悪役令嬢の私が追放された先の世界で機械人形に乗って無双しますわ~!   作:エスカド

140 / 140
139話:姿を見せましたわね、とっちめて差し上げますわ!

 グレインの視界に現れた新たなマキナ。無骨でありながら洗練されたそのシルエットに、どこか見覚えのあるような妙な既視感が重なる。

 

 思索を巡らせる暇もなく、緑のマキナは手に保持した三連の砲門を持つ大型ライフルを即座にチャージし、凄まじい密度の光条を解き放った。

 

「当たってたまるかっ!」

 

 グレインは素早くリーズを横方向へスライドさせ、紙一重で射線をすり抜ける。

 回避した光条はそのまま後方に漂っていた巨大なデブリを貫通し、暗闇の彼方へと消え去っていった。

 

「凄まじい火力だ……だが、放つまでの隙がある!」

 

 確信を得たグレインは、即座にアルシアンの砲身を敵機へと向けた。

 

 ――その瞬間。

 

 激しい着弾の火花とともに、緑の敵機の左肩が大きく爆散した。予期せぬ衝撃に、敵機のバランスが大きく崩れる。

 

「アランドっ!」

 

 謎の機体に一撃を見舞ったのは、アランドの『エノメイル』だった。肩部キャノン砲の一撃が見事に敵の装甲を捉えていたのだ。アランドはグレインの元へ急速接近しながら、右手のフォトンライフルで迫る量産機の一機の胸部を正確に撃ち抜く。

 

「隊長、なんですかこいつ……! まるで、アーデ――」

 

 アランドが言いかけたその瞬間、緑の敵機が視界から完全に姿を消した。

 

 超高速移動による消失。だが、グレインのリーズのメインセンサーはその驚異的な旋回軌道を捉えていた。

 

 緑の機体は破格の加速力でアランドのエノメイルの死角へと肉薄し、すでに光芒を放つフォトンセイバーを頭上高く振りかぶっていた。

 

「避けろッ! アランド!!」

 

 グレインの叫びと同時に、眩い光閃がアランドのエノメイルを切り裂いた――

 

 ◆◆◆

 

 後方で繰り広げられる自警団とアーグリアの激戦を背に、レタリアのアーデンは建造物の裏手へと到達していた。

 

「……この辺りから強く感じますわ」

 

 肌を刺すような強い違和感。

 周囲を見回すと、建造物の地下へと続く巨大な搬入口と思わしき空間が口を開けていた。

 

「っ……!?」

 

 直感に従い、レタリアは咄嗟にアーデンのフォトンセイバーを何もない中空へと一閃させた。

 

 切断された空間が激しい爆破を引き起こす。

 それと同時に、周囲の暗闇に埋もれていた無数の不気味な反応を一斉に検知した。

 

「罠……機雷ですわね!?」

 

 フリーランサーとして仕事を請け負った時に目にしたことのある、彼女の知識の中に存在する兵器である。建物の入り口を防衛するように空間全体へ綿密に配置されている。

 

 レタリアは集中力を高め、機雷の隙間を縫うようにアーデンを進めていく。

 

 そして――入り口に差し掛かったその瞬間

 

『それ』は建造物の奥底から弾かれたように飛び出し、アーデンに向けて凄まじい速度で突撃してきた。

 

「姿を見せましたわね、とっちめて差し上げますわ!」

どういうお話が好きですか?

  • キャラクターの日常
  • 戦闘
  • 政治的な駆け引き
  • 技術系
  • 主人公の活躍
  • レタリアがかわいい!
  • いや、ミレアがかわいい!
  • 他のキャラが良い!
  • その他(自由記入欄欲しい)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

産廃スキル『性転換』で魔法少女になったら戻れなくなった(作者:ぷに凝)(オリジナル:ファンタジー/冒険・バトル)

 スキルが一人につき一つしかない世界で、小林大翔が引き当てたのは『性転換』。▼ 性別を変えるだけの戦闘向きではない産廃スキル――のはずだった。▼ だが、女性専用装備『魔法少女のドレス』との組み合わせにより、その常識は覆る。▼ ドレスの力で圧倒的な戦闘能力を手に入れた大翔は、正体を隠したまま謎の魔法少女『プリムノヴァ』として活動を開始。▼ 少女の体と魔法少女の…


総合評価:976/評価:6.86/連載:71話/更新日時:2026年08月11日(火) 18:49 小説情報

押し入れの向こうは異世界でした(作者:Brooks)(オリジナル:現代/コメディ)

▼練馬区江古田の古いアパートで一人暮らしをする女子大生・篠原澪は、友達の少ないボッチ気質の二十歳。趣味は彫金とギター。貯金は十万円ほどしかなく、大学、家賃、生活費に追われながら、六畳一間で静かに暮らしていた。▼ある日、小さな地震のあと、部屋の押入れの向こうが異世界の市場につながる。▼幸い、言葉は通じた。澪は恐る恐る異世界へ足を踏み入れ、手元にあった爪切りを売…


総合評価:225/評価:6.25/連載:378話/更新日時:2026年10月01日(木) 13:52 小説情報

【トリッカル】エーリアス転生者総合スレ【もちもちほっぺ大作戦】(作者:lumi27)(原作:トリッカル・もちもちほっぺ大作戦)

気がついたらどこかの次元のエーリアスでもちほっぺになっていた転生者たちの記録▼この作品はフィクションでトリッカル・もちもちほっぺ大作戦の【同人作品】です。▼登場する人物や設定は全て架空のもので、実在するほっぺ・団体・地名・事件などとは一切関係ありません。▼この作品の登場キャラクターは全て人間換算で18歳以上です。▼ネタは某所を参考にしています。▼トリッカル・…


総合評価:1746/評価:8.67/連載:118話/更新日時:2026年09月30日(水) 00:15 小説情報

壊れかけの聖女に俺がインストールされたらしい(作者:あまぐりムリーパー)(オリジナル:ファンタジー/冒険・バトル)

聖女ちゃんが、心を閉ざして動かなくなっちゃった、どうしよう!?▼せや、適当にそこら辺の魂突っ込んどけばええやろ!▼それで、俺が選ばれたってわけ▼んで、死なない体で化け物退治とかさせられてたんだけど、なんか聖女も狂信者も神官くんも、様子がおかしくない?▼※不定期更新▼カクヨム、小説家になろうにもマルチで投稿始めました


総合評価:4027/評価:8.23/完結:94話/更新日時:2026年08月11日(火) 20:15 小説情報

【完結&3章リメイク中】VRMMOで【食屍姫】になった無職だけど、現代ダンジョンでも化け物扱いされ始めて嬉しいです!   (作者:ちんこ良い肉)(オリジナル:現代/冒険・バトル)

「働かずに食う飯は美味いか?」「めちゃくちゃ美味いに決まってるわよね?」▼親の小言に白米を頬張りながら満面の笑みでそう返してしまった玉織紬(たまおりつむぎ)は鉄拳制裁と共に毎食をもやしに変えられた。▼大学を中退し、実家で生もやしを主食に生きる無職の玉織紬は、日雇いバイトすらまともにこなせない社会不適合者だった。▼だが、胡散臭いVRMMO【エリュシオン・オンラ…


総合評価:4247/評価:8.54/完結:84話/更新日時:2026年06月09日(火) 23:32 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>