いつものお茶会1
暖かな陽気が指すある家の前。人形のような少女が何かの準備をしている。
「忙しい忙しい〜 」
嬉しそうな声がする。忙しいとは言っているが、とても楽しそうに言う。
「ね?パチュリー」
少女は問いかけた。とても上機嫌に。
彼女はアリス・マーガトロイド。この魔法の森に住まう、魔法使い。
「忙しいけれど…アリス、貴方とても楽しそうね?」
アリスに、紫髪の少女は言った。
彼女はパチュリー・ノーレッジ。ここから少し離れた"紅魔館"の住民。
「そうかしら?気のせいよ。」
「そう?まあ、別にいいけど」
気にする様子もなく、準備を続ける。
「ティーポットは何処に置いたらいい?」
「そこのテーブルの上に…っと、その前にテーブルクロスを敷いた方が良いわよね!」
「あとで蓬莱と上海にお菓子持って来させないと。あ〜忙しい!」
上機嫌にアリスは家の中に入る。
「全く…。もう少しゆっくりしても良いと思うのだけれど。」
「ま、久しぶりのお茶会だものね。それでも、私みたいに冷静に対応して欲しいものだわ。」
冷静と言っているが、彼女のノリノリである。
…………
???サイド
(こ…ここは?)
目が覚めると、知らない家の前にいた。
(私…どうして…)
…‥ダメ。思い出せない。
ふと視線を上げると、紫髪の人がいたから話してみる事にした。
「こ、こんにちは!」
「!?」
紫髪の人はびっくりしたようで、飛び跳ねた。
「あなた、ずっとそこにいたのかしら?…全然気付かなかったわ。」
「こちらこそ、初めまして……。」
軽く挨拶をした。この人は、少し大人しめな印象を受けた。
「あ〜忙しい 」
「ちょうど良いところに来たわね。アリス、貴方にお客さんよ。」
「え、私に?」
アリスと呼ばれた人は、少し驚いたように私を見た。
「う〜ん…?…私の知人ではないわね。」
「ええっ?違うの?」
「失礼ですけど…どちら様……あ!」
アリスは、問いかけの途中で何かを思いついたようだ。」
「魔理沙よ、魔理沙の知人よ。いつも、いつの間にか友達を増やしているでしょう。」
魔理沙…聞いたことがない。彼女達の知り合いだろうか?
「あー…。確かに。」
「知人だけ寄越して本人は遅刻?」
「いつものことだけれどね。」
どうやら魔理沙は友達がたくさんいそうである。…会ってみたいかも。
「ってこんなことしてる場合じゃないわ!お茶会の準備しなくちゃ!」
「自己紹介はあの子が来てからにしましょうか。」
「お手伝いします!」
とりあえず、魔理沙って人が来るまでは何もわからなそうだ。アリス達と準備をして待っていよう。
「助かるわ。じゃあ、パチュリーは椅子の配置を決めてもらえるかしら?」
「ええ!?わ、私にはこの椅子は重いわ…。まずは効率的に……」
「貴方は紅茶葉を運ぶのを手伝って。選ぶのに時間掛かるから。」
「すごく素敵ですね!」
お淑やかな雰囲気のテーブルに、設計された椅子の配置、そして紅茶がさらに素敵に見せていた。
「ええ。私もパチュリーも、紅茶が好きなの。」
「私達魔法使いは研究で籠りかぢだから、息抜きでもあるわね。」
……魔法使い?ということは、二人は魔法が使えるのだろうか?
「紅茶の香りで思考がほぐされて、新しい発想が出ることもあるのよ。」
「ティーポットはこっちへ。」
パチュリーは、椅子にあるクッションを見ていた。
「このクッション、良いわね!紅魔館にも、一つ欲しいわ…。」
アリスは、特別と言っていた茶葉を淹れている。後で飲んでみたいな。
「それにしても…遅いわね。ま、いつもの事だけれど。貴方も大変ね。」
「いいのよ。パチュリーだって苦労してるでしょう?……あの子ったら借りたままだし、よく散らかすし…。」
愚痴を言うアリスは、なんだかお母さんに見えた。
「もう日常茶飯事よね。」
「あ、紅茶が美味しいわ!」
「お菓子も合いますね!」
紅茶の甘さとお菓子の味が引き立ち、より一層美味しく感じる。
「良かったわ。今日のために準備したもの。」
特別なものと聞いたら、更に食べたくなってしまう。
「すまんすまん、遅くなったぜ!」
明るい声が聞こえ、声の方向を向く。黒い魔女帽を被り、メイド服の様な服を着ている少女がいた。
「「遅いわよ魔理沙!!」」
「いやー悪い悪い。ちょっと珍しい物を見つけて…。」
「そんな事はどうでもいいわ。あまりに遅いから、先に始めちゃったわよ。」
「貴方の招待客かま待ちぼうけてたわよ。」
「え?私の招待客?」
魔理沙は、私をじっくり見る。
「……んん?」
「あ、えっと…」
「うーん…誰だっけ?まぁいいか!お前も楽しもうぜ!」
魔理沙はかなり明るい性格のようだ。
「全く、適当なんだから。」
「いつものことよ。」
「むぐむぐ……紅茶もお菓子も美味いな!紅茶はパチュリーの持参、お菓子はアリスのお手製か?」
「ええ…そうよ。」
「よく気づくわね。」
「大したことじゃない。慣れ親しんだ味だからな。」
かなり楽しいお茶会をさせてもらっている。
「なによ、もう。」
「ちょっと失礼するわ。」
そう声が聞こえて来た。見ると、赤いリボンを結んだ、少女がいた。
「どうしたんだ、霊夢。」
「あ、お茶してたのね。私もいいかしら?」
「ええ。構わないわよ。」
アリスは、霊夢と呼ばれた少女のお茶の準備を始めた。
「それじゃあお言葉に甘えて…
たまには紅茶もいいわね。」
「それで…博麗の巫女がこんな森へ来るってことは、何か起こったの?」
「あぁそれはね、これよ。」
そう言い霊夢は青く光る石を取り出した。ブロック状の、奇妙な石を…
初すぎてちょっと変でも気にしないでください….