機動戦士ガンダム 地球に幽閉された英雄のRX-78(意味深)が限界突破のフルドライブ! 連邦軍上層部、アムロの夜のニュータイプ能力を恐れてハニートラップの仕込みを開始する 作:寝て起きたら異世界じゃなくて会議室だった
シャトルベースを後にしたアウドムラは、連邦軍の防衛網を爆速でパージし、アジア圏の巨大補給拠点「ニューホンコン」へと到着していた。
街のきらびやかなネオンがガラス越しに広がる高級ホテルのスイートルーム。しかし、アムロ・レイ23歳は、ふかふかのベッドの上でパイロットスーツのままガタガタと震えていた。
「……思い出す。このアジアの湿気と、ルオ商会の息がかかったラグジュアリーな空間……。かつて僕をララァの偽メイクで騙し、テレビ特番の心配をしながら僕のRX-78(意味深)を機能不全へ追い込んだ、あの最悪の夜(第4話)のトラウマが、脳内でフラッシュバックして処理落ちを起こしそうなんだ……っ!」
ウジウジと膝を抱える撃破王の前に、自動ドアが静かに開く。
そこに立っていたのは、鮮やかな赤いチャイナドレスに身を包んだ、ルオ商会の令嬢ステファニー・ルオその人だった。色白でスレンダーな脚を組み、タバコの煙をくゆらせながら、冷徹なビジネスライクの瞳でアムロを見下ろす。
「お久しぶりね、アムロ少尉。相変わらずウジウジしたガキのままのようで安心したわ。あの夜、私のビジネス(去勢工作)で使い物にならなくなったあんたの操縦桿(意味深)だけど……カラバへの投資対象として、少しはマシになったかしら?」
ゾクッ……!
「(で、出たな……! 本物のステファニー・ルオ! 1ミリの罪悪感もなく、僕の壊れたマグネット・コーティング(意味深)をルオ商会の市場支配のために囲い込もうとする、大人のリアリズムの化け物だ……っ!)」
アムロが恐怖のあまりベッドの最深部へとバックマニューバ(後退)したその瞬間、横から鋭い声が割り込んだ!
「ちょっとお待ちなさいよ! 誰の許可を得て、私の最高出力の兵器(おもちゃ)に大人のビジネスの電子戦を仕掛けようとしてんのよ、この冷徹チャイナ!!」
ベルトーチカ・イルマが、タイトなフライトジャケットの袖をまくり上げてステファニーの前に立ちはだかった。
ピキィィィィィン!
「(……えっ!? ステファニーの冷徹な脳内データが、ベルトーチカの『1桁年齢のわがまま(精神的ロリ)』という理不尽な超高圧サイコ・パルスに押されてフリーズしている……!?)」
かつてアムロを嵌めたステファニーの「大人の嘘」は、相手に良識や計算があるからこそ通じる電子戦だった。しかし、「私のおもちゃなんだから触らないで! 私は絶対に悪くないんだから!」という、おもちゃ売り場でひっくり返って地団駄を踏む幼児そのもののベルトーチカの純度100%の自己愛の前では、ステファニーのビジネス交渉術が一切機能しないのだ。
「何よこの子供じみた駄々っ子は……。カラバの象徴の横には、こんなプロデュース能力の欠片もない女しかいないの?」
ステファニーが「ビジネスにならないわね」とチッ、と舌打ちをして撤退していく中、ベルトーチカはアムロに馬乗りになり、その頬を両手で挟み込んで強引に視線を固定させた。
「バカアムロ! あんなテレビ特番優先の嘘つき女の装甲(チャイナドレス)に怯えてんじゃないわよ! 今あなたの目の前で、あなたを全肯定して甘やかしてあげているのは私なのよ! 四の五の言わずに、私のスラスターをフルドライブさせなさい!」
「ベルトーチカ……! 君のその理不尽なまでの幼児パワー(わがまま)が、僕の過去の去勢トラウマを力技でパージしていく……っ!」
一方、ホテルの廊下。
現地での極秘会談を終え、ルオ商会からの補給物資のリストを確認していたハヤト・コバヤシ館長は、部屋の前で足を止め、その生身の耳(五感)を疑っていた。
「(アムロ……君という男は……。自分を去勢したトラウマの女(ステファニー)のすぐ真隣で、ベルトーチカさんを相手に新しい夜間ドッキングを敢行しているのか……っ!)」
ハヤトは父親としての絶望と、やるせない怒りの境界線で頭を抱え、無言で廊下の闇へと足早に去っていくのだった。
宇宙(そら)でシャアたちがゼダンの門への決戦に備える中、地上のアムロは過去の去勢工作員(ステファニー)の残響を、ベルトーチカの圧倒的な駄々っ子包容力で合法無罪(セーフ)に塗り替えていく。
ニューホンコンの夜の闇の中で、重力下のメインジェネレーター(意味深)は、明日も最高出力で燃え続ける。