悪役令嬢の私が追放された先の世界で機械人形に乗って無双しますわ~!   作:エスカド

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123話:なんだかグレインがそこまでペコペコとしている姿を見るのは初めてですわね

「プリシラ中尉はレタリア嬢とお知り合いだったんですか」

 

 二人のやり取りを見届けていたグレインが、意外そうな表情を浮かべて尋ねる。

 

「はい。以前、クラネアでお会いしたのです。佇まいや所作がとても優雅で美しく、強く印象に残っておりましたの」

 

 プリシラが優しい眼差しでレタリアを見つめながら答える。

 

「なるほど……。では一先ず、このまま自警団の設備を一通り案内してしまいますね。その後で、ゆっくりお話しする時間を設けましょうか」

 

 グレインが確認すると、プリシラは「そうですね」と頷き、視線をレタリア、そしてその隣に立つミレアへと向けた。

 

「レタリアさん、また後ほどゆっくりお話ししましょうね。……ええと、そちらの方はシンセ・フィブラのお方でしょうか?」

 

「はい。シンセ・フィブラのセルディア支部で主任を務めております、ミレア・イチノセと申します」

 

 ミレアが丁寧にお辞儀をすると、プリシラは嬉しそうに微笑んだ。

 

「もしよろしければ、ミレアさんともぜひお話しできたらと思いますわ」

 

「ええ、楽しみにしております」

 

 言葉を交わし合い、グレインとプリシラは再び施設の案内へと歩みを進めていった。

 

 ◆◆◆

 

 それから一時間ほど経過した後。

 自警団の設備を一通り見学し、配備されたマキナや団員たちとの挨拶を終えたプリシラは、自警団本部の応接室へと案内されていた。

 

 静かな室内には、グレイン、プリシラ、そして案内が終わるのを待っていたレタリアとミレアの四人が揃い、淹れたてのハーブティーを囲んでいる。

 

「大変有意義なお時間でしたわ。軍の施設とはまた異なる工夫が多く、参考にさせていただく部分がとても多かったです」

 

「恐縮です。本国の正規軍の方にそこまで言っていただけると、私含め団員たちのモチベーションも大いに上がりますよ」

 

 グレインが頭を下げて恐縮してみせる。その珍しい姿を横で眺めていたレタリアが、くすっと悪戯っぽく笑いながら口を挟んだ。

 

「まあ、なんだかグレインがそこまでペコペコとしている姿を見るのは初めてですわね」

 

 その言葉に、グレインは額に青筋を立てつつも、意地悪な笑みを浮かべて即座に言い返した。

 

「中尉は本国からの大事なお客様だからな。君のようなじゃじゃ馬『暴走令嬢』と一緒にしてもらっては困る」

 

「まあっ! よくも言ってくださいますわね!」

 

 ぷくっと頬を膨らませて応戦するレタリア。

 

「ちょっと、二人とも……! すみませんプリシラ中尉、いつもこんな調子で騒がしくて……」

 

 ミレアが頭を抱えて申し訳なさそうに謝罪すると、プリシラは声を立てて楽しそうに笑った。

 

「ふふ、いいえ。とても仲が良くて楽しそうで、羨ましいくらいですわ。……あ、そうだわ。グレイン団長もミレア主任も、私のことは階級ではなく『プリシラ』と気安く呼んでくださって構いませんのよ?」

 

 軍の階級を気にさせない気さくな申し出に、グレインとミレアは顔を見合わせ、苦笑いを浮かべた。

 

「ははは……では、お言葉に甘えて『プリシラさん』とお呼びさせていただきますね。こちらのことも、どうぞ気兼ねなくお呼びください」

 

「私からも同じくプリシラさんとお呼びさせて頂きますね。宜しくお願いします」

 

 グレインとミレアの言葉に、プリシラは「あら、ありがとうございます」と嬉しそうに目を細めた。

 

 その後も、本国の情勢やセルディアの暮らし、そしてマキナの操縦に関する話などで大いに盛り上がり、応接室は和やかな空気に包まれていた。

 

 ――そんな歓談の最中、ふと話がパイロットとしての腕前や機体の性能についての話題へと及んだ時のことである。

 

「……なるほど。レタリアさんの乗るアーデンは、旧時代のマキナをベースにシンセ・フィブラの技術を組み込んだ機体なのですか。そして本当にトレースモードを使われているんですね……」

 

 プリシラが興味深そうに話す。

 

「ええ、わたくしの自慢の相棒ですわ! とても良い子ですの!」

 

「ふふ、とても興味深いわ。……そう言えば、自警団の訓練シミュレータをお借りすることは可能かしら? 言葉で語るよりも、実際に機体を交えてみれば、お互いの戦術や機体特性がより深く理解できると思うのですけれど」

 

 さらりと出たプリシラの提案に、グレインは反応した。

 

「模擬戦を行うという事ですか?」

 

「ええ、もし皆様さえよろしければ。私と今回同行しているメンバー、セルディアの精鋭である自警団の方々、そしてレタリアさんの腕前を、ぜひ肌で体感してみたいのです」

 

「そうですね……」

 グレインは腕を組み考えるしぐさを見せた。

 

「グレイン、やりましょう!」

 そして目を輝かせるレタリア。

 

「え、ちょっと……」

 少し及び腰のミレア。

 

 唐突な模擬戦の提案。

 その提案にグレイン、レタリア、ミレアは三者三様の反応を見せる。

 こうして、本国軍の中尉とセルディア自警団による、思いがけない模擬試合が開催されることとなったのだった。

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  • キャラクターの日常
  • 戦闘
  • 政治的な駆け引き
  • 技術系
  • 主人公の活躍
  • レタリアがかわいい!
  • いや、ミレアがかわいい!
  • 他のキャラが良い!
  • その他(自由記入欄欲しい)
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