いつになるか分からないですけど。
でも、来年には書ききれそうですけどね。
「三分二十五秒です」
Aメンバーによる練習が始まった。
僕とララちゃんは、今日はAメンバーのサポートとして、音楽室に居た。
「課題曲は今のペースがいいでしょう。コンクールの演奏時間は12分。もちろんその時間をオーバーしてはいけませんが、焦って曲を台無しにしてしまうのはもっといけません。今のペースを忘れずに行きましょう。十分時間内に収まります」
先生がそう言い、今日の練習は終了となった。
僕とララちゃん以外のもなかのメンバーも集合し、先生は口を開けた。
「みなさん、家にある使ってない毛布を貸してほしいんです」
確か、家に余った毛布があったような気がする。
持ってくるか。僕と同じことを思っていた生徒達からもそう声が漏れていた
「ねえねえ、工藤君って高坂さんと知り合いだよね」
練習が終わり、後は帰るだけになった時、ララちゃんがそう言って僕のそばまでやってきた。
「高坂さんって滝先生と知り合いだったというのは知ってる?」
えっ?そうだったの。
というか、どこからその情報を拾ってきたんだ。ララちゃんは
「それについては知らない」
「工藤君でも知らないのか」
「ララちゃん…?」
「何々?二人で何の話してるの?」
僕達に近寄ってきたのは、確かホルンの先輩。岸部先輩だったかな。
「実は_」
ララちゃんは、さっきの言葉をそのまま先輩に話す。
「高坂ってラッパの?」
「はい。ララ聞いちゃいました」
「へー知らなかった」
僕の周りには、人が集まるというが、ここまで集まってくるとは思ってなかった。
今回の場合は、また違う気がするが
「それじゃあ、先輩方お疲れ様でした。ララちゃんもまた明日ね」
ホルンの先輩方とララちゃんにそう言って、音楽室を出て、階段を降りようとした時だった。
「ちょっと待ちなさい!」
明らかに僕の事を呼ぶ声が、声のする方を見ると、そこにはリボンを頭に付けた青色のリボンを付けた先輩が居た。確か、麗奈と同じトランペットの吉川優子先輩だったはず。
「今から、時間貸してもらってもいい?」
吉川先輩にそう言われて、やってきたのは学校近くの公園。
「だから、高坂にソロを降りるように言って欲しいの!」
「無理ですって」
何を言いだすのかと思ったら、麗奈にソロを降りるように言えという事だった。
無理に決まってるでしょうが…麗奈に言える訳がない。
「あんたと高坂の関係は知ってる。だから。こうして頼んでるのよ」
「そうは言っても…麗奈に言える訳が…」
「……先輩、香織先輩…最後のコンクールなの…」
「…」
なるほど、そういう事か…
吉川先輩は、香織先輩に最後のソロを吹いて貰いたいって事か。先日、晴香先輩から聞いた話とも関係あるのだろうか。
とそこに…
「優子ちゃんと、工藤君?そこで何してるの?」
「香織先輩!?」
「こんにちは香織先輩」
「うん、こんにちは」
現れたのは、香織先輩だった。
「所で、二人は何の話をしてたの?もしかして…恋愛話とか?」
「違いますよ!」
吉川先輩、よく突っ込んでくれました。
本当に違いますからね。どっちかというと巻き込まれた側なんですけど僕。
「香織先輩、実は_」
吉川先輩は、そう切り出して、麗奈の事、オーディションの事を話した。
「だからきっとそのせいなんじゃないかって 絶対そうです」
「そうかなそんなことないよ」
吉川先輩の言葉に、香織先輩はそうやって返す。
でも、吉川先輩も反発するが
「私はもう納得してるから」
香織先輩はそう言うが、どこか遠く諦めきれていないような、そんな気がした。
「先生は私より高坂さんの方がソロにふさわしいと判断した。それがオーディションでしょ?」
香織先輩が言う通りオーディションはそういうものである。
そこに、個人的感情などもってのほかだ。もちろん、納得のいかない吉川先輩の口からは不満の言葉が出てくる。
「だからそのオーディションが」
「優子ちゃんもコンクールに出るのよ。これからは全員で金賞目指して頑張る。ちがう?」
香織先輩は、吉川先輩の頭に手を乗せてあやす様に言う。
この言葉は、文句は言えない正論。
「その話は口外しないでって他の子にも言っておいて。じゃあね」
「香織先輩あきらめないでくださいっ 最後のコンクールなんですよ あきらめないで 香織先輩は 香織先輩の夢は絶対にかなうべきなんです。じゃなきゃ…」
「ありがと」
香織先輩は、一旦足を止めてこちらに振り向き、そう言ってこの場を後にしてしまった。
「…香織先輩…」
そんな香織先輩を見て、吉川先輩の目からは涙が溢れそうになっていた。
「先輩…使います?」
先輩にハンカチを手渡すと、先輩はハンカチを手に取って目を拭き始めた。
「香織先輩…口ではあー言ってますけど、心の中では諦めてないかもですね」
「えっ?」
「いや、違うな…満足していないんでしょうね。結果ではなくて、満足したいんだと思います」
でも、本音は…コンクールで吹きたいはずだ。
「吉川先輩、それ、洗って返してくださいね。じゃあ、また明日です」
「あっ、ちょっと!?」
僕の事を止める先輩を無視して、僕はその場を後にして、家に帰った。
「浩輔~」
「何やってんだ…麗奈は…」
家に帰えると、何故か床にぐたりとなっている麗奈の姿が…いや、なんでこうなってるし…
「吉川先輩があーだこーだ言ってきてーああーーむかつくーーー!!!」
荒れてんな…麗奈も…
「僕は、このオーディションに不正は無いって信じてる。滝先生と麗奈が知り合いだったのは驚きだけど」
鞄をソファーに置いて、寝転がっている麗奈の頬をツンとしながら言う。
「浩輔ならそう言ってくれるって信じてた」
「麗奈と滝先生が知り合いなのって、やっぱり音楽関係?」
「そう。浩輔は知ってると思うけど、私のお父さん、プロのトランペット奏者なの。滝先生のお父さんは吹奏楽の有名な先生で、それで二人は知り合いなんだけど」
麗奈の説明で、辻褄が合った。
「なるほどね。って事は、麗奈は滝先生が北宇治に来ることを知ってた訳だ」
「うん、お母さんに無理やり聞いて、推薦蹴って」
「そこまでするとは…もしかしてだけど…滝先生の事好きだったり?」
「うん、好きって言ってもLIKEじゃないよ。LOVEのほうね」
「そっか、応援してるよ」
「ありがと」
そのタイミングで、僕のお母さんが料理を持ってきて、麗奈と一緒に食卓を囲んだ。
「落ちないようにしっかりと捕まっててよ」
「うん」
前は徒歩だったが、今日は自転車。
麗奈は、後ろに乗り、僕の背中にしっかりと捕まってきた。
宇治橋を渡り切り、麗奈の家まであとちょっとの時だった。
「浩輔さ」
「うん?」
「最近、私とか久美子以外の女の子とよく話してるよね」
「え?まあ、そうかも…」
「ちょっと妬ける…」
「なんで?」
「だって…浩輔の事、気になってる…から」
麗奈がそう言うのと、同時に彼女の家に着いた。
「はいはい…ほら、家に着いたよ」
「えっ…う、うん。送ってくれてありがとう」
そう言う麗奈の頬は紅くなっていた。
「ううん、こっちも麗奈と話せて良かった。でも、明日は大変かもね。吉川先輩とか…何か言いそうだし…」
「その時はその時だから」
「おおー流石麗奈」
なんて会話をして、麗奈と別れて、そのまま家に帰り、気付けば夢の中だった。
名古屋って味噌カツあるじゃないですか。
関西人である作者は口に合いませんでしたけど。
やっぱり、出汁派です。
この作品のヒロインは
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高坂麗奈
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佐々木梓
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鳥塚ヒロネ
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島りえ
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植田日和子
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高野久恵
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吉沢秋子
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牧誓
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福井さやか