機動戦士ガンダム 地球に幽閉された英雄のRX-78(意味深)が限界突破のフルドライブ! 連邦軍上層部、アムロの夜のニュータイプ能力を恐れてハニートラップの仕込みを開始する 作:寝て起きたら異世界じゃなくて会議室だった
宇宙世紀0088年11月中旬、中立都市ダブリンの戦火はさらに激化。地上では、ネオ・ジオンのプルツーが駆るサイコ・ガンダムMk-IIと、ジュドーたちの激闘が続いていた。
しかし、その地上の壮絶な死闘から数光年離れた宇宙の地球連邦軍基地。アムロ・レイ24歳の隔離私室は、前話の無重力セルフマニューバ自爆による大出血を経て、完全に静まり返っていた。
ベッドの隅で鼻にティッシュを詰め込み、虚空を見つめるアムロの脳内に、ついにその瞬間が訪れる。
地上の戦闘において、エルピー・プルがジュドーを守るためにサイコ・ガンダムMk-IIの猛攻の前に散ったのである。10歳のピュアなニュータイプが放った、最期の極大サイコ・パルスが、大気圏を越えてアムロの脳内ジェネレーターへ文字通り最期の電波として着陸した。
ピキィィィィィン!!!!!
「……あ……、消えた……? 僕の脳内メモリに常駐していた、地上最強の10歳児クローン燃料(エルピー・プル)の生体サインが、完全にオールパージされてしまった……」
アムロの全身を、未曾有の絶望と虚無感が襲う。
自爆によって物理的に鼻腔を陥没させただけでなく、彼の精神的なリビドー・ジェネレーターの核融合炉そのものが、プルの戦死という公式の歴史の壁によって完全にへし折られ、機能停止へと追い込まれたのだ。
「もうダメだ……。プルのリアル降臨が失われ、リィナの適合データも燃え尽きた。僕の24歳の残りの青春は、もう二度とフルドライブすることはないんだ……。シャア……シャア・アズナブル、君がハマーン・カーンに現役でうつつを抜かしているというのに、僕は10歳ツインパルスを失って完全な去勢退化だよぉっ!」
アムロはズボンのチャックを完全に閉ざし、毛布を頭から被ってウジウジの絶対防御形態に移行した。これにより、彼はガンダムΖΖの後半戦における一切の戦意を喪失。歴史の表舞台から完全にログアウトした、ただの不審な24歳のニートへと退化したのである。
その頃、宇宙のどこか(次なる逆襲に向けて潜伏中のシャア・アズナブルのプライベート空間)。
次期総帥としての本拠地を構築中だったシャアの脳内バイオ・センサーに、地球圏の彼方から情けないアムロのウジウジ・パルスが誤って混線、着陸してしまった。
「(……ア、アムロ……。私がお前との決着をつけるために、裏でネオ・ジオンの軍備を必死に整えているというのに、お前は宇宙の隔離私室で、地上の10歳児の死をおかずにしたセルフマニューバ自爆の反作用で鼻血を流し、下半身を機能停止させているというのか……! これでは、数年後に私がアクシズを落としてやっても、お前はウジウジと部屋の隅でティッシュを丸めることしかできんではないか! ナナイ! すまないが私に強い酒をくれ。ライバルが24歳にして完全に去勢退化してしまった……!)」
数日後、連邦軍上層部の監視セクションが、アムロの隔離私室のログを確認する。
「報告します。被監視対象アムロ・レイ、前夜のパルス受信以降、完全に下半身の全出力がデッドロック。現在はただの無害なウジウジ老兵と化しています。思想犯としての危険度は1ビットもありません」
「ふむ……。ハマーンのネオ・ジオンとの決戦に向けて、こいつをいつまでもここに隔離しておくのも予算の無駄だな。ちょうど新設される予定の、実態のない幽霊部隊『ロンド・ベル』の設立準備書類に、こいつの名前をダミーとして登録しておけ。どうせもう二度と立ち上がれない抜け殻だ」
こうしてアムロ・レイは、宇宙世紀0089年、戦意を完全に去勢されたまま、書類上だけでロンド・ベル隊所属へと名目上の換装を完了させた。
すべてのおかず燃料を失い、完全に冷え切った暗黒のウジウジ期。
ここから5年間の完全沈黙を経て、宇宙世紀0093年、彼の冷え切ったジェネレーターに復活の潤滑油を注ぎ込むことになる者が現れようとは、誰が予想できたであろうか!?