幻想からの帰還者   作:兼永一真

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河童とCADと

それはいつものように弾幕ごっこをしていた時だった。

 

「獄符 ヘルエクリプス!」

 

ライン上の赤弾と上から降り注ぐ青弾それを躱しながら、隙を伺う。

 

「風遁 風輪の術」

 

魔力をわっか状に加工、風を纏わせ複数飛ばす。幾度となく放ってきたその技。だが、今回は少しばかりしくじった

 

僅かに体制が崩れ、青弾が右腕の汎用型CADに掠る。

 

「土遁 土龍弾の術」

 

三体の土製の龍を出し、突撃させる。その瞬間、バキッと何かが壊れる音がした。

 

「フェイクアポロ」

 

弾幕に吹き飛ばされ、横転する。その間CADから僅かに異音と煙を感じた

 

 

 

「それで僕のところに来たのか」

 

「あぁ、コンピューターを売ってくれ。修理部品を代用したい」

 

「それは構わないけど、河童に任せた方がよくないかい?」

 

「河童?」

 

文からの話でしか知らないそれの情報を得た。妖怪の山に群れで暮らしている妖怪でかなりの技術力を持っているらしい。

 

「へぇ。じゃあ、今度行ってみるか」

 

 

 

 

 

「そういうわけでこいつの修理を依頼したい」

 

「任せな。盟友」

 

にとりという河童と交渉すると、あっさりと話がまとまった。1週間もあれば終わるということなので今日は帰ることにする

 

 

 

 

3日後、にとりから呼ばれた。何でもすぐに来てほしいらしい。

 

「どうした?」

 

「実はな、盟友」

 

CADの損傷が思ったよりも激しく、外装を取替えたいらしいのだがなにか希望はあるのかということだった。

 

俺は正直もとの腕輪型のままでいいのだがせっかく変えてくれるというならなにか提案したいところではある。

 

「ーーそうだ。液体金属ってのはできるか?」

 

「液体金属?なんだいそれは」

 

固体と液体とを自在に変化できる金属の事であるといったようなことを説明する。

 

「ーーなるほど。それならできそうだ」

 

「そうか。じゃあ頼んだ」

 

かなり突拍子もない提案だったから断られるかと思ったが、受けてくれた。

 

 

 

二週間後、遂にCADが完成した。その間も試験や調整などを手伝い、結構仲良くなった。

 

「じゃあ、起動するよ」

 

CADを起動し、生体認証をクリア。精神リンクを完了させ、CADを変形させる。

 

「まずはこいつだよね」

 

刀へと変形させる。少し素振りしてみるが、かなり手になじむ。

 

その後も槍や鎖鎌などに変形させるが、しっかりと武器として振るえる。

 

「完璧だ。ありがとうな」

 

「これぐらいお安い御用だよ」

 

お代を置いて去る。あそこではできないが、もう一つやりたいことがあったからだ。

 

「ーーよし、行くか」

 

CADを箒へと変形させ、その上に乗る。液体金属で出来たその金属の塊で俺の体は宙へと浮く。

 

「まじで最高だな」

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