転生したらミュトスの身体でテイワットにいた件 作:dark9486
教令院ってクソだと思うんですよね(唐突)
国の未来が不安とはいえまだ幼いながら頑張ってる自国の神を閉じ込めた挙げ句自分たちで神を造りあげようとしたりその為に市民を覚めない夢に入れて犠牲が出てもやむ無しってスタンスだったり…挙げ出したらキリがねえなホント、そらネフェルさんも見切りつけるわな
まあ変わらず主の愚痴は置いておいて、前回ガンダルヴァー村でコレイの魔麟病を治療したクライヴは今スメールシティに向いそろそろ着くかというところです。それではどうぞ
コレイやティナリと別れ『ガンダルヴァー村』を後にしたクライヴはスメールの自然豊かな景色を堪能し、道中で出くわした『死域』を浄化しながらやがて街道を辿り大きく聳え立つ門の前が見え、『スメールシティ』に到着する
「やっと着いたか…朝早くから出て途中『バハムート』で飛んだというのにもう昼過ぎだ…」
「おや?あんたスメールシティは初めてだね?」
クライヴが一息ついていると前方から二人組の男性が近づいてくる
「ああ、モンドから旅をしててな、ここには今しがた着いたばかりだ。」
「そうだったか…長旅ご苦労でしたな。私は『パナー』という者です。良ければ初めてくるあんたに便利な物を差し上げましょう。」
パナーは懐から木の葉のような形をした機械を取り出す
「これは『アーカーシャ端末』と呼ばれていて、装着すれば母体である『アーカーシャ』に接続し瞬時に必要な知識を得ることが出来る代物だちなみにアーカーシャとは『マハールッカデヴァータ』様が残した遺産で…」
そこからパナーはアーカーシャ端末が以下に便利で永い時をかけて造られたか、それを『教令院』という組織が最近になってスメールシティを訪れた旅人達に配っていることを長々と説明する
「これがアーカーシャ端末だ。さあ、受け取ってくれ」
説明を終えたパナーがクライヴにアーカーシャ端末を差し出すがクライヴは手を前に出し拒否の姿勢を取る
「すまないが俺は遠慮しておこう。確かに便利な物だが知識や経験は誰かに与えられるだけじゃなく、自分自身の目と足で得ることも大切だと思っているからな。」
「ほほう…お若いのにまるで昔の学者のようですな。しかし直ぐに知識を得られるというのにわざわざそうするのは非効率だと思いますが…」
パナーは不思議そうにクライヴを見つめる
「旅には寄り道や無駄を楽しむ余裕が必要なのさ、そうでないと心が磨り減っていくからな、無論あんたの言ってることを否定してるわけじゃない、俺はこういう人間ってだけだ」
「成る程、いかにも冒険者らしい答えですな…私よりも若いというのに実にストイックなお方だ。でしたらこれ以上は野暮というものでしょう…どうかスメールを楽しんでください!『草神様の知恵があんたと共にありますように』」
「ああ、ありがとう。そっちも『風神のご加護がありますように』」
クライヴはパナーとの話もそこそこにスメールシティへと入った後『冒険者協会』へと足を運び、キャサリンに声をかける
「『星と深淵を目指せ』!こんにちはクライヴさん!今日も依頼を受けますか?」
何時もと変わらず元気に挨拶を交わすキャサリンだが璃月からとんでもない距離があるのに何故いるのかクライヴは特に聞かずに話し始める
「いや、今日は挨拶と軽く世間話をしに来ただけさ。ここ最近のスメールの情勢を聞きたくてな」
「そうでしたか!そうですね…最近は各勢力の『エルマイト旅団』の動きが活発化していることくらいでしょうか…?」
「そうか、ありがとう。あと宿を借りたいんだがここらで今から宿泊出来る場所はないか?」
「今検索しますので少々お待ち下さい!」
そう言うとキャサリンが耳に装着したアーカーシャ端末に指を当てる
「結果が出ましたよ!ここから直ぐの宿なら空いている部屋があるそうです!おや?クライヴさんはアーカーシャ端末を着けてないのですね」
「ああ、俺は別に必要ないからな。ありがとうなキャサリン。『星と深淵を目指せ』。」
「こちらこそありがとうございます!ではお気をつけて!」
キャサリンと別れ、教えられた宿へとクライヴは途中で土産を売ってる店を見たりしながら歩く。
ふと、横目にベンチで項垂れながら座りこむどこか気品を感じる女性が目に入る…
「ふう…」
「(あれは『ドニアザード』だな…そういえば彼女も魔麟病に……やってみるか)」
クライヴは何かを決心すると未だ暗い表情の彼女の元へ近づく
「すまないお嬢さん。悩み事かな?ああ、決して口説きに来たわけじゃなくただのお節介だから安心してくれ」
「すみません…わかりやすかったでしょうか?実はちょっと両親とのことで悩んでいて…」
クライヴは彼女の腕をチラリと見やる…服である程度隠せてはいるものの腕には何重にも包帯が巻かれているのが見てとれる
「いきなりで失礼だが…もしかして魔麟病のことで悩んでいるのでは?もし良ければ診せてもらってもいいかな、力になれるかもしれない」
それを聞いたド二アザードはかなり警戒したような顔つきになる
「え…!?ど、どうしてこの病気のことを…」
「ここに来る前に同じ症状の女の子がいてな、その子は俺の持ってる力で治すことが出来た。だからもしかしたらお嬢さんの役に立てるかもしれない…」
「急にそんな話をされても…」
「お嬢さんの思う通り、いきなり声をかけられて不審な気持ちもわかる。だからこれはお嬢さんの判断に任せようと思う」
「………」
ド二アザードは怪訝な顔をしながらもクライヴの瞳を見つめる…やがてその目には悪意を感じず本当に自らの身を案じてくれているのだと確信すると静かに微笑み口を開く
「わかったわ……貴方の目からは私の両親と似たような雰囲気を感じる…だから信じるわ」
彼女はそう言い自らに巻いていた包帯を少しずつほどき、黒い鱗に侵された腕を差し出す
「任せてくれ…はああああああああ……!!!」
ゴオアアアアアアアアア……
クライヴはコレイの時と同様に『フェニックス』の力を使い、淡い炎が彼女を包み始めると共に彼女の腕にある鱗が燃え出す……
が、彼女の身体はあの時と同じく不思議と燃えることはない様子だった
「暖かい……まるで夜の砂漠で冷えきった身体にあたる焚き火のように染みこんでいくわ…貴方は一体…?」
「通りすがりの冒険者クライヴだ。お嬢さんは?」
「私はド二アザード…『クラクサナリデビ』様の熱烈な信者よ。そして…今は両親に黙って家を抜け出したお転婆娘ってところね」
「それは大層な肩書きだ。なら一度家に帰って両親に謝らないといけないな」
「そうね…そうするわ、治ったなら許可してくれるだろうし…きっと二人ともびっくりするでしょうね♪」
それからしばらく二人は他愛のない世間話をし続けた後に彼女の鱗は完全に残らず消え去り、今まで身体を蝕んでいた元凶が消えたことでド二アザードは目に見えて元気な表情に戻る
「本当にありがとう!貴方には感謝してもし切れないわね…この恩は絶対忘れない!」
「俺も君の力になれて良かった。また何かあればすぐそこの宿に居るから手紙をくれ」
そう言い残したクライヴは彼女を見送ってから宿に入り空室へと案内される。
中はスメールらしい文化が反映された装飾が施され、机にはお洒落なランプが立ち、真ん中には小皿にローストされた豆が入れられている
「流れにはなったが彼女のことも治してしまったな……こうなると旅人との出会いはどうなるのか…まあ成るように成るだろう。とにかく今は休もう…」
クライヴは剣をベッドの側に置き、荷物を整理した後に早々と横になるとすぐに意識が身体を離れてゆく…
《世界が…私を……忘れて……》
「っっっ……!?」
ガバッ…!
ぼんやりとした意識の中頭の中で響いた声にクライヴはベッドから跳ね起きる。
もう時刻は夜なのか部屋は暗くふと窓から空を見れば無数の星が光り輝き、月明かりが優しく部屋の中へと差し込んでいた…
「今のは…『マハールッカデヴァータ』の声?だが何故俺にも聞こえたんだ…?」
ギッ…ギッ…
クライヴが思案を巡らせていると外の廊下を何者かが歩き床が軋む音が響く…
「…………」
クライヴは無言で側に置いてある剣を手に取り部屋の入り口に身をひそめる…
最初は他の宿泊客が起きたと思っていたが足音の響きは極力気配を消したような歩き方であり、さらに明確にクライヴの部屋へと進んでいるようだった…
さらにクライヴの部屋は二階に上がって左右の廊下のうち左のただ一室だけであり部屋を間違えるなんてことはないはずであった
カチャカチャ…
足音が部屋の前で止まり、ドアノブへと手を回すが鍵がかかっているため開くことはない…
カチ…キリ…
するとドアから何か金属のような物を差しこむかのような音が静かな空間に鳴り響く
「(こじ開ける気か……)」
カチャンッ…ギイイイィィ…
やがて鍵が開く音が鳴り、ドアが開かれる…暗い部屋の中、かつ相手はフードを被っていたため顔までは見えないもののおそらくは男のようだった…
そして侵入してきた男は側に隠れているクライヴに気付かずゆっくりベッドの方へ歩み寄り、懐から何かを取り出すが…
「居ない…!?どういうことだ!?鍵はかかっていたし窓も開いていないのに……っ!」
スッ…
ベッドにクライヴが居ないことを察知した男が小声で驚く。それを見届けたクライヴは隠れている場所から出て男の後頭部に剣を突き立てる
「………『教礼院』の差し金だな?大方、俺がアーカーシャ端末を着けないから『計画』の為にも寝込みを襲い、無理やり着けて『夢境』に閉じ込めようという魂胆だろう?」
「貴様っ!?我々のことを一体何処まで知っている…!」
不意を突かれた男は『計画』という言葉に命を握られている最中でクライヴに質問する
「……全てさ…お前達『教礼院』が『クラクサナリデビ』を『スラサタンナ聖処』に閉じ込めていることも、『大賢者 アザール』が『博士』と結託して『偽りの神』を造るためにアーカーシャを使って民を『夢境』へと閉じ込めて『夢』を集めていることもな……」
クライヴの答えに教礼院からの刺客である男は震えあがる…
「そこまで知っているとは……やはり貴様は危険だ…!アーカーシャに接続させる間でもなくここで始末する!」
バッ!
キイイイイイィィィンッッッ!!!
男は身を翻したと同時に二振りの短刀を取り出しクライヴに斬りかかるがクライヴはすんでの所で刃を受け止める
「殺れるものなら殺ってみろ…!俺もお前達のようなやつらを許しはしない…!『オーディン』!」
シュイイイイイィィィン……バチッ…!バチッ…!
クライヴは持ち手の剣を『斬鉄剣』へと変え、自身の胸からは雷神の象徴である『夢想の一太刀』を取り出す…男の声はフード越しでも伝わるほどに恐怖と驚愕の感情がこもる
「そんな…!?それは将軍様の『夢想の一太刀』…!まさか貴様、将軍様を!!!」
「あんた、稲妻の出身か?これは彼女から授かった……いや、結果的には奪った方が正しいか?まあ彼女は死んでないから安心してくれ、それりも自分の心配をしたらどうだ?」
クライヴは『全てを断つ神剣』と『夢想の刃を』同時に構える…男は後退りをするがやがて覚悟を決めたのか自らの役目を果たすべく短刀を力強く握りクライヴへ飛びかかる
「将軍様の力を奪ったのであれば尚更容赦はしない…!そのお命頂戴する!覚悟ッッ!!!」
ヒュッッ…!
二つの切っ先が月明かりに照らされて鈍く光り、クライヴの心臓と眉間を捉える
「遅い…!」
シュンッ!
だがクライヴはそれを難なく躱し、身体を逸らしたと同時に左右の太刀を交差させる…
「はあっ…!」
《斬鉄一閃 無我》
シャキンッ…!ズババババババババッッッ!!!
「ぐっ…!?がはっ……!」
そしてそのまま一瞬にして距離を詰めてからすれ違い様に斬りつけた直後に無数の斬撃が男の身体を襲い、男は全身から血を吹き出し力無く地面へと倒れ伏す
「ぐぅ…!き、教礼院は貴様を絶対に逃がしはしないぞ…!我々の『計画』を阻む者は地の果てまでも追い詰めるっ!!!……ごふっ…!」
そう言い残し男の命の灯は完全に消え去り、床を鮮血が流れる…
「……臨む所だ。俺もお前達の所業を見逃す気はさらさらないさ…!」
その後音を聞き付けた宿の主人や他の乗客に説明をしたクライヴは宿の主人に申し訳ないと袋一杯のモラを謝礼として渡し、通報を聞き付けた教礼院の兵士達に事情聴取を受ける
「どうして殺したんだ?」
「『命を貰う』と言われてな、相手も武器を持っていた。俺は身を守ったまでだ。」
「だとしても命を奪うほどなのか!悪いが同行してもらうぞ!それに貴殿はアーカーシャ端末を着けていないというのも不審だ…!」
「……成る程…既に息がかかっているか…この事態も想定済みというわけだ」
「何の話だ!ともかく来い…!」
兵士がクライヴの腕を掴み連行しようとする…
「その男の潔白は私が保証しよう……先ほど通りがかった時に見ていたのでな…」
ふと二人の前方から仮面を付け、学者の様な服を身に纏い水色の髪をした男が兵士の手を止め、兵士はその男に敬礼の姿勢を取るが彼を見たクライヴは驚愕した後、ギリギリと拳を握り男を睨みつける…
「貴方は!『特使』様!」
「っっっ……!!!『ドットーレ』ッッッ……!!!!」
「ほう?どうやら自己紹介は不要らしい…ならば早速本題に入るとしよう。」
だがそんなクライヴの心中など意に介さずに『ドットーレ』、博士は彼に歩み寄り眼前で止まり不敵に嗤う…
「私と組まないか?クライヴ・ロズフィールド。いや、《イフリート》……」
博士のエミュむずいな……
いいキャラしてますよね博士、最初の頃はこの物語のクライヴの様に殺意マシマシでしたが今では好きになってるんですよねえ、人間って不思議だあ……まあシバくけどね?やってきたことは普通にカスだし。サンドローネへの所業の怨みは忘れねえからなあ?
さあ次回は果たしてどうなるでしょうね…(←何も考えてない)