銃にも青春にも勝てなさそうなんだが?   作:死にそうだけど頑張る人

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俺は畜生か何かか?

 

待て、少し整理させてくれ。

 

Q 自分は今何処にいる?

 

A 命の恩人の首筋から体出してるよ()

 

Q 奥にいる俺の命を狙ったチビピンクはどんな感じ?

 

A 目からビーム出せそう(白目)

 

Q 結論は?

 

A 死ぬんじゃない?

 

銃口が向けられるのを察知して体を縮める。

 

するとズヌヌと音を立てながら自分の黒い体が命の恩人の首筋に沈んでいったのだ。

 

??????????

 

いや待て俺そんな不思議生物だったの!?

えっえっえっどう言う事なの?

生き物の隙間とかに潜り込むんじゃなくて染み込む様に引っ込むってどんなバケモンだよ!!

バケモンだわこんちくしょう!!

 

『要求、会話、敵対、否定』

 

こ、こうなったら命乞いだ!!

命乞いをするのだポッター!!(錯乱)

 

「しゃ、喋った!?」

 

「お前っ・・・!!」

 

あぁん逆効果ァ!!

 

「今すぐユメ先輩から離れろッ!!」

 

あぁもうどいつのこいつもぉ・・・人の話を聞かねぇ奴ばかり・・・!!

 

この世界に来て約半日、既になんとなくである事を理解し始めていた。

 

全員言葉より先に鉛玉ぶっぱしかしねぇ野蛮人だと言う事を!!

 

おのれ人間許すまじ、何の為の言葉だと思っているんだ!!

 

会話が出来ないと言うよりもさせて貰えない現状に対して彼は強く激怒した。

 

その時、体の黒いの部分の一部が白色に変化し膨張を始めた。

 

それと同時に卓上に置かれた拳銃をこちらに向けると同時に発砲される。

 

はぁ?そんな真正面から?この俺を?たかが鉄の塊如きで?

 

舐めてんのか?

 

何処からともなく湧いてくる自信とともに、

 

白く膨張を始めた部位を前方に向けると薄く広く伸びる。

 

パキンッ

 

銃弾が白い部分に触れると慣性を完璧に殺し切ったのかその場で止まる。

 

すると銃弾がぐずぐずと崩れ始めて白色に変化し吸い込まれて行く。

 

・・・ふぅ、で?俺がやったこれは何なの?

ごめん勝手にキレて勝手に戸惑ってるのは本当に申し訳ないけどこれはマジで何?

 

腕を引っ込めるとそれに追随して白い壁も元に戻る。

 

『・・・要求、会話』

 

そっと背後から顔を出して再び言葉を繰り返す。

 

「だったら先輩から離れろっ!!話はそれからだ!!」

 

そう言って再び銃口が向けられる。

 

しかし何をとち狂ったのか、恩人はその自身の体から生えている怪物を庇う様に抱き寄せたのだ。

 

「ホシノちゃん、ちょっと・・・落ち着こう?ね?」

 

「・・・は?」

 

ピンク髪、今のは俺も同じ反応するわ。

えっなんで自分の体から生えてきたヘンテコ真っ黒くろすけを庇ってるんすか?

 

『子供、理解、不能、何故、味方?』

 

「うぇぇっ!?庇ってあげた方からも言われるのは予想外だよ!?」

 

ごめんけど人間は理解できない物には恐怖する物なんだ。

 

『推測、我、汝、敵、確認?』

 

「んん?助けてホシノちゃん!!意味が分かるけど分かんない!!」

 

「いやシンプルに『恐らく私はお前の敵だぞ?分かってるのか?』だと思いますが?」

 

『感嘆、桃髪、優秀』

 

「は?」

 

「はぇ〜、よく分かるなぁ・・・」

 

オイ待てピンクやめろ銃口を向けるんじゃない死ぬだろ俺が

 

銃口に手を伸ばして無理矢理射線を逸らしているとつんつんと体を突かれる。

 

『何用、子供』

 

「あの、今の君と私ってどうなってるの?」

 

『不明、謝罪、我、自身、詳細、不明』

 

「ホシノちゃん」

 

「自分にも自分の事が分からない、申し訳ない、とかでしょ」

 

「おお〜」 『桃髪、優秀』

 

「黙って下さい、それとそこの貴方・・・今の発言、もう一度お願い出来ますか?」

 

『?、桃髪、優秀』

 

「その一つ前です。」

 

『不明、謝罪、我、自身、詳細、不明』

 

「つまり、少なくとも今の貴方は自身の意思と関係が無いとしてもユメ先輩を傷付ける可能性があるって事ですよね?」

 

『肯定』

 

真横で「ひぇぇ」と恩人が声を上げるがそれに関しては本当に申し訳ないと思っている。

 

「う、で、でもホシノちゃん?私がしっかり面倒見るからさ?ね?お願い!!」

 

『我、犬、否定』

 

「はあ!?命の危機かもしれないんですよ!?それと!!貴方は現状犬以下の畜生同然です!!」

 

『!!、桃髪、酷評、我、憤怒』

 

「あ?今この場で今度こそ脳天撃ち抜いてやりましょうか?ん?」

 

「ちょっと!?そもそも君は私の体に居るんだから私も巻き込まれちゃうよ!?」

 

む、巻き込むのは本意ではない・・・

 

『桃髪、宿主、感謝、必要』

 

「はっ!!助けられたのは貴方の方ですよ?貴方こそ感謝するべきじゃないんですか?」

 

『宿主、共闘、要請』

 

「ダメだよ!?」

 

チッ、ビビリが

 

「ねぇ今絶対私の事バカにしたよねぇ!?」

 

『否定、冗談』

 

じょーだんだってぇ!!そんな本気にせんで下さいよ!!

 

えっちょっ体握らないでマジでやばばばばばばば

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんでこの世界の奴らは未確認生物を素手で握り潰して変形させれるんだよ、普通もっと触るのに躊躇するだろうが

 

数分もすれば彼の身体は見事な粘土細工の様な姿へと変形していた。

 

「で、結局どうするんですか?コイツ」

 

「う"、流石に捨てたりしちゃうのは可哀想だし・・・あっ!!」

 

ぱん、と手を叩いて名案と言わんばかりに口を開く。

 

「この子に名前を付けたらきっとホシノちゃんも愛着が沸くと思うんだ!!」

 

「『?』」

 

「せ、先輩?とうとう頭がおかしくなっちゃったんですか?」

 

『宿主、脳、異常、?』

 

「んもぉ!!てか君は私がせっかくフォローしてあげてるんだからもっと味方してよ!?」

 

そんなこんなで騒がしい名付け会が開かれた訳だが・・・

 

「ドロちゃん!!」

 

「却下」『宿主、思考、正常、?』

 

「ぼくじゅー!!」

 

「舐めてます?」『・・・』

 

「スラりん!!」

 

「は?」『桃髪、水、要求』

 

何勝手に別のことやってるんですかと頭を叩かれた。解せぬ

 

『桃髪、宿主、戯け、?』

 

「いやアレはポンコツというか・・・まぁ」

 

「うそこの空間に味方が一人もいない・・・」

 

無論こんな全否定していればいつの間にかひぃん、と何処かで聞いた様な鳴き声を上げて不貞腐れてる薄緑を黒いネバネバが何とか宥める光景が出来上がっていた。

どんな光景だよ

 

「う、うぅ・・・じゃあホシノちゃんが最高にかっこよくて強そうで可愛い名前付ければ良いじゃん!!」

 

『桃髪、健闘、祈願』

 

「・・・ふぅ、落ち着け私」

 

やばい助けて宿主!!お前の後輩なんかバチクソにキレてる!!

髪の毛が少し逆立ってるって!!何だお前(錯乱)

 

だがしかし流石はこの中で唯一の常識人、怒りの矛先を筋肉で端折り黒板に幾つか候補と思われる物を書き足して行った。

 

『マティ』 『フォス』 『ネロ』

 

オイ何だこの厨二病の欠片を感じる名前は

 

『桃髪、厨二、発動、?』

 

「ふっ、どっかの誰かさんがかっこいい名前が欲しいんじゃなかったんですか?」

 

てめっ!!このやろっ!!ニヤニヤしてんじゃねぇぞ!!

絶対当てつけで厨二臭い名前付けられるんじゃねぇかよ!!

あーもうほんとイヤ!!

 

空中で体をグネグネと曲げながら文句を言っていると一つの名前が目に入った。

 

側から見ていた2人も急に静かになった怪生物を不思議に思ったのか黒板に触手を這わせる怪生物を覗き込む。

 

大きく書かれた文字と文字の間、ノートの端の落書きのような拙い文字で書かれたその名前がその怪生物から飛び出る。

 

『我、名前、モノ』

 

「・・・まあ、良いんじゃないですか?」

 

「じゃあ決まり!!君は今日からモノちゃんだよ!!」

 

・・・にしても、何であんなにモノとか言う名前に惹かれたんだ?

厨二臭ぇ中で比較的まともそうだったから?

全然あり得るわどうしようもっと考えるべきだった

 

わなわなと震える傍らで声が上がる。

 

「あ、私達も自己紹介したほうが良いんじゃない?」

 

「それもそうですね、覚えれる記憶力があるかどうかは怪しいですが。」

 

は?殺すぞ?

 

講義の意を表す為に尖らせた両腕を高速回転しながらピンク髪に近づくが普通に1発で叩かれて折れた。嘘だよな?

 

『我、想定、上、力』

 

「何だか悲壮な感じの所申し訳ないですが自己紹介させて貰いますよ。」

 

「小鳥遊ホシノ、まあ貴方にこの名前が言えるか分からないので覚えなくても良いですよ」

 

やっぱこのガキぶちのめした方が良いんじゃねぇの

 

「私は梔子ユメ!!これからよろしくね!!」

 

そう言いながら眼前に出された掌をハイタッチの要領で叩く。

 

『宿主、我、宿主、好意』

 

「えぇ〜?もぉー!!照れちゃうなぁ!!」

 

オイオイ何だこの純粋さは

見習えホシノ、これが先輩だ

あの、その先輩にえげつない事してそうな俺は良いんすか?

ダメに決まってるだろぶっ殺すよ?

 

「・・・」

 

・・・

 

「・・・」

 

視線が痛え、何?何なの?怖いよぉ!!

 

『ホシノ、何用、?』

 

先程からじぃと見つめてくるホシノに対して勇気を振り絞って質問をする。

 

「貴方、生物学上雄ですよね?」

 

!?!?!?

何故分かったこの女!?

 

『何故、?』

 

「勘です」

 

『勘』

 

「勘です」

 

『・・・』

 

「えっモノちゃんはモノくんだったの!?」

 

『肯定、自認、雄』

 

逆に雌だった方が良かったのかよ悪かったな野郎で

 

・・・待て、ユメのプライベートはどうなった?

自分とて恩人のそういう所を見たくはないんだが?

やばい社会的且つ精神的に死ぬ、気不味さで体捻れそう

 

するとナイーブになったせいかぐでぇ〜と体がドロドロに溶け始めたのだ。

 

突如形を失い始めたモノにユメが大慌てで何とかしようとしているが崩れる事は止まらず、更に速度を加速させていった。

 

もうほんと無理、マジ嫌、えなに?俺命狙われかけた次には健全な女子高生と不健全な関係()になっちまうって神は俺の事嫌いなの?

 

しかしそこで思考の海から現実に目を向けるとある事に気付く。

 

視界がぼやけてる?

 

先程までは180度近くまでくっきり見える視力を持っていたのに今ではぼやけた色が視界を覆い尽くしているのだ。

 

それになんか、生温い?いや下の方は結構暖かい?

 

未知の現象に少し不安を抱き、外の景色を脳内に思い浮かべる。

 

全ッ然俺の体の使い方わかんねぇんだけど、此処から出るにはどうしたら良いのこれ?

 

一旦状況整理だ。

 

此処は? 知らん、でも生き物とかに近い熱を感じる。

 

出る方法は? わからん、気合いじゃね?

 

今すべき事は? わからないけど行動しろ!!

 

オッケー成程つまり生を求めて足掻けって事ね。

 

やってやろうじゃねぇかよこの野郎!!

 

意地でも外に出てやると意気込んだその瞬間、

 

ズロッ

 

「へっ?」

 

『?』

 

「首じゃなくてお腹から!?」

 

おぉ、出れた出れた。

ん?でもさっきと出てる位置が違う?

声も上から聞こえてきてるし・・・

 

上に視線を向ければ赤面したユメ

 

ほうほう、成程成程。

 

自分の体が生えているであろう位置に目を向けるとボタンがはち切れたシャツ、その上に見えrそうになった所で目を背ける。

 

へぇ?それで?

 

目の前にいるのは桃色の死と。

 

『ホシノ、我、罰、享受』

 

アビドス砂漠に生き物とは思えない叫び声が響き渡った。

 

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