転生したらミュトスの身体でテイワットにいた件 作:dark9486
まあ主の感想はさておき、淑女戦始まるザマスよお
「喰らいなさい!」
ピキィィィン…ヒュンヒュンッ!
「『タイタン』っ…!」
《震撃》
ドゴオオオン!
淑女が手をかざし氷の棘を一斉に放つがクライヴはそれを地面から岩を生成することで防ぐ
「はあああああああ…!!!」
《ウィル・オ・ウィクス》
クライヴは全身から炎元素を放出すると徐々に複数の球体となり彼の周りを包みこむ
ヒュンッ…!……キンッ!
淑女は再び棘を放つもそれを先ほどの球体が弾くように彼女の攻撃を防ぎ、クライヴに届くことななかった
「曲がりなりにも公使に勝っただけはあるということね……ならこれはどうかしら?」
ババババババババッ…!
クライヴの周りを無数の棘が囲み、一斉に襲いかかる
「『闇』よ…!」
《境界転移》
クライヴはオーディン…この世界においては『アビス』の性質を持つ力を使うと周囲はまるで時間の流れが遅くなったかのようにゆっくりと流れ始める…
「『炎』よ!!!」
《フェニックスシフト》
シュン…!
その隙にクライヴはフェニックスの力を使い、彼女の背後へと移動する
「…!消え…!」
「遅い…!」
《天の叢雲》
ズバッ…!ザシュッ!
「ぐ…!がっ…!?うぐっ!?」
ズババババ…!
淑女は突如として目の前から消えた男がいつの間にか背後に移動するのを捉えらきれず無数の斬撃をまともに受け、徐々に身体中の皮膚から紅い血が零れだす。
「ちっ!」
パキイィィィン!
『これ以上はマズい!』と咄嗟に全身から氷元素を放出し巨大な氷柱を生成しその中へと避難する淑女だが…
ガガガガガガガガガッッッ!
ピシ…!パキッ…
クライヴの猛烈な攻撃の前にはまるで意味を成さず早くも崩壊しようとしていた
「……っっ!図に乗るんじゃ……!ないわよ!!!」
ゴオオオオオオオオッッ!!!
「くっ…!いよいよ本気か…!」
巨大な氷柱から紅蓮の炎が迸り天守閣の辺りには鮮やかな炎の蝶が舞う……
パチ…パチッ…!
やがてその中からは顔の半分を覆う程の仮面を付け、背中には周りの蝶を思わせるかの様な羽が背中から伸び…先ほどとはまるで別人かのように変貌を遂げた淑女
《ロザリン・クル-ズチカ・ローエファルタ》が姿を現す…
『さあ…!蒼白の炎で聖氷を溶かした私の苦痛を見届けなさい……!この罪と罰の烈焔を以てあんたの肉体を魂ごと燃やし尽くしてあげるわ!!!』
ボアアアアアアアアア!!!
ロザリンが全身から禍々しい炎を周りに散らし、炎が落ちた地面は紅く燃え滾り始める…
その光景を沙羅は固唾を飲み見守るしか出来なかった
「あれがファデュイ執行官の真の実力……凄まじい…だが彼女はあれ程の力を持ちながらまだ《八位》なのか…」
『スネージナヤ』の組織《ファデュイ》、その中でも《執行官》と呼ばれる役職は全十一位の席まであり基本的に上に登るほど実力が高く《第三位》以降は今の七執政と同等…つまりは神に近い力を持つ程の者がいると謂われている程の精鋭揃いである…
「…クライヴ!どうか勝って…この稲妻を覆う暗雲を祓ってくれ…!」
その上位の執行官程では無いにしろ、あれ程の強さを持つ彼女に沙羅は冷や汗と一抹の不安を流すもそれでも自分が信じた彼に国の未来を託すのだった…
『ふんっ…!』
バチィッ!
彼女の手から炎の鞭の様な武器が現れ高速でしなりながらクライヴの身体を捉える
「『ガルーダ』!」
《ルックスガンビット》
ヒュン…!ビシュッ!バババババ…!
だがクライヴはギリギリのタイミングで見切り、一歩後方に下がるとそのまま勢いで横向きに回転し手足から出した猛禽の爪をカウンターで叩きこむ
『ちっ…!面倒ね、だったら一気に終わらせてあげるわ!』
ボオオオオオッ……!!!
ロザリンは自らを燃え盛る竜巻に変え、周囲にも無数の竜巻を起こしながらクライヴに向かって突撃する
『あんたの炎では私の烈焔には勝てないわ!報告によれば今のあんたが使える元素は『炎 雷 岩 風』の4つらしいわね?7大元素の内4つを使えるのは正直言って感服に値するけれどそのどれも私には悪手よ…!大人しく焼かれなさい!』
彼女の言う通り、『炎』は言わずもがな通じるわけもなく…『雷』を使えば『過負荷』の反応が起こりクライヴとロザリンのとてつもない両元素がぶつかれば沙羅を巻き込みかねず…
かといって岩の力で『結晶』を起こしてもその後はジワジワジリ貧になるだけであり風で『拡散』を起こそうものならこの天守閣ごと燃えてしまう…だがそれは彼女が今知る限りのクライヴのこれまでの情報である……
「『シヴァ』…!!!」
《メズマライズ》
シュウウウウウ……
クライヴが先ほどの彼女と同じ様に無数の氷柱を繰り出し、小さな竜巻を一気に消し去る…
「……あれは…」
『嘘……どうして……!』
その力を目の当たりにした将軍は眼を細める…一方ロザリンの口はワナワナと震え、信じられないとでも言いたげな表情を浮かべていた……直後彼女の口から出た言葉は隅で見ていた沙羅に衝撃を与える
『どうしてあんたが女皇陛下の力を使っているの……!?あり得ないわ!』
「何…!?つまりクライヴは……神の目ではなく神の力そのものを使っているということなのか!?」
「……やはり…貴方は……」
困惑する沙羅を他所に将軍は冷静に階段を降り、二人の間に立つ
「この様な事態は私も初めてです。御前試合は中止します。」
「…!!!」
クライヴはそれを聞いて手を止めるがロザリンは納得が行かない様子で将軍に詰め寄る
『はあっ!?なんでよ!?確かに彼が女皇陛下の力を持つことには疑問だけどなんでそんなことで…!』
「今の貴女の実力では彼に勝てないのは明白です。ですので……」
スッ…バチッ…バチッ!
そう彼女が言葉を終える前に将軍は冷静に答え、胸に手が吸い込まれると中から神々しく輝く一振の刀…『無想一心』がその姿を見せる……
「これより敗者である貴女を罰します」
「ほ、本気で言ってるわけ!?私はスネージナヤの使節よ…!そんなことをすれば私達ファデュイがあんたが大事にしてる国を潰すわよ!」
元に戻った淑女は将軍に脅しをかけるもののその言葉は全く以て彼女には響かず徐々に淑女へと近づき…
シュンッ!
眼にも止まらぬ速さで眼前へと立ち止まり淑女が手を出す間もなく太刀を振りあげる...
「あ…」
刹那、淑女の視界にはギラリと光る刀身が彼女に向けて振り下ろされる瞬間だった……だがその光景を淑女自身はかなり永い時間に感じ…その中で無数の思考が同時に頭をよぎっていた…
「ああ…私…死ぬのね…これが『報い』…」
「嫌…!私はこんな所で死ぬわけには…!」
「《サンドローネ》…《アルレッキーノ》…《コロンビーナ》…もうお茶会には行けないわね…」
「《ルースタン》……やっと貴方に会えるわ……今までごめんなさい…」
そして淑女は振り下ろされる太刀を見据えた後静かに眼を閉じた……
キイイイイイィィィンンンッッッ……!!!ギリ…ギリッ!バチバチッ!
だが彼女の耳に届いたのは自分の首が落ちる音でも、頭蓋が割れる音でもなくつんざくような金属音と電撃が走る音であった……
「あんた……なんで…?」
「……悪いが個人的な理由であんたは死なせない」
ゆっくりと淑女が眼を開けるとそこには将軍が振り下ろしたはずの無想の一太刀を一身に受け止めるクライヴの姿があった…
「……やはり『あの時』と同様、邪魔をするのですか…《イフリート》……」
「……どうやらあんたもこの世界での俺に煮え湯を飲まされたみたいだな?すまないが人…いや魔神違いだ…!」
ガキイイインッ!
クライヴは彼女の一太刀を弾き、後方にいる淑女によりそう
「立てるか…?」
だがそんなクライヴの心配に淑女は応えずに俯きながら弱々しい声をもらす…
「……いいのよ…もう、これが私の罰なの…だから…」
「違う!!!」
そういう彼女の声をかき消すかのようにクライヴは叫ぶ…
「あんたの罪は……こんなところで償わせはしない!あんたは…『彼』のためにも生きて罪と向き合うんだ…!『彼』が愛したモンドで…!あんたの歌を風に乗って『彼』に届けてやるのがあんたの贖罪なんだ!」
「……!」
クライヴの叫びに淑女は顔をあげ、クライヴは彼女に手を差しのべる
「だから…あんたは俺が死なせない…!生きて償うんだ……!」
「っっっ……!!!」
その言葉に淑女は溢れるばかりの涙を溢す……
「貴方は《永遠》の敵……かつてモラクスには先手を打たれてしまいましたが…『あの時の決着』を今ここで着けましょう…そして貴方を神像へとはめこみます」
将軍はそう言うと無想の一太刀を構え、クライヴと向き合う…先ほどまでどこか光の宿っていなかった彼女の瞳は今やその太刀と同じく神々しく光輝いている
「……お出ましというわけだな、《雷電 影》!俺も全力で迎え撃つ…!はあああああああああああ!!!!」
《リミットブレイク》
クライヴは召喚獣の力を解放し『半顕現』状態となり武器を構え直すのであった…
さあ次回は将軍、というより影ちゃん戦です!いよいよ七神との戦いが始まりますなあ!描写どうしよう……
オリジナル設定として璃月編でも言いましたが
かつてこの世界の《イフリート》はテイワット中を荒らしまわっており、その勢いで稲妻でも散々暴れたため影ちゃんと戦いましたが引き分けに終わった感じですね