Certain new fight of Japan 作:芝村
二○十五年四月一日、突如として日本は異世界に転移した。
転移数日前より太平洋上空に発生した時空の裂け目―――ワームホールにより瞬く間に日本列島を含むハワイ、グアムなどの太平洋の島々が異世界に、そこに住む人々ごと異世界に吸い込まれた。
最初の二週間は地獄だった。
足りない食料、足りない情報、足りない資源、ありとあらゆる物が足りず日本各地では異常な宗教が広まり、食料や電力が足りず死亡者が出るほどの混乱に陥り、ハワイやグアムでは一部の狂気に陥った米兵が反乱を起こすなど混乱の坩堝に陥っていた。
日本政府はアメリカ軍と協力しながら国内の治安維持、食料と資源の統制に努力したが早急に手にいれなくては半年も日本がもたなかった。
しかし、この災難を食らったのは日本だけでは無かった。
日本と同じく訳もわからずこの世界に転移させられた違う世界の国々が他にも多数存在したのである。
三週間後、日本はようやく他国とファーストコンタクトを果たす。最初は見ず知らずの相手のため外交は難航したが、大半の国々は同じ境遇に立たされている日本に対し同胞として迎え入れ、食料や資源を分け与え、共にこの災難乗り越えようと手を差し伸べ支援を開始した。
そして数多くの支援により瞬く間に日本は立ち直り、多くの日本人は親近の念を自然に抱き、これが後の外交に大きく表れることとなる。
しかし、そんな中でも一部のイレギュラーな国々はこの混乱に乗じて世界に対して侵略を開始し、まだ出来て間もない世界は戦乱に包まれた。
無論、日本も例外ではなく戦乱に巻き込まれることとなり、第二次世界大戦後から七十年以上戦争を経験していなかった日本は甘い防衛網を短時間で突破され、そして国土が焼かれ、数多くの人々が亡くなった。
しかし代償は大きかったが危機感を煽られた日本は、自衛隊の指揮系統を再編し、反撃に打って出る。
その一年後、日本は戦いに勝利し、再び平和を得た。
それから一年後の二○十七年現在――日本は痛手から立ち直り経済大国として返り咲くこととなり、平和な時を向かえたが……しかし再び彼らが以前より力を蓄え動きだしたことには誰も気づいてはいなかった。
これから描かれる物語は異世界に転移した日本のために獅子奮迅者達した者達の戦いの一幕である。