銃社会を、吸血鬼は生きる   作:MIKAZUKIN2525

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日常回2。よろしくお願いします。


風紀委員は血を吸われたい

 

委員長補佐となった僕は、独りで動くことが多くなっていた。

 

そんなある日

 

「...疲れたぁ〜...」

 

最近活発になってきた温泉開発部の鎮圧に向かった僕は、数の多い相手に少し手こずってしまった。

 

しかも、鎮圧のために血を多く使ってしまったため、いつもの数十倍は疲れていた。

 

「(......血が飲みたい...)」

 

血の飢えを感じながら、執務室を目指し風紀委員本部の廊下をとぼとぼと歩く。

 

執務室につき、ドアを開ける。

 

「おかえりなさい、ユウ。」

 

「...疲れてそうですね、報告書は後で構いませんよ。ユウ君。」

 

「温泉開発部だったんだろ?お疲れ様。」

 

中にはいつもの3人がいた。

 

僕はまっすぐとヒナさんに向かった。

 

「ユウ...?」

 

そして、周りの目もくれずヒナさんの首筋に噛み付いた。

 

「「!?!?」」

 

「ちょ、ちょっと...ユウ。」

 

静かな執務室には、ちゅうちゅうと血を吸う音のみが聞こえていた。

 

 

しばらくして......

 

「うぅ...」

 

血を吸ったことで正気に戻った僕は、恥ずかしさでうつむいていた。

 

「...なるほど、吸血鬼...ですか。」

 

その間、ヒナさんに僕が吸血鬼であることを説明されていた2人。

 

「それで、たまに血を吸う必要があるの。」

 

「......だから、さっきは委員長の血を吸っていた...と。」

 

「「.........」」

 

数秒の沈黙。そして...

 

「「私の血も吸ったらどうです(だ)?」」

 

「えっ!?」

 

びっくりして固まってしまう。

 

そんな頻繁に血を吸う必要はない。それに、ヒナさん以外の血を吸ったことがなく、ちょっと怖い。

 

「...そうね。いいんじゃないかしら、ユウ。」

 

...ヒナさんから許可が出るとは思っていなかった。でも、

 

「...ヒナさんがそう言うなら...」

 

アコさんやイオリさんなら、という気持ちもあったが。

 

「あと、何時でも私が血を吸わせてあげられる訳じゃないから。いざという時に、私以外のも吸えるようになっておいた方がいいと思うの。」

 

ヒナさんの言葉に2人はパッと目を輝かせる。

 

「じゃ、じゃあ...早速...」

 

アコさんは首元を緩め始める。

 

まずい、元々露出が高いのにもっと高くなってしまう!

 

「ちょっと待ってくださいアコさん!さっき吸ったばっかりですから...!」

 

...何とかして阻止した。

 

「まぁまぁ......今度吸いたくなった時に頼らせて貰いますから...」

 

「...絶対ですからね。」

 

アコさんはちょっと寂しそうにそう言った。

 

 

...ふと思った。

 

「(血の味に違いってあるのかな......)」

 

そんな事を思いながら、その日は終わった。

 

 

 

 

また別の日。

 

 

 

「疲れたぁ〜......」

 

鎮圧から戻り、そうぼやきながら執務室のドアを開ける。

 

中にはアコさんが1人。作業をしていた。

 

「ユウ君、おかえりなさい。って...また酷く疲れてそうですね...」

 

「......はい、なかなかしぶとくて...それにちょっと血を使いすぎちゃって。」

 

僕の言葉を聞いたアコさんはハッと思い出したように口を開いた。

 

「私の血、吸いますか?」

 

「えっ。」

 

「この前言ってたじゃないですか。」

 

「あっ...」

 

そうだ。ヒナさん以外の血も吸えるように、とこの前話したばかりだった。しかも、今度アコさんに頼る。とも言ったんだった。

 

「じゃあ......いいですか...?」

 

「はい...どうぞ。」

 

いつの間にか緩めていたアコさんの首筋へと近づき、

 

噛み付く。

 

「っ。」

 

アコさんから小さな声が漏れるが、あまり気にせず吸い始める。

 

ちゅう......ちゅう......

 

血を吸って、驚いたことがある。

 

味が違うのだ。

 

ヒナさんの血は、優しく甘い味。それに対してアコさんの血は、少しの辛味と温かさがあった。

 

でも、どちらとも美味しい。

 

「(吸血鬼の味覚ってものなのかな...血の味なんて聞いたことないし。)」

 

血が満たされたと感じ、口を離す。

 

「ぷはっ...ありがとうございます、アコさん。」

 

「いえ...私も貴重な体験でしたので。......血を吸われるというのは、こんな感じなのですね。」

 

「吸われている方の感覚は僕には分かりませんが......吸っていて違和感はなかったです。」

 

「...それは良かったです。委員長にも後で報告しておきます。」

 

「はい、お願いします。」

 

 

 

その後、風紀委員の先輩や後輩が私の血も吸ってくれ。と言ってくるようになった。......丁寧にお断りしたけどね。

 

 




ここまで読んでいただきありがとうございます。

今回も短めで申し訳ないです。
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