公開したらしたらで色々と大変なので……ね。
「あすか先輩と一緒に勉強会ねー」
「浩輔、どうしたらいいと思う!?」
久美子がいつも通り……ここまでテンパっている久美子は久しぶりか。
どうやら、あすか先輩と数学の勉強会をすることになったらしい。
そして、久美子は何を思ったのか僕に相談してきた。いや、知らないし
「どうしたらって言われても…」
「浩輔っていつも良い案を出してくれるじゃん!今回も何か良い案を出してよ」
「そう言われても…」
あすか先輩と話したのは、最初の日くらいだし…もなかに行ってからは全くと言っていいほど話してないから、先輩がどういう人か知らない。
「大人しく先輩と勉強会するしかないのでは」
思いついた案はこれだった。
「そうは言っても…」
「っていうか、なんでそんなに緊張してるの…」
「だって…!」
「だって?」
「先輩達からの、あすか先輩を取り戻してこいっていう圧が凄いだもん」
「あー……」
「浩輔も思ってるじゃん!」
確かになと思ってしまった。
あすか先輩が部活に神出鬼没だから、何も出来ないもんな。
とはいえ、一年生一人にその大事な役割を任せるかね…
「浩輔は、あすか先輩がなんで私を呼んだと思う」
「話が戻ってきた」
「浩輔の意見が知りたい」
「うーん…違うパートだし、話した事も片手でしかないけど…何かあるとは思う」
「何か?」
「うん、それがなんなのか分からないけど、久美子なら話してくれるかもね」
「何それ」
「さあね」
「あっ、いたいた」
その時、夏紀先輩が僕達に近づいてきた。
「夏紀先輩、何か用ですか?」
「うん、黄前ちゃんに」
夏紀先輩はそう言って、久美子の目を見てそう言った。
「私にですか!?」
「そうだよ」
「あすか先輩関連ですか?」
「正解!」
僕が聞くと、夏紀先輩はそう返してきた。
「題して、あすか先輩を連れ戻すぞ大作戦?」
「なんですかその作戦…」
夏紀先輩から発せられた言葉に、僕はそう返した。
「あっ、言っとくけど、作戦名決めたのは香織先輩だから」
「す…ステキな作戦名ですね…」
久美子はそう返していたが、香織先輩…なんていう作戦名考えてるんですか…。
「でさ、黄前ちゃん、来週あすか先輩の家に、勉強教わりに行くんでしょ?」
夏紀先輩がそう言うと、久美子は速攻で無理ですと返した。
反応が早いな。
「そこでお母さん説得してこいって言うんですよね?」
久美子が、夏紀先輩に聞くと、夏紀先輩は目を逸らした。
「無理ですよ!無茶言わないでください」
「大丈夫、香織先輩からいいものもらってるから」
夏紀先輩はそう言って何かを出してきた。
「これって駅前の栗まんじゅうじゃないですか…」
「なんでこれがここに…」
饅頭を見て、二人で先輩に聞いた。
「あすか先輩のお母さんの好物なんだって、これさえ持っていけばすべてオッケー」
先輩はそう言って、僕達から目を逸らす。
「私の目を見て言ってください」
「オッケー…」
「先輩…」
すると、夏紀先輩は口を開いた。
「けど本当に、黄前ちゃんは、今までうまくやってきたよ。高坂さんの時もみぞれの時も」
「私は何も…」
久美子はそう言っているが、夏紀先輩の通りだ。
みぞれ先輩、麗奈の事。久美子が解決してたから。
「そんなことない。あすか先輩が、どうして黄前ちゃんを呼んだと思う?」
「わかりません…」
「私は、黄前ちゃんなら何とかしてくれるって期待してるからだと思う」
「そんなことないです。それにそれで、もしあすか先輩が戻ってきたら、夏紀先輩吹けなくなります…」
「私はいいの、来年もあるし、今この部にとって一番いいのは、あすか先輩が吹くことなんだから」
「それは…夏紀先輩の本心ですか?」
「黄前ちゃんらしいね。うん本心だよ」
夏紀先輩はそう言い切った。
そんなやり取りをしてから数日。テスト二日前になった。
久美子があすか先輩の家に行く日でもあった。
「それじゃあ、頑張って」
「他人事みたいに言って」
「だって他人事だもん」
「浩輔の癖に…」
久美子はジト目でそう言ってきた。
「あっ、黄前ちゃん!」
あすか先輩は、久美子の姿を見て声を掛けてきた。
「と浩輔君」
「はい」
「黄前ちゃん、借りて行くね」
「はい」
久美子は、あすか先輩に連れて行かれた。
*******
家に帰ると、眼鏡をかけた梓が居た。
約束というのは彼女と一緒に勉強をする事だった。
「それにしても、立華も同じ日に中間ってどんな確率だよ」
「本当だよー浩輔が居て良かった」
笑顔でそう言う梓。
本当になぁ……
「梓は、自分で勉強できるように頑張ろうな」
「頭が良いからって…」
梓はそう言って、僕の事をポカポカと叩いてきた。
身体を鍛えているだけあって、春先と違って叩く力に重みを感じた。
「なんか攻撃力増してるじゃん」
「鍛えてるだもん」
「そっか」
立華に行って、どんな練習をしているのかは知らないけど、それはそれはかなりきつい練習をしているのだろう。北宇治よりも。
「教科書見てもいい?」
「いいけど」
梓がジッと見ていた教科書が気になったので、梓に許可を取って。教科書を見る。
ふむ。このくらいなら十分出来ると判断する。
「これぐらいなら出来る」
「マジ…?」
「なんでそんな反応になってるんだよ…」
「だって……分からないものは分からないんだもん!」
梓はそう言って、教科書を机の上に放り出した。
「基本を抑えたら出来るようになれるよ」
「自慢…?」
「そうじゃないって…」
そうは言っても時間というのは有限なので…
「立華ってここやってるのか」
「浩輔なら簡単だよね~」
「まぁね」
「ムカつく…」
「あはは…」
梓との時間は過ぎていった。
阪神のファン感謝デーのファンクラブ抽選落ちましたー
地元から30分で行けるほっともっとでやるから当たって欲しかったんですが、その運はユーフォの定期公演では果たしたい所です。
流石チケット取るだけなのに、待機人数400万人って出るだけはありますね。