メガゾーン23 ヴィルデ・ザウ ―FX艦隊壊滅―   作:tell M.G.

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第3話 初陣

敵デザルグ艦隊接近。

総員、第一戦闘配備。

 

艦内へ警報が鳴り響く。

 

その瞬間、新造戦艦FXは初陣を迎えた。

 

巨大なFXを中心に、複数の護衛艦が陣形を展開していく。

 

次々と発進する戦闘機ファイター。

各艦も次々と発進していく。

無数の推進光が、暗い宙域へ広がっていった。

 

護衛艦格納庫。

 

光一は、自機ヴィルデ・ザウの前で大坂と田口へ視線を向けていた。

 

「俺は以前、敵機と交戦したことがある」

 

いつになく真剣な声だった。

 

「敵機は、こっちより機動力も攻撃力も上だ。正面からまともにやり合うな」

 

二人の表情が引き締まる。

 

「もしヤバいと思ったら、迷わず離脱しろ。いいな」

 

「了解!」

 

「了解です!」

 

二人が同時に返答する。

光一は小さく頷いた。

 

「それとコールサインを確認しておくぞ。大坂はイエロー、田口はレッド。間違いないな?」

 

「イエロー、了解!」

 

「レッド、了解です!」

 

その時――。

 

艦内放送が響いた。

 

『先行部隊、敵機と交戦開始! 各機、戦闘準備急げ!』

 

格納庫内の空気が一変する。

 

次々と護衛艦から射出されるヴィルデ・ザウとゼロゼロハーガン。

 

モニターへ戦況映像が映し出された。

敵H型部隊と先行隊が激突する。

 

ゼロゼロハーガン部隊が高速機動で敵機を包囲。

 

数の優位を活かし、一機を追い詰めた――ように見えた。

 

次の瞬間。

 

閃光。

 

ゼロゼロハーガン一機が爆散した。

 

「っ……!」

 

格納庫内に緊張が走る。

 

反撃するもう一機のゼロゼロハーガン。

その背後からヴィルデ・ザウが突撃する。

 

ゼロゼロハーガンが囮となり、敵機の注意を引き付ける。

 

そこへヴィルデ・ザウの砲撃が直撃した。

敵H型、一機撃破。

 

「やった……!」

 

大坂が思わず声を漏らす。

 

だが――。

 

別方向から飛び込んできた敵機が、ゼロゼロハーガンへ襲い掛かった。

 

回避する間もない。

 

直撃。

 

ゼロゼロハーガンは火球となって砕け散った。

 

続けてヴィルデ・ザウが反撃へ移る。

だが敵機は、その攻撃を紙一重で回避。

逆に背後を取る。

 

翻弄されるヴィルデ・ザウ。

高機動で振り回され、次第に追い詰められていく。

 

そして――。

 

敵機の砲撃が直撃した。

ヴィルデ・ザウは胴体を貫かれ、爆散した。

 

格納庫が静まり返る。

先程までの高揚感は、もう無かった。

 

光一は静かに口を開く。

 

「……行くぞ」

 

二人が無言で頷く。

三人は格納庫奥、自機へ向かった。

 

光一はヴィルデ・ザウのコクピットへ乗り込む。

 

ハッチ閉鎖。

 

薄暗いコクピット内へ、起動シークエンスの光が走る。

 

メインスイッチを押し込む。

低い駆動音。

 

直後――。

 

機体全体が唸りを上げた。

荒々しいエンジン音がコクピットを震わせる。

モニターが次々と起動。

 

照準。

推進器。

武装システム。

 

全て正常。

 

『1番隊、射出スタンバイOK』

 

通信が入る。

 

光一は操縦桿を握り締めた。

 

「1番隊、出るぞ」

 

『イエロー、了解!』

 

『レッド、了解!』

 

前方ハッチがゆっくりと開いていく。

暗黒の宇宙。

戦火の光。

 

次の瞬間――。

 

ヴィルデ・ザウとゼロゼロハーガン二機が宇宙へ放たれた。

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