そらマリ   作:raian sinra

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### 第七十一章:秘密結社holoXの暗闘と、託された「呪いのLINE」

ホロライブ公式3Dスタジオの広大な控え室。

そこに、ただならぬ緊張感(と滝のような冷や汗)を漂わせている一人の女幹部がいた。

秘密結社holoXの頭脳であり、宝鐘マリンの熱狂的ファンにして、現在では『そらマリ観測委員会(防衛隊)』の最前線に立たされている鷹嶺ルイである。

今日の配信は、宝鐘マリンと6期生(holoX)全員——ラプラス・ダークネス、鷹嶺ルイ、博衣こより、沙花叉クロヱ、風真いろは——による、総勢6名の大型コラボ特番である。

「……ハァ、ハァ……」

ルイは、壁際のソファに座るマリンの前に立ち塞がり、まるで要人を警護するSPのように目を血走らせていた。

「ル、ルイ……? どうしたの、そんなに息荒くして。今日の企画、そんなに体力使うやつだったっけ?」

何も知らない同期の博衣こよりが、不思議そうに首を傾げる。

「なんでもないわ、こより。……ただ、今日のコラボは【 絶対に負けられない戦い 】になるって、気を引き締めていただけよ」

「戦い? バラエティ番組でござるよ?」

風真いろはが、きょとんとした顔で竹刀袋を置く。

ルイは内心で血の涙を流していた。

(あんたたちは何も知らないからそんな呑気なことが言えるのよ……!)

今日のコラボには、あの「ホロライブの絶対神」であり、マリンの重すぎる恋人(パパ)であるときのそらは出演していない。

しかし、だからといって安全だなどとは微塵も思っていなかった。むしろ、そらが物理的にいないからこそ、画面の向こうからの【 監視の目 】はより一層厳しさを増すのだ。

ルイのスマートフォンには、今朝、ときのそら本人から送られてきたメッセージが表示されていた。

『ルイちゃん、おはよう✨

今日はマリンちゃんとholoXのみんなのコラボだね! すっごく楽しみ!

私は今日、お家でゆっくり配信を見させてもらうね。

ルイちゃん。……holoXのみんなは元気いっぱいだから、マリンちゃんがケガ(意味深)しないように、しっかり【 守って 】あげてね?

もし、私のマリンちゃんに【 余計なこと 】をする子がいれば……明日、どうなるかわかってるよね? 

ルイちゃんの幹部としての手腕、期待してるからね 』

それは、応援メッセージの皮を被った、完全なる【 脅迫状(呪い) 】であった。

「余計なこと」——つまり、過度なスキンシップや、マリンの秘密に迫るような言動である。

もし、同期の誰かがマリンに抱きついたり、キス魔の沙花叉がマリンに不用意な接触を図ったりすれば、明日のマリンの腰が砕け散るだけではない。防衛を任されたルイ自身も、女神の天罰を受けることになるのだ。

「……船長」

ルイは、後ろでガクガクと震えているマリンを振り返った。

マリンの首元には、先日の5期生コラボの際にそらからつけられた強烈な「マーキング(キスマーク)」を隠すため、不自然なほど分厚いチョーカーが巻かれている。

「船長、安心してください。今日のコラボ、この鷹嶺ルイが身命を賭して、同期の魔の手からあなたをお守りします」

「ル、ルイぃぃぃ……! あんただけが頼りよぉぉ……! もう船長、これ以上パパ(そら先輩)を怒らせたら、本当にベッドに鎖で繋がれちゃうかもしれないのぉぉ……!」

涙目ですがる海賊と、決死の覚悟を決める女幹部。

何も知らないラプラス、こより、沙花叉、いろはの4人が「今日のマリン先輩、なんか変だね?」「緊張してんのかな?」と呑気に笑い合う中、熾烈を極める【 宝鐘マリン絶対防衛戦・holoX編 】の幕が切って落とされた。

### 第七十二章:開戦、猛獣(沙花叉)と探偵(こより)の挟撃

「Yes My Dark!! 秘密結社holoX総帥、ラプラス・ダークネスだ!」

「Ahoy! 宝鐘海賊団船長、宝鐘マリンですぅ〜!」

「待たせたな! 鷹嶺ルイだ!」

「こんこよ〜! 博衣こよりです!」

「しゃかまた〜! 沙花叉クロヱでーす!」

「でゅんどこどーん! 風真いろはでござる!」

公式3Dスタジオの明るいセットの中、6人でのコラボ配信がスタートした。

今日の企画は『holoX vs 宝鐘マリン! 絆と知略の三番勝負!』という、体を動かすゲームとクイズを交えたバラエティである。

「いや〜、マリン先輩! 今日は我々holoXが、先輩をコテンパンにしてやりますからね!」

こよりが、持ち前の頭脳派アピールで宣戦布告をする。

「ふふん、望むところよ! 船長の年の功……じゃなくて、海賊の経験値を見せつけてやるんだから!」

マリンは、平静を装いながら先輩らしいポーズを決める。

しかし、開始早々、最大のバイオハザード(物理的スキンシップの鬼)が牙を剥いた。

「えへへ〜、マリン先輩〜! 今日もいい匂いするぅ〜! ぎゅーってしていいですかぁ〜!」

「——ッ!?」

沙花叉クロヱである。

彼女はホロライブ内でも屈指の「距離感バグ」であり、大好きな先輩には息をするように抱きつき、匂いを嗅ぎ、隙あらばキスをしようとする猛獣だ。

沙花叉が、両手を広げて無防備なマリンへと飛びかかろうとした瞬間。

「沙花叉ァァァァァァッッッ!!!」

ダァァァンッ!!

という鈍い音と共に、鷹嶺ルイが沙花叉のボディに強烈なタックル(スライディングブロック)をぶちかました。

「ギャンッ!? な、何すんのルイ姉!?」

沙花叉が床に転がり、涙目で抗議する。

「近づくな!! あんた今日お風呂入ったの!? 臭い沙花叉が、神聖なるマリン先輩に触れるなど言語道断!! ソーシャルディスタンスを保ちなさい!!」

「入ったもん! 昨日ちゃんと水浴びしたもん!!」

ルイは、息を荒くしながら沙花叉とマリンの間に立ち塞がった。

(危なかった……! 沙花叉の匂い嗅ぎからのハグなんて、画面の向こうのそら先輩に見られたら、一発でレッドカード(お仕置き確定)よ!!)

「な、なんか今日のルイ姉、当たりが強くないでござるか……?」

いろはがドン引きしている。

「あ、あはははは! ルイは船長への愛が重いからねぇ〜! 嫉妬しちゃったのかな〜?」

マリンが滝汗を流しながら必死にフォローを入れるが、そこで黙っていないのが、holoXの頭脳(探偵)である博衣こよりだった。

「……えー? 本当ですかぁ?」

こよりが、ジト目でマリンに近づいてくる。

ルイは警戒度をマックスに引き上げた。こよりは物理的な接触こそ少ないが、その『観察眼』と『鋭い追及』は、ある意味で沙花叉よりも厄介なのだ。

「マリン先輩、今日なんか……不自然じゃないですか?」

「ふ、不自然!? なにが!?」

「その首のチョーカーですよ。普段の3Dモデルでもつけてますけど、今日のはやたらと太いというか、首元を完全に隠すようなデザインですよね? なにか、首元に……『見られちゃマズいもの』でも隠してるんですかぁ〜?」

こよりが、ニヤニヤしながらマリンの顔を覗き込む。

「——ッッッ!!!」

マリンの心臓が急停止した。

(こいつ……! 鋭すぎる! 探偵の肩書きは伊達じゃないってこと!?)

事実、マリンの首元には、先日のコラボでそらに吸い付けられたキスマークが、コンシーラーでも隠しきれないほどくっきりと残っている。その上からさらにチョーカーを巻いて、物理的に封印しているのだ。

「なっ、ないないない! なにも隠してないよぉ!? こ、これは! 今日のファッションのアクセントっていうか! そう! チョーカーってエッチじゃん!?」

マリンがしどろもどろになっていると、こよりはさらに目を輝かせた。

「怪しい……! 助手くんたち、これは特大のスクープの匂いがするよ! マリン先輩、ちょっとチョーカー外して見せてくださいよ!」

こよりが、マリンの首元へ手を伸ばそうとする。

(マズい!! あれが全国放送されたら、そら先輩のマーキングが全世界に公開されるどころか、その後のそら先輩の独占欲が大爆発して、船長が社会的に抹殺される!!)

「させないわよこよりィィィィッ!!」

ルイは、再び猛スピードでこよりの前に立ちはだかり、その両腕をガシッと掴んだ。

「きゃっ!? な、なにルイ姉!?」

「クイズよ! 今から私が超難問のクイズを出すわ! 頭脳派のあんたなら答えられるわよね!? 答えられなかったら一生『ポンコツコヨーテ』って呼ぶわよ!!」

「ええっ!? なんで急にクイズ!? 助手くん助けてー!!」

無理やりこよりの意識を自分に向けさせ、強引にコーナーを進行するルイ。

その背後で、マリンは「ル、ルイ……あんたは命の恩人よ……!」と膝から崩れ落ちていた。

### 第七十三章:総帥の膝枕と、ござるの純真無垢

第一の危機(沙花叉のハグ)と第二の危機(こよりの追及)をなんとか凌いだルイだったが、休む暇もなく次の試練が訪れた。

「おい貴様ら! 吾輩を差し置いて勝手に進めるな!」

総帥、ラプラス・ダークネスである。

彼女は、小さな体を大きく見せるようにふんぞり返り、マリンの前に立った。

「宝鐘マリン! 貴様は吾輩の偉大なる力の前にひれ伏すのだ! さあ、そこへ座れ! 吾輩が貴様の膝の上に乗って、玉座として使ってやろう!」

(……膝枕!!)

ルイの脳内に警報が鳴り響いた。

ラプラスがマリンの膝の上に乗る。それは一見、子供が大人に甘えているような微笑ましい図に見えるかもしれない。

しかし、画面の向こうで見ている「パパ(そら先輩)」のフィルターを通せば、それは完全なる【 マリンのパーソナルスペース(特等席)への不法侵入 】である。

「お、いいよぉ〜! 総帥、船長の太ももは柔らかくて最高だからね! さあおいで!」

マリンは、これが「おいしいバラエティのくだり」だとわかっているため、笑顔で膝を叩いてラプラスを迎え入れようとした。

(バカ船長!! あんた自分の立場わかってんの!? そら先輩が画面の向こうで包丁研いでるかもしれないのよ!?)

「よし、ならば失礼して……」

ラプラスがマリンの太ももに腰を下ろそうとした、その瞬間。

シュバッ!!!

鷹嶺ルイが、マリンとラプラスの間に高速スライディングで滑り込み、あろうことか【 マリンの膝の上にルイが仰向けに寝転がる(スライディング膝枕) 】という、アクロバティックな防御技を繰り出した。

「——ブフォッ!?」

マリンの太ももに、ルイの後頭部がクリーンヒットする。

「な、なんだ貴様!? 吾輩の玉座を横取りするとは何事だ!!」

ラプラスが激怒する。

「はぁ……はぁ……総帥! 私が! 私が総帥のクッションになります! 船長の太ももは、まだ総帥には早すぎます!!」

ルイは、マリンの膝の上で仰向けになりながら、ぜえぜえと息を切らして叫んだ。

「わけがわからんでござる!! 今日のルイ殿、完全に挙動不審でござるよ!?」

いろはがツッコミを入れる。

「ル、ルイ……あんた、そこまでして私を……!」

マリンは、膝の上で息も絶え絶えになっているルイを見下ろし、感動(と恐怖)の涙を流した。

(ありがとうルイ……! 今、画面の向こうのそら先輩は『ふふっ、ルイちゃんいい仕事するね。マリンちゃんの膝は私だけのものだもんね』って、絶対満足げに頷いてるはずよ……!)

しかし、その油断が、最後の最も恐ろしい伏兵を呼び覚ましてしまった。

純真無垢な侍、風真いろはである。

「でも、マリン殿。拙者、最近のマリン殿を見てて、すごく思うことがあるでござるよ」

いろはが、竹刀袋を抱えながら、純度100%の澄み切った瞳でマリンを見つめた。

「えっ? な、なにかな、いろはちゃん?」

「マリン殿、最近すごく……『綺麗に』なられましたよね?」

「——ッッッ!!!!」

マリンとルイの心臓が、同時に跳ね上がった。

「な、なんのことかなぁ〜!? 船長はいつでもピチピチの17歳(おいおい)だよぉ!?」

「いえ、なんていうか……昔のセクハラおじさんみたいな雰囲気が抜けて、すごく『女性らしい』というか、色気があるというか……」

いろはは、全く悪気のない、純粋な称賛の言葉としてそれを紡ぐ。

「拙者、思うでござる。マリン殿……さては、【 恋 】をしてるでござるね!?」

ドッッカーーーーーン!!!

スタジオに(マリンとルイの脳内に)、特大の爆弾が投下された。

「ええっ!? マリン先輩に彼氏!? マジで!?」

「スクープ!? 助手くんスクープだよこれ!!」

「えー! マリン先輩ズルい! 誰なの誰なの!?」

ラプラス、こより、沙花叉が一斉に食いつく。

マリンは顔面蒼白になり、膝の上のルイは白目を剥いて気絶しかけている。

(いろはぁぁぁぁぁ!! あんたのその無自覚な純粋さが、一番の猛毒なのよぉぉぉぉ!!)

「ち、ちが、ちがうの! 恋なんて! してない! 船長はみんなのものだから!!」

「嘘でござる! その潤んだ瞳、そして時折遠くを見つめてニヤニヤする仕草! 少女漫画で読んだ『恋する乙女』のテンプレと完全一致でござるよ! お相手はどこの殿方でござるか!?」

「殿方じゃないのぉぉぉぉ!!(自爆)」

マリンはパニックのあまり、「男ではない」という最大のヒントを自ら口走ってしまった。

「殿方じゃない……? ということは、ホロメンの中に相手が……!?」

こよりの探偵脳がフル回転を始める。

「えっ!? ホロライブ内恋愛!? 誰!? 3期生の誰か!?」

「吾輩か!? 吾輩の魅力にメロメロになったのか!?」

「ストォォォォォォォップ!!!!!!!」

ルイが、マリンの膝から跳ね起き、カメラの前に大の字になって立ち塞がった。

「今日の配信はここまで!! これ以上は! これ以上は私の命(と船長の貞操)が持ちません!! みなさん、さようならァァァァ!!」

ルイの絶叫と共に、配信の画面は強制的に『Thanks for watching!』のエンディング画面へと切り替えられた。

公式コラボ配信において、前代未聞の【 防衛隊(ルイ)による強制終了 】であった。

### 第七十四章:決死の身代わり(生贄)と、画面の向こうの女神

配信が強制終了された直後のスタジオ。

「はぁ……はぁ……っ、お、終わった……」

ルイは、床に膝をつき、肩で大きく息をしていた。

マリンも、ソファに崩れ落ち、放心状態で天井を見つめている。

「ちょっとルイ姉! なんで勝手に終わらせるの!? これからマリン先輩の恋バナ(スクープ)を聞き出そうとしてたのに!」

こよりが頬を膨らませて抗議する。

「そうだよー! クロヱ、まだマリン先輩にぎゅーってしてないのにー!」

沙花叉が不満げに腕を組む。

「……お前ら、本当に何もわかってないのね……」

ルイは、虚ろな目で同期たちを見上げた。

「私が強制終了しなかったら、今頃このスタジオに【 隕石(女神の天罰) 】が落ちて、ホロライブごと消滅してたかもしれないのよ……」

「隕石? ルイ殿、何をおかしなことを言ってるでござるか?」

いろはが不思議そうに首を傾げる。

その時だった。

『ガチャリ』

スタジオの重厚な防音扉が、静かに開いた。

「——みんな、お疲れ様」

凛とした、しかしどこか甘く、背筋が凍るような冷たさを内包した声。

そこに立っていたのは、私服姿の——ときのそらだった。

「「「そ、そら大先輩!?」」」

ラプラス、こより、沙花叉、いろはの4人が、驚いて直立不動になる。

「えっ、そら先輩!? 今日はオフだって聞いてたのに、どうしてスタジオに!?」

こよりが尋ねると、そらはフフッと優しく微笑んだ。

「うん。お家でみんなの配信見てたんだけどね……。マリンちゃんが、すっごく楽しそうに【 恋バナ 】の追及を受けてたから。心配になって、お迎えに来ちゃったの」

その「お迎えに来ちゃったの」のトーンが、ホラー映画の殺人鬼が放つそれと同じだったことに気づいたのは、マリンとルイの二人だけだった。

「ひゃいっ……! そ、そら先輩……っ」

マリンが、ソファから転げ落ちるようにして立ち上がり、そらの前に直立不動で並ぶ。

「マリンちゃん。……お疲れ様。今日はいろんな子に囲まれて、大人気だったね?」

そらは、マリンの顎を指先でクイッと持ち上げ、潤んだ瞳を真っ直ぐに見つめた。

「でも、私がちゃんと見てるって、忘れてなかったよね?」

「わ、忘れてないですぅ! 船長、ルイのおかげで、誰にも触られてないし、誰のことも膝に乗せてません! いろはちゃんの質問も、必死で誤魔化しました!!」

「うん。ルイちゃんが頑張ってくれたのは、ちゃんと見てたよ」

そらは、床にへたり込んでいるルイの方を向き、完璧な女神の微笑みを向けた。

「ルイちゃん。今日は、私のマリンちゃんを【 泥棒猫たち 】から守ってくれて、本当にありがとう。幹部としての働き、見事だったよ」

泥棒猫。

そのパワーワードに、こよりや沙花叉たちはビクッと肩を震わせた。

(ど、泥棒猫!? うちらのこと!? なんでそら先輩、そんなに怖い顔してるの!?)

何も知らない4人は、ここでようやく「ただならぬ空気(絶対的な所有権の主張)」を肌で感じ取り、互いに身を寄せ合ってブルブルと震え始めた。

「も、もったいないお言葉です、そら大先輩……。私はただ、ホロライブの平和を……お守りしただけで……」

ルイは、忠誠を誓う騎士のように深く頭を下げた。

(生き延びた……! 私、女神の逆鱗に触れずに、任務を完遂したのね……!)

「じゃあ、マリンちゃん。……お家に、帰ろっか?」

そらは、マリンの腰にガシッと腕を回し、自分の体へと強く引き寄せた。

「ひゃうっ……! はい、帰ります……パパ……」

完全に毒気を抜かれ、服従のポーズをとる海賊。

そらは、マリンを抱き寄せたまま、固まっている6期生の4人に向けて、最後にフワリと笑いかけた。

「みんな、今日はマリンちゃんと遊んでくれてありがとうね。でも、マリンちゃんは【 私の恋人 】だから。……あんまりベタベタ触ったり、無理な質問をして困らせたりしたら、私が許さないからね? 」

「「「「——ッッッ!!!!」」」」

ラプラス、こより、沙花叉、いろはの4人の脳が、完全にショートした。

「こ、恋人ォォォォォォ!?」

「そら先輩とマリン先輩が!? ガチで!? マジで!? ホントに!?」

「えええええええええ!?」

「わけがわからないでござるぅぅぅ!!」

パニックに陥る4人を背に、そらは「ふふっ」と満足そうに笑い、マリンを連れてスタジオを後にした。

残されたのは、真実を知り発狂する6期生の4人と、

「……これで、6期生も全員【 観測者(共犯者) 】の仲間入りね。ようこそ、底なし沼へ」

と、一人静かに燃え尽き、満足げに微笑む鷹嶺ルイだけであった。

ホロライブの秘密の交際は、防衛隊の決死の活躍も虚しく(むしろ自爆により)、また一つ新たな世代へとその強大な「愛の重さ」を轟かせることになったのである。

 

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