銃にも青春にも勝てなさそうなんだが?   作:死にそうだけど頑張る人

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開幕敵対は人外のノルマ

 

あーるー晴れた、ひーるー下がりー

 

いやこんな寂しい歌を歌う気分じゃねぇわ。

知名度的にも状況的にもさんぽとか歌ってる方が良いわ。

 

それに少しづつだが言語を理解できる様になってきたぞ!!

この体すげぇなぁオイ、スポンジの様に技術や文化を吸収していくわ。

 

『んふふ〜♪ホシノちゃんに見せたらびっくりするだろうな〜♪』

 

ほーん、どうやらホシノちゃんなる人に許可でも貰いに行くのだろうか?

まあペット飼うなら許可は取らないとね?

自分で言ってて悲しくなって来た。

 

にしても今更だけどここって何処なんだろうか?

ゴビ砂漠とか、有名どころの砂漠にはとても見えないし。

そもそもなんだよあの天空に浮いてるクソデカリングは。

俺の知ってる世界じゃない・・・(真実)

 

それにさっきから目を逸らしてたけど其処彼処で映画とかでしか聞かない様な銃声が鳴りまくってるんだが?

 

えっ俺これからこんなバイオレンスな世界で生きていかなきゃいけないの?

てか俺は銃弾とか爆弾とかでダメージとか食らったりすんのかな?

分からないぞ、こんなクソデカアメーバみたいな未確認生物だけど見た目によらず貧弱クソ雑魚ナメクジかもしれん。

 

ひぇ、つまり今の俺って滅茶苦茶ピンチだったりする?

 

今度こそお祈りした方が良いかな・・・

 

揺れる袋の中で十字を切りながらお祈りをしていると突然全身を衝撃が襲う。

 

うーん、評価☆1だぜ!!成長性があり過ぎるだろ・・・

伸びる気すらしねぇわ

 

暫くするとドタドタとこの場を離れる音が響き渡りこの場を静寂が包む。

 

・・・お邪魔しま〜す?

 

流石にずっと待っているのも退屈なのでキツく締められた袋の結び目から滲み出る様に脱出する。

 

え?勝手に外出て大丈夫なの?と思ったそこの君!!

全くもってその通りなのである!!

クソが!!もっと考えてから行動出来ねぇのか俺はぁ!!

 

マジでどうすんのこれ、怒られるの確定じゃない?

いや怒られる以前に殺虫スプレーとか掛けられて即死するのでは?

すげぇ、死神がニコニコで大鎌の差し入れしようとして来やがる()

 

いやでも・・・命の恩人に何も返さずにはいさよならってのも気に食わないしなぁ・・・

 

その時、頭の中にある昔話が思い浮かんだ。

 

ごんぎつね・・・確か色んな物を何も言わずに置いて行ってるシーンがあった筈・・・

待て、これでは?

 

ごん!!お前だったのか!!

 

心の中で哀れにも撃ち抜かれた狐に感謝と追悼を捧げながら是妙案とせっせと計画を立てていく。

 

うぅん、差し入れっぽくするにも女性の喜ぶプレゼントとかってよくわかんないしなぁ

別に食べ物とかそう言うもんで良いのかな?

 

あーでもないこーでもないと卓上で不定状の体を歪ませていると唐突に頭の中にビリビリとした直感が走る。

 

あ?

 

プシュンッ

 

ほぼ反射で体を横に捻ると元いた場所に小さな弾痕が残る。

 

その弾痕が目に入った瞬間、頭の中は急激に冷め切りその殺意の出所へと視線を向ける。

 

「・・・」

 

無言でこちらに拳銃を向けるピンク髪が視界に入る。

 

・・・はぁっ!?!?

 

相手がこんな至近距離にいるとは思わず驚くと同時にプシュンプシュンと静かな殺意の音が部屋に鳴り響く。

 

ちょっ!?マジッ!!無理なんだけどっ!?

 

しかし、ありがたい事にこの体は銃弾の軌道と着弾点を直感的に割り出せるスペックを持っていた為に体に銃弾が当たると言う事は無かった。

 

クソッ!!人生でここまで人らしい言葉を発せない事を恨んだこたぁねぇんだけど!?

 

体をAやOなどの形に変形させながら弾丸を避けていると当たらない事実に苛つきが混じり出したのかどんどん避けるのが難しくなってきた。

 

その結果、避けても避けた先に置かれる様にして放たれている銃弾に当たり始めて焦燥が心を蝕み始める。

 

あっこれまず

 

今までに無かった3発のほぼ同時の射撃は体を吹き飛ばして遥か後方へと吹き飛ばされた。

 

ぅぎっ!?クッソいてぇ!?

 

何とかこれからぶつかる壁に備えて体を変形させているとガチャリ、と後ろから音が鳴る。

 

気付いた時には既に時遅く、ぐにゅりと言う音と共に体に衝撃が走る。

 

「もごごごごっ!?」

 

あってめぇそんな口動かしたら

 

瞬間、銃弾が体に直に直撃する。

 

その衝撃により体が震えて端々が高速で振動して制御を失った。

 

その衝撃と振動は命の恩人にもダイレクトに伝わった様で仰向けに倒れてしまった。

 

そして纏りの無くなった自分の体は顔から剥がれ落ちて地面で逃げ道を探す様に蠢いた後、蒸発する様に消えて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・っだぁっ!?いった!?マジでバチクソにいてぇんだけど!?

 

急浮上した意識が抱いた最初の感想は痛みへの文句だった。

 

あーもう、ホントにぃ・・・

てかここって何処だ?床下とか?

最後は後ろからぶち抜かれてそれで、どうなったんだ?

 

体を動かすと一部が外気に触れたのか冷たくなる。

 

お、外かな?と考えてそこから一気に飛び出る。

 

『脱出、成功、歓喜』

 

「え?」 「は」

 

すみませんここから入れる保険ってありますか?

 

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