《WARHAMMER 40,000》
NEVERMOURN
第六章
《死者の星の落日》
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惑星ネクロス=カーイン。
銀河最古の王墓世界。
その地表は今、
崩壊していた。
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超巨大兵器《星喰らい》内部。
ネヴァーモーン突撃部隊は、
主機関部へ到達していた。
周囲には、
無数のネクロン近衛兵。
黄金装甲。
重力兵器。
空間切断槍。
王を守る最終防衛軍。
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普通なら、
突破不可能。
だが。
ここにいるのは、
普通の軍隊ではない。
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「道開ケェェェ!!」
グラッグ・ドッカが、
巨大ハンマーを振り下ろす。
グラッグ・ドッカ
グラッグ・ドッカ
重力障壁ごと、
近衛兵数十体が粉砕された。
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「前進!!」
マルケウスが吼える。
マルケウス
マルケウス
チェインソード回転。
黒紫のワープ炎。
ネクロン兵を斬り裂きながら、
突撃部隊が進む。
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後方では。
人間兵達が、
必死に重火器を撃っていた。
若い兵士レオンも、
血だらけになりながら叫ぶ。
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「弾薬!!」
「もっと持ってこい!!」
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すると。
隣へ静かに弾薬箱が置かれた。
振り向く。
そこにいたのは。
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セトラ=ヴェイン。
古代ネクロン貴族。
無表情のまま、
静かに言う。
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「死ぬな、人間」
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レオンは一瞬呆然とし。
そして笑った。
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「アンタもですよ、骸骨野郎」
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セトラは数秒沈黙し。
わずかに。
本当にわずかに、
口元を緩めた。
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第一節
王の怒り
戦場中央。
ヴォルグラムと沈黙王の激突は、
既に人智を超えていた。
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斧が振るわれる度、
山脈が消える。
王の槍が放たれる度、
空間が裂ける。
周囲のネクロン兵ですら、
近付けない。
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「何故だ」
沈黙王が問う。
その声には、
僅かな苛立ちが混じっていた。
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「何故そこまで戦う」
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ヴォルグラムは笑う。
血を吐きながら。
折れた牙を見せながら。
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「……ウチの馬鹿共が」
斧を担ぐ。
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「帰ったら宴会する気満々だからだ」
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沈黙王の瞳が揺れる。
理解出来なかった。
何故。
そこまで傷付き。
そこまで壊れ。
それでも笑えるのか。
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王は永遠を知っている。
不滅を知っている。
だが。
“誰かと生きる喜び”だけは、
知らなかった。
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第二節
爆破装置
《星喰らい》主機関部。
巨大な緑色の恒星炉が、
唸りを上げていた。
もし暴走すれば。
惑星ごと吹き飛ぶ。
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「設置完了!!」
人間工兵が叫ぶ。
だが。
その瞬間。
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ゴゴゴゴゴ……
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巨大な影。
最後の守護者。
全高百メートル。
六本腕。
超重装甲。
ネクロン最終処刑機械。
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《王墓執行者》
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「……は?」
誰かが呟く。
絶望的だった。
あまりにも巨大。
あまりにも強大。
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だが。
グラッグが笑った。
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「デケェなァ」
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マルケウスも笑う。
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「酒前の運動には丁度いい」
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そして。
ネヴァーモーン全員が、
自然に前へ出た。
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オーク。
人間。
マリーン。
デーモン。
ネクロン。
皆ボロボロ。
満身創痍。
それでも。
誰も退かなかった。
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レオンが震えながら言う。
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「……勝てますかね」
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すると。
隣の老兵が笑った。
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「知らねぇよ」
ライフルを構える。
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「でもまぁ」
後ろを見る。
そこには。
血塗れで笑う家族達。
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「負ける気はしねぇな」
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第三節
家族の咆哮
王墓執行者が動く。
超重力砲。
空間断裂。
惑星震動。
周囲一帯が吹き飛ぶ。
だが。
ネヴァーモーンは止まらない。
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「突撃ィィィィ!!」
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全軍総攻撃。
オークが脚部へ飛び付き。
マリーンが装甲を撃ち抜き。
デーモンがワープ侵食。
ネクロンが内部構造を解析。
人間兵達が爆薬を運ぶ。
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その姿を見た沈黙王は、
初めて沈黙した。
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理解不能だった。
本来。
種族は憎しみ合う。
裏切る。
争う。
それが生命。
だが。
目の前の怪物達は違った。
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彼らは。
互いの為に死のうとしている。
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その時。
ヴォルグラムが、
巨大斧を振り上げた。
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「行くぞォォォ!!」
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ネヴァーモーン全軍が、
咆哮する。
銀河を震わせるほどの雄叫び。
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そして。
《王墓執行者》の胸部へ、
ヴォルグラムの斧が叩き込まれた。
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ドゴォォォォォォォン!!!
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巨大爆発。
白光。
衝撃波。
惑星全土が揺れる。
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《星喰らい》主機関、
暴走開始。
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警報が鳴り響く。
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【炉心崩壊】
【惑星崩壊まで残り十分】
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数秒の沈黙。
そして。
ヴォルグラムは笑った。
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「……テメェら」
通信回線を開く。
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「全員走れェ!!」
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その瞬間。
銀河最悪の家族達による、
命懸けの大脱出が始まった。
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《WARHAMMER 40,000》
NEVERMOURN
第六章 完