メガゾーン23 ―託された希望―   作:tell M.G.

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第4話 共に

次々と押し寄せてくる敵部隊。

 

暗黒の宇宙空間で、

無数の閃光が交差していた。

 

前衛では、

B.D.のザーメ・ザウと二機のヴィルデ・ザウが激しく敵を迎撃している。

 

ザーメ・ザウが撃ち漏らした敵機を、

周囲のヴィルデ・ザウが次々と仕留めていた。

 

だが敵の数は減らない。

 

まるで絶望そのものが、

こちらへ押し寄せてくるようだった。

 

その時。

 

ナカオの警報が鳴り響く。

後方から三機のH型が高速接近。

 

敵だ!

 

ナカオは叫ぶ。

 

敵機は巧妙だった。

 

スペースシップ群を背後に捉える位置取りで接近してくる。

 

こちらが撃てば、

誤射でスペースシップを巻き込む。

 

友軍のヴィルデ・ザウは射撃を止め、

サーベルを抜いた。

 

だが。

 

敵H型が先にビームを放つ。

 

直撃。

 

ヴィルデ・ザウが爆散した。

 

さらに別方向でも閃光が走る。

 

別の友軍機が被弾。

 

爆発。

 

機体の破片が宇宙へ散っていく。

 

――こいつ!

 

ナカオは怒りのまま、

先ほど味方を撃墜したH型へオーブガンを放つ。

 

一発、

二発。

 

敵は避ける。

 

三発目。

 

ようやく敵機が爆散した。

 

だが休む間もない。

次の敵がすぐ目前まで迫ってくる。

 

ナカオの横を、

一機のヴィルデ・ザウが高速で通過した。

 

敵H型へ接近。

 

サーベルを突き立てる。

敵装甲を貫通。

 

だがその瞬間、

H型の触手がヴィルデ・ザウへ絡みついた。

 

離脱できない。

 

『くそっ……!』

 

パイロットの声。

 

そのまま敵機は、

ヴィルデ・ザウごとスペースシップへ突っ込んでいく。

 

閃光。

 

爆発。

 

スペースシップが轟沈した。

 

その光景を見た瞬間。

 

B.D.の動きが、

ほんの僅か止まった。

 

敵はその隙を逃さない。

二機のH型が左右から触手を伸ばす。

 

ザーメ・ザウの脚部、

そして右腕へ絡みつく。

 

バチバチッ――!!

 

高圧電流。

 

『ぐっ……!』

 

B.D.が苦痛に顔を歪めた。

 

すぐ横にいた友軍のヴィルデ・ザウが、

サーベルで触手を切断する。

 

だが。

 

直後に別の敵ビームが直撃。

援護に入ったヴィルデ・ザウは爆散した。

 

触手から解放されたザーメ・ザウ。

しかし機体の機動力低下は明らかだった。

 

少佐!

 

ナカオは加速する。

ザーメ・ザウへ向け一直線に飛ぶ。

 

もう少しで届く――。

 

その瞬間。

 

警報。

 

背後。

 

うわっ!

 

敵の砲撃がナカオ機へ直撃した。

背部バーニア損傷。

機体が激しく揺れる。

スピードが上がらない。

 

――やられる!

 

そう思った瞬間だった。

 

ザーメ・ザウが振り向く。

オーブガン発射。

 

ナカオの背後へ迫っていた敵H型が爆散した。

 

その時だった。

 

敵部隊を突破したスペースシップ群が、

次々と地球へ向け加速していく姿が見えた。

 

青い星へ向かって飛んでいく、

最後の希望。

 

『ナカオ』

 

通信が入る。

 

B.D.だった。

 

『お前も行け』

 

『今ならまだ間に合う』

 

『スペースシップに回収してもらえ』

 

ナカオは即座に首を振った。

 

「自分は……!」

 

乱れる呼吸。

 

震える声。

 

「自分は少佐と最後まで共に行きます!」

 

「ずっと一緒だったじゃないですすか!」

 

「なのにこんなところで、一人にしようなんて、

納得できません!」

 

「少佐の信じていた正義を……共に貫かせて下さい!」

 

沈黙。

 

そして。

 

『……ふっ』

 

B.D.が小さく笑った。

 

何かを言いかけた、その瞬間だった。

 

宇宙空間が、

突如白く染まり始める。

 

ADAM。

 

月面から放たれた巨大な光が、

MZ23と周囲の兵器群へ向け広がっていく。

 

「あれは……!?」

 

ナカオは息を呑んだ。

 

機体を動かす事すら忘れ、

ただその光を見つめていた。

 

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