悲しすぎてアニメカムクヨ一気見なのに勢いで書きました間違ってる情報あったらごめんね
どれが嘘で、どれが本当なのか最早自分自身でも分からなかった
「残念ながらきみは死刑どころではすまされない」
ただ、そう、曖昧だけれどこれはきっと自分自身の本質であり本当だったはずだ。多分。
「ベネティム・レオプール、きみを勇者刑に処す」
私はただ、ガッカリさせたくなかっだけだった。
結論として。俺は転生したらしい。
それも最悪な事に、懲罰勇者のベネティム・レオプールに。
マジで有り得ない終わった世界にも関わらず懲罰勇者で、しかもベネティムとかいう口以外取り柄の無い雑魚になってしまった。
その事を知ったのは所謂自分が修理とやらをしてもらって、さっさと此処から出ろベネティム・レオプール等と呼ばれ居た場所から追い出されたからである。その時は混乱して俺もまともに返事が出来なかった為曖昧なまま案内されるままに個室に居る。
その時にこれからお前は懲罰勇者として死ぬまで戦ってもらうなんて言われたので最初も最初、本当にベネティムさんが勇者になったばかりなのだと思う。
そんなこんなで個室に暫く呆然と思考整理をしているとなんかこっちを蔑むように見てくる偉そうな態度の人が出てこいなんて言ってきた。どうやら勇者達の顔合わせらしい。
なんとなく今までの話を聞くに懲罰勇者部隊9004隊は今回発足したばかりの部隊で、その為の顔合わせらしい。
そんな言葉をぼーっとしながら聞いて、思案した。
まず俺にはなんか嘘ついて良い感じになんか辻褄合わせして最終的に凄いことするなんて神懸り的才能なんてない。
嘘や演技はある程度はなんとかなるだろうが、そこら辺は最早ベネティムの才能だ。
原作や書籍を読んでいないが、多分アイツはすぐ思考停止するだけで地頭自体は良いんだと思う。
と言うより本能?ガッカリさせたくなかったという言葉を見るに家庭環境の問題かな…多分親が厳しくて常に色んな人の顔色を窺い続けて生きてきたんだ…
とは言えおそらく大器晩成型というか、焦ると思考が纏まらないような悪癖を持っていそうな彼にとってはプレッシャーは大敵で、まともに思考がまとまらないままガッカリさせたり怒られるのが怖くて適当なまま答え出したりして叱られて失望されてそれで更に焦るという悪循環になったんじゃないか?
あの性格であの悪癖とああいうことをするに至った経緯を考えた適当な考察だが、割と的を得ている気がする。
多分INTやEDUは平均より上くらいはある。めちゃくちゃ頭がいいという訳では無いと思うが。すぐ焦るので多分POWがめちゃくちゃ低い。図太さを少し感じるのでSAN値は削れやすいけど多分寝たらすぐ忘れて元の値に戻る感じ。気持ち悪いな?
話が脱線した。つまり、そんな適当してあの世界であそこまで生きてきて尚且つ神懸り的予言を当ててしまったのはベネティム自身の悪運と地頭の良さと無意識の最強の立ち回り力のおかげなのである。
勿論そんな事凡人の俺が出来るわけも無い、頭はそこまで良い訳では無いし立ち回りもそこまで上手くない。戦闘力なんて戦闘技術も無ければ身体能力はベネティムだ。特殊能力なんて無い。
そこで考えた。凡人な俺でも出来る事、いや…生き残る為の方法。
それは強い奴らを全員誑かして好意的に思ってもらって守ってもらう事だ。
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そう結論を出してからすぐに顔を合わせる事となった。数人程度だったが懲罰勇者の面々を見て俺は目を丸くした。
確かにタツヤやライノーと言った原作キャラは居たが、それ以外は見知らぬモブだったのだ。
よく考えたら、有り得る事だった。懲罰勇者なんて特攻し続けたらいずれ使い物にならなくなるし別に原作の勇者達が最初から初期メンバーとして居るとは限らないと。
それに気付いてからは尚更原作に向かうまでは守ってもらわないといけない事にも気付いた。唯一のチートのような存在である朧気な原作知識ですら、今の状況ではあまり使い物にならないの。
他の面々は色々と個性豊かでぼーっとしてる人だとか険悪そうな顔してる人とか飯食ってる奴とか色々居た。
そしてその中で目立つ者が一人居た。
「やぁ、僕はライノー志願勇者さ!さぁ同志諸君、是非これから皆一丸となって人類を守る為に一緒に奮闘しようじゃないか!」
全員満場一致でなんだコイツと内心で思った。
8割やら9割の奴らがライノーに訝しげな視線を向けてアレコレ言っている。当然だコイツは頭がおかしすぎる。
とは言え、最終的に生き残るのはここに居る木っ端達じゃなくてタツヤとライノーだ。俺は媚びる為に優しげに微笑んで手を差し出した。
「こんにちは、ライノー。私はベネティム・レオプール。きっと役には立ちませんが皆さんとは仲良くしたいと思っていますし私が出来る事でしたらなんでもしますよ!どうぞ、よろしくお願いします」
「やぁ同志ベネティム。そうしてくれるのはとても嬉しいよ。ところで、その手はどうしたんだい?」
コイツ、握手を知らないのか。まぁ魔王現象なら当然か。
「嗚呼、これは握手と言ってですね…手を握り合う事で友好の意を示す行為ですよ?他の皆さんは勿論、あなたとも仲良くなりたいと思ったので」
そう言って優しく微笑んでやるとライノーは嬉々とした表情で手を握り返して来た。力が少し強いというか痛いが我慢して笑った。
「なるほど、これが友好の証なんだね…ありがとう同志ベネティム、とても良い事を教わったよ!僕も君とは仲良くしたいし、もし良ければ博識そうな君に色々と教授願いたいよ。僕はどうやら、世間知らずらしくてね。」
「はい、勿論ですよ!私に出来る事なんてその程度の事でしょうし、それで貴方が助かるのであればいくらでも。」
実際、この言葉に嘘は無い。俺に出来ることなんて本当にそれくらいだろうし物を教えたり幹事のような裏方作業をする事をあまり苦に思わない。
それに、ライノーは本当に素直で純粋に自分の事を尊敬して仲良くしたいと思っているし、間違っていたらちゃんと反省して改善もするし努力もする。
正直言って人間性(?)で言えば原作懲罰勇者部隊の中でも上位クラスに居て良いと思っている。同族殺し異常愛者で胡散臭すぎるのが無ければ本当に良い奴だよ。教えがいがある。
そんな事を内心で思っていると黙って周囲を見詰めていたモブの男が口を開いた。
「おい、ライノーとやら。アンタは頭おかしいだろうしどうせ気にもとめないだろうが一応忠告してやるよ…ソイツの罪状は詐欺だよ。しかもとんでもねぇキチガイ詐欺師。最悪の大嘘吐き様って訳だ…噂によると王宮をサーカス団に売り払おうとして王宮移転1歩直前にまで行ったんだとさ…だから、ソイツの事を信用しない事を勧めるよ」
嗚呼、面倒臭い事言われたなぁ。それはベネティムがやった事であり俺がやった事では無いのである意味冤罪だが俺はベネティム偽物として申し訳無いがベネティムの身体と立ち位置をこれからも借りるし、ベネティムと俺が別人だという事を証明する手立ても無ければそれをするつもりもないから受け入れるが。
「そうですね…はい、それは事実です。やった事は本当なので否定はしませんが…お願いします、追記はさせて下さい。」
困ったような下手な笑顔を浮かべて、言葉を続ける
「私の出自や育ち、環境は詳しくは言えませんが特殊でして…私自身何か特別な才能を持っていたわけでは無いのでそうしなければ…口には出来ないような事になってしまうので。最悪の事態ではありますが懲罰勇者としてあそこから離れられたのは幸運でしたね。…嗚呼、身の上話なんてどうでも良いですよね、ごめんなさい。」
悲痛そうな困ったような、頑張って笑おうとして失敗したような表情を浮かべつらつらと嘘を述べながら彼の元へ歩み寄った。
「でも……だからこそもうあんな最悪な嘘は吐きたく無いんです。あの環境を離れられたからこそ、吐くとしても私は誰かの為の…誰かを守る為の嘘を吐きたいんです!貴方の名前を教えてくれませんか?私は貴方たちの為なら出来ることならなんだってしますよ!」
顔を暗くしてから、ベネティム・レオプールには決して似合わない胡散臭さを欠片も感じられない無邪気な笑みを浮かべた。
その目には、これからの期待と純粋な好意が乗っていて、それはその男一身に向かっていた。
「あ、嗚呼………。…俺は、ヴィーウスだ。…分かった分かった…分かったからそんな子供みたいな目で俺を見るんじゃねぇよ、詐欺かもしれねぇが普通に気まずいだろ…」
当然まだ疑念は晴れていないようだが、これからの行動次第でどうにかなる。これから俺は全力でこの隊員達に奉仕し寄り添い励まして行く。それくらい別に苦とは思わない。それで俺を守って生きていられるのなら、なんでも良かった。
「はい、ヴィーウスさん…これからよろしくお願いします…!」
心底嬉しい、と言った控えめながらも元気な笑顔で頷いた。
他人の脳を焼くにはやっぱり献身と子供のような無邪気属性と光属性とヒロイン属性だ。
誰だって俺の事が好きな可愛い子は好きだし、こういう奴らは光属性と献身…いや、無条件の愛に飢えがちだし、ただそれだけじゃ好きなれないという我儘な奴には弱みや闇をそいつにだけ見せてやればいい。
俺だけ特別、それは誰だって好きなんだから…
無論俺もベネティムも男だしコイツらと恋愛する気なんて一切無いが、絶対に俺の事を守って貰えるようにするにはそれが一番だ。それにそういう振る舞い、行動は性別や恋愛など関係無く好意的には思ってもらえる。
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そうして一日が過ぎ顔合わせは終わった。今日から懲罰として遠征となりこの場所を移動する事になったが、俺はベネティムの貧弱さを甘く見ていた結果酷い目に遭い結果部隊全員に俺がクソザコナメクジである事を露見させた。当然の結果だ。
荷物とかは結局自分の荷物だけ持ちガチでキツかったが必死に歩き続け休息地点に着いた。面倒見が良い奴が最初俺の持っていた荷物を大多数持ってくれて本当に助かったありがとうヴィーウス。
これでただ面倒臭い雑魚だな…では無くコイツ俺が守ってやらねぇと的な面倒見の良さというか庇護欲を抱いてくれれば守ってくれる率上がるので助かるんだが期待はしないでおこう。
そうして現在夜、このまま進行は一時停止でここを休息地として今日はここで夜を過ごす事となるらしい。同室はライノーだ。
色々と様子は見ていたが、タツヤはまともに自発的に行動が出来ず廃人の世話をしたがる奴も居なかった為俺が仕方なく世話してやる事になった。
タツヤに自我が残っているかは分からないが、それでも微かな自我で俺への好感度が上がってくれると嬉しいのと単純に高確率で元日本人なので同族として同情というか…タツヤを見ると苦しくなってしまうので出来る限り苦労が無いようにタツヤ奉仕してやる事にした。
拠点の設置手伝いや料理や物の整理整頓やらを終わらせた後、髪を解いて軽装になってからタツヤの元へ向かった。
食事を摂る際はちゃんと口を開いて噛んで飲み込んでと言った命令は聞いてくれたので身体を洗うのも俺メインにはなるだろうがそこまで苦労はしないだろう。
少なくとも、俺の妹2人はヤンチャで飯も風呂も寝かし付けもハチャメチャしやがって本当に苦労したし、それと比べれば余程マシだ。
「はい、タツヤ。身体が不潔なのは良くないですから洗いますね?申し訳無いですが服を脱がさせてもらいます。」
先にそう言ってから服を脱がせて身体を洗う事に専念した。
本当に素直に言う事を聞いてくれるので楽だった。老人ホームで介護手伝いのバイトをした事があるがそれより楽だ。俺なんか世話ばっかしてないか?
頭はこれを外したら中身零れるらしいと言うのを聞いていた為、それを気を付けながら無心に身体を洗い終え、服を着せて息を吐いた。思いの外成人男性体型の人間の洗浄は疲れるのだ。この身体なら特に。
「ふぅ…中々の重労働だった…でも、これで綺麗になりましたね。良かったですねタツヤ。でも、体力無いなりに頑張ったので褒めて貰っても構いませんよ?偉いでしょう私。なんてね」
しゃがんで息を整えながらタツヤに話し掛ける。
この短期間で俺訳ベネティム・レオプールのキャラ設定は厳しい半ネグレクト環境で育ち愛着障害のまま彷徨って悪い人達悉くに捕まりまともに子供の頃のまま精神が成長出来なかった心の幼い男という設定となっている。
その為誰かが喜んだり誰かの役に立てると無邪気に喜ぶし、褒められる事で自己肯定感や承認欲求を満たしたいと思っているといった感じだ。
だから、その設定を補強する為の冗談に過ぎなかったのだがタツヤはそう言うと小さく唸りながら此方をジッと見た。俺は思わず首を傾げて下ろした髪がサラリと肩を撫ぜた。
「あの…どうかしましたか?私の顔に何か面白いものでも…」
ポン。
頭に感触。少しかさついた肌。次に髪を混ぜるように動かされる。
頭を撫でられている。
「ゔぁう」
「え?」
そう言ってから手は元の場所に戻って虚空を虚ろな目でぼうっ見ている。
…やはりタツヤにはまだ自我が残っていたのか?そう思いながら呆然とタツヤの顔を見上げた。
しゃがんだまま考える。あの狂戦士っぷりだがやはり自我は残っていたらしい。受動喫煙情報だがタツヤは昔は勇敢で高潔な精神の持ち主だったとか。受動喫煙情報だしあやふやだから本当かは分からないが。
ずっと勇者として活動して長いというタツヤ。
ふと考えた。昔から懲罰勇者として居た訳では無いのだろう。ならその前…昔は例えば、ゲームの勇者のように魔王に立ち向かう勇者として活動していて、そして多分その傍には____
「やぁ、同志ベネティム!同志タツヤの洗浄は終わったかい?何か手伝える事があればと思ったのだけど…」
胡散臭い笑顔でライノーが俺に声を掛けてきた。
多分コイツならタツヤの世話もやってくれるだろうが如何せんコイツは人間赤ちゃん過ぎるので俺だけでやると言ったのだが、俺の体力の無さを心配してこっちに来たらしい。仲間思いだ。いや同胞殺しだけど
「嗚呼、ライノー。はい、タツヤの身体はちゃんと綺麗になりましたよ。意外と重労働でしたね…疲れましたが、頑張りました」
「そうかい…難しいようであれば私が代わってあげようかな?」
「いえ、ライノーは少し世間知らずな所があるのでまだライノーがある程度知識を持ってからですね…やるとしても。とは言え、頑張ったので褒めていただいても構いませんよ…!」
「嗚呼、それは全くその通りだね。ありがとう同志ベネティム。君の仲間へのその献身には敬意を示すよ」
「ふふ、ありがとうございますライノー」
テンポよく会話が進む。ライノーとの会話は嫌いじゃないし、寧ろ好きな方だ。ライノーは俺への好意や敬意を感じられて素直に嬉しい。
タツヤを部屋に案内しながらライノーと一緒に歩いて話す。
「そうだ、部屋に戻ったら少しお聞きしたい事があるのですが大丈夫でしょうか?」
「僕に聞きたい事?そこまで役に立てるかは分からないが…僕に出来る事であればなんでもするよ」
「ありがとうございます、大丈夫ですよ。軽く確認したいだけですから。」
原作の勇者達はライノーを胡散臭いからと距離を取っているのは本当に損していると思う。同胞殺しでもライノーは此方の味方である訳だし、こっちに本当に好意的に思っている。人間も食うらしいがそれは生物としての当然の行為だし…食べる人間についても此方が指示したら最大限応えてくれるだろう。
同胞殺しという点に目を瞑れば勇者の中で一番好印象なのはやはり、ライノーだった。
そうこう話しているうちにタツヤに睡眠の指示をして俺達は同室である事から同じ部屋に戻る事になった。
「それで同志ベネティム。話とはなんだい?」
「そうですね、アイスブレイクはもう充分でしょうし…焦らすのも貴方にとって良くないと思いますから単刀直入に言いますね」
息を吸って吐く。これは少し賭けでもある。
「ライノー、貴方は魔王現象パック・プーカですよね?
「………え、っと」
「嗚呼、言い訳は大丈夫ですよ。確信していますし、別に貴方を害するつもりも脅すつもりもないですから……」
ライノーの笑顔が、ぴたりと凍りついた。コイツに喋る隙は与えない。情報量で押し潰し会話の主導権を握る。
ライノーは数秒虚空を見つめた後、いつも通りの声色…いや、彼なりの恐怖が滲んだ声で言った。
「どうして…分かったのか聞いても良いかな?」
「私は詐欺師なので、少し特別な情報源があるんです。貴方が魔王現象であると知っているのはこの世界で私一人であると断言します。ので安心してください。」
俺はゆっくりと彼に優雅な足取りで近付き薄暗い部屋の中でライノーの顔を真正面から見た。
「ライノー…貴方はとても優秀で、勇者部隊でも最高戦力の1つと言っても過言ではありません。ですが貴方には唯一の弱点があります、それは真実です。」
ライノーは優秀な砲兵だ。だが、魔王現象であるという事実が露見してしまえば完全に封殺されてしまう。
「真実には暴力ではどうしようもありません。ですが、真実に対抗出来る物が一つあります。それは、嘘です。」
そうして、胡乱に微笑んでやる。この薄暗い室内ではその笑みは何処か不気味な物に感じるだろう。
「そして、私は詐欺師。最も嘘を上手く使いこなし、真実を隠しねじ曲げ利用してきた。私なら、貴方の弱点である真実に対抗する事が出来ます。」
自分が何が出来るかを示す。そして同時に、俺に頼らなかった場合の未来も念押しに伝える。
「こんな奇特な行為、するのは私だけでしょうね…私はあなたと同じく人類という同胞から少し外れた精神をしているようです。とは言えこういった思想の持ち主も探せばもしかしたら居るかもしれませんが少なくとも貴方の周りには居ないでしょうね。私以外の誰かにこの真実がバレてしまえば貴方はきっと軽蔑の目を向けられ見捨てられ大勢の人間の目の前で無惨に殺されるか解剖されるでしょう…誰も、私以外の人間は貴方を助けようとは決してしないと、私は確信していますしそれは真実です。」
そうして、ライノーに近付き、呆然と立ち尽くすソイツを抱き締める。
「私が、貴方を守ってあげます。」
「…君が、僕を守る?」
思考が纏まらないままライノーがオウム返しのように呟いた。
「はい、最初に言った通り私は皆さんの為の嘘を吐きたいと思っています。この献身に一切嘘はありません。だからこそ、私は私に出来る事を…私の詐術で貴方を守りたいのです。ですが、ご覧の通りそれ以外はてんでダメです。なのでそこの部分を貴方に協力願いたいのです。」
「協力かい…?」
ここまで、ほぼ嘘は吐いていない。上手く騙すコツは嘘と本当を上手く使いこなす事だ。
「私は嘘で貴方を守ります。いえ、それだけではありません。上手く交渉し貴方が定期的に隠れて人間を捕食出来る環境を作りましょう。貴方が魔王現象を真っ向から立ち向かえる場所に配置するように上手く交渉致しましょう。私は恐らく、指揮官といった立ち位置に就くことになると思うので。」
「だから代わりに、私の弱点である暴力から貴方が私を守ってください。真実には私が、暴力には貴方が対抗し守るのです。タツヤも強いですが、意思がありちゃんと会話の出来る強い方も居ていただけると本当に助かるのです。そういう人間は、私には貴方しか居ません」
「そうして互いに守り合い協力し合い助け合い…」
そうして、首元に寄せていた顔を離してうっそりと慈悲深い笑顔を見せた。この位置なら、顔に光が入る。これらの行動は全て照明効果によって印象が変わる為にしている。
「貴方たちと一緒に、私を英雄にしてください。そのためには、生きねばなりません」
「貴方が、私には必要なんです。」
ライノーはここまであまり喋らなかった。喋る隙を与えなかったから当然だが、呆然と何か素晴らしい物を見るように俺を見ている。ライノーは込み上げてくるものを抑えてから心底嬉しそうに元気に口を回した。
「……同志ベネティム」
声が、熱を帯びていた。悦びだ。
「嗚呼…同志ベネティム、君は、君は本当に素晴らしいよ!嗚呼、嗚呼…!勿論、僕に出来る事なら何だってしよう!君がそうしてくれるように、僕も君のその献身に僕の全力の献身を持って応えるよ!本当に…僕は良い仲間を得た…」
ライノーはそうして握手の時と同じように俺を抱き締め返した。似たようなものだと思っているのだろう。
「ところで同士ベネティム、この行為は一体どういった意味があるのか僕に教えてくれるかい?僕は君も知っての通り、人間対して疎くてね…」
「嗚呼、これはハグ、抱擁、抱き締めるといった行為ですよ。基本的には愛情を示す行為として使われます。」
「なるほど、人間にはそういった非言語コミュニケーションもあるんだね。」
「はい、とは言え握手よりももっと進んだ関係で行う事が多いですね。握手は初対面でも行う行為ですがハグは親密な関係で行うことが多いです。親密さ、愛着、友情といったものを表し伝える行為です。基本的に抱き締めるという行為を行う場合相手に喜びの共有、安堵、支え、慰めといった相手を思いやる気持ちを伝える為に使用します。この行為自体、母が子を外敵から守る際に似た行為をする事があるのでそれも意味しているのかもしれません。今回は私はライノーに親愛を示し慰めと安堵を与え貴方を守護すると伝えたかったのです。」
口が回る。ずっとハグしてても気持ち悪いだけなので離れてからライノーにこの行為は一体何なのかを教授した。こうして行為や発言の意味を教える事もこれからは日常と化していくのだろう。
とは言え、今回俺は頼れる仲間を見付けた。魔王現象である事を隠すのは良いが問題は人間だな。ああ言ったからにはちゃんと食える人間を探しておこう。まぁ、近くに村があるしそこから老人を1人誘拐したって良いだろう。それを俺は手伝う事にした。
主人公:原作知識はアニメ流し見のみのCoC狂いでPOWが高い頑固で自我が強い奴。能力値はそれ以外特筆するべき点はない。技能値で言えば言いくるめが少し、精神分析と心理学が高めなステータス。妹が2人と母が1人の家庭で育った。根底の所が少しベネティムに似ている。死因は自殺?
ベネティム・レオプール:エレクトリカル奇跡のクソアホ悪運カス嘘吐き現実逃避系意志薄弱詐欺師。地頭は多分良いけどすぐ思考停止するからバカ。逃げるな卑怯者
殴り書きですので読みにくいや誤字脱字がありましたらお手数ですが指摘して頂けると助かります。