転生したらミュトスの身体でテイワットにいた件   作:dark9486

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サンドローネさん両手剣キャラなのちょっと意外でしたね、水仙十字剣あるし片手かもしくは最近多い法器キャラだと思ってたんですけどねえ。いよいよエウルアの立場が……

そんなこんなで今回から物語を大きく動かす予定です。


第18話 天守閣へ

 

 

 

 

──────『名椎の浜』

 

 

翌日、クライヴは沙羅や他の幕府軍と共に抵抗軍との話し合いをするための場所へと向かい、たどり着くと目の前には数百以上の抵抗軍兵士達が並び、その先頭には茶髪の獣人と扇子を携えた長髪を纏めた天女のような立ち振舞いの女性が沙羅達を待ち……そしてその隣にはクライヴのよく知る2人、旅人とパイモンが神妙な面持ちで立っていたがクライヴの姿を見ると目を見開き驚いた顔になる

 

 

 

 

 

 

 

「クライヴ!?お前、幕府側だったのかよ!?」

 

 

「ああ、そういえば言ってなかったな。ここに来てから天領奉行には世話になっててな。お前達の事は沙羅から聞いている。将軍相手に大立ち回りしたらしいな?」

 

 

 

「あら、パイモン。お知り合いですか?」

 

 

 

その言葉に先頭に立っていた女性『珊瑚宮心海』が問いかけるとパイモンは嬉しそうに答える

 

 

 

「そうだぞ!心海!こいつのことなら信用出来るぞ!クライヴはおいら達の友達で、すっごく強いんだからな!

 

 

 

「心海、安心して…彼はいい人だよ。私達が保証する」

 

 

 

「……珊瑚宮様…どうされますか?」

 

 

2人の言葉に獣人の少年『ゴロー』はクライヴを見据え、何時でも抜けるよう弓に手をかけながら心海に判断を委ねる

 

 

「ゴロー、彼女達は我々に多大な貢献をしてくれてます。それに『メカジキ隊長』である彼女が信頼を置く方なのであれば私も信じます」

 

 

「…わかりました。珊瑚宮様がそう仰るのなら」

 

 

そう聞き、ゴローは弓から手を放す…

 

 

 

 

「なあクライヴ!お前がいるってことはこいつらは悪いやつらじゃないんだろ?お前のことだから今回の話し合いにも何か信用出来ることがあるんだよな?」

 

 

「貴方って何時も最高のタイミングで来てくれるね。今度も私達に協力してくれる?」

 

 

 

「買いかぶりすぎだ2人とも…まあ察しの通りだが、皆先ずはこれを見てくれ」

 

 

 

クライヴは先日に手に入れた幕府の汚職の証拠らを旅人と心海達に見せると心海は眉を潜める…

 

 

 

「やはり幕府はファデュイと結託していたのですね…」

 

 

 

「……それについては我々九条家の責任、如何なる罵詈雑言を向けられたとしても仕方のないことだ…私は貴殿らの仲間や稲妻の民から神の目を奪い、あまつさえそれを自ら正しいと思い込み続けていた……すまなかった」

 

 

「貴女が謝ることではありません、貴女の信念もまた一つの正しい行いなのですから…」

 

 

沙羅が膝を付き謝ろうとするもその肩に心海が手を添えそれを制止する

 

 

「それで、ファデュイが設置した邪眼の工房についてだが…」

 

 

「……それならもう知ってるよ…これからちょうどそこに向かうつもりだったの」

 

 

クライヴの言葉に旅人が間に入る。彼女の目は明らかに怒りの感情を隠せないほどに燃えていた

 

 

「彼の…『哲平』の無念をはらしたいから」

 

 

『哲平』とはこの世界に存在するNPCの1人でありプレイヤーである旅人が出会った時から心優し出迎えてくれ旅人の実力等に憧れていたが、そのせいで邪眼の力に頼り徐々に体を蝕まれていきながら最後は命を落とし、全旅人の心に深い傷を残したキャラでありそのためネットでは彼を追い込んだ淑女と散兵のどちらかにヘイトがよく向いていることが多いのである

 

 

 

 

「……そうか、(哲平は間に合わなかったか…)だがあそこには執行官の1人である『散兵』がいるらしい。それに俺が偵察した限り君を誘っているように見える…それでも行くのか?」

 

 

 

「うん…例え罠だとしてもこれ以上皆が犠牲になるのを放っておけない」

 

 

「………」

 

 

クライヴは少しばかり思案する…

 

 

「(ここで彼女が罠に行かなければ神の心は散兵に渡らず後々『スメール』における問題が少し緩和されるかもしれない……だがそれだと何が起こるかわからない…下手に干渉し過ぎて最悪の事態が起こるのだけは避けないとな…)」

 

 

「クライヴ…?」

 

 

 

思案していると旅人が不審そうに声をかける……クライヴは考えに考えた結果…

 

 

 

「わかった。だが無茶はしないでくれ。」

 

 

 

後のリスクを考えそのままにしておく判断を下した……

その間心海は沙羅と今回の戦の行く末について話し合っていた

 

 

 

「ではこの戦いは一時休戦ということで宜しいですね?」

 

 

「ああ、その間私は将軍様にこれらの証拠を出す。九条家の処罰もあるからそれが決まるまで天領奉行は動けないだろう……」

 

 

「わかりました。此方としても戦い続きで兵がかなり疲弊していましたので良い機会です。」

 

 

「…感謝する。ではクライヴ、今から天守閣へと向かうとしよう。」

 

 

「ああ…わかった。蛍、パイモン、気を付けるんだぞ」

 

 

「うん…クライヴもね」

 

 

「安心しておいら達にドーンと任せてくれよな!」

 

 

 

 

無事に抵抗軍と休戦協定を結んだクライヴ達は天守閣へと歩みを進める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────────『稲妻城 天守閣』

 

 

天守閣に着いた2人は門前に立っている番の兵士に訪ねる

 

 

 

 

 

 

 

 

「将軍様はおられるか?」

 

 

沙羅に尋ねられた兵士は姿勢を正しながら軍隊のように声を張り上げながら答える

 

 

 

 

 

 

 

 

「今はスネージナヤからの使節との会談中で御座います!なので時を改めた方が宜しいかと!」

 

 

「スネージナヤから…!?(そんな…早過ぎる!『まだ先』のはずだ…!)」

 

 

 

 

 

兵士の言葉にクライヴは身を乗り出す……『本来の歴史』ではこの後旅人が散兵の罠に嵌まり『八重神子』に助けられてから対将軍の特訓をしてから向かうのであるが…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「(まさか俺が幕府とファデュイの結託の証拠をすぐに手に入れたからか…!?なら俺が代わりに止めなければ…)」

 

 

「急を要する事態なのだ…無礼は承知だが通してはくれないか?」

 

 

「申し訳ありませんがそれは出来ません!」

 

 

「……すまない、ちょっといいか?」

 

 

「ん?なんでしょうk」

 

ゴッ…!

ドサッ!

 

 

 

 

 

 

クライヴの右フックが兵士の顎を的確に捉えると彼の意識は一瞬にして彼方へと飛んでいった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「き、貴殿!何を!?」

 

 

「罰は後でいくらでも受ける。今は行くぞ」

 

 

 

 

 

 

 

驚いた沙羅を強引に引っ張り天守閣の中へと入るクライヴ、暫く単調な廊下を走ると眼前に立派な扉が見える

 

 

 

 

「ここだな?開けるぞ」

 

「あ、ああ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギイイイイイィィィ…

 

 

 

 

クライヴは重い扉を開け、中に入るとただッ広い空間が広がり、その中央には2人の影が話し合っていたが扉の音が聞こえると同時に振り向く

 

 

「……会談の最中に入るとは感心しませんよ沙羅…」

 

 

「貴方……この間忠告したばかりだと言うのに…そんなに命が惜しくないのね?」

 

 

1人は前に九条孝行の部屋で会った淑女…そしてもう1人はアメジスト色の髪を下ろした何処か人とは思えない佇まいをした女性、『雷電将軍』その人であった

沙羅は直ぐ様片膝を付く

 

 

「申し訳ございません将軍様…無礼は承知の上です…!ですがそこにいるファデュイが我ら幕府を唆し邪眼といった怪しい物を抵抗軍に配り…稲妻に混乱を起こそうとしたのです!我ら天領奉行も…私の義父上もそいつらと結託して民を傷付けたのです…!だからどうかこの稲妻のために…!」

 

 

「……発言を許可した覚えはありません、下がりなさい」

 

 

「将軍様……」

 

 

 

彼女の必死な訴えに対して将軍は冷たく言い放たれた沙羅は深く絶望した表情で将軍を見つめ、その光景に淑女は滑稽とばかりに嘲笑う…

 

 

 

「ファデュイ?私はただスネージナヤからの遣いで来ただけよ?荒唐無稽な言い掛かりはよしてくれるかしら?そうでしょ将軍様?」

 

 

「………」

 

 

彼女の言葉に将軍は無言を突き通す…クライヴは憤りを隠せないのか将軍の前へと躍り出て…

 

 

 

「……あんたは…自分の民が今も犠牲となっているのにだんまりか?それがあんたの……『彼女が求めていた永遠』なのか?そうだとしたら間違ってる!

 

「……!」

 

 

 

そう意味有り気な言葉を語りかけると将軍は一瞬反応を示すがすぐに元の顔に戻る…

 

 

「あら?私からすれば名前すらも覚えてもらえない小者がこの方の求めている『永遠』の礎となれるのは実に大きな名誉だと思うのだけれど…それに将軍様は貴方のような凡人と話す気はないみたいよ?」

 

 

 

するとすかさずそこへ淑女がフォローを兼ねた煽り文句をクライヴに吐く…

 

 

 

 

「……なら話を聞いてくれるようにすればいいんだな?」

 

 

クライヴは背中の剣を抜きその切っ先を淑女へと向ける…

 

 

「貴方……一体何のつもり?」

 

 

想定外の事態に淑女は目を細め、クライヴに真意を問い、直後クライヴから放たれた言葉は彼女の思惑をまた越えるものであった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「淑女……俺は今からあんたに『御前試合』を申し込む…!」

 

 

「わかりました、許可します」

 

 

 

 

クライヴが放った言葉に将軍は間を置かずにその提案を許可する…

『御前試合』とは稲妻において将軍が認めた正式な決闘であり敗者には将軍から『無想の一太刀』が振り下ろされるという残酷な儀式である…だが『将軍が認めた』という事実をクライヴは逆手に取り一時的に自らの立場を淑女と同等に押し上げたのだ

 

 

 

 

 

 

「ク、クライヴ…!?貴殿本気なのか!?そうしたら敗ければ貴殿は……!」

 

 

クライヴの言葉を聞いた沙羅は彼に詰め寄るが無理もない話である……

クライヴがこの世界に降り立つ前にとある武人が目狩り令に異議を唱え、その儀式に載っとり将軍に挑むもその無想の一太刀により斬り伏せられてしまったのだ…

沙羅にとってクライヴの実力は信頼しているが相手はファデュイ執行官、普通なら勝ち目は無いため彼女としては恩人に死んで欲しくはないのである

 

 

 

「驚いた……まさか貴方がその手を使うだなんて私も予想外だったわ…でも、そこにいる彼女が言うように敗ければ貴方は死ぬのよ?

 

 

 

「そんなことはどうだっていい、早いところあんたに勝って将軍と話がしたい……それともまさか執行官であるあんたが、怖じ気付いた訳じゃないだろ?

 

 

脅しをかけようとした淑女であったがクライヴの冷静かつ、彼女の自尊心を逆撫でする発言に額に青筋を浮かべる

 

 

 

 

「っ…!いい気になっていられるのも今のうちよ...!そこまで死にたいというなら一緒に踊ってあげるわ!貴方と私にどれだけ実力差があるか思い知らせてあげましょう…!」

 

コツ…コツ…

ヒュオオオオオオオオ……

 

 

 

淑女が階段を降り、一歩一歩踏みしめるごとに辺りに氷元素が満ち始め、極寒が天守閣を包む……

 

 

 

 

 

 

 

「挑むところだ!来いっ…!!!」

 

 

クライヴは武器を構え彼女と向かい合うのであった……

 




次回は淑女戦です!キャラのエミュも難しいけど時系列間違ってないかの確認が大変ですわ……
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