禁忌混成傭兵団   作:甘めのコーヒー

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第2話

《ネヴァーモーン》

 

――血より濃い、戦場の家族――

 

銀河中が最も恐れているのは、

彼らの戦力ではない。

 

種族混成でもない。

 

狂気でもない。

 

本当に恐れられているのは――

 

“異常過ぎる結束力”

 

である。

 

⸻

 

普通なら、

 

* オークは人類を殺す

* ネクロンは生命を見下す

* デーモンは魂を喰らう

* 混沌種は裏切る

* 帝国は異端を粛清する

 

それが銀河の常識。

 

だがネヴァーモーンだけは違う。

 

彼らは本気で、

 

「仲間は家族」

 

だと思っている。

 

しかも、

その感情が狂気じみている。

 

⸻

 

最大の掟

 

《家族を見捨てるな》

 

たったそれだけ。

 

だが、

この掟を破った者は存在しない。

 

理由は単純。

 

裏切れば、

部隊全員が敵になるから。

 

⸻

 

有名な事件

 

《黒色彗星救出戦》

 

辺境宙域にて、

輸送艦が帝国艦隊に撃墜された。

 

普通なら見捨てる。

 

だがネヴァーモーンは違った。

 

たった一人の負傷兵を救うためだけに、

 

* オーク艦隊突撃

* デーモンワープ侵食

* ネクロン転移門展開

* マリーン強襲降下

 

を同時敢行。

 

結果。

 

帝国艦隊十二隻壊滅。

 

救出されたのは、

名前も無い人間の新兵一人。

 

⸻

 

救出後、

ヴォルグラムは怒鳴った。

 

「テメェら勝手に死のうとしてんじゃねぇ!!」

 

「家族置いて逝く気か、この馬鹿野郎!!」

 

その後、

新兵は泣きながら謝ったという。

 

⸻

 

種族を超えた絆

 

⸻

 

オーク達

 

オークは本来、

弱者を見捨てる種族。

 

だがネヴァーモーンのオークは違う。

 

負傷した人間兵を肩に担ぎ、

 

「オデらァ家族ダ!!」

 

と叫びながら突撃する。

 

⸻

 

ネクロン達

 

本来感情を失ったはずのネクロンですら、

仲間の死に沈黙する。

 

特に、

古代貴族セトラ=ヴェインは、

戦死者の名前を数千年間記録し続けている。

 

セトラ=ヴェイン

 

「忘却は二度目の死だ」

 

「我らは家族を忘れない」

 

⸻

 

デーモン達

 

最も異常なのがデーモン。

 

魂を喰らう存在であるはずの彼らが、

仲間の魂を守るために戦う。

 

デーモン女王リリスは、

仲間の墓標を自ら建てる。

 

リリス=ヴァール

 

「泣いて死ぬな」

 

「家族が迎えに来る」

 

⸻

 

部隊の日常

 

ネヴァーモーンの日常は、

戦場とは思えない。

 

* オークと人類が酒を飲む

* マリーンが孤児に武器整備を教える

* デーモンが料理する

* ネクロンが黙って子供を見守る

* 傭兵達が死者の名前を語る

 

笑い声が絶えない。

 

だが翌日には、

その全員が血塗れで戦場に立つ。

 

⸻

 

“家族葬”

 

ネヴァーモーンでは、

死者を絶対に放置しない。

 

どんな激戦地でも、

必ず遺体を回収する。

 

たとえ艦隊が壊滅しかけても。

 

⸻

 

理由

 

ヴォルグラムの言葉。

 

「誰にも独りで死なせねぇ」

 

最大の狂気

 

彼らの恐ろしさは、

仲間が死んだ時に現れる。

 

普段は笑う。

 

冗談も言う。

 

酒も飲む。

 

だが、

家族を奪われた瞬間――

 

ネヴァーモーン全軍が、

“完全報復モード”に入る。

 

⸻

 

《灰銀戦争》

 

ある惑星総督が、

停戦中のネヴァーモーン兵を虐殺した。

 

結果。

 

ネヴァーモーン全軍が激怒。

 

* 三ヶ月間追跡

* 七艦隊撃沈

* 要塞都市陥落

* 軍閥完全消滅

 

を実行。

 

だが――

 

民間人被害はゼロ。

 

彼らは外道ではない。

 

あくまで、

 

「家族の仇を討った」

 

だけなのだ。

 

⸻

 

銀河で最も有名な言葉

 

ネヴァーモーン全員が、

出撃前に必ず言う。

 

「生きて帰るぞ、家族」

 

そして帰還後は、

 

「飯だ!!」

 

である。

 

⸻

 

最後に

 

銀河は彼らを恐れる。

 

化物と呼ぶ。

 

禁忌と呼ぶ。

 

だが、

ネヴァーモーンの兵士達は、

ただ笑う。

 

血塗れの戦場で、

肩を組みながら。

 

「俺達ァ、家族だからな」

 

 

 

 

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