた。
「ん。ハナコが先生へ渡していた」
「では先生は、アリウスへ連れ去られてから、ずっとシッテムの箱と離れていたという事ですね」
臨戦トキの声が低くなる。
「それに防御も使えなかった可能性が高い」
「……」
四人の間に、沈黙が落ちた。
先生は、自分たちが到着するまで完全に無防備だった。
もしサオリたちが先生を助ける決断をしていなかったら。
もし、ベアトリーチェの攻撃から先生を守るのが僅かに遅れていたら。
先生は、もうこの世にいなかったかもしれない。
臨戦ホシノの顔から、いつもの緩い笑みが少しだけ消える。
「こんなこと、おじさんの記憶にはなかったんだけどな……」
「みんなはどう?」
三人はそれぞれ、自分の記憶を探った。
やがて、シロコテラーが首を横に振る。
「ない」
「私の記憶にもありません」
臨戦トキも否定する。
「私にも該当する記録は存在しません」
ケイも同じだった。
「おじさんの記憶だと、今回のトリニティで一番警戒しないといけなかったのは、エデン条約の調印式だったはずなんだよねぇ」
「先生がアリウスに攫われるのも、ましてや元凶と調印式の前に直接戦うなんて知らない」
「それなのに、今回は調印式より前に全部終わっちゃった。これはどうしてだろうね?」
「……バタフライ効果かもしれません」
ケイの言葉に、臨戦ホシノが首を傾げる。
「バタフライ…えっ水泳の…?」
「違うよホシノ先輩、蝶を使う攻撃でしょ?」
「違います!」
ケイは呆れながら説明を始めた。
「小さな変化が積み重なることで、最終的に大きな違いを生む現象を指す言葉です」
「例えば、本来存在しなかった私たちがこの世界へ現れて、先生やこの世界の生徒たちと関わった」
「その一つ一つは小さく見えても、既に多くの選択や人間関係を変えています」
「その結果、私たちの知っている出来事とは異なる事件が起きた可能性があります」
臨戦ホシノは、少し考えてから頷いた。
「つまり、私たちがいるから、このキヴォトスで起きることも変わってるってこと?」
「そうです」
「今回だけとは限りません」
ケイは真剣な表情で続ける。
「今後も、既知の事件が異なる時期に発生する可能性があるかもしれませんし、目的や黒幕が変化している可能性もあります」
「あるいは、私たちの記憶には存在しない事件が発生するかもしれません」
「未来の記憶は、もう当てにできない?」
シロコテラーが尋ねる。
「完全に無意味になったわけでは無いと思います」
「ですが、同じことが、同じ順番で、同じ目的によって起きると思い込むのは危険です」
臨戦トキが小さく頷く。
「私たちは未来を知っているのではなく、自分たちがいた世界の過去を知っているだけ、ということですね」
「ん。なるほど」
シロコテラーも納得する。
「未来の記憶は地図」
「でも、今いる道は変わっていた。そんなところです」
臨戦ホシノは、引き摺られているベアトリーチェへ一度目を向けた。
「じゃあ、これからは地図だけ見て歩かないようにしないとねぇ」
「先生なら大丈夫、知ってる展開だから大丈夫なんて、思い込まないようにしないと」
「そうしたほうがいいですね」
臨戦トキは僅かに拳を握る。
「特に、先生がシッテムの箱を所持しているか、毎回確認する必要があります」
「確認するだけでは不十分です」
ケイが言う。
「先生とシッテムの箱、それぞれの位置をすぐに把握できる方法を用意するべきでしょう」
シロコテラーが即答した。
「先生に発信機をつける。そしてシッテムの箱にもつける」
「これなら離れても分かる」
「勝手につけてはいけませんよ!」
ケイが訂正する。
「先生へ事情を説明し、緊急時の位置確認を目的として携帯していただきます」
「常時監視ではなく、一定時間連絡が取れない場合や、救援信号が出た時だけ位置を確認できる仕様にしましょう」
「それなら、先生も拒否しにくいですね」
臨戦トキが頷く。
「おじさんも賛成かなぁ」
「今回みたいなことが、また起きたら困るからね」
「ん」
シロコテラーも同意した。
四人は、先生に発信機を携帯してもらう方針で一致した。
あくまでも、先生の安全を守るため。
緊急事態へ備えるための、純粋な安全対策である。
ただその実、四人はそれぞれ別の思惑があった。
臨戦ホシノは穏やかな笑みを浮かべながら考える。
――まあ、将来の相棒の安全を守るのも、私の仕事だよねぇ。
シロコテラーは無表情のまま考える。
――先生の位置を把握できれば、将来の共同生活でも安心。
臨戦トキも、真剣な顔で前を向いていた。
――旦那様を守ることは、専属護衛兼妻として当然の責務です。
ケイは、自分の提案が完璧であることへ満足しながら考える。
――先生の安全と生活を管理するのは、正妻となる私の役目です。
表現には多少の違いがあったが。
四人の考えていることは、ほとんど同じだった。
◆
アリウス自治区では、負傷者の治療が一段落していた。
先生は改めて、自分を助けに来た生徒たちを見渡す。
「えっと……」
「ホシノ達には断られちゃったけど」
「他のみんなは、本当にいいの?」
シロコが一歩前へ出ようとする。
「銀行強盗部――」
「シロコちゃ~ん…?」
現地ホシノが、現地シロコの肩を掴んだ。
「今回はやめておこうねぇ」
「でも、先生が聞いた」
「おじさんたち、先生を助ける前に大通りで遊んでたからねぇ」
「遊んでない。真剣に戦っていた」
「それが問題なんだよ」
現地ホシノは困ったように笑う。
「おじさんたちも、今回は辞退するよ」
ネルも不満そうに腕を組む。
「あたしたちも同じだ」
「先生を助けに来たのに、途中であいつらとやりあっちまったからな」
現地トキも静かに頭を下げた。
「私も辞退します」
「先生から褒めていただきたい気持ちはありますが、今回は救出を遅らせました」
「次は正当な功績によって褒めていただきます」
「わかったよ。でも助けに来てくれてありがとうね」
現地トキの表情が僅かに明るくなった。
ヒナとチナツも、願いを求めなかった。
「私たちもいらない」
ヒナは短く告げる。
「先生が無事なら、それで十分」
「途中でトリニティの皆さんと争ってしまったことも事実ですから」
チナツも申し訳なさそうに続けた。
トリニティ側では、現地ナギサが一歩前へ出る。
「私たちも辞退いたします。先生をトリニティへお招きしておきながら、その身を守ることができませんでした」
「さらに、救出へ向かう途中でゲヘナ側と対立し、時間を浪費しました」
「報酬を受け取れる立場ではありません」
「ナギちゃんが全部背負うことじゃないと思うけど……」
現地ミカが横から口を挟む。
「でも、お願いを聞いてもらうのは違うかな~って」
「先生が無事なら、それでいいよ」
現地セイアも頷いた。
「今回は、誰が最初に助けるかという競争そのものが間違いだったからね」
補習授業部の四人も、それぞれ辞退した。
「先生が戻ってきてくれたことが、一番です!」
ヒフミが笑う。
「私も、特に願いはない」
アズサは少しだけ視線を逸らした。
「べ、別にお願いなんてないし!」
コハルは顔を赤くしながら目を逸らす。
「先生がご無事なら、それ以上は望みません」
ハナコも穏やかに微笑んだ。
便利屋68では、アルが誰よりも早く胸を張る。
「私たちもいらないわ! 先生が無事なら、それで十分よ!」
「おお~、流石アルちゃん気前良いね~」
「と、当然でしょう! 便利屋68は依頼を完璧に達成したのよ!」
「誰からも依頼されてないけどね」
カヨコが指摘する。
「細かいことはいいの!」
ハルカは先生を見ながら、小さく頷いた。
「先生が生きていてくださるなら……私は、それだけで……」
「ありがとうね、ハルカ」
「……っ!」
ハルカは先生に名前を呼ばれただけで、顔を真っ赤にして俯いた。
最後に、先生はワカモを見る。
「それで君は?」
周囲の生徒たちが一斉に警戒する。
当然、ワカモは先生へ何か大胆な願いを要求する。
誰もがそう思っていた。
しかし、ワカモはゆっくりと目を伏せた。
「私も辞退させていただきます」
「えっいいの?」
先生だけでなく、周囲からも驚きの声が上がる。
「私は先生をお救いするために参りました」
「ですが、先生を長くお待たせしてしまいました」
「先生を危険へ晒した者が、ご褒美を求める資格はございません」
ワカモは申し訳なさそうに頭を下げる。
「そんなに思いつめなくてもいいのに……」
「ですが」
ワカモは顔を上げ、いつもの笑みを浮かべた。
「次に先生を正しくお救いできた時は、必ずお願いを聞いていただきますので♡」
「あっ次もある前提なんだ!?」
「その時は、私だけでお救いいたします」
「次は誘拐されないように気をつけるよ!」
先生は引きつった笑みを浮かべる。
募集組の五人も、今回は報酬を辞退した。
ナギサが代表して頭を下げる。
「私たちにも、その資格はありません」
「本編の知識へ頼りすぎ、アリウスの襲撃を誤認しました」
「結果として、先生の傍を離れてしまった」
ミカも笑顔を消している。
「セイアちゃんがまた狙われたって思ったら、他の可能性を考えられなくなっちゃったんだ」
「先生が無事だったから良かったけど、今回は完全に失敗だよね」
「私は、アリウスの戦い方を知っていた」
水着サオリが拳を握る。
「陽動で戦力を引き離し、最も守りの薄い場所を狙う」
「それを知っていながら、過去と同じ襲撃だと思い込んだ」
「事情があったことと、先生を危険に晒したことは別だ」
アツコも、申し訳なさそうに先生を見る。
「ごめんね、先生、次は、誰かが必ず傍に残るから」
未来セイアが静かにまとめる。
「私たちが知っているのは、この世界の未来ではない」
「自分たちの世界で起きた過去にすぎない」
「これからは、目の前で起きていることを優先しよう」
先生は五人へ笑いかけた。
「みんなもこの件からなにかを得たみたいだね、私としてはそれだけでも十分だよ」
「それに、私もシッテムの箱を置いていっちゃったしね」
「先生は誘拐された側です!」
ナギサが即座に叫ぶ。
「それでも、自分の持ち物はちゃんと管理しないと」
「今後は私たちが管理します」
「え?」
ナギサの声が妙に力強かった。
ミカとセイア。
アツコと水着サオリも、同時に頷いている。
「先生は一人にしません」
「シッテムの箱も、ちゃんと持っているか確認するからね☆」
「移動する時は、最低一人が同行しよう」
「今度は絶対に守るよ」
「異論は認めない」
「反省した結果、急に過保護になってない?」
先生は少しだけ別の意味で大変なことになったかもと思うのだった。
その後、全員から報酬を辞退された結果、先生は困ったように腕を組んだ。
「うーん……みんな辞退しちゃったけど…示しが付かないよな~…」
「私が変な投稿をしたせいで、みんなを巻き込んじゃったんだし…」
「何もしないっていうのも、申し訳ない気がするなぁ~」
「先生が気にする必要はありません」
現地ナギサが言う。
「そもそも、誘拐した側が全面的に悪いのですから」
その言葉に、現地サオリの肩が僅かに揺れた。
「それはそうだけどさ――」
先生は現地サオリたちへ視線を向ける。
しばらく考えたあと、手を叩いた。
先生は現地サオリを指差した。
「一番最初に私を助けてくれた、サオリたちのお願いを聞くことにしよう!」
「私を独房から出して、私の事を信じてくれたのは他でもない君たち四人だったしね」
現地サオリは目を見開いた。
現地ナギサが冷静に口を挟む。
「その方々が、先生を誘拐した張本人でもあるのですが……」
「それとこれとは別だよ」
「別なのでしょうか……?」
「少なくとも、助けてくれたことは本当だから」
先生は現地サオリへ向き直る。
「サオリ」
「何か、私にしてほしいことはある?」
「待て!」
現地サオリは慌てたように手を上げる。
「私は褒美のためにお前を助けたわけじゃない!」
「それは分かってるよ」
「それに、私はお前を攫ったんだぞ!?」
「それも分かってる」
「なら、どうして私の願いを聞く!」
先生は不思議そうに首を傾げる。
「助けてもらったからだけど?」
「!?」
あまりにも単純な返事に、現地サオリは何も言えなくなった。
「サオリ自身のことでなくてもいいよ」
先生は周囲のアリウス生たちを見る。
「仲間のためにして欲しいことでもいいよ」
「何かないかな?」
現地サオリは、ゆっくりと仲間たちを見回した。
現地アツコ。
ミサキ。
ヒヨリ。
広間に集まったアリウス生たち。
誰もが、これから自分たちがどうなるのか分からない。
ベアトリーチェの支配は終わった。
だが、外の世界が自分たちを受け入れてくれる保証はない。
アリウス生であることを知られれば、恐れられるかもしれない。
責められるかもしれない。
再び、この暗い自治区へ閉じ込められるかもしれない。
現地サオリは、アツコと水着サオリを見る。
二人は先生の傍に立っていた。
アリウスの外で、自分たちの意思で。
穏やかな表情を浮かべながら。
現地アツコが、サオリへ向けて手を動かす。
『サッちゃんが決めて』
ミサキも静かに頷いた。
「私たちのリーダーでしょ」
「……サオリ姉さん」
ヒヨリは不安そうにしながらも、どこか期待する目で現地サオリを見ている。
現地サオリは長い間、言葉を探した。
そして、ゆっくりと先生へ向き直る。
「……ならば、一つだけ頼みがある」
「うん」
「私たちが、外でも過ごせるようにしてほしい」
先生は黙って続きを待った。
「ヒヨリも、ミサキも、アツコも……」
「アリウスの生徒たち全員が、怯えずに外を歩けるようにしてくれ」
「誰かの道具ではなく、自分たちの意思で生きられる場所を作ってほしい」
現地サオリの声は僅かに震えていた。
自分でも、無理な願いだと分かっている。
アリウスは長い間、トリニティから迫害されてきた。
今回もトリニティを襲撃し、先生を誘拐した。
簡単に受け入れられるはずがない。
「いや…やはり、今のは――」
「分かった」
先生は迷わず答えた。
現地サオリが顔を上げる。
「確かに簡単ではないと思う」
「すぐに全部を変えるのも難しいかもしれない」
「でも、アリウスのみんなが外で過ごせる方法を必ず探すよ」
「これは、お願いを聞くって約束したからじゃない」
「私も、みんなに外の世界を知ってほしいから」
先生は現地サオリへ笑いかける。
「一緒に考えていこう」
「……ああ」
現地サオリは、小さく頷いた。
その直後、ヒヨリが勢いよく手を上げた。
「先生! バーベキューの約束は、このお願いとは別ですよね!?」
「ヒヨリ!!」
現地サオリが叫ぶ。
「大丈夫。バーベキューは別だよ」
「やったぁぁぁぁ!!」
ヒヨリの歓声に続き、アリウス生たちが一斉にお祭り騒ぎになった。
「バーベキューだぁぁぁ!!」
再び広間が揺れる。
現地サオリは額を押さえながら、呆れたように深い溜息を吐くのだった。