「主様、ご紹介します。ニュー、こちらへ」
「よ、よろしくお願いします…!!」
ミツゴシの屋上の陰の間にて、ニューはシドへ挨拶をした。
「ふむ…。分かった。必要になったら呼ぶ。」
これが、『シャドウ様』と私の出会いだった。
◆
やる気のない少年だ。ニューはそう思った。
そもそもあの姉がいなければ目にも付かない。そう思った。
将来有望な姉のいる弟。侯爵令嬢の自分。2つは交わらない。
それほど男爵家と侯爵家は無縁の世界だった。
なにより自分には婚約者いる。
自身が11歳の誕生日パーティだった。
シドは10歳、姉は12歳。彼らは貧乏男爵家の跡継ぎ達だった。
カゲノー男爵家。人の好いオトン男爵と、尻に敷いているオカン。
代々魔剣士を輩出し、騎士に志願する家系だと知っていた。
ニューは侯爵家としてミドガル王国を管理する家系にある。裏の事をやっている父を見たこともあった。
そのため裏の情報には詳しい。
そんなニューでもカゲノー男爵家には悪い情報は一切聞かなかった。
ミドガル王国は治安の良い国ではない。
盗賊団が多々存在する。そんな中でもカゲノー家の盗賊団の確保はスムーズで、
優秀な騎士団がいる印象を持っていた。
「ニコレッタ、どうした?あの兄弟が気になるのか?」
「マルコ…。いえ、なんでもありません。そちらは…交流は深められてますか?」
「あぁ、とは言っても俺はアイリス王女の騎士として将来は決まっているからな。交流を深めるも何も。」
「あの天才王女様ですか。」
「あのお方は逸材だ。既にアイリス様は騎士団の多くより強い。」
「さようですか。」
「あぁ。俺も彼女に届く様に、日々剣を磨いている。」
隣の婚約者と話す。
この場にいる者は皆ドレスを着ている。
親同伴のパーティだった。貴族のみに開かれる年に一度のパーティで、彼らは懇親を深めるのだった。
「マルコ!こちらへ来なさい!ご紹介したい方がいる!」
「父上!ニコレッタ。またな!」
ええ。とマルコを送り出すニュー。
ニューは11歳ながらに達観した少女だった。
将来的にマルコと結婚し、嫁ぎ、子供を作る。
ミドガル王国を豊かにするのが、自分自身の役割。
だが、犯罪者の尋問を行う侯爵家に属しているため、裏で社会を牛耳る存在にも薄々気付いていた。
本気を出せば。いや、もう既にミドガル王国が、王のものではなく、裏社会の組織に牛耳られている事に気付いていた。
なんかなぁ。
飾られた社会。実力者に一つ踏み出せば崩れ落ちてしまう我々の立場。
ガラガラと崩れ落ちていく足場を幻聴する。
考えに更けていると、父がやって来て声を掛けられた。
「ニコレッタ。こちらへ来なさい。お前も会った事がないだろう。何せ遠くの男爵領だからな。」
だが、姉の方は強い。お前もコネクションを持っておいて損はないだろう。
と続けられる。
「はい。お父様」
父に付いて行くと先程まで見ていたカゲノー男爵と、婦人、そして姉弟がいた。
「クレア!!おとなしくしなさい!!」
「うるさいハゲ!!シドが逃げない様に掴んでるのよ!」
「姉さん、僕どこにも行かないから…。」
「いっつもそういって貴方はどこかへ行くんだから!!!」
ほほほ。と微笑む婦人がいた。
父は婦人へ会釈し、ニューを紹介する。
「カゲノー婦人、こちらは私の娘のニコレッタです。」
「カゲノー様、初めまして、ニコレッタ・マルケスと申します。本日は遠い所をお越し下さりありがとうございます。」
「侯爵様!!そんな、頭を下げないで下さい。こら!クレア!シド、挨拶だ。」
そもそも我々の方から紹介して欲しいと頼んだんだ!とオトンが口にする。
「あら、初めまして、クレア・カゲノーよ。よろしくね。」
「おい!侯爵様だぞ!その口調はなんだ!!」
うるさいハゲ!とやり取りする2人。
「クレア君、我が娘は君の1つ年下だ。ミドガル魔剣士学園では君の後輩になるだろう。よろしく頼む。」
「よろしくね。ニコレッタ」
「ええ、よろしくお願いいたします。クレアさん」
握手をする2人。
「で、これが私の…。ってシド?シドは??」
シド・カゲノーはどこかへ行ってしまった。
◆
次に彼を見たのは、中庭だった。
花畑が広がる大理石の1つに、ボーっと空を見上げる彼をニューは発見した。
その物憂げな表情に惹かれ、ニューは興味を持ち、近づいて行った。
「パーティが好きではないのですか?」
明るめに声を出す彼女に、目だけを向けるシドがいた。
珍しいな。と思った。他人に興味を持つ自分が。
「そういう君は?」
「私は…あまり好きではないですね。」
「…飾られた社会で生きる自分と、茶番が嫌い?」
なっ!?
さっきまで薄々自分が考えていた事だ。
彼は心が読めるのか?
「ふふ…。まぁ、そうですね。そうかもしれません。」
「ふぅん?」
「でも、こういう場に駆り出されるのは嫌いじゃないかもしれません。」
「なるほどね。」
「あなたは、シド・カゲノーくんですよね。」
「うん。君は?」
「私は、マルケス家のニコレッタと言います。」
「ニコレッタ。そうか…。君が。」
意味深に呟くシドが気になったが、絵になってる。とニューは思った。
何か絶大な力を前にしている錯覚に陥る。
なんでもない風景にも関わらず、圧倒的な力が鎮座している。
そのため、ニューは彼の意味深な呟きを追及する事は出来なかった。
「やべ、姉さんが来る。じゃあね。クロレッツ。」
「ニコレッタです…!」
シドはニューの前で消えた。
[newpage]
ニューは恋をしたことがなかった。
というよりも選択肢がなかった。
恋とはどういうものなのだろうか。彼女も人並みの少女なので、恋物語は知っていた。
だが、彼女に恋愛結婚など無縁だ。なにせ許嫁が既にいるのだから。
仲の良い男女が、結婚し、子供を育てる。
それだけだ。気になる男子はいなかった。
憧れる人もいなかった。彼女には恋愛というものが分からなかった。
だが、いつも目を閉じて考えるのは、シド・カゲノーの事だった。
11才のパーティ以来、彼とは会わずに2年が経過していた。
3年経過しても気になる彼のインパクト。カゲノー男爵領の情報が出てきたら耳を傾ける程度には関心があった。
来年の15才からは魔剣士学園に通う予定だった。
魔剣士学園を卒業したら、晴れてマルコと結婚し、騎士を支える立場となる。
魔剣士学園で強さが認められたら自身も騎士になる道もあるだろう。
騎士が国を支えるこの王国では、ニューも人並みに剣技を扱える。
定められた運命に何も疑問に持たず、将来を憂う。
しかし、先月から胸が痛む。両親に相談しようか迷う程度の痛みだ。
ニューはたまにチクチク痛む程度のものだったので、誰にも相談しなかった。
◆
「テンプラーが半壊した?誰の仕業だ?」
「いえ、分かりません。とある組織の陰謀かと。」
「シャドウガーデン…だったか。名前しか分からん組織。そんな組織があるかどうかも分からんのに。」
父の部屋から聞こえてきたものだった。
テンプラー?シャドウガーデン?初めて聞く名だった。名前なのかどうかも分からない。
裏の世界で第3勢力が出て来たのか?そういった認識だった。
父の部屋をノックする。
「誰だ!?」
「お、お父様!ニコレッタです。」
「あぁ、良い。入りなさい。」
ニューが入ると騎士と父がいた。
「どうした?」
「お父様、その。お母さまはどちらでしょうか?」
「ママは王家とのお茶会だと聞いているが…何か用事か?」
ニューは言おうか言わまいか迷った。
他人の男がいるのだ。それに父にも見られたくない。
だが、圧を感じる父の言葉に、侯爵令嬢として誤魔化す事はしなかった。
「胸が痛むのです。ご相談しようかと思いまして。」
「胸…?」
言った瞬間に父の表情が強張った。
ツカツカとニューの元へ歩く父。
そして、ニューのシャツのボタンを荒々しく取った。
「うっ!!お父様…!」
谷間が露わになるニュー。
わなわなと震える父がいた。
「こ、これは…悪魔付き!!!!」
「侯爵様!!まさか!!」
目の前にいたのはいつもの優しい父ではなかった。
いつもなら、医者に見せに行く手配をしてくれたはずの父が、今は他人を尋問する本職の目をしていた。
と、思いきや、今度は猫撫で声に変わった。
「ニコレッタ…。大丈夫だ。なんとかする。自分の部屋で休んでいなさい。医者を呼んでこよう。」
「は、はい…。」
戦々恐々とするニューは、圧倒され、自身の部屋へ戻った。
だが、父親の表情は、なんだったのだろう。
思い過ごしであれば良いが…。
悪魔付き??どこかで聞いた気がする。だが、どこで?
◆
いくら待ってもその日に医者は来なかった。
父に相談したその日から、胸の痛みは強くなっていった。
ベッドの上で苦しむニューがいた。
「誰か…。助けて…。」
次の日も、誰も部屋に来なかった。
風邪をひいた時に甲斐甲斐しくお世話をしてくれている侍女。
遊びに来る友人。
誰も来なかった。
ようやっと歩けるようになり、部屋の外に出る。
廊下で母を見かけた。
母は無表情で花を活けていた。
「お母さま…?」
ゴミを見るような目を向けられた。
「ひっ!!」
母は活ける花をそのまま、どこかへ行ってしまった。
「どうしたと…言うの?」
ニューは世界で1人になった。
母に無視されたという事実が、ニューの意識を刈り取った。
◆
次に目を覚ましたのは馬車の上だった。
寝間着のまま、猿ぐつわを付けられ、手と足を拘束される。
「うぅ…うぅ…」
なぜこんな状況なのか頭が追いつかない。
「おい!起きたようだぞ!!」
「起きるとうるせえ!寝かしとけ!」
おう!とニューの近くにいた男が返事をし、ニューの身体を蹴る。
痛みで涙が出て来る。
胸の痛みも激しくなってきた。
なぜこんな目に、自分が遭うなんて。
「それにしても勿体ねぇな。良い身体してやがんぜ」
「もう悪魔付きが進行してる。見てるだけで不快だ」
自身の身体を餌に、男が欲を出す。
そしてそんな男の欲すらも失せさせてしまう。
そんなに自分はしょうもない存在になってしまったのか。
悔しい悔しい悔しい。
世界は残酷だった。
ある日幻想した、足元から崩れる社会。
飾られた世界で生きる自分と、茶番は嫌いか?
嫌いだ。今ならそう断言できる。
私はリアリストだ。夢の中で生かされている自分自身、社会が嫌いだった。
夢ではなく現実を直視し、生きるべきだ。
もし私に選択肢があるならば、その選択を選ぶ。
夢の中で生かされている者たちは、死んでいるも同然なのだから。
こんな目に合わせた奴らを、彼らの足元を壊してやる。
「うぅうううううううう…」
涙を流し、うめき声をあげながら、ニューは世界を呪い、意識を刈り取られて行った。
◆
次に目を覚ましたのはベッドの上だった。
目を開けるとこげ茶色の髪をしたエルフの少女がいた。
「…起きた…」
「こ…こは?」
「アレクサンドリア…まだ…喋らない方が良い…。」
起きたのなら、口から食べられる。
と言い残し、エルフは部屋を後にする。
次に戻って来た時は、お粥を持って来た。
「食べる…」
問答無用で口に運ばれるお粥。
ニューは訳も分からず食べる。
胸にあった痛み、殴られた後の痛み、それらが無くなっていた。
「初めての…人間…。珍しい…。」
エルフの方が珍しいと思った。だが、喋らない方が良いと言われているし、今は言葉に甘えよう。
それにしてもここはどこだろう。どこかの王宮の寝室のようだ。
お粥を食べ、お腹がいっぱいになったニューに、睡魔が襲ってきた。
◆
次起きた時はエルフが3人いた。
金髪のエルフのアルファ、青色のイプシロン、こげ茶色のイータと、名前を教えられる。
彼女たちはシャドウガーデンだった。
あの存在自体が秘匿されていたやり手の組織が、少女達に組織されているなんて。
「あなたは今、我々に保護されている。悪魔付きは治ったわ。」
アルファがニューに口にする。
「そして、貴方には2つの選択肢があるわ。」
元の生活に戻るか。シャドウガーデンと共に闇と戦うか。
「私たちは、あの人に報いるためにもっと強くなる必要があるわ。貴方さえ良ければ、強力してくれると助かるのだけど。」
イプシロンは珍しいなと思った。
アルファは悪魔付きを治した後は、強い勧誘をしなかったからだ。
初めての人間の悪魔付きを、それほど重要視しているのか。
あの人…?
聞きたい事は沢山ある。だが、ニューは今、ここで、その選択をした。
目の前でイスに座っている3人の前で、膝を曲げて拝礼する。
「元の生活に戻る訳にはいきません。私もシャドウガーデンの一員となって、闇と戦います。」
こうしてニューはシャドウガーデンに加入した。
[newpage]
シャドウガーデンに入ってから、社会の真実が明かされる。
そして、あの人の事についても聞かされる。
ニューは93番となった。ラムダ教官や、94番、95番と話す機会が多くなる。
似たような境遇で助けられた我らは同志だ。
教官だって同じだ。ラムダ教官の鞭は強いが、愛があると思えるとニューも頑張れる。
見目麗しいエルフと獣人が多いシャドウガーデン内で、人間は自分だけだった。
シャドウガーデンに入ってから1年半ほど経った。
悪魔付きを教団やテンプラーといった敵対勢力から守り、人数を増やしていくガーデンでも、やはり人間は少なかった。
「シャドウガーデンにはヒューマンはいないのですか?」
普段はあまり雑談をする機会のない幹部の七陰様。
だが、その中でもガンマ様の進めている服飾事業のサポートも兼務しているニューは、ガンマにそう聞いた。
ガーデンに慣れてきて、ニューはガンマと話す機会が増えていった。
ニューは化粧が得意で、変装も上手かった。更に、人間の社会にも詳しかったため、ミツゴシの商品開発も行っていた。
他の七陰からも意見を聞かれることが多かった。
イプシロンからはオリアナ王国の事を。
ベータからはシャドウ様戦記の感想を。
そのため、七陰同士の連絡役を行う事も多かった。
真面目で誠実。報告の方法も弁えている。
仕事の出来るニューは、ナンバーズ入りも間近だと思われていた。
「ヒューマン。う~ん…。そうね。いるわ。」
「おられるんですね…。」
なぜう~ん。なのか。だが、ニューはヒューマンに会った事がなかった。
今シャドウガーデンは200人に届くくらいの規模になっていた。
「これ以上は七陰とナンバーズ以外には教えてないんだけど…。ニューなら良いわ」
ガンマのお眼鏡にかなった。
「我らの盟主、シャドウ様が、ヒューマンなのよ」
「シャドウ様が!?」
よく聞く『あの人』の事だ。
彼はシャドウガーデンの中で神だった。
全ての事を知っており、未来を見通し、この社会で最強の存在。
七陰の陶酔も凄まじいものだった。
ガーデンのリーダーであるアルファ様。
構成員からすると、近寄りがたい雰囲気だが、たまに微笑まれている時、嬉しそうな時がある。
そんな時に声を掛けると、「ふふふ、シャドウがね…。こんな事を言っていたの」と教えてくれる。
アルファ様の機嫌の良い時に声を掛けると決裁が通りやすくなる。
暗黙の了解だった。
ガーデンの構成員は皆そんなシャドウ様に憧れ、恋をする。
シャドウ様戦記を読み、彼に陶酔していく。彼に貢献することこそ構成員一人一人の願望。共通の概念だった。
シャドウ様は誰なのだろう。
我らの主は、どんな人なのか。七陰様しか会った事のない存在。
七陰様を救い、シャドウガーデンの基盤を作った存在。
現実を直視し、闇を払おうと仲間を増やし、理不尽を失くそうと、その慈悲を我らに向けてくれる存在。
本当に存在しているのかすら、ニューには分からなかった。
物語の中の存在として、想像だけが広がっていた。
◆
主様がミドガル王国の魔剣士学園に入学する。
ミドガルのミツゴシで勤務するニューに入って来た情報だった。
ニューは晴れてナンバーズ入りをした。
そして、シャドウの正体も明かされた。
彼だったのか。ある日の庭で会話をした彼。
シド・カゲノーの風体をベータから知らされ、驚くと同時に納得した。
『会った事がある』とは言わなかった。
自分だけの記憶にしておきたかった。
ニコレッタ・マルケスが英雄の子孫で、ニコレッタが悪魔付きを発症すると、彼は知っていたのではないか。
だから、その情報を七陰に伝え、自身を保護してもらったのではないか。
そんな幻想をする。
自分がそれほど重要な人間ではないかもしれない。
だが、願望は口に出さなければいくら考えても良いだろう。
ニューだけは確信してそう思っていた。
神のお導きだ。と。
◆
「今日も主様は来なかった…。」
はぁと、溜息を吐くミツゴシの会長が目の前にいた。
ニューは逡巡する。
そして、ある事を決心した。
シド・カゲノーの友人達に、チラシを配る事を。
悟られては行けない。
主様の知識により発明された、チョコレートのチラシを。
彼らはシドをミツゴシに連れてきてくれるだろう。
◆
「ミツゴシでチョコレートを販売しておりまーす。」
ミツゴシの近くの人通りの多い道でチラシを配るニュー。
「おい!綺麗なお姉さんがチラシを配ってるぜ!!」
「ヒョロ君!!チラシを貰うしかないですね!!」
「お姉さん!チラシ貰いまーす!!」
「はい、どうぞ~」
「お姉さん可愛いですねぇ。こ、こ、これから僕と…」
ニューは話しかけてくるヒョロとジャガを無視した。
◆
盟主が友人2人と路地を歩いて来る。
盟主が列に並んだ。
彼を並ばせるわけにはいかない。
なぜなら、ミツゴシそのものが彼のものなのだから。
だが、彼がシャドウ様だとバレてはいけない。
七陰様達がシャドウ様の意向をおもんばかり、シド・カゲノーとシャドウガーデンを引き離した、シャドウ様の仮の姿なのだから。
「お客様、アンケートにお答えいただけませんか?」
ニューは神に声を掛ける。
シドはニューを見る。どこかで会った顔だ。と思った。
だが、もし間違っていたら恥ずかしい。そのため聞かない。
だが、アンケートに答える事にする。
何かを含んでいる気もしていた。
僕たちもアンケートに回答する!と喚く友人A,Bを御し、シャドウ様をミツゴシの陰の間に連れていくことに成功した。
シャドウ様を連れながらニューは震えていた。
尊い。
この一言に尽きる。
伝説が。恋焦がれた。憧れの存在が、後ろにいる。
私は一生を彼に捧げたのだから。
盟主に一歩でも近づけるよう、ニューは活動する。
そして、盟主をガンマに紹介され、彼が親しみやすくも、神懸った存在なのだと知っていくことになる。