僕のヒーローアカデミア A Little Extra   作:ジョン堂

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 お読みいただき恐縮千万。


エピソード13 みんな個性的でいいね?むしろ個性強すぎて腹いっぱい

 雄英体育祭第一種目『障害物競走』――俺はただいま第1関門『ロボ・インフェルノ』を突破して1位で先行中!

 

『雄英体育祭1年ステージ予選!第一種目は障害物競走!!ルールはコースアウトさえしなけりゃ何でもありの残虐チキンレースだ!!その興奮の模様は、各所に設置されたカメラロボがお届けするぜー!!さあさあ先頭と後続が大分間あいてっから実況巻いてくぞ!!』

 

 実況のプレゼント・マイクが忙しそうだ。

 

 その後も切島やB組の鉄哲、爆豪の名前が実況で上がるのを聞きながら、俺は第2関門を視界にとらえる。

 

『オイオイA組気賀がもう第2関門かよッ!?後続にネタバレだが仕方ねえ!!第2関門!落ちればアウト!!それが嫌なら這いずりな!!『ザ・フォーーール』!!!

 

 地面がくり抜かれ、底の見えない崖になり、切り立った足場が点々とそびえ立ちロープで結ばれている。

 こんなステージ作れるとか、雄英のプロヒーロー先生達凄えな。

 

 しかし悪いが俺はここでも止まらねえぞ!!

 

 スピードそのまま【擬似・舞空術】で空を行く!

 

『ああァーー!!また飛びやがったぁーー!!おいおい折角作ったコースなんだから少しは苦戦しろよ!!パワーローダー泣くぞ!!?』

 

『余計な事を言うな、山田』

 

 なんかプレゼント・マイクと相澤先生の掛け合いが聞こえるが、俺は競技の真っ最中――気にしてる場合じゃない!

 

「ッとあ!よし!」

 

 第2関門突破!

 

『A組気賀!ほぼノンストップで後続をどんどん引き離して独走状態ー!追い縋るのは同じくA組轟!更にその後をまたもA組爆豪が続いてくー!!』

 

「クソがぁーー!!待ちやがれ湯気野郎ぉーー!!」

 

 連続の爆発音と暴言、音の距離からして爆豪は今、第2関門エリアに入ったところか。

 派手な氷結音はしないがプレゼントマイクの実況からして、轟はもう少し先――このままのペースなら追い付かれる心配はなさそうだ。

 

 だが、俺はスピードも手も緩めない――更に差を広げていくぞ。

 

『先頭はかな~り先行ってバラけてるが、下は団子状態!上位何名が通過するかは、公表してねえから安心せずに突き進めッ!』

 

 とか、プレゼントマイクが実況している間に、俺は――

 

『さあ、早くも最終関門!かくしてその実態はぁ……』

 

 最終関門到達っと。

 

一面地雷原!!地雷の位置はよく見りゃわかる仕様になってんぞ!目と足酷使しろー!!』

 

 確かに地面がボコボコ不自然な色になっている。

 普通は地雷を避けて地道に進んでいくんだが……俺は関係ない!

 飛ぶ!

 

『つっても空飛べる気賀にゃあ意味ナッシングッ!!後続追え追えー!このままじゃあ独走過ぎんぞーー!!?』

 

 デッドヒートをお望みの様だが、その為にスピード落として後ろを待つなんてのはただの舐めプだ。

 俺はとことん突き進むぜ――!

 

『止まらねえーー!!?後続辿り着いてもいねえ内に!気賀は早過ぎで最終関門突破ぁー!!トップ独走ぉーーー!!!』

 

 あとはゴールまで障害物無し――もう誰も追いつけん!

 

『イレイザー・ヘッド!お前のクラスのやつスゲーな!どういう教育してんだぁ!?』

 

『俺は何もしてねえよ』

 

『なんて言ってる間に来たァー!雄英体育祭1年ステージー!!序盤の展開からある程度結果自体は予想はできたろうが、にしてもここまでの結末を誰か予想できたかぁー!?』

 

 予想は超えていくものだろう!

 

『今!1番にスタジアムに帰って来たその男ー!!』

 

 スタジアムへの暗い通路を抜ける!

 

『気賀巧のー!あり得んくらいの独壇場をーー!!』

 

『ワアァァァァァーーー!!!???』

 

 スタジアムが沸き返る。

 色とりどりの紙吹雪が舞い散る。

 

「ッシャァ!!」

 

 右拳を空に突き上げ、ガッツポーズ――ぐらいしてもいいだろう、今は!

 

 俺が、1位だ――!!

 

 

 

 その後、遅れる事数分――緑谷が2位でゴール。

 すぐに轟、爆豪が続き、続々と同級生たちがゴールしていき、順位が確定していった。

 

 

 

『1年ステージ、第一種目もようやく終わりね。それじゃあ結果をご覧なさい!』

 

 全員がゴールしたところで、ミッドナイトの進行でスクリーンに順位が発表される。

 

1位――A組 気賀巧

2位――A組 緑谷出久

3位――A組 轟焦凍

4位――A組 爆豪勝己

5位――B組 塩崎茨

6位――B組 骨抜柔造

7位――A組 飯田天哉

8位――A組 常闇踏影

9位――A組 瀬呂範太

10位――A組 切島鋭児郎

(以下略)

 

『予選通過は上位42名。残念ながら落ちちゃった人も安心なさい。まだ見せ場は用意されているわ』

 

 基本的に原作と変わらない、俺が皆を下に押し下げた感じだ。

 緑谷はどうやって2位になったのか、今回自分の事に集中していたから分からん……。

 【フルカウル】早期習得が少しは好影響を与えていてほしいが……。

 

 と、他人の事ばかり気にしていてもいかん。

 ここからが本戦、張り切っていくか。

 

『さぁて、第二種目よ!私はもう知ってるけど、何かしら~。何かしら~、て言ってるそばから、コレよ!』

 

 スクリーンに映し出された種目は――『騎馬戦』。

 

 やはり原作と同じ――でもコレ、ただの騎馬戦じゃないんだよなぁ……。

 

『説明するわ――』

 

 始まるミッドナイトの競技解説。

 

 先ず参加者42名で2~4名のチームを作る。

 参加者各員には予選通過順位からポイントが振られる。

 ポイントは最下位42位5Pから順位1つごとに5Pずつ上がっていく。

 ただし、1位は例外――

 

『1位に与えられるポイントは――1000万!!

 

 衝撃のプライス――瞬間、参加者全員の視線が俺に突き刺さりまくる!

 

――つまり1位(俺)の騎馬を落とせば、どんな順位からでもトップに立てる――

 

『そう……!上位の奴ほど狙われちゃう下克上のサバイバルよ!』

 

 という事だからな。

 そりゃ皆も目の色が変わる訳だ。

 

『上をいく者には更なる受難を……雄英に在籍する以上何度も聞かされるよ。これぞ“Plus Ultra”!予選通過1位の気賀巧くん!持ちポイント1000万!!』

 

 集中する視線は、重圧となって襲い掛かってくる……!

 緑谷は、やはり主人公だ……なんのかんの言いながら、このプレッシャーをやる気に変換できるんだから。

 俺なんかこの割とチート【個性】がなければ、この場に立ってすらいなかったろう。

 だが、立っているものは仕方ない。

 俺ももう後には引けない。

 

 このまま、トップを走り続けてやる……!

 

『それじゃあ、騎馬戦のルールを説明するわ』

 

 さて、ルール説明再開――

 

 制限時間は15分。

 各人に振り当てられたポイントの合計が騎馬のポイントとなる。

 騎手はポイント数が表示された鉢巻を巻く。

 終了までに鉢巻を奪い合い、終了時のポイント総数を競う。

 取った鉢巻は首から上に巻く。

 鉢巻を取られても、騎馬が崩れても、アウト(脱落)にはならない。

 競技中は【個性】発動あり。

 ただしあくまで騎馬戦、悪質な崩し目的の攻撃は一発退場。

 

『それじゃこれより15分!チーム決めの交渉スタートよ!!』

 

 ミッドナイトの宣言と共に、スクリーンの時計がカウントを開始する。

 同時に周囲がざわつき始める。

 

 さて……俺もチームを作らねば。

 1位通過の俺がチームが組めなくて不戦敗なんて、末代までの恥だからな。

 

「気賀!俺と組め!」

 

「ねえ気賀くん!私と組んで!」

 

「気賀、俺と組んでくれ」

 

 砂藤、葉隠、障子が順に勧誘してくる。

 他にも耳郎や峰田も周囲を取り囲んでいる……。

 

 この中だったら……。

 

「よし、葉隠!組もう!」

 

「ホント!?やった~!!」

 

 俺は透明人間の葉隠をチョイスした。

 

「すまんが、俺は葉隠と2人で騎馬を組む。みんなは他を当たってくれ」

 

『ええ~!?』

 

 不服の声を上げるクラスメイト達には諦めてもろて――これで俺は不戦敗は免れる。

 

「ねえ、気賀くん?組んでもらえたのは嬉しいけど、私で大丈夫なの?」

 

 浮かぶ体操着の葉隠から不安な声。

 

「ああ、大丈夫だ」

 

「本当?騎馬戦だと、私【個性】が全然意味ないから、鉢巻守れないかも……」

 

「心配するな。俺に任せておけ。葉隠は必ず俺が守る」

 

「わ~、気賀君チョー頼もしい!今の、女子が彼氏に言ってほしい台詞ランキングベスト5に入るよ~!」

 

「なんだそのランキング……」

 

 葉隠とそんなやり取りをしながらチーム結成――ちなみに内緒だが、葉隠を選んだ理由は1に『軽い』から、2に……『女子』だから……やっぱり、どうせ肩に乗せるなら、ねえ?

 理由1・2なら耳郎でも良かったんだが、そこは葉隠のアピール勝ちということで。

 

 葉隠と談笑しながら見ていると、続々と騎馬が組まれていく。

 

 緑谷は麗日・常闇、あとサポート科のゴーグルやバックパックやメカシューズを装備した女子『発目』と騎馬を組んだ――原作通りの面子だな。

 他にも爆豪や轟も各々騎馬を組んでおり、昔の記憶なんで細かいところが曖昧だがどっちも原作通りの面子だと思う。

 

 爆豪がチラチラどころかギラギラとこっちに殺気を向けてきている……あいつホントに高1か?

 

 やがて15分のチーム決めタイムが終わり、各自スタート位置へ。

 

『それじゃあ、いよいよ始めるわよ!』

 

 ミッドナイトの宣言で、各チームが騎馬を組み、騎手がポイント鉢巻を巻きだす。

 

 さて、いっちょやってみっか――。

 

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