銃社会を、吸血鬼は生きる   作:MIKAZUKIN2525

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今日めっちゃ短い。よろしくお願いします。



日記19:父らしさ、娘らしさ

 

 

 

 

 

 

ある日のシャーレ

 

 

 

「ごめん……パパ。」

 

「謝らなくていいよ。今は休むことだけ考えて。」

 

今日、ヒガンが体調を崩してしまった。そのためヒガンは休み、僕も臨時の休みをもらって看病をすることに。

 

「うん……。」

 

とりあえず最低限のことはしたし、薬も飲ませた。

 

「心配しないで。僕はずっとそばにいるからね。」

 

ヒガンの声がなんとなく寂しそうだった。やっぱり、体調が悪いときって不安になっちゃうものだよね。

 

「……なんだか懐かしい。」

 

「懐かしい?」

 

「パパは覚えてないかもだけど……昔もこうやって、看病してもらったことがあったなぁって。」

 

「僕は、ちゃんとできてる?」

 

ヒガンから昔の事を聞くたびに思うのだ。僕は、昔のようにできているかって。

 

「うん。それに私は、パパがいてくれるだけでいいの。」

 

「……そっか。」

 

ヒガンはちゃんと、”今”を見てるんだ。……記憶が無いってのに過去ばっか見て、何やってるんだろうな。僕は。

 

そうして話していると、ヒガンはだんだんと眠そうになっていく。

 

「ん……ちょっと寝るね……」

 

「おやすみ。ゆっくり休んで。」

 

「……手、握ってくれる?」

 

ヒガンは甘い声でそうお願いして手を差し出してくる。勿論、断るなんてことはしない。差し出された手を取って握る。

 

「寝るまでこうしてほしい、な。」

 

「勿論。」

 

僕の返事にヒガンは安心した顔を見せ、ゆっくりと目を閉じていった。

 

そして数分もしないうちに安らかな寝息を立て始める。

 

「(ふふっ、可愛いなぁ。)」

 

これは親が子に抱く感情として正常なものと思いたい。

 

その時、部屋のドアが開く音がした。

 

「ああ、ヒガンはもう寝たのね。」

 

「先生。」

 

先生が様子を見に来たらしい。手にはスポーツドリンクやゼリーが入っているであろうビニール袋があった。

 

「これ、起きてからで良いからヒガンにあげて。」

 

「わざわざありがとうございます。」

 

「……ユウって、ほんとの父親みたいだね。」

 

ビニールを手渡された時、先生がそう言った。

 

「一応、昔は父親だったそうですから。」

 

「いや、それもあるんだけど……今のユウの感じが、なんというか……その、私の旦那に似てたんだよね。」

 

「! 先生、旦那さんがいるんですね。」

 

初耳の情報で驚いたが、先生の顔は暗かった。

 

「……今はもういないんだけどね。だから、なんだか懐かしくて。」

 

懐かしい……か。こっちに来てから妙な縁というものが多すぎて、何かあるのではないかと疑ってしまう。

 

「それ、さっきヒガンにも言われました。今は、ただの子どもなんですけどね。」

 

「その謙虚なところも、似てる。」

 

「……褒め言葉として受け取ります。」

 

「うん、褒めてるからね。」

 

やっぱり、先生の表情がなんだか気になるな。でも、聞かないでほしいという雰囲気も感じる。

 

「(いつか……聞けるといいな。)」

 

「じゃあ、私は仕事に戻るね。」

 

先生は部屋を出て行った。

 

 

 

 

 

 

それからというものの、特別変わったこともなくヒガンの体調は回復していった。

 

 

「ご迷惑をおかけしましたっ!」

 

「いいのいいの。別に迷惑だなんて微塵も思ってないよ。」

 

「そうですね。むしろ、甘えるヒガンが見れて嬉しかったです。」

 

「うっ、うう……今思うと恥ずかしくなってきた……」

 

別に、体調を崩すのは悪いことでもなんでも無い。予防してもなるもんはなるからね。

 

「普段からもっと甘えてもいいんだよ?僕の娘っていうんだったら、そうしてほしいな。」

 

「い、いやっ!甘えるのは昔いっぱいしたから、もういいっていうか……」

 

「とか言って〜。ほんとはユウにもっと甘えたいんでしょ〜?いつもの様子見てれば分かるよ。」

 

「かっ、からかわないでくださいっ!!……たしかに、パパには甘えたいけど……迷惑だし……」

 

その言葉を聞いて、僕はヒガンの頭を撫でる。

 

「子どもが甘えてきて、迷惑だって思う親がどこにいるのさ。」

 

「でもぉ……」

 

「まぁ、無理にとは言わないけどね。たまには、ああやって甘えてほしいな。」

 

「うう……はいぃ……」

 

 

 

 

この出来事から、ヒガンはちゃんと僕に甘えてくれるようになった。……あの甘い声、世に出回ったら全員イチコロだと思うんだよなぁ。気をつけねば。

 

 

 




ここまで読んで読んでいただきありがとうございます。

途中変な匂わせみたいなのがありましたが、回収のつもりは全くありません。日記シリーズが本編と絡むのはほとんどないです。関係性などはこっちで描写するかもしれませんが……。ご了承くださいね。

まだまだリクエスト待ってます!!

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