元野球部が過ごすクラリネットパートにようこそ   作:桜紅月音

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新しいユーフォの作品、増えないねぇ……


私は、野球のシーズン終わったのでオフに入るので、ハーメルンに入り浸る事になるでしょう。今は、バンドリ熱がすごいですが(6年ぶり4回目)


27.先輩達の思い

 

合宿も2日目を迎え、あっという間に1日は過ぎて行った。

 

 

そして、今は花火をしていた。

 

 

「吉沢、貰ってきたよ」

 

 

手に持てるだけの花火を抱えて吉沢の元に戻ってきた。

麗奈は久美子達とやっていたので、入るのは違うなって思って彼女とする事にした。

 

 

「大量に貰ってきたね」

 

 

「余ってたから。貰ってきちゃった」

 

 

そう言って、彼女に花火を渡す。

 

 

「私も混ぜてー」

 

 

「私も私もー」

 

 

ララちゃんと高野さんも混ざってきた。

人が多い事に越したことはない。楽しもうと思う。

大量に持ってきた花火は、彼女達によってあっという間になくなってしまった。

 

 

「花火無くなったんだけどー」

 

 

「取ってこればいいじゃん」

 

 

「仕方ないなー取ってくるよー」

 

 

これじゃあ、楽しんでないじゃんと思い、花火を取りに行こうとすると、ベンチに座る久美子と麗奈が居た。

 

 

「浩輔、滝先生見た?」

 

 

二人に近づくと、久美子にそう聞かれた。

 

 

「先生なら、一人だったよ」

 

 

「ほーら、早くしないと、新山先生戻ってきちゃうよ、今しかないと思う」

 

 

「でも、もし付き合ってるって言われたら…」

 

 

そういえば、麗奈って先生の事好きって言ってたもんな。

 

 

「麗奈、行ってこい」

 

 

僕がそう言うと、麗奈は滝先生の元に向かっていった。

 

 

「あの子、滝くんのこと好きなの?」

 

 

僕と久美子に、突然そうやって橋本先生が話しかけてきた。

びっくりした……

 

 

「滝くんも罪な男だねぇ」

 

 

「聞いてたんですか?」

 

 

「いやいや ただ視線とかでね。一応僕も大人だし」

 

 

「流石ですね、はしもっちゃん」

 

 

「いいねーキミ」

 

 

僕の言葉に、乗ってきた橋本先生。

 

 

「まあでも、滝くんがああやって笑ってるのを見て、ホッとしたよ、滝くん、奥さんがいなくなって、ずーっと元気なかったから」

 

 

そうなんですねーって橋本先生、今大事な事言いませんでした!?

 

 

「そうなんですか…ってえぇ!?」

 

 

久美子も同じ事を思って同じ反応をしていた。

 

 

「あっ、しまった」

 

 

「滝先生、奥さんいたんですか?」

 

 

久美子が橋本先生にそう言うと、橋本先生はせきばらしをして、立ち去ろうとしたので

 

 

「先生…待ってくださいって!」

 

 

「先生…!」

 

 

二人で先生の事を引き留める。

 

 

「ハァーまあね、5年前にお亡くなりになったけど」

 

 

「そうなんですね…」

 

 

「滝くん、奥さん亡くなってから抜け殻みたいになって、音楽からも離れてしまって、みんな心配してたんだ。だから北宇治の顧問になったって聞いた時は本当にうれしかった。「指導 手伝ってほしい」って言われたときは、ちょっと泣きそうだったよ」

 

 

橋本先生にそう言われて、滝先生にそんな過去があったんだと知った。

 

 

 

 

********

 

 

「…やっぱり言うべきかな…」

 

 

「僕は言わない方が良いと思うよ」

 

 

「うわあ!?って浩輔か…驚かせないでよ」

 

 

「そういうつもりじゃなかったんだけど…」

 

 

飲み物を買いにきたら、久美子と出会った。

驚かすつもりはなかったんだけどな…

 

 

「というか浩輔はなんでここに?」

 

 

「飲み物を買いにきたんだけど…」

 

 

近くにある自販機を指さしながら僕は言うと共に、僕ら以外の話す声が聞こえてきた。

 

 

「うん?どうかした?」

 

 

そんな僕の様子に違和感を覚えた久美子はそう言って聞いて来た。

 

 

「何か聞こえない?」

 

 

「えっ…何も聞こえ_てくるね…」

 

 

「隠れて聞いてみるよ」

 

 

「うん」

 

 

そう言って、声のする方に向かうと_

 

 

「だから!何でもないって言ってるでしょ?」

 

 

「ウソだね。はっきり言いなよ どうして希美が部に戻っちゃダメなの?」

 

 

吉川先輩と夏紀先輩が何か言い争いをしていた。

というか希美って誰なんだ…それに部に戻りたいって

 

 

「別にダメなんて言ってないでしょ」

 

 

「理由があるんでしょ?何?」

 

 

「別に…ただ、今戻ってきたら部が混乱するかなって」

 

 

部に戻りたい…もしかして、去年の事件の時に退部したのか…

 

 

「だから希美は、手伝うだけだって」

 

 

「それでもダメなの!」

 

 

「やっぱり、それだけじゃなぃよね。何かある 何なの?」

 

 

「ハァ…だから、あんたが関わると、こんがらがるから関わるなって言ってるの!それだけ!」

 

 

吉川先輩はそう言うと、夏紀先輩の制止も聞かずに、こっちの方向に向かってきた。

ってか…これ僕らの存在バレてる…

 

 

「まずい…逃げるぞ…」

 

 

「えっ…ちょっと!」

 

 

と逃げようとしたのだが…

 

 

「逃げようとしても無駄よ」

 

 

先輩にはバレてましたとさ

 

 

「はぁ…私に付き合って頂戴」

 

 

「行くしかないか…」

 

 

「うん…」

 

 

久美子にそう聞き、僕と久美子は吉川先輩の後を追いかける事に…

 

 

「何がいい?」

 

 

「え?」

 

 

「ジュース」

 

 

「あっ じゃあオレンジで」

 

 

「オーケー」

 

 

先輩はそう言って、久美子にオレンジジュースを渡し、

 

 

「それであんたは?」

 

 

「いいですって」

 

 

「奢ってあげるって言ってるんだからさ」

 

 

「…リンゴジュースで」

 

 

「オーケー」

 

 

先輩は、そう言ってリンゴジュースを買って渡してくれた。

 

 

「ありがとうございます」

 

 

「んで、あんた達、私のこと嫌い?」

 

 

「へっ?」

 

 

いきなり思ってもいない事を言われて、呆気のない返事をしてしまった。

 

 

「嫌いというか、苦手という…あっ」

 

 

流石久美子。失言を忘れていない。

伊達に失言王と呼ばれただけはある。

 

 

「もしかして府大会のこと引きずってる? 言っとくけど あれに関しては私 絶対に間違ってないから 今でもソロは香織先輩が吹くべきだと思ってるから」

 

 

「吉川先輩は、香織先輩思いなんですね」

 

 

「あんたには話した事あるけど、先輩はマジエンジェルだからね 可愛いし優しいし もうヤバい」

 

 

「はあ…」

 

 

吉川先輩の言葉を聞いて、久美子はそんな反応を示す。

 

 

「何そのリアクション、今のはツッコむところでしょ」

 

 

「あっ冗談…?あっいや…アハハハ…」

 

 

久美子は作り笑いをする。

 

 

「私たち2年生は、去年いろいろあってさ、私も吹部やめようかって、結構悩んだんだけど、その時応援してくれたのが香織先輩だったわけ」

 

 

晴香先輩から聞いた話と合致する。

 

 

「夏紀先輩にも、ちょっと聞いたことがあります。去年の話、先輩も悩んでたんですね」

 

 

「まあね、で?どこまで立ち聞きしてたの?さっきの話」

 

 

「えっ ああ…」

 

 

「あすか先輩も知ってるんだ、さすがだなぁ。言っとくけど、夏紀には内緒だからね」

 

 

「え?何でですか?夏紀先輩なら協力してくくれるかもしれないのに」

 

 

「あんなのに協力されたら迷惑でしょ」

 

 

あんなのって…夏紀先輩…可哀想に…

 

 

「迷惑って…」

 

 

「それに、夏紀は純粋に希美のためを思って部に戻そうとしてるんだからみぞれのことを聞いたらどうしていいか分からなくなる。あいつの性格的に」

 

 

夏紀先輩…

 

 

「先輩はコンクール嫌いですか?」

 

 

久美子は先輩にそう聞く。

 

 

「はあ?いきなり何?」

 

 

「ああ、すみません、さっき香織先輩のソロの話も出たからコンクールって何だろうなぁって」

 

 

「まあ、納得いかないことが多いのは確かなんじゃない?」

 

 

「吉川先輩…」

 

 

「私だって中学最後の大会は、今でも納得してないわけだし。でもそれは、結果が悪かったから。結果が良かったら納得していた気がする。今の私たちみたいにね」

 

 

「ですよね」

 

 

「ですね」

 

 

結果が良かったら、どうであれ納得するもんだ。

 

 

「ふざけてやってるわけじゃない。みんな夏休みを潰して練習しているけど、コンクールは優劣をつける。金 銀 銅「この曲を選んだ時点で難しい」とか、演奏以前の話を評価シートに平気で書かれたりすることさえある。努力が足りなかった、劣ってたということにされちゃう、調理不尽でしょ?」

 

 

そこが点数で決める競技と違う所なんだろうな…

でも、野球でもゴールデングラブ賞は記者によって投票される。

それでネットが荒れる事もしばしば。それと似ている物なんだろうか。

 

 

「じゃあ、先輩はコンクールが無いほうがいいって思ってるんですか?」

 

 

「思ったこともあるよ。ただ去年みたいに「みんなで のんびり楽しく演奏しましょう」っていう空気がいいかというとそんなことはなかった。上を目指して頑張ってる1年よりもサボってる3年がコンクールに出るみたいなのは、やっぱり引っかかった。今年は実力主義になっていろいろあったけど、本気で全国行こうと思うんだったら。うまい人が吹くべきだと思う」

 

 

「先輩、それって」

 

 

「結局 好き嫌いじゃなく、コンクールに出る以上は金がいいっていうことなんじゃない?」

 

 

吉川先輩はそう言い切った。

 

 

「ですね。出る以上は金が良いに決まってるますよね」

 

 

「そうね。さてと、こんな時間だしそろそろ寝ましょ」

 

 

『はい』

 

 

この後、僕らはそれぞれの部屋にそっと戻るのだった。

 

この作品のヒロインは

  • 高坂麗奈
  • 佐々木梓
  • 鳥塚ヒロネ
  • 島りえ
  • 植田日和子
  • 高野久恵
  • 吉沢秋子
  • 牧誓
  • 福井さやか
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