機動戦士ガンダム 地球に幽閉された英雄のRX-78(意味深)が限界突破のフルドライブ! 連邦軍上層部、アムロの夜のニュータイプ能力を恐れてハニートラップの仕込みを開始する   作:寝て起きたら異世界じゃなくて会議室だった

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ダカールの風と、再充填されるメインジェネレーター(意味深)

アウドムラのブリーフィングルーム。昼。

 

連邦政府の首都ダカールが近づくにつれ、機内にはただならぬ緊張感が漂っていた。これまでは純粋な軍事拠点の強襲だったが、今回の目的地は政治の心臓部。一歩間違えれば、カラバもエゥーゴも一瞬で国際テロ組織として指名手配される危険な賭けだ。

 

だが、そんな重苦しいシリアスな空気を、その圧倒的なリビドー出力で強引に大気圏突破させようとしている男がいた。

 

アムロ・レイ23歳。

 

ケネディ基地での「世紀の復活劇」を経て、連邦の幽閉生活(ハニートラップ攻め)によるトラウマを強引にパージした彼は、今やベルトーチカという「純度100%のわがまま金髪スラスター」によって、夜のマグネット・コーティング(意味深)を常時限界突破のフルドライブ状態で維持していた。

 

「アムロ! さっきから何カッコつけて地図見てんのよ! ほら、私が特製で作った滋養強壮ドリンク、早く飲み干しなさい!」

 

バタンとドアが開き、お盆を掲げたベルトーチカが突入してくる。相変わらず周囲の目を1ビットも気にしない、完全無欠のパーソナルスペース侵入劇だ。

 

「……ベルトーチカ、作戦会議の前なんだ。それにそのギラギラした紫色の液体は、僕のRX-78(意味深)を昼間から誤作動させる危険性がある」

 

「なによ! あなたのメインジェネレーター(意味深)のために、私がわざわざアウドムラの厨房を占拠して愛情を限界までチャージしたのよ! 残したら明日からの戦闘で後方支援に回すからね!」

 

ベルトーチカは腰に手を当て、不満げに頬を膨らませる。その瞳にあるのは相変わらずの幼児並みの独占欲だが、今の私にはそれが極上の潤滑油として機能していた。

 

ピキィィィィィン!

 

「(……彼女の精神波から、かつての焦燥感が消えている。僕がここにいるという事実を、彼女の魂が完全にロックオンして信頼している証拠だ。心地いいな、この重圧は)」

 

「わかったよ。会議が始まる前にいただく」

 

アムロが観念してグラスを受け取ると、ベルトーチカは嬉しそうに笑みを浮かべ、そのまま彼の椅子の背もたれに寄り添った。もはや誰もこの二人の距離感を阻むことはできない。

 

そこへ、サングラスをかけた金髪の男が静かに部屋へ入ってきた。クワトロ・バジーナ。いや、その正体は誰もが知るシャア・アズナブルだ。

 

「相変わらず熱いな、アムロ。アウドムラの空調系統が狂ったかと思ったよ」

 

シャアはいつもの皮肉げな笑みを浮かべながら、ホログラム・テーブルの前に立った。だが、その背中には、これからダカールで全世界に向けて演説をしなければならないという、政治的トップとしての重圧がべっとりと張り付いている。

 

ピキィィィィィン!

 

「(……シャアのやつ、精神波が酷く濁っているな。ジオンの遺児としての血筋と、現在のクワトロという仮面の狭間で、メインジェネレーターがエンストを起こしかけている)」

 

「シャア、仮面を外したお前がそんなに暗い顔をしていては、エゥーゴの兵士たちに示しがつかないな。ダカールでの演説が怖いのか?」

 

アムロの容赦ない直球に、シャアはサングラスの奥の目を僅かに細めた。

 

「怖い、だと? 私が政治の表舞台に立つことが、どれほどの波紋を呼ぶか、君にもわかるはずだ。私は一人のパイロットとして戦場にいる方が、よほど気が楽なのだよ」

 

「それはただの逃げだ」

 

アムロは立ち上がり、シャアの正面に歩み寄った。

 

「かつて僕たちは宇宙で戦い、互いの存在を認識した。お前はララァを導き、僕に世界を示した男だ。その男が、今さら大衆の目を恐れてどうする。お前が世界を変える意志を示すなら、僕はその盾になる。ディジェの機動性は、お前の演説を守り抜くためにあるんだ」

 

ピキィィィィィン!

 

「(……アムロの波動が、私の迷いを貫いてくる。かつてのあの弱々しかった少年が、ここまで迷いのない光を放つようになるとはな。ベルトーチカという女性の影響か、それとも――)」

 

シャアはふっと息を漏らし、サングラスを少し直した。

 

「……君にそこまで言われては、私も道化を演じきるしかないようだな。ダカールでの舞台、見事にお膳立てさせてもらうよ、アムロ」

 

「フン、最初からそのつもりでいてくれないと困るな」

二人のニュータイプが視線を交わした瞬間、部屋のドアが再び開き、カミーユ・ビダンがファを伴って現れた。

「アムロさん、クワトロ大尉、ダカール周辺の警戒網にティターンズの機影をキャッチしました。演説を阻止するため、かなり強引な防衛線を敷いているようです」

 

カミーユの表情は引き締まっている。キリマンジャロでの死闘を経て、彼もまた一回り大きな戦士へと成長していた。

 

「よし、カミーユ。Zガンダムとディジェで、まずはダカールの通信施設周辺の安全を確保する。シャアを無傷で議事堂に送り届けるぞ」

 

「了解です!」

 

「ちょっと待ちなさい!」

 

すかさずベルトーチカがアムロの腕を引っ張る。

 

「アムロ、行くのはいいけど、絶対に無茶はしないで。もし演説の途中であなたが撃墜でもされたら、私、あのサングラスの男のマイクを奪って世界中にあなたの悪口を放送するからね!」

 

「ああ、わかっているよ、ベルトーチカ。僕のメインジェネレーター(意味深)は、君のためにしか暴走させないさ」

 

アムロは彼女の額に軽く触れ、不敵な笑みを残してブリーフィングルームを後にした。

 

地球の空。ダカール上空の熱気。

 

ディジェのコクピットが戦闘の駆動音で震える。眼下には広大な砂漠と、その中心に佇む近代都市ダカール。

 

センサーには、すでにティターンズのモビルスーツ部隊が展開しているのが映っていた。アッシマー、ハイザック、そして重装甲のバーザム。

 

ピキィィィィィン!

 

「(……来る。連中、こちらの接近を予期していたか。だが、今の僕の視界は完璧にクリアだ。どんなノイズも、僕とディジェの動きを止めることはできない!)」

 

「アムロさん! 先陣は僕が行きます!」

 

カミーユのZガンダムがウェーブライダー形態から鮮やかに変形し、ハイザックのシールドをビーム・サーベルで両断する。

 

「よし、カミーユ! そのまま右翼を抑えろ! 中央の太いラインは僕が引き受ける!」

 

ディジェのスラスターが砂漠の熱風を切り裂き、トップスピードで敵陣へ突入する。ビーム・ライフルの一撃が、アッシマーの推進器を正確に撃ち抜いた。爆発の手前でパイロットが脱出する気配が、ニュータイプ能力を通じて頭の中に流れ込んでくる。

 

ピキィィィィィン!

 

「(……捉えた! 殺しはしない。ただ、お前たちの戦意を完全にへし折るだけだ!)」

 

ディジェはまるで大空でワルツを踊るかのように、ティターンズの猛攻を紙一重で回避し、次々と敵機を機能停止に追い込んでいく。その圧倒的な戦闘力は、まさに「地球に降り立った白い悪魔」そのものだった。

 

その頃、ダカールの連邦議事堂の壇上。

 

シャア・アズナブルはサングラスを外し、全世界のカメラが向くマイクの前に立っていた。

 

「私は、エゥーゴのクワトロ・バジーナ大尉である。……いや、かつてシャア・アズナブルと呼ばれた男だ」

 

その声が、大気圏を越えて、宇宙へ、そして地球の隅々へと響き渡る。

 

上空でその通信を聞いていたアムロは、ディジェのレバーを握り締め、静かに微笑んだ。

 

ピキィィィィィン……。

 

「(……やったな、シャア。お前は今、最高の出力で世界と向き合っている)」

 

通信機から、戦闘のノイズを突き破って、あのわがままな歌声のような通信が飛び込んできた。

 

「アムロ! アムロ聞いてる!? クワトロの演説、バッチリ世界に流れてるわよ! だからあなたもさっさと片付けて戻ってきなさい! 今日の夕食は絶対に冷めさせないんだから!」

 

「ああ、すぐに行くよ、ベルトーチカ」

 

スロットルを限界まで押し込む。ディジェの放熱フィンが夕日に輝き、次の標的に向かって跳躍した。

 

地球の重力も、宇宙の孤独も、もうアムロ・レイを縛ることはできない。彼の傍らには、常に最高出力を保証する、愛すべきわがままなスラスターがいるのだから。

 

戦闘が終わり、アウドムラへ帰投したその夜。アムロはいつものように、深い【賢者タイム】に陥ることもなく、ベルトーチカの待つ部屋へと全速力で走るのだった。

 

宇宙世紀のメインジェネレーター(意味深)は、今日も最高出力で燃え続けている。

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