第九話 大死然
がばっ
目覚めた。
「ん~~さむっ」
そうだ下着じゃん。えーと、狼の皮、皮……あった。ふぅ。
ずいぶん寝た気がする。疲労が大きいと判定されたのだろうか。まぁ昨日は色々あったからな。結局何キロ移動したんだ?私。多分300Kmくらい移動しているかもしれない。
ん?
とはいえ、こっちの人格は戦闘用の人格ではない。正確にはこっちの人格で戦闘をガチガチにやった経験がないのである。そのため切り替えるか、もしくはもうこのゲーム用に新しく人格を作ってしまう必要があるのだが……正直、切り替えるより新しくするほうが楽しそうである。となると、問題になるのはキャラメイクか……わりと雑にやってしまったのである。ここまでリアリティのあるゲームだとは考えていなかったのだ。とはいえボディの変更するつもりがないし、多分できないだろう。変えたいのは髪色と髪型である。髪色は現在灰色だが正直もうすこし派手でいい。女アバターに変声の時点で身バレはないだろうし、目立つも何もないだろう。髪型は……シンプルにロングは戦闘の邪魔である。髪の毛が肉体を貫通するなんてゲーム的な処理はこのゲームに、ない。
まぁそれもこれも街に帰った後の話である。正直言ってここは完全に適正レベル外の気しかしないので、死に戻りになるだろうが。街に床屋とかあるかな?まぁ多分探せばあるだろう。
さてと、取りあえず今日は男の精神でやるとして、現実に意識を戻そう。
周囲は昨日確認した通り、下は落ち葉で満ちていて、足場になっている。気になったので地面を掘ってみたが、落ち葉の下には絡まった木の枝があった。上もまた同じように木々が絡まっている。俺が昨日突っ込んだ穴が見えているが、大体塞がっている。成長速度は尋常ではないようだ。
この空間はちょっとしたセーフティゾーンなのか知らないが、モンスターはおらず、枝で閉じている。ちなみに立って手を伸ばしても届かない高さの天井なので、割と快適に過ごせそうな場所である。
さてもう一つ気にすることがあるとすればそれは俺の格好である。当然だが一晩寝ても変わっていない、痴女状態である。どうにかしなければ。
一先ず簡易的な服だけ作ることにする。素材はフォレストウルフの毛皮と、フォレストスパイダー(仮)の糸である。針があるわけではないが、穴はナイフで開けられるので、下着の上に被せるくらいの服ならなんとか作れなくもない。早速作っていこう。
変態は蛮族にレベルアップした!
というわけでまぁ応急処置だが何とかなった。ちなみに作成途中でスキルを一つ獲得した。それは、
・サバイバルクラフト 素材そのままを用いた物の作成に、補正が入り、作成された物は通常よりも頑丈になる。
である。雑に便利なスキル、こういうのは好きだ。
とにかく、服の用意はできた。次は周囲の探索である。周囲といってもこの空間に出口はなく、掘るかなにかして作り出さなければならない。ちなみに上方向は森のてっぺんにたどり着くだけなので作っても意味はない。というかまた例の濡羽みたいなやつに攫われかねないので行きたくない。
というわけで横か下なのだが、今回は下で行く。なぜなら、下方向に耳を澄ましたところ、モンスターの蠢く音がか弱くではあるが、聞こえたのである。せっかくこんな場所まで来たのだから一戦は交えたい。というか、素材をどうにか分捕りたい。モンスターある所に素材在り、である。モンスター自体も素材になるし。
掘削が完了した。大体2mである。結構掘りぬいたがステータスのお陰で割と早く穴は完成した。途中でスキルを獲得しなかったら相当な時間がかかっていただろう。
・
穴をあけた先は、かなり広い空間だった。縄を周囲の枝に結び付け、それを伝って降りることにする。
するするする~
あ、たりねぇ……仕方ない。
ひゅ~っどん!
「痛ったたた、微妙に長さ足りんかった……これ戻れる?」
ギリギリ助走つけてジャンプすれば縄に届くか……?まぁいい、探索といこう。その空間を説明するなら、ぶっとい木の枝によって構築された巨大な道である。複数の木の枝が、螺旋状に絡まり、道を構成している。流石、数百メートル級の木々である。上部にある空間でさえこの有様。それにどうやらこの森林、光を必要とするような軟弱な木ではないようだ。というか、水が必要な木なのかもわからない。確か植物の限界高度って200もいかないくらいだし。
この道の太さは大体直径10m前後、大体のロープを使って作った例のフック付き投擲用ロープは残念ながら引っかかったまま取れないので残りのを使って降りたのだが足りなかった。
うーん、光苔である程度の明るさはあるし、暗視もあるとはいえ……なんか不気味だ。
さて、取りあえず前へ進むとして、武装は相変わらずナイフのみなのがなんとも不安である。このサイズの道を使うモンスターがいるなら、流石に初心者武器のナイフ一本は厳しい。壊れないのが何よりの救いである。流石に、素手はムリ。
取りあえず、不意打ち対策に
うーん、周囲に採取できる素材はなさそうである。残念だ。せっかくこんなところまで来たのだから素材はインベントリを埋めるくらいにはほしいのだが、ね。モンスターを狩れるかわからない以上、環境素材はターゲットなのだが……
というか、先が長すぎやしないだろうか。こんなダンジョンじみたとこまで規模感がイかれてなくてもいいというに。
モンスターもいないs
左の壁に違和感
ぐ わ ぁ
はっ?
蛇が木に擬態……!!
ひゅっ バガガガガガガ!!!!!
咄嗟に前に飛びのいたのがよかった。どうにか回避し、転がりながらよける。
「なんだこいつ……!木でできた蛇、か?」
この蛇、スケール感がこの道を作る木の太さと同じであるため、太さが3mくらいある。長さは、わからん。
「いやどうやって殺せと……!?こいつ血とか出るのか…?」
いやまてこれ擬態だ、木で肉体が構築されているわけじゃない!
いやだがそれが何だというのか。現状使える攻撃スキルはファタル・パリィしかない。使えないことはないだろうが、正直言って誤差の範疇。ナイフ一本で出来ることいえば……目潰しか。
あーだめだ、蛇にはピット器官がある。実のところ見れば場所はわかるのだが……こいつには、おい、10もありやがる。計12カ所をナイフで攻撃だぁ?単純計算難易度六倍じゃねぇか。目潰しだけならやれる自信は……
おっと、突進だ
全力で横に回避し、何とか逃れる……と思わせる。既に戦闘時取りあえず起動しておこうセットこと、
「
足を固定し衝撃を抑え腕を構えて突進を受け流し一列に並んだ
「しゃあ!!」
ギシャァアアアアア!!!
「うっるさ、サイズがデカいと鳴き声もデカいんだなこいつ。」
決めた、基本的にこいつに対してはカウンターでやる。さっきの
あと多分さっき
さーて、あとは反対のピット器官と目玉のみ。それを潰せばあとは……どうなんだろうな。殺せるのか……?このデカブツ?
有言実行、ということで感覚器官をすべて破壊することに成功した。奴はというと、現在暴れ狂っているので手が付けられない状況。何度か切り付けてみたものの、胴体への攻撃は無駄そうである。血は出るがナイフの刃渡りでは微々たるもの。血は止まるから本当に意味がない。となると選択肢は脳を突くことなのだが、それも厳しい。単純に脳天にたどり着く難易度もそうだが、刃渡りも足りないし骨が固い。
あー、そういえば
そこから先は大立ち回りであった。尾を避け体を飛び越え頭に向かって走りぬき、ロデオのように足を挟んでナイフを叩きつける。それを延々と繰り返し、避けて殴って突き刺して。蛇の脳天に穴を掘りぬく無理難題は、実に3時間かけて行われた。
『スキルが進化しました』
『スキルが進化しました』
『スキルが進化しました』
『スキルが進化しました』
『スキルが統合進化しました』
『スキルを獲得しました』
「だぁーー!!!!終わったぁ゛ーーー!!!」
蛇の脳天に立ち、雄たけびを上げる。
ああ゛ー、疲れた~……ほんっと、レベル差があり過ぎる。攻撃性能は感覚器潰したからともかく、硬すぎる!3時間殴り合いする羽目になるとは思わなかった。
だが楽しかったのも事実だ。最後の方は流石に飽きてきたが。割と厳しかったのはこいつの巻き付き系である。喰らったら死ねるので即離脱が基本だった。この体、太すぎてよけるのが……ん?あれ?なんでこいつポリゴン爆散しないんだ……?生きて……はさすがにない。ん?素材が丸々落ちるパターンとか存在するのか??え、割とだるい。パーティーいるならともかくこんなのインベントリに入るかよ。
あー、鱗はがして骨取り出してあるかわからんが魔石引っ張り出して……牙抜いて肉切って……やべぇ、一日溶ける………………めんどくせー
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プレイヤーネーム:ソフィア
性別:女性
種族:人間
ジョブ:
【ステータス】
STR(筋力):23→32
VIT(耐久):22→28
AGI(敏捷):55→65
INT(知力):10→13
MND(精神):15→22
TEC(技術):40→55
LUC(幸運):25→27
SEN(感覚):35→45
【
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- └
【一般スキル】
《アクティブ》
-ファタル・パリィ→
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-ストップ・ステップ→
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-サバイバルクラフトNew!
《オート》
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-キルステップ→
-ラン&キル
-コールド・ブラッド
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《パッシブ》
-ノンストップ・ランニング
-ゴブリンキラー
-フォレストウルフキラー
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-暗視
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