機動戦士ガンダム 地球に幽閉された英雄のRX-78(意味深)が限界突破のフルドライブ! 連邦軍上層部、アムロの夜のニュータイプ能力を恐れてハニートラップの仕込みを開始する 作:寝て起きたら異世界じゃなくて会議室だった
「下がって、カツ! その白い変質者をそれ以上プラズマカッターで叩き割ったら、お兄ちゃんの頭の中からもっとドロドロしたサイコ・ウェーブ(妄想データ)が漏れ出して、私の脳内メモリが完全にバーストしちゃうッ!」
カラバの移動用輸送機、完全に扉を破壊された部屋の通路から、12歳の中学1年生へと美少女進化したキッカちゃんの悲痛な制止の声(サイコ・パルス)が響き渡った。
アムロ・レイ23歳。
ベッドの上でシーツを頭から被り、カツが振り下ろそうとしているプラズマカッターの質量プレッシャーにガタガタと震えながら、社会的・倫理的な全面降伏を余儀なくされていた。
何ということだ。
かつて一年戦争でジオンのエースたちを震撼させた僕の鋭敏すぎるニュータイプ能力は、今や「12歳の義妹への変態妄想生データを、相手の脳内へリアルタイムで強制ミラーリング配信する」という、最悪のシステムバグへと成り果てていた。
「アムロさん、聞こえましたか。キッカは今、あなたの変態リビドーの受動喫煙によって、精神的セクハラの限界電圧(臨界点)を迎えているんです。僕のプラズマカッターによる物理修正シールドを、キッカの慈悲によって辛うじて免れているという現実を、その腐りきった脳内メインメモリーに叩き込みなさい!」
カツの瞳の奥の暗黒オーラは、ティターンズのいかなるエースパイロットよりも冷酷に僕を射抜いていた。
「カ、カツ……! キッカちゃん……! 本当に申し訳ない! だけど、これにはニュータイプ特有の深い、深いシステムエラー(言い訳)があるんだよ!」
シーツの隙間から涙目で顔を出し、必死の法廷弁論(ウジウジ引きこもりムーブ)を開始した。
「僕は連邦政府のプロ美女(嘘つきエージェント)たちの去勢工作に怯え、重度のEDモードを発症していたんだ! そんな僕の前に、かつてホワイトベースで僕の後ろをトコトコ歩いていたキッカちゃんが、こんなに汚れのない、聖なる美少女(セーフティエリア)としてリアル降臨したんだぞ!?
僕の壊れたジェネレーターが、現実の恐怖から逃避するために、彼女のピュアさを燃料にして精神前衛的救済(脳内おかず化)を試みてしまうのは、生物としての緊急防衛システム(脳内完結だからセーフ理論)なんだよぉぉぉっ!」
「お兄ちゃん、お願いだからその都合のいいシステムボイス(言い訳)を今すぐパージ(シャットダウン)してッ!!」
通路で耳を塞ぎながら、顔を真っ赤にして地団駄を踏むキッカちゃんから、出力100%のドン引き精神チェッカーが脳髄を直撃した。
ピキィィィィィン!
「(うわ、最悪……! お兄ちゃん、口では『申し訳ない』とか『防衛システム』とか言いながら、私の『カラバの制服のミニスカートから伸びる、健康的な足のライン、そしてその先へ……』のデータを、今も脳内ハードディスクに爆速で高画質保存(スキャン)し続けてるでしょ!
お兄ちゃんの頭の中のセンサーが、私の座標を舐めるようにロックオンしてる生データが、私の脳内にリアルタイムでオート受信されてるんだからねッ!!)」
「ギニャァァァァァッ!!! 通信を遮断してくれ、キッカちゃん! 君のハイパーニュータイプ能力が過敏すぎて、僕の脳内メモリの隠しフォルダ(リビドー)が全自動で公開リンチ(生中継)されてしまうんだよぉぉぉっ!」
ベッドの上で枕を抱きしめ、4話連続となる同じ内容の悲痛な言い訳を絶叫した。
自己嫌悪カウンターはすでに臨界電圧を突破し、精神のメインジェネレーターは激しい火花を散らしている。
「(……あ、現実の大人のストレスから逃避した結果、12歳のハイパー精神チェッカーによって脳内の変態リビドーを毎秒リアルタイムで実況解説され、人間のクズとしての仕様(スペック)を全暴露されているアムロだ……)」
宇宙の彼方からクワトロ・バジーナが「アムロ! 私がエゥーゴの政治的交渉で地球連邦の老人たちと不毛な化かし合いを演じているというのに、お前はカラバの移動用輸送機の中で、12歳の少女に脳内セクハラ行為を毎秒検知され、精神的軍法会議にかけられているのか!? ガチでロリコンの先輩として引くわッ!」と、グラサンの奥から絶望の極大サイコ・パルスを送ってきている気がするが、今の僕には目の前の暗黒の現実を処理するだけで手一杯だった。
「アムロさん、あなたのその歪みきった変態リビドー(ロリ感)のせいで、キッカの精神的装甲(メンタルバリア)は木端微塵に砕け散る寸前なんです。これ以上の脳内単独飛行(ソロフライト)を敢行するならば、僕は本当にカラバの軍法会議にお前をパージしますよ」
カツがプラズマカッターの先端を僕の鼻先に突きつける。
「カツ、頼むからハヤトには……ハヤトの父親としての重々しい猜疑のプレッシャーだけは勘弁してくれ! 僕はただの傷つきやすい23歳のウジウジ少尉なんだ!」
しかし、そんな悲痛な叫びも虚しく、輸送機の通路の奥から、地球のどの重力よりも重く、地獄の底から響くような、圧倒的に重厚な「父親の足音」が、こちらの部屋へ向けて爆速のステップで接近してくるのを、僕の鋭敏すぎるニュータイプ・センサーが緊急キャッチしたのだった――。
――バァンッ!!!
ついに、逃げ場のない密室のドアが三度(みたび)こじ開けられ、地獄の裁判官がその姿を現した。